No.779312

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 戦争回避成功ルート

soranoさん

第11話

2015-05-24 12:28:55 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1255   閲覧ユーザー数:1154

A班のメンバーと共にカレル離宮に急行していたマキアスだったが、何かに躓いて転んだ。

 

~カレル離宮~

 

「うわっ!?」

「大丈夫か、マキアス?」

「フン、早速足手纏いになるとは。これでは先が思いやられるな。」

転倒したマキアスを見たラウラは声をかけ、ユーシスは呆れた表情で指摘した。

「う、うるさいなっ!全く僕は一体何に躓いてしまったんだ―――――え。」

ユーシスの言葉に反論したマキアスだったが、自分が転倒した原因―――――近衛兵の生首を見て呆けた。

「な―――――」

「う、うわああああぁぁぁぁっ!?」

「……………離宮を守護する近衛兵達の生首……ですね。」

「……恐らくはリフィア殿下率いるメンフィル軍に殺害されたのであろうな……」

「………首を斬られて絶命したみたいだね。」

そして近衛兵の生首を見たユーシスは絶句し、マキアスは声をあげ、クレア大尉とアルゼイド子爵は重々しい様子を纏って呟き、フィーは生首と傍にある死体の状態を軽く確かめて静かに呟いた。

 

「………この鮮やかな切り口……剣―――それも”斬る”事に特化している”太刀”によるものであろうな。」

「た、”太刀”って事は近衛兵達をこんな殺し方をした人は……!」

「メンフィル所属で”太刀”の使い手かつ”聖魔皇女”と一緒にカレル離宮に突入していた人物は一人しか思い当たらないね。」

「エリゼか…………このような惨い殺し方をするという事はユミルが襲撃された事やエリスが誘拐された事に、エリゼもメンフィル同様相当腹を立てていたのであろうな……」

「……………………」

近衛兵の死体を調べて呟いたアルゼイド子爵の話を聞いてある人物――――エリゼを思い浮かべたマキアスは信じられない表情をし、フィーとラウラは重々しい様子を纏い、ユーシスは辛そうな表情で近衛兵達の死体を見つめて黙祷をした。

「……行くわよ。離宮内はもっと悲惨な事になっているでしょうから、今の内に気をしっかり持っておきなさい。」

そしてサラ教官達が離宮内に入ると、離宮内のホールは到る所に血だまりの中に近衛兵達や魔獣の死体があり、ホール内は血で真っ赤に染まっていた!

 

「こ、これは……っ!」

「うっ……おぇぇぇっ……!」

「うっ………!」

”地獄絵図”と言ってもおかしくない光景を見たラウラは目を見開き、マキアスはその場で胃の中にあるものを吐き出し、ユーシスはマキアスのように吐かない為に必死に口を閉じると共に片手で口を塞いで耐えていた。

「……どうやらみんな、”聖魔皇女”やエリゼ達に殺されたみたいだね。」

「……………この様子では陛下達を除けば離宮内の生存者は”ゼロ”でしょうね…………」

「”聖魔皇女”達の部隊の同行の許可が出されなくて、正解だったわね……」

「ハハ……帰りを考えると憂鬱だね……父上達も”この光景”を見る事になるのだから……」

フィーは静かな表情で呟き、クレア大尉とサラ教官は重々しい様子を纏って呟き、オリヴァルト皇子は疲れた表情で呟いた。

「…………―――!何だあれは……?」

重々しい様子を纏って近衛兵達の死体を見回していたアルゼイド子爵はある事に気付いて呟き

「へ――――」

アルゼイド子爵の言葉を聞いたマキアス達がアルゼイド子爵が見つめている方向に視線を向けると、何と近衛兵達の死体から”何か”が現れ、”何か”は近衛兵達の姿を形どった!

 

「イヤダ、シニタクナイ………!」

「イタイ、イタイ、クルシイ……!」

「陛下達ヲマモレ……!」

「なっ!?こ、これは一体……!?」

「ま、まままままま、まさか近衛兵達の亡霊か!?」

近衛兵達の亡霊を見たクレア大尉は驚き、マキアスは表情を青褪めさせ

「……どうやらそのようだね。まさか現実の世界でゼムリア大陸では”ありえない存在”――――亡霊と戦う日が来るとはね……!」

「チッ、急いでいるっていうのに面倒ね……!――――手伝いなさい、バルディエル!!」

「……お前達がそうなってしまった原因の大半はアルバレア公爵家…………せめてもの償いにこの俺自らの手で成仏させてやる……!」

オリヴァルト皇子は厳しい表情で銃を構え、サラ教官はバルディエルを召喚し、ユーシスは決意の表情で鞘からかつてウィルが作成し、今でも使い続けている聖剣クラウソラスを抜いた。

「父上!父上はこちらをお使いください!」

「ラウラ……?」

アルゼイド子爵はラウラに手渡された大剣――――聖剣アロンダイトを見て戸惑ったが

「”特別実習”で彼らのような存在―――”亡霊”とも戦って来ました!亡霊には通常の武器での攻撃は全くと言っていいほど通りません!その剣は亡霊たちに有効な”聖剣”ですので、攻撃が効きます!私には”とある方”から授かったこの剣―――”スウァフルラーメ”がありますので、大丈夫です!」

「……わかった。ありがたく使わせてもらおう。」

ラウラの説明を聞いて納得した後ラウラから聖剣を受け取って構えた。

「―――ラウラの説明にあったように、亡霊には通常の武器での攻撃は効かないわ!その代わり火属性か空属性のアーツが良く効くわ!」

「わかりました!」

サラ教官の助言に頷いたクレア大尉はオーブメントを駆動させて周囲を警戒し

「―――来る!」

フィーの言葉を合図にA班は戦闘を開始した!

 

「燃えろっ!バーニングフォース!!」

「アァァァァァ――――ッ!?」

マキアスの銃撃によって起こった炎の大爆発を受けた亡霊たちは悲鳴を上げて怯み

「アークス駆動――――ダークマター!!」

「オォォォォ―――――ッ!?」

クレア大尉が放った弱点である空属性のアーツを受けて消滅した!

「これでも喰らいなさい!鳴神!!」

「排除する。」

「フッ、浄化してあげよう!!」

「斬!!」

「ハァァァァァ……セイッ!!」

「ハアッ!!」

サラ教官とフィー、オリヴァルト皇子の銃撃によって怯んだ亡霊達にはユーシスやラウラ、アルゼイド子爵が一気に詰め寄って聖剣で斬り捨て

「我が雷の力、思い知るがいいっ!」

バルディエルは膨大な雷を纏った槍で圧倒的に戦っていた。その後サラ教官達は襲い掛かってくる亡霊たちを殲滅し終えた。

 

「……何とか撃退できたみたいだね。」

「チッ、時間との勝負だって言うのに余計な時間を取ってしまったわね……!」

亡霊たちを殲滅し終えたフィーは静かな口調で呟き、サラ教官は舌打ちをし

「父さんや陛下達が彼らに襲われていないといいのだけど……」

「―――急ごう。式典の間はあそこから行ける。」

マキアスの言葉にオリヴァルト皇子は頷いた後”式典の間”へと向かう通路に視線を向けた。その後サラ教官達は時折襲い掛かってくる亡霊達を撃退しながら、式典の間の扉の前まで来た。

 

 

なお今回のイベント戦闘のBGMは零か零EVOの悪魔系のボスと戦う際のBGM”Demonic Drive”だと思って下さい♪そして!次回、このルートでのラスボスが誰なのか判明します!(早っ!!)言っておきますけど本編とは違いますので当然オズボーンじゃありません……が、オズボーン同様原作軌跡キャラです!

 


 
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