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~少年が望んだ世界と力~

第五十三話 集え!鋼の戦士達!

2015-05-06 20:11:25 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:3423   閲覧ユーザー数:2810

前書き

 

ARX-7 アーバレスト「今回は後半のシーンが少々読み難いでしょうがご了承ください」

 

 

学校に現れたグリード、ヤミーを倒した俺はマシンフェニクサーで猛スピードで市街地へ向かっている。

戦闘が起こっている中心部に近づけないよう街には警察官によって道が封鎖されていたがそこは無論強行突破した。

封鎖された街中は多くの車が乗り捨てやれているがまだ避難しきれていない一般市民の姿が時折チラほらと見えている。

 

「アポロン!ギムレットがいる所までの最短ルートを検出しろ!」

 

「ラージャ。1分程お待ちを」

 

ウー、ファンファンファン

 

アポロンに最短ルートを検索させていると後ろからサイレンの音が聞こえてきたがサイレンの音が少し違っている。

 

「警察?・・・・・!?」

 

サイレンの音が違うが恐らくパトカーだと思いながらサイドミラーで後ろを見る。

サイドミラーに映った車両を見て俺は目を疑った。

後ろから来ていたのはパトカーではあったがパトカーは日本の車両じゃなくアメリカ仕様だ。

しかもあのパトカー、ベースはアメリカのパトカーの候補になっていた「サリーン・S281」だな。

 

「なんだあのパトカーは?・・・・・ん?」

 

何故日本にアメリカ仕様のパトカーが走っているのか疑問に思っている時、サイドミラーにパトカーの後ろに変わった車が映った気がした。

見た感じ大型のようにも見えるがあの形状からして日本車じゃない・・・・・というよりもまず一般車両じゃない。

もっと特殊な車両ぽかった。

気になった俺は右向きで後ろを振り返る。

後ろを振り返るととんでもない車両がいた。

 

「あれって地雷除去車のバッファロー!?なんであんなのがここに!」

 

その車両の正体は南アフリカ共和国が開発した兵員輸送車をベースにアメリカの企業が製造した六輪駆動地雷防護車「バッファロー」だった。

 

「マスター危険です!」

 

「どうした!」

 

「あの2台からエネルゴン反応を感知!」

 

「エネルゴン反応。・・・・・ってまさか!」

 

「ウガアアアアアッ!」

 

バッファローがこんなとこを走っていることに驚いているとアポロンが危険だと叫ぶ。

すぐにどうしたのか尋ねるとアポロンからあの2台からエネルゴン反応があると聞かされて嫌な予感を感じた直後、悪い予感は的中した。

後ろを走っていたバッファローが実写映画「トランスフォーマー」に登場した悪のトランスフォーマー軍団「ディセプティコン」のトランスフォーマー「ボーンクラッシャー」にトランスフォームし、脚部のタイヤをローラースケートのように使い、滑りながら急接近してきた。

 

「マジかよ!!」

 

ディセプティコンの登場に驚く中、急接近してきたボーンクラッシャーは左から体当たりを仕掛けて来た。

アクセルを絞って一瞬ウィリーになり、急加速してボーンクラッシャーの体当たりをギリギリ躱す。

あのバッファローがボーンクラッシャーだと言うことはあのパトカーはボーンクラッシャーと同じディセプティコンの「バリケード」か!

 

「どういうことだ!なんでディセプティコンがいるんだ!」

 

「恐らくギムレットが言っていた急遽参加したメンバーのことだと思います」

 

「厄介な連中と組みやがって!アポロン、誰でもいいからすぐにこっちに来させろ!」

 

「ラージャ!」

 

何故ディセプティコンがいるのか疑問を口するとアポロンに言われてギムレットが言っていたことを思い出すと確かにそんなこと言ってた気がする。

愚痴を零し、ボーンクラッシャーとバリケードから逃げながらアポロンに今街にいる連中で俺達がいる場所に近いのを来させるように指示を出す。

アポロンが返事を返した直後遠くから風を切る音、アフターバーナーの音が聞こえてくる。

音がだんだん近づいてくると俺の頭上を1機の航空機、いや、戦闘機が通り過ぎた。

 

「F-22!米軍か?」

 

頭上を通り過ぎた戦闘機はアメリカ空軍が所有する多用途戦術戦闘機(マルチロール機)及びステルス戦闘機「F-22 ラプター」だった。

 

「違いますマスター!あれからもエネルゴン反応を感知!つまりあれは・・・」

 

「スタースクリームか!!」

 

アメリカ軍が介入してきたのかと思った矢先、アポロンからあのF-22からもエネルゴン反応が感知されたことを告げられた。

アポロンが言い終わる前に正体が解かった俺は実写映画版トランスフォーマーに登場したディセプティコンの№2のトランスフォーマー「スタースクリーム」の名を叫んだ。

スタースクリームの名を叫んだ直後、スタースクリームが反転して戻ってくると両翼からミサイルが放たれ、俺に向かって飛んでくる。

 

「ミサイル!?くそっ!」

 

『ATTACK RIDE! BLAST!』

 

ミサイルが放たれると右手をハンドルから離してカードケースからARのカードを引き抜き、ホルスターに入れてあるフェニックスドライバーに装填、カードを装填するとフェニックスドライバーをホルスターから抜いて正面に構えトリガーを引く。

銃口からフェニックスブラストが放たれミサイルを迎撃、全ミサイルを撃ち落とす。

ミサイルを迎撃するとフェニックスドライバーをホルスターに戻してハンドルを握り、アクセルを絞って加速する。

しかし、加速して振り切ろうとするが2つ先の信号の左曲がり角から想定外な車両、戦車が現れた。

 

「今度はM1エイブラムス!?」

 

曲がり角から出て来たのは以前G5のPプランでのテストの際に標的としたアメリカ陸軍の主力戦車であるM1エイブラムス、正確的にはエイブラムスをベースにした戦車だ。

一瞬またアメリカ軍かと思ったが後ろのボーンクラッシャーとバリケード、スタースクリームを考えるとタイミング的に奴もあいつらと同じディセプティコンのトランスフォーマー「デバステーター」だと思った。

その考えを肯定するかのように砲塔が回転、主砲を俺に向ける。

 

「ちくしょう!」

 

ドゴォンッ

 

主砲を向けられすぐにハンドルを左に切った直後、デバステーターから砲弾が放たれた。

砲弾は俺に当たらず道路に着弾し、アスファルトを抉る。

砲弾を躱すとデバステーターは車体上部に搭載されている機銃を掃射する。

 

「くそったれ!」

 

機銃から放たれる弾を避けるため1つ目の信号を右折する。

 

バラバラバラバラ

 

「軍用ヘリ!」

 

だが、信号を右折すると正面の交差点上空にアメリカ空軍の長距離の戦闘捜索救助及び特殊作戦の支援を行う軍用ヘリ「シコルスキー・MH-53 ペイブロウ」がホバリングして待ち構えていたため急停車した。

俺が停車するとベイブロウは空中で姿を変え、ディセプティコンの「ブラックアウト」にトランスフォームし、着地する。

ブラックアウトを避けるため左に曲がろうとするがその先にはデバステーターが先回りしてトランスフォームしている。

左を諦め、右に行こうとするがこっちには既にトランスフォームしたボーンクラッシャーが迂回して現れた。

後ろを振り向いて確認すると後ろにはバリケードが迫り、トランスフォームする。

 

「囲まれたか」

 

「ちょこまかとしてくれたがもう逃げられんぞ」

 

空中からスタースクリームが近づくとトランスフォームしバリケードの前に着地し口に開く。

 

ゴォォォォ

 

スタースクリームの言葉の後、またジェットエンジンの音が聞こえ、空を見上げる。

真上から1機の航空機が真っ直ぐに落下してくると空中でトランスフォームして地面に着地した。

 

「所詮人間ではこの程度か」

 

「まさかあんたが直々に出てくるとはな。・・・メガトロン」

 

真上から飛来したトランスフォーマー、ディセプティコンのリーダーである「メガトロン」が俺を見ると俺もメガトロンを見上げる。

 

「ほぉ、俺様のことを知っているか。流石だな」

 

「お前達も俺の命が狙いか?」

 

「俺様にとっては貴様のような人間の命など興味はない。俺様が欲しいのはこの地球(ほし)そのものだ。プライム達がいないこの世界で他のディセプティコン共に奪われる前にな」

 

薄々解かっていたがやっぱりこいつは俺じゃなく地球が目当てか。

・・・というかこいつ、今他のディセプティコンって言ったよな?

 

「お前以外にも他の世界のトランスフォーマーがいるのか?」

 

「貴様がそれを知る必要はない」

 

メガトロンに他のトランスフォーマーの存在について尋ねるがメガトロンは答えず、右腕から武器である「チェーンメイス」を出す。

 

「貴様はここで消えるのだからな」

 

メガトロンがチェーンメイスを出すと他のディセプティコン達も武器を構える。

メガトロン達が武器を構えた時、またジェット機のアフターバーナーの音が聞こえ、俺達の頭上を2機の戦闘機が通った。

 

「!航空自衛隊のF-15J!」

 

頭上を通った戦闘機はアメリカ軍の戦闘機「F-15C/D イーグル」を有名な重工業が航空自衛隊向けにノックダウン、ライセンス生産した戦闘機「F-15J イーグル」だ。

 

「五月蝿いハエ共だ。スタースクリーム!」

 

「かしこまりましたメガトロン様」

 

F-15Jを目障りに思ったメガトロンがスタースクリームに叫ぶとメガトロンの考えを悟ったスタースクリームは頷き、上昇する。

こいつらが行おうとしているのは間違いなくF-15Jの撃墜だ!

 

「止めろ!」

 

「他の者の心配をしてられる状況か?貴様は」

 

「ぬおっ!?」

 

F-15Jを攻撃しようとするスタースクリームに叫ぶ俺にメガトロンがチェーンメイスを振ろうとした時だった。

スタースクリームが攻撃を行おうとした時、2発のミサイルがスタースクリームの左側に命中し、左肩の装甲が落ちていく。

 

「な、なんだ!?」

 

突然の攻撃にスタースクリームは驚き、ミサイルが放たれた方向を見る。

スタースクリームだけでなくメガトロンや他のディセプティコン、俺もその方向を見ると1機の輸送機、ドレッドロックが飛翔してきている。

 

「ドレッドロック、トランスフォーム!」

 

「ドレッドロック!」

 

「フェニックス、無事か!」

 

「ああ!いいタイミングだ!」

 

空中でトランスフォームしたドレッドロックの名を叫んだ俺にドレッドロックは無事を尋ね、俺は頷き返し、いいタイミングに来たことを伝える。

 

「馬鹿な!この世界にオートボットがいるだと!ディセプティコン、奴を撃ち落せ!・・・・・ぐあっ!」

 

ドレッドロックの登場にメガトロンは驚くがすぐにディセプティコン達に攻撃命令を出し、全員が武器を構える。

だが、武器を構えた直後、西の方向からヘリのローター音が僅かに聞こえると攻撃が放たれ、メガトロン達に命中し怯んだ。

攻撃が放たれた西に視線を向けると空中に1機の緑色の戦闘ヘリがホバリングしていた。

 

「スプラング、トランスフォーム!」

 

「スプラング!」

 

「あっはっは!どうやら間に合ったようですな。フェニックス殿」

 

ホバリングしていた戦闘ヘリがトランスフォームすると名前を知っていた俺はそのトランスフォーマー、「トランスフォーマー スーパーリンク」に登場した歴戦のサイバトロン「空中防衛官 スプラング」の名を言うとスプラングは俺を見ながら笑う。

 

「またオートボットだと!デバステーター、あの老いぼれを撃て!」

 

「ウウ!・・・!?」

 

スプラングの登場にまたも驚くメガトロンはデバステーターに攻撃を命令するとデバステーターはスプラングの方を向き、機銃、ミサイルを構えるが、正面から車両が近づいてきていることに気がつく。

 

「スプラング殿を撃たせるか!」

 

「ウゴォッ!」

 

「ロードバスター、トランスフォーム!」

 

正面から近づいてくる青い4WDが叫び、車体の屋根に搭載されている砲からエネルギー弾を発射、エネルギー弾を右胸に受けたデバステーターは衝撃で反転しうつ伏せで地面に倒れた。

デバステーターを攻撃した4WDがスプラングと同じ「トランスフォーマー スーパーリンク」に登場したサイバトロンの戦士「武闘家 ロードバスター」にトランスフォームする。

 

「健悟!大丈夫か!」

 

「ロードバスター!」

 

「ええいまたか!」

 

ブオンッ!

 

『!?』

 

バリケード、スタースクリームの後ろの道から数日前にヴォルケンリッターとSDガンダムフォース、三国のSDガンダム達との戦闘の際に来てくれたランボルギーニディアブロがモチーフのパトカーのマッハアラート、メルセデスベンツ・MLクラスがモチーフの4WD、ファイヤーパターンが入ったアメリカのダッジ・バイパーがモチーフの青いスポーツカーが、ボーンクラッシャーの後ろの道からは銀色のシボレー・コルベット・スティングレイコンセプトと赤いフェラーリ・458イタリアが、そしてロードバスターの後ろから黄緑色のブルドーザーが向かって来ている。

 

「ワイルドライド、トランスフォーム!」

 

「マッハアラート、トランスフォーム!」

 

「スピードブレイカー、トランスフォーム!」

 

「デバスター、トランスフォーム!」

 

「ワイルドライド!マッハアラート!スピードブレイカー!デバスター!サイドスワイプ!ディーノ!」

 

向かってきたマッハアラートと車両達はそれぞれ「トランスフォーマーカーロボット」に登場したサイバトロンチーム「カーロボ三兄弟」のマッハアラートの兄である4WDの「豪腕闘士ワイルドライド」、弟である青いスポーツカーの「爆走銃士スピードブレイカー」、「超ロボット生命体トランスフォーマーマイクロン伝説」に登場した傭兵のトランスフォーマーであるブルドーザー「軍曹 デバスター」、実写映画「トランスフォーマー/リベンジ」に登場したオートボットのシボレー「サイドスワイプ」、実写映画「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」に登場したオートボットのフェラーリ「ディーノ」にトランスフォームし、駆けつけてくれたトランスフォーマー達の名前を俺は叫んだ。

 

「次から次へと!今まで何処に潜んでいたというのだ!・・・・・!?」

 

次々と現れるトランスフォーマー達に戸惑うを見せるメガトロン、その後ろから何かが近づいてくる音が聞こえ後ろを振り返る。

俺を視線を向けると向かって来ていたのは1台のトレーラートラック、オプティマス・プライムが走ってきている。

 

「メガトロン!」

 

「貴様もいたか。プライム!」

 

「オプティマス!」

 

「フェニックス、ここは私達に任せて先に行け!」

 

「・・・分かった!」

 

走行していたオプティマスはメガトロンから10m程離れた場所で停車してトランスフォームし、ファイティングポーズを取る。

オプティマスの登場に驚いているメガトロン、俺がオプティマスを呼ぶとオプティマスは俺に先に行くように叫ぶ。

少し悩んだがここはオプティマス達に任せることにした俺は頷いてアクセルを絞り、正面のメガトロン、ブラックアウトの足元を通り抜け、オプティマスの横を通り過ぎる。

 

「ディセプティコン!奴らを仕留めろ!」

 

「オートボット、攻撃!」

 

俺がオプティマス達から遠ざかっていく中、後ろからメガトロンとオプティマスが互いに戦闘開始を叫ぶのが聞こえた。

 

三人称Side

健悟がこの場から離れ、オプティマスとメガトロンが戦闘開始を告げるとトランスフォーマー達は各々の敵と戦闘を始める。

 

オプティマス・プライムVSメガトロン

メガトロンが早々に向かって行ったのは因縁があるオプティマスだ。

メガトロンはオプティマスに飛び掛かるとメガトロンの勢いを抑えきれずオプティマスと倒れると地面を転がる。

 

「また貴様と戦えるとはなプライム!違う世界でもお前は邪魔をしてくれる!」

 

「私はお前が居た世界のオプティマス・プライムではない。私はこの世界で生まれたオプティマス・プライムだ。だが、お前がいた世界でどのようなことが起き、お前が何をしたのかは記録がある。本来の私と同じように自由の名の下に貴様と戦う!」

 

地面を転がるとやがてオプティマスが下、メガトロンが上になって止まるとメガトロンは右手でオプティマスの顔を殴り、続けて左手で殴る。

もう一度メガトロンは右手で殴ろうとするがオプティマスは左手でメガトロンの右手を受け止めると右手を左に引っ張り、右手でメガトロンの胸を殴って殴り飛ばす。

メガトロンが上からどくとオプティマスは起き上がりメガトロンに向かって行くが倒れた状態でメガトロンが右足からの前蹴りを腹を蹴り、後ろに下がる。

 

「ゴッ!・・・そうか!だが違う世界でもその呆れた思想は変わらんようだな!貴様達オートボットはまだ人間という弱く、愚かな連中を守ろうとしている!ふんッ!」

 

「ぐっ!人間にも生きる権利がある!それを脅かすのなら我々は守る!それが力を持つ者の役目だ」

 

「くだらんな!」

 

オプティマスを下がらせたメガトロンは立ち上がり、チェーンメイスを展開し、右から横にオプティマスに向かって振るう。

迫るチェーンメイスの先端をオプティマスは体を低くして躱し、頭上を通り過ぎる際に右手を上に伸ばし、チェーンを掴んだ。

チェーンを掴むと左手に持ち替え、右腕から「エナジーソード」を展開してチェーンを切断、手に残った部分を投げ捨てメガトロンに再び向かって行くとメガトロンもオプティマスに向かって行く。

 

ドレッドロックVSスタースクリーム

 

「オートボットめ、始末してくれる!」

 

「やれるものならやってみろ!」

 

空中に上がったスタースクリームは同じ航空機型であるドレッドロックに戦いを挑む。

最初に仕掛けたのはスタースクリームでミサイルを2発発射、ラプターにトランスフォームし、ドレッドロックに接近する。

 

「むっ!ふっ!・・・とぁっ!」

 

「うぐッ!」

 

放たれたミサイルをドレッドロックが回避すると接近したスタースクリームはドレッドロックに当たる直前にトランスフォームし右手で殴りかかる。

が、ドレッドロックは素早く右に移動して躱し、右足でスタースクリームの左脇にミドルキックを食らわせる。

 

「はぁあっ!」

 

「ぬおおっ!」

 

ミドルキックを受けて右に飛ばされたスタースクリームにドレッドロックはミサイルを発射、数発のミサイルがスタースクリームに命中し、被弾した部分から部品が落ちていく。

 

「どうした!これなら俺と同じ世界にいたスタースクリームの方がもっと強かったぞ!」

 

「くっ!調子に乗るなよオートボット!」

 

ドレッドロックに彼と同じ世界の自分と同じ名前のトランスフォーマーと比べられたスタースクリームは怒り、ドレッドロックに再びミサイルを放つ。

 

スプラングVSブラックアウト

スタースクリームが自分と同じ航空機型のドレッドロックを相手に選らんだようにブラックアウトも自身と同じヘリコプター型であるスプラングを相手に選ぶ。

 

「#`;@*○△!!(覚悟しろ老いたオートボット!!)」

 

「確かに老いてはおるがあまり甘くみんことじゃぞ?」

 

ブラックアウトは右手首に格闘用の「ローターブレード」を展開、ローターブレードを回転させ、ゆっくり近づきながら地球の言語でない言葉でスプラングに言うがどうやらスプラングは理解出来たようでスプラングも普段は杖代わりに使っているメインローターを右手に持って構える。

 

「ウガアアッ!」

 

「ぬぅんっ!」

 

スプラングがメインローターを構えるとブラックアウトは走り出し、右腕を上げ、ローターブレードを振り下ろすとスプラングはメインローターで受け止める。

 

「ぬぅぅん!」

 

「ガアッ!ウガッ!」

 

「だああっ!」

 

スプラングが踏ん張りながらブラックアウトのローターブレードを受け止めていたがブラックアウトはスプラングのメインローターを押し返すと左腕を伸ばし、腕に仕込まれている機銃を至近距離からスプラングに撃つ。

至近距離から撃たれたスプラングは撃たれた衝撃で飛ばされて倒れる。

 

「うぅぅんおのれ~!このワシを舐めくさりおって!」

 

倒れたスプラングはすぐに起き上がると撃たれたことに怒りながらブラックアウトにお返しに両腰に装備されている2門のミサイルのような突起物からエネルギー弾を腰を左右に振って発射する。

 

「グギッ!グガアッ!」

 

「どうじゃ見たか!まだまだ若いもんには負けませんぞ~!あっはっはっは~」

 

スプラングの反撃を受けて今度はブラックアウトが倒れるとスプラングは一度攻撃を止め、年寄であってもまだまだ戦えることを誰かに自慢するように言うと笑いながら再び腰を左右に振って攻撃を行う。

 

カーロボ三兄弟VSバリケード

バリケードの相手をするのはパトカー型のマッハアラートがいるカーロボ三兄弟だ。

 

「パトカーの姿をしておいて悪事を働くとは!同じパトカーとして恥ずかしいぞ!」

 

「ホント、兄貴とは大違いだぜ」

 

「顔も悪人面だしな」

 

「ウオオオオッ!」

 

「「「とぉっ!」」」

 

同じパトカーでありながら悪事を行うバリケードに怒るマッハアラート、それに同意しているスピードブレイカーと顔がもはや悪人面であることをワイルドライドが指摘すると唸りながらバリケードがカーロボ三兄弟に向かって走り出す。

バリケードが迫り、右腕で殴りかかってくるとカーロボ三兄弟は後方に跳んでバリケードと距離を取る。

 

「エグゾーストボーガン!」

 

「トランスファウスト!」

 

「ジェットミサイル!」

 

「グッ!・・・ゴアッ!」

 

後方に跳んだカーロボ三兄弟は地面に着地すると各々の射撃武器、ワイルドライドの「トランスファウスト」、マッハアラートの「ジェットミサイル」、スピードブレイカーの「エグゾーストボーガン」による一斉射撃を胸、右肩、左腕に受けるとバリケードは怯み、体の装甲が吹き飛ぶ。

 

「なんかあいつの体弱っちぃな」

 

「装甲の強度があんまりないようだな」

 

「よぉし!やるぞ2人とも!」

 

「「おう!」」

 

バリケードの装甲強度の低さをスピードブレイカーとワイルドライドが言うと勝機が自分達にあるとマッハアラートが2人に声を掛けて駆け出すと2人もマッハアラートの後に続く。

 

ロードバスター、デバスターVSデバステーター

デバステーターの相手はロードバスターとデバスターのタッグ。

デバステーターは一言も喋ることなく砲を向け、砲弾を放つ。

 

「ぬおっ!」

 

「デバスター殿!うわああっ!」

 

放たれた砲弾はデバスターの左肩に被弾、デバスターが飛ばされロードバスターが叫ぶと今度はロードバスターに機銃から無数の銃弾が連射され肩、腕、足、胸に被弾、更にミサイルまで飛来し、2発がロードバスターの周囲に着弾、もう1発はロードバスターの胸に命中し、デバスターと同じように飛ばされて倒れる。

 

「いつつ」

 

「大丈夫か、ロードバスター!」

 

「自分は大丈夫であります!」

 

「おし。・・・っ!」

 

ロードバスターが倒れると既に起き上っていたデバスターは近づき大丈夫かと問う。

特に異常がないことを確認したデバスターは少し安心したようだが、すぐに異変に気付き、デバステーターを見る。

デバスターがデバステーターを見た直後、デバステーターは機銃を連射する。

 

「くそっ!」

 

機銃から銃弾が放たれるとデバスターは近くの路肩に乗り捨てられていた配達業者のトラックを見つけるとトラックに向かって走り、右手でトラックのフロントバンパーの下を掴んで持ち上げ、縦に起こして盾代わりに使用した。

 

「来い、ロードバスター!」

 

「了解!」

 

デバスターがロードバスターを呼ぶとロードバスターはすぐに起き上がって走り、トラックの陰に隠れる。

だが、このトラックは耐弾性があるわけではないため長くは持たない。

 

「ロードバスター、俺は奴に突っ込む。援護しろ」

 

「ええ!?大丈夫なのですかデバスター殿!?」

 

「なぁに、お前よりも多くの戦いをしてるんだ。これぐらいなんともない」

 

「・・・分かりました!」

 

「いくぞ!」

 

「はっ!」

 

突然のデバスターの提案にロードバスターは驚くが長年の経験故の落ち着いた態度と台詞にロードバスターは頷く。

ロードバスターが承諾するとデバスターはすぐさまトラックの陰から出て、前に向かって走り出す。

 

「トランスフォーム!」

 

走り出したデバスターは途中でビークルモードにトランスフォームし、そのままデバステーターに向かって行く。

向かって来るデバスターにデバステーターは機銃で迎撃するがデバスターはバケットを上げるとそれを盾にして防ぎ、速度を落とすことなく進む。

 

「うおおおおっ!」

 

「グッ!ゴガッ!」

 

デバステーターの攻撃がデバスターに向けられるとロードバスターはトラックの陰から姿を現し、デバステーターに砲撃を開始する。

ロードバスターからの射撃はデバステーターの体に命中し、着弾によってデバステーターはよろけ、怯んだ。

 

「トランスフォーム!うおらああっ!」

 

「ギゴッ!」

 

デバステーターとの距離が5mまでに近づくとデバスターは走行中にトランスフォームし、ビークルモード時の勢いを利用してデバスターにタックルを喰らわせる。

デバスターのタックルを受け、デバステーターは倒れはしなかったがダメージで怯んでいる。

 

「とぉおりゃああっ!」

 

怯んでいるデバステーターにデバスターは右腕からのパンチを繰り出し、デバステーターの左肩のミサイルポッドを破壊する。

ミサイルポッドを破壊されるとデバステーターは左腕を振るう。

 

「おっと!まだまだこれからだ。油断するなよロードバスター!」

 

「了解であります、デバスター殿!」

 

デバステーターの振りをデバスターは後ろに跳んで躱し、気を引き締めるようにロードバスターに叫ぶと自身は再びデバステーターに向かって行き、ロードバスターはデバスターに返事を返すと引き続き、援護射撃を行う。

 

ボーンクラッシャーVSサイドスワイプ、ディーノ

ボーンクラッシャーの相手をするのは同じ世界のトランスフォーマーであるサイドスワイプとディーノの2人。

他の所でそれぞれ戦いが始まると先に動いたのはボーンクラッシャーだった。

 

「ウガアアアッ!」

 

近づいてきたボーンクラッシャーは長い両腕でディーノとサイドスワイプに殴りかかるがディーノは右、サイドスワイプは後ろに下がって避ける。

だが、腕を避けたディーノにボーンクラッシャーの背中にあるクローが前から襲い掛かるとディーノは右に跳び、前転して体勢を立て直す。

 

「ディーノ、任せろ!」

 

ディーノがクローで攻撃されると機動力が高いサイドスワイプが動く。

その動きに気づいたボーンクラッシャーは再び腕とクローを使った攻撃を繰り出す。

 

「ふっ!おっと!」

 

左腕からのパンチを右に躱し、正面の上から襲い掛かるクローを跳躍してクローを踏み台にして躱して着地すると高い機動力を生かし、そのまま素早く後ろに回り込んだサイドスワイプは「4連マフラー型キャノン」でボーンクラッシャーの背中を撃ち、クローを破壊する。

 

「ウゴッ!グウウウッ!」

 

「いただきぃ!はっはっはぁ~!」

 

背中を撃たれたボーンクラッシャーは振り返り、右腕を横に振るがサイドスワイプは素早く後退して避ける。

背を向けていたボーンクラッシャーにディーノは両腕の「ワイヤー付きブレード」を発射しボーンクラッシャーの両肩に突き刺さる。

 

「ガアアアアッ!」

 

ディーノのワイヤー付きブレードが突き刺さるとボーンクラッシャーは暴れて外そうとするが外れず、ディーノを引きずろうと前に前進するが当のディーノは水上スキーをするかのように楽しんでいる。

暴れながら正面から向かってくるボーンクラッシャーにサイドスワイプは右腕から「硬質ブレード」を出すと後退を止め、ボーンクラッシャーに向かって前進する。

距離が縮まるとサイドスワイプは硬質ブレードを投げ、投げられた硬質ブレードはボーンクラッシャーの頭部に突き刺さった。

助走をつけてジャンプしたサイドスワイプはボーンクラッシャーの頭上を飛び越える際に突き刺さった硬質ブレードの柄を持ち、勢いを利用してそのままボーンクラッシャーの頭を斬り裂いた。

 

「ぶちのめしてやるのは気分がいいぜ!」

 

頭部を斬られたボーンクラッシャーは背中から倒れるとそのまま動かなくなり、サイドスワイプは硬質ブレードを振り、刀身に付着していたオイルを払った。

 

海鳴市 市街地

ギムレットとゾンダーが暴れている市街地付近では何十台もの車が乗り捨てられ、ビルの壁の一部が崩れ落ち、中から火が出ている。

 

「ギムレットめ!容赦なしかよ!」

 

ギムレットへの愚痴を零しながら俺は街の中を進んでいき、だんだんと激しい音に近づいていく。

交差点を右折してまだ大分先の方では氷竜、炎竜、風龍、雷龍、光竜、闇竜、ボルフォッグ、マイクがギムレットが「勇者王ガオガイガーFINAL」でも搭乗していたロボット「ギムレットアバンアンプルーレ」と戦っていた。

 

『隊長!』

 

「OH!健悟!」

 

「氷竜、炎竜、風龍、雷龍、光竜、闇竜、ボルフォッグ、マイク。よく持ち堪えてくれた!」

 

「接近する物体あり!」

 

「何!?・・・!?」

 

氷竜達が俺に気づき、俺も氷竜達に叫んだ時、アポロンからの警告の直後、周囲をすぐに確認すると右斜め上で何かが光った。

 

「くっ!うわあああっ!」

 

咄嗟に身体を左に傾けたが右肩に攻撃を受け、その衝撃と痛みでハンドルから手が離れ、マシンフェニクサーから放り出される。

 

「がっ!ぐっ!ううっ!」

 

「フェニックス!」

 

「大丈夫だボルフォッグ!」

 

マシンフェニクサーから放り出されると3回程アスファルトにバウンドし、最後は転がってようやく止まり、運転手を失ったマシンフェニクサーは横転する。

ボルフォッグが叫ぶと痛みを堪えながら体を起こし、大丈夫だと伝え、左手で右肩を押さえながら立ち上がる。

 

「今のは・・・!!」

 

起き上がってすぐに俺は攻撃が放たれた方向を見るとそこには宙に円筒状の物体が複数浮いている。

 

「ファンネル!?」

 

空中に浮いている物体はオールレンジ兵器のファンネル、それも模擬戦で相手をしてもらったサザビーの物と同タイプの形状のファンネルだった。

 

「ほぉ。不意を突いたつもりだったが致命傷は躱したか」

 

不意に関心した言葉が聞こえる。

その声はまさにサザビー、シャア・アズナブルの声と同じだった。

シャアの声の方にファンネルが飛んでいく。

俺も視線を声がした方とファンネルに向けると歩道橋の上に1体の赤いSDのMSが立っていてそのSDの背中のコンテナにファンネルが収納される。

 

「コマンダーサザビー!!」

 

「やはり私のことも知っていたか」

 

俺をファンネルで攻撃したのは「SDガンダムフォース」に登場したSDのMS「コマンダーサザビー」だった。

しかもコマンダーサザビーだけでなく、彼の周りには黄、グレー、青、紫の色のヤクト・ドーガ「ドーガ四天王」にその後ろには大量の「ドーガボマー」が空中にいる。

 

ガシャン

 

「!?」

 

コマンダーサザビー達に気を取られていると右から音が聞こえたのですぐに視線を向ける。

 

「トールギスタイプにキュベレイタイプ・・・!」

 

視線の先にはトールギスタイプとキュベレイタイプのSDのMSが立っていた。

誰だこのSDは?

 

「んん?貴様は俺の名は知らないのか?」

 

俺の反応から自分のことを知らないと悟ったトールギスタイプのSDが尋ねてきた。

 

「残念ながら。誰だお前達は?」

 

「俺の名は『呂布』!この名をしかと覚えておけ」

 

「私の名は『貂蝉』!」

 

俺が素直に知らないことを告げると2体はご丁寧に名乗ってくれた。

呂布に貂蝉?

その名前は三国志の人物の名前・・・。

ヴォルケンリッターとSDガンダムフォースと一緒にいたあのSDガンダム、劉備も三国志の人物と同じ名前・・・ということはこいつらは劉備と同じ世界のSDなのか?

 

「呂布、貂蝉、彼が君達の名を覚えたところで無駄なことだ。彼は我々の目的の障害となる存在だ。彼にはここで消えてもらう」

 

コマンダーサザビーはそう言うとコンテナに収納した状態のファンネルでビームを撃とうとする。

俺もフェニックスドライバーをホルスターから抜いて構え、トリガーに指を掛ける。

 

バシュッ

 

しかし、俺が攻撃するよりも早く何処からビームがコマンダーサザビーに向かって飛んでいく。

 

「何!?」

 

「ッ!」

 

放たれたビームをコマンダーサザビーはバックステップで回避し、ビームは地面に着弾する。

今のビームはなんだ?

MSなんて召喚してないぞ?

 

「たあああッ!」

 

「むっ!」

 

俺がビームの正体を考えていると誰かが叫びながら俺の頭上を跳び越え、右手に持った剣を呂布に振り下ろすとそれに気づいた呂布は剣を防いだ。

 

「貴様は!」

 

受け止めた相手を見て呂布は驚いたような声を出すと剣を弾き一度後ろに下がる。

 

「ようやく出てきたようだな」

 

「海鳴市への侵攻に対し、こちらは武装火器の使用を許可されている」

 

今のビームの正体を分かっている様子のコマンダーサザビーの視線は俺ではなく、俺の後ろに向けられている。

機械の歩行音と聞き覚えのある声と台詞が後ろから聞こえ、その音と声を出したロボットが俺の右横を通り過ぎ、前に立つ。

 

「速やかに撤収せよ!」

 

「幽州義勇軍、劉備。見参!」

 

俺の前に立ち、さっきのビームを放った右手のライトライフルをコマンダーサザビーに向けるのは以前戦ったキャプテンガンダムと呂布に剣の切先を向けているのはキャプテン同様以前戦った劉備だった。

 

『キャプテン!』

 

「劉備殿!」

 

「兄貴!」

 

ゼロ、爆熱丸、ガンイーグル、ガンパンツァー、ガンチョッパーズ、ザッパーザク、グラップラーグフ、デストロイヤードム、関羽、張飛、曹操、孫権が向かってきて、キャプテンと劉備の後ろにつく。

 

「待っていたぞガンダム、そして役立たずのザッパーザク達」

 

「コマンダーサザビー・・・」

 

「コマンダーサザビーだと!」

 

「何故あの者がここに!?」

 

「どういうことだこれはよ!」

 

「あいつはネオトピアでやられたはずだぞ!」

 

「解んないドム~!!」

 

睨むようにキャプテン達を見ているコマンダーサザビーに対し、自分達の世界で倒されたはずのコマンダーサザビーがいることに驚きと戸惑いを見せる。

 

「久しいな、劉備。それに曹操、孫権」

 

「呂布・・・」

 

「おいおい、どうなってるんだよこれは!」

 

「呂布に貂蝉だと?」

 

「呂布はまだしも、何故彼女がいるんだ」

 

「これは一体・・・」

 

コマンダーサザビー程ではないが劉備達を見ている呂布に劉備、張飛、曹操、孫権、関羽はキャプテン達と同じように驚きと戸惑うの表情を見せる。

しかも貂蝉にはそこそこ驚いているようにも見える。

 

「ぬあああああっ!」

 

「ボルフォッグ!」

 

「メルティングガン!」

 

「すみません炎竜」

 

『しつこいですねぇ~。君達の力で私達を止められるとでも?』

 

彼らに見入っているとギムレットの攻撃でボルフォッグがビルに叩きつけられ、風龍が叫び、炎竜が援護に入っている。

 

「仮面ライダーフェニックス。我々は君に休戦を要請する」

 

「呂布達は俺達に任せてあっちの巨大な敵を!」

 

「休戦?」

 

キャプテンと劉備からの突然の休戦を要求されて俺は少々戸惑っている。

 

「助けて・・・くれるのか?」

 

「その通りだ」

 

戸惑いながらキャプテンに聞き返すとキャプテンは頷く。

 

「俺達は貴方に借りと詫びがある。今ここで返済と償いをさせてくれ」

 

「借り?詫び?」

 

劉備の言葉を聞いて俺ははますます解らなくなった。

彼らに借りや侘びを受ける理由が思いつかないからだ。

 

「この前の戦いの時だ。あの後シャマルから詳しい事情を聴いた。君は怪物からシャマルを守ってくれたそうじゃないか。本来なら感謝しなればならないのにも関わらず、我々は勘違いをしてシャマルを助けてくれた恩人を攻撃してしまった。君は以前にヴィータ達と戦ったようだがそれでもシャマルを助けてくれたことは事実だ。その償いはしなければならない」

 

「だから今この時は俺達は貴方を助ける。それにこのままだと街が滅茶苦茶になる。だから早くあいつを!」

 

「・・・・・了解した。よろしく頼む」

 

「ああ!」

 

「任せろ!」

 

キャプテンと劉備からの協力してくれる理由を聞いて、どうするか少し迷ったがここは彼らに任せようと思い、素直に協力を受け入れ、頼むように言うとキャプテンと劉備は頷く。

 

「ところでキャプテン、1つだけいいか?」

 

「なんだ?」

 

「さっきもこの前も『海鳴市への侵攻に対して、武装火器の使用を許可されている』って言ってたけど、本当にちゃんと市役所に行って許可取ったのか?あと国からも」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

俺が薄々気になっていたことを尋ねると静まり返る。

 

「勝負だコマンダーサザビー!」

 

返答なし!!

俺の問いに答えずにコマンダーサザビーに向かって行きやがった!

あ!

劉備や爆熱丸達ももう戦い始めやがった!

あいつら絶対に許可取ってないな!

よくそれであの台詞言えたな!

 

ドォォォォォォン

 

おっと、そんなことツッコんでる場合じゃなかった

早いとこギムレットを止めないと。

爆発の音で周囲の状況を思い出した俺はカードケースを開く。

 

「相手はギムレット・・・ならこれだ!」

 

ギムレットの相手をするカードを取り出し、取り出したカードをドライバーに装填する。

 

『BRAVE RIDE! PHANTOM GAO!』

 

「ファントムガオォオオオオ!」

 

フェニックスドライバーのトリガーを引き、カードを発動させて、俺は天に向かって大声でマシンの名を叫ぶ。

 

三人称Side

野田家 地下 整備施設

街で戦闘が行われている頃、野田家の地下整備施設、多数の大型のマシンが並んでいる格納エリアは僅かな明かりだけが灯り、とても静かだった。

 

ヴィー、ヴィー、ヴィー!

 

『エマージェンシー発令!エマージェンシー発令!ファントムガオー、第6ルート、第3カタパルトよりスランブル!』

 

健悟がフェニックスドライバーのカードを発動させてマシンの名を叫んだ同時刻、その声に反応するかのように地下整備施設内が動き出す。

施設内の全ての照明が点き、警報が鳴り響き、壁の赤い回転灯が回る。

施設内のスピーカーからAIによる男性の声でアナウンスが発せられると健悟がフェニックスドライバー、そして叫んでいたマシン「勇者王ガオガイガーFINAL」に登場し、サイボークから超進化生命体「エヴォリュダー」になった主人公「獅子王凱」が搭乗した戦闘機型ガオーマシン「ファントムガオー」がハンガーごと移動を開始する。

 

海鳴市 公園 池

THE MOVIE 1stでユーノが戦っていた公園の池の中央、その池の底から長方形の物体が水面に向かって伸びていく。

長方形の物体が水面を出ても止まることはなく、水面から10m程の高さになってようやく止まると先端部の閉じられているハッチが左右に開き、内部が黄色く照らされる。

 

海鳴市 公園 池 直下

 

『発進チューブ、展開完了。発進システム、オールクリア。ファントムガオー、カタパルトへ。非常要員

は待機』

 

地上へのカタパルトの準備が整うと先に移動が完了して待機させられていたファントムガオーがハンガーごと垂直に起こされ、ハンガーの底部が開いて発進チューブ下へと移動、ファントムガオーがカタパルトに接続されるとハンガーが離れていく。

 

『ファントムガオー、カタパルト接続。リニアカタパルトボルテージ、230から540へ上昇、射出準備完了、進路クリア。ファントムガオー、発進どうぞ!」

 

シグナルが鳴り、発進許可のランプが緑に、サインがABORTからLAUNCHになるとカタパルトにファントムガオーが引っ張られ上昇、内部がリニアになっている発進チューブに入ったことで加速して地上へと向かって行く。

発進チューブを抜け、地上に飛び出すとファントムガオーはスラスターを噴射し、主である健悟がいる市街地へと飛んでいく。

 

海鳴市 市街地

 

『ATTACK RIDE! BLAST!』

 

「ウルテクライフル!」

 

「オラオラオァァラッ!」

 

「ウルテク、フォン・ダオ・ダン!」

 

「レイッ!」

 

「シルバークロス!」

 

「プライムローズの月!」

 

「シェルブールの雨!」

 

ファントムガオーが来るまでの間に俺はフェニックスブラスト、氷竜と炎竜はフリージングライフル、メルティングガン、ライフルからウルテクビーム、風龍はフォン・ダオ・ダン、雷龍はヴァンレイ、ボルフォッグはシルバークロス、光竜はプライムローズの月、闇竜はシェルブールの雨でギムレットとゾンダーロボを可能な限り迎撃する。

 

「・・・来たか」

 

空から音が聞こえ、見上げるとファントムガオーがこっちに向かって飛行してきている。

 

「隊長!」

 

「おう!」

 

ファントムガオーが近づいてくると炎竜が叫び、俺も返事を返して向かってくるファントムガオーに走り、跳躍する。

 

「フュージョン・・・」

 

呟く様な小声でフュージョンというとコックピットハッチが開き、内部に入る。

ハッチが閉じられるとファントムガオーが変形していく。

 

「ガオファー!!」

 

最初に腕、次に足、最後に頭部が出現して人型のロボットへと変わり、「勇者王ガオガイガーFINAL」に登場したメカノイド「ガオファー」へのフュージョンが完了してガオファーの名を叫ぶ。

 

三人称Side

仮面ライダーフェニックスはファントムガオーとフュージョンすることでメカノイド「ガオファー」に変形するのだ!

 

健悟Side

 

「隊長殿、市民の避難はファイヤーコンボイ達が行ってくれてましたので問題ありません!」

 

「了解だ氷竜。勝負だゾンダー!ギムレット!」

 

『いけませんねぇ。そんなに慌てては。まだまだおもてなしのご用意は出来ていませんよ』

 

ギムレットの言葉の後、奴とゾンダーロボの後ろに銀色のオーロラが出現した。

 

「!!」

 

「これは!」

 

銀色のオーロラからはロボットが5体程現れ、それを見た俺は目を見開き、風龍が驚きの声を出す。

現れたロボットは全てがガオガイガーに登場したゾンダーロボ、EI-02、EI-03、EI-08、EI-14、EI-15だった。

 

「まだゾンダーロボが?!」

 

「いいえ健悟機動隊長。このゾンダーからは素粒子Z0が感知されません!」

 

「と言うことは。・・・お前の仕業か!」

 

『その通りですよ~。しかもこれだけではありませ~ん』

 

現れたゾンダーロボに驚きの声を出すとゾンダーロボを分析したボルフォッグから本来ゾンダーロボから発生される「素粒子Z0」が感知されないことを告げられる。

つまりこいつらは偽物のゾンダーロボで誰かに意図的に作られた物になる。

こいつらの存在を知っていて作れそうな奴、ギムレットに向かって叫んで問うと奴は肯定し、その直後また銀色のオーロラがゾンダーロボ達の後ろに出現し、複数のロボットが現れる。

現れたロボット達はダグオンを除く各勇者シリーズの第1話に登場したロボットだ。

 

「他の世界のロボットか」

 

『はいその通り~。中々面白い仕事をさせてもらいました~』

 

俺が他の世界のロボットであることを指摘するとギムレットは楽しそうに答える。

そりゃあお前にしてみれば楽しいだろうよ。

こっちは迷惑だけどな!

 

『さてされ、私も本気になりましょうか~』

 

ギムレットの言葉の後、海鳴市のいたるところからリング状の小型メカがギムレットに集まっていく。

 

『ギムレット・アンプルーレ!』

 

全ての小型メカが取り込んだギムレットアバンアンプルーレは巨大なバイオネットロボ「ギムレット・アンプルーレ」に姿を変えた。

あの野郎、あれの力もなしにこいつを完成させたのか!

 

「マスター。解析の結果、偽ゾンダーロボはオリジナルのゾンダーロボのようにゾンダーバリアはありません」

 

「それはまだ有難い話だな。でも敵の数が多い」

 

偽ゾンダーロボにゾンダーバリアがないことをアポロンから聞いて多少喜べたが数の数の多さに厄介さを感じる。

 

「その心配はいりません」

 

「なんで?」

 

「お忘れですか?今この世界にいるのがGGGの他にも勇者がいることを」

 

「その通りだ。ボス!」

 

「私達を忘れてもらっては困るぞフェニックス!」

 

「ガオォォォォッ!」

 

心配ないとアポロンに言われ、俺が聞き返してすぐにアポロンが答えた直後、前から聞き覚えのある声と雄叫びを聞いて前方を見る。

前からスポーツカーに青と白のランボルギーニ・ディアブロのパトカー、300系新幹線、黄金のスポーツカー、ランチア・ストラトスのパトカー、そしてデッカードとギャレオンが向かって来ていた。

 

「「「「チェェンジ!」」」」

 

「エクスカイザー!」

 

「ダ・ガーン!」

 

「ホールド・アップ!ブレイブポリス、デッカードだ!」

 

「黄金剣士ドラン!見参!」

 

「エクスカイザー!ダ・ガーン!デッカード!ガイン!ドラン!ギャレオン!」

 

スポーツカーは「勇者エクスカイザー」に登場した勇者「エスクカイザー」、青と白のランボルギーニ・ディアブロのパトカーは「伝説の勇者ダ・ガーン」の勇者「ダ・ガーン」、300系新幹線は「勇者特急マイトガイン」の勇者「ガイン」、黄金のスポーツカーは「黄金勇者ゴルドラン」に登場する古代文明「レジェンドラン」によって作られた勇者「黄金剣士ドラン」にビークル形態からロボット形態に変形した。

デッカードもロボット形態に変形するがギャレオンとランチア・ストラトスのパトカーはまだ変形しない。

駆けつけてくれた勇者達を見て、俺は彼らの名を叫んだ。

 

「俺もいるぜ!」

 

後ろから声が聞こえて振り返り、下を見るとそこには1人の青年が立っていた。

 

「おやおや、誰ですかな君は?」

 

「お前なんで!?まだ調整中のはずだぞ!?」

 

青年のことを知らないギムレットは首を傾げるがその男のことを知っていた俺は驚きのあまり叫んで尋ねる。

その青年は見た目は人間であるが正体はアンドロイド、そのアンドロイドに正義のエネルギー生命体、「太陽の勇者ファイバード」に登場していた宇宙警備隊隊長が憑依した人物「火鳥勇太朗」だ。

勇太朗のアンドロイドの体は8割程は完成しているがまだ細かい調整が済んでいないためこの場にいることに正直驚いている。

 

「皆が出るってぇのに俺だけ寝てられるかってんだ!」

 

「全く。無茶はするなよ!」

 

「おう!ファイヤァァジェェェット!!」

 

勇太朗の理由を聞いて多少呆れるが現状を考えると貴重な戦力であることに変わりはない。

無茶をしないように言うと勇太朗は頷き、空に向かって叫んだ。

勇太郎が叫ぶと空から1機の航空機「ファイヤージェット」が飛翔してくるとファイヤージェットが変形し、人型へと変わっていく。

ファイヤージェットが変わると勇太朗は宙に浮くと滑空してファイヤージェットに向かって行くと全身がアンドロイドの姿になる。

 

「つぁっ!」

 

アンドロイドモードでファイヤージェットの胸の高さまで上がると勇太朗は変形して核(コア)となりファイヤージェットの胸に合体する。

 

「チェェェンジ、ファイバァァド!」

 

勇太朗が合体したことで「太陽の勇者ファイバード」に登場した勇者「ファイバート」になった。

 

「さて、こいつらを呼ぶしかないよな」

 

『BRAVE RIDE! FIRE EN!GAY!』

 

ガオファーの中で俺はフェニックスドライバーを抜き、カードを2枚取って装填、コクピットハッチを開き、外に向かってトリガーを引いて「勇者指令ダグオン」の主人公である「ファイヤー炎」と「勇者王ガオガイガー」の主人公でサイボークの時の「獅子王凱」を召喚する。

 

「炎!凱!融合合体とフュージョンだ!」

 

「「おう!」」

 

「融合合体!」

 

「フュゥウウウジョォオオオン!」

 

召喚した2人に指示を出すと2人はすぐに返事を返し、行動を起こす。

ファイヤー炎の掛け声の後、さっきから動いていなかったランチア・ストラトスのパトカーは「勇者指令ダグオン」に登場し、ファイヤー炎のダグビークル「ファイヤーストラトス」であり、ファイヤーストラトスの車体が浮かんでロボット形態に変形するとダグオンとダグビークルが一体となる「融合合体」によりファイヤー炎とファイヤーストラトスが一体化し、ギャレオンは凱を口で体内に入れて変形していく。

 

「ダグファイヤー!」

 

「ガイガァアアアア!!」

 

ファイヤー炎と融合合体したことで「ダグファイヤー」に、凱とフュージョンしたことでギャレオンはガイガーへの変形を完了させた。

今ここに勇者シリーズの全勇者達が集結した。

 

『いけませんねぇ~。GGG以外のロボがいるとは予想外ですが~。その大きさでは勝負になりませんねぇ?』

 

勇者達が揃ったがギムレットは大きさに差があることでまだ何処か余裕を残している。

 

「ならば大きくなってやろう。ボス!」

 

「主よ!」

 

「我々に合体の許可を!」

 

「よし!」

 

デッカード、ドラン、ガインに合体を求められ、カードを2枚取り出す。

 

『LOCOMOLISER!J-ROADER!』

 

「キングローダー!」

 

「フレイムブレスター!」

 

「ロコモライザー!」

 

「ゴルゴーン!」

 

「ガイガー!」

 

「おう!」

 

「「ガオーマシン!!」」

 

取り出したカードをドライバーに装填してデッカードとガインのサポートメカをフェニックスドライバーで呼び、残りの勇者ロボ達は各々のサポートメカの名を叫び、俺とガイガーはガオーマシンを呼ぶ。

なお、ロコモライザーを叫んだのは俺だ。

エクスカイザーが空に向かって光を放つと空から雷のようなものが落ちるとエクスカイザーよって異次元から召喚されたサポートメカ「キングローダー」が最初に現れた。

 

三人称Side

野田家 地下整備施設

健悟の地下整備施設、格納エリアで再び変化が起こる。

勇者達が各々のマシンを呼んだ直後、格納エリアに置かれている2機の戦闘機「太陽の勇者ファイバード」に登場した支援戦闘機「フレイムブレスター」、「伝説の勇者ダ・ガーン」に登場した最新型試作戦闘機「アースファイター」と両翼が折り畳まれたジャンボジェット機「勇者指令ダグオン」に登場したダグビークル「ファイヤージャンボ」が載っている台の下からライトが当てられ、3機は台ごと移動を開始する。

 

ウー、ウー、ウー、ウー

 

3機が移動するとその隣に停まっている大型車両「勇者警察ジェイデッカー」に登場した「ジェイローダー」がサイレンを鳴らして走り出す。

 

ボォォォォォォ

 

ジェイローダーが走り出した直後、施設内に汽笛が鳴り響く。

施設の中に列車のレールが2本ひかれいるとその2本のレールの上に巨大な蒸気機関車「勇者特急マイトガイン」に登場した「ロコモライザー」が停車している。

ロコモライザーの正面のゲートが左右に開き、先が照らされ、上にある信号機が青になると車輪が回転して蒸気を出しながらゆっくりと動き出す。

 

シュッシュッシュッシュ・・・ボォォォォォォ

 

ゆっくりと動き出したロコモライザーはどんどん加速していき、再び汽笛を鳴らしてゲートの中を進んでいく。

 

海鳴市市街地 某鉄道踏切

 

カァンカァンカァンカァン

 

踏切の警報器が鳴り、遮断機が下りる。

 

フアァァァン

 

電車の通過を待っているとそこを通過したのは通勤電車ではなく本来この線路を走るはずがない2両編成の300系新幹線「伝説の勇者ダ・ガーン」の「アースライナー」と500系新幹線のライナーガオーが通過する。

 

海鳴市市街地 建設現場

海鳴市内のとある建設現場。

戦闘の影響で作業員が避難したため無人となっている。

 

ゴゴゴゴゴ

 

建設現場の地面が大きく揺れると地面からドリルを回転させて地中を進んできた「勇者王ガオガイガーFINAL」での新たなドリル戦車ガオーマシン「ドリルガオーⅡ」が出てきた。

 

海鳴市沿岸部 岸壁

岸壁に偽装されたゲートが開き、海に向かって滑走路が伸ばされる。

滑走路の展開が完了するとフレイムブレスターがリフトアップされて到着し、滑走路両端と中央に誘導が灯され、準備が整う。

フレイムブレスターのエンジンの後ろでジェット・ブラスト・ディフレクター(以降 JBD)が起き上がるとエンジンの出力を上げて前進、加速して勢いをつけて離陸する。

フレイムブレスターが離陸するとフレイムブレスターが載っていた台が下に下がり、後退すると下で待っていたアースファイターを載せた台がリフトアップされる。

アースファイターが到着するとJBDが起き上り、エンジン出力を上げて前進、加速してフレイムブレスター同様飛び立つ。

アースファイターの台が下に下がり、後退すると待機していたファイヤージャンボがリフトアップされ、同時に折り畳まれた両翼が展開される。

4基のエンジンが回転するとファイヤージャンボが動き、加速していき離陸、滑走路から飛び出す。

 

海鳴市市街地

海鳴市の市街地のビル群の陰から潜んでいたステルスガオーⅡが飛び出し、市街地の高架下に潜んでいた「勇者王ガオガイガーFINAL」での新たなステルス爆撃機型ガオーマシン「ステルスガオーⅢ」が飛び立ち、市街地の交差点の下からドリルガオーが出て来た。

そして、海鳴市上空の天候が急に曇ると街の道路に落雷が落ちる。

 

「ギャオオオオンッ!」

 

落雷でアスファルトが割れるとそこから「黄金勇者ゴルドラン」に登場したドランのパートナーである黄金の竜「黄金竜ゴルゴン」が現れる。

 

海鳴市市街地上空

空から雲を突き抜けて「勇者王ガオガイガーFINAL」での新たなロケット型ガオーマシン「ライナーガオーⅡ」が飛翔してくる。

 

健悟Side

 

「マスター、各マシン接近中です」

 

「皆いくぞ!」

 

『了解!』

 

「ブレイブアップ!ジェイデッカー!レッツ・マイトガイン!」

 

「ゴルゴン、黄金合体だ!」

 

「火炎合体!」

 

『SYSTEM RIDE! FINAL FUSION!』

 

「プログラムドライブ承認!」

 

「「よっしゃぁぁ!!ファイナルッ!フュゥウウウジョォオオオンッ!!」」

 

アポロンが勇者達のサポートメカが近づいているのを報告すると俺は勇者達に声を掛け、皆が頷き返す。

デッカードとガインに合体の掛け声を出し、ドラン、ダグファイヤーは叫び、俺はカードケースからカード抜いてドライバーに装填、F.Fを発動させると俺とガイガーは上昇、ガイガーは緑の奔流「EMトルネード」を、俺は黄色の遮蔽防御用電磁竜巻「ファントムチューブ」を放つ。

 

『いけませんねぇ。・・・・・ん?』

 

勇者達が合体しようとするとギムレットが妨害しようと構えると他のロボット達も攻撃体勢に入る。

だが、後ろから何かが近づいてくるのに気付いたギムレットは後ろを振り向く。

 

『ごっ!どうっ!・・・ぶわああっ!!』

 

ギムレットが振り向くと後ろから飛んできたステルスガオーⅢに体当たりをされてよろけると続けて左から飛んできたライナーガオーⅡに体当たりされ、更に真下から現れたドリルガオーⅡにも体当たりをされひっくり返った。

他のロボット達も勇者達の各サポートメカに体当たりを喰らわされ倒れる。

エクスカイザーに召喚されたキングローダーが走ってくると車体の一部を変形させてそのまま空中に浮かび上がる。

浮かび上がったキングローダーは空中で人型へと変形していくと前面の全装甲が開く。

 

「とうっ!」

 

変形したキングローダーに走り、前面の装甲が開いたキングローダーにエクスカイザーが入り込むと装甲が全て閉じていき、頭部に新たな頭部が被せられてマスクが閉じる。

両腕の手が出現し、最後に胸にエクスカイザーと同じライオンの顔が浮かんだ。

 

ファイバードに呼ばれ飛翔してきたフレイムブレスターが真上から服を着るようにファイバードの上半身と合体し、頭部にマスクが装備され、角が展開されてマスクが閉じ、2門のキャノン砲が後ろに倒れ、胸のエンブレムに紋章が浮かぶ。

 

近くの鉄道の線路に潜んで出動したアースライナーが空中に飛び、整備施設から飛んできたアースファイターと一列になるように飛んでいるとアースライナーが空中で横になり、変形していく。

 

「とぉっ!」

 

変形したアースライナーとアースファイターの間にダ・ガーンが入り、ビークル形態に変形、その状態から更に変形するとアースライナーとドッキングし、続けてアースファイターが変形し、ダ・ガーンの上からドッキングする。

ドッキングするとアースライナーの先頭部が足首となり、アースファイターの後部から頭部が出現した。

 

合体指示を受けるとロコモライザーの後部から本来は人が搭乗する新幹線400系つばさの飛行機「マイトウイング」が発進するとすぐさま空中へと飛び、ロコモライザーも車体の下のスラスター使って飛び上がり、ガインも空に上がる。

空中で右前にマイトウイング、左前にガイン、その後ろにロコモライザーと3機が三角形になるようなフォーメーションを組むとロコモライザーが変形していく。

ロコモライザーの車体の半分から後ろが180度回転するとガインがビークル形態になり、左肩と腕に変形し、今度はマイトウイングが右肩と腕に変形した。

右からマイトウイング、左からガインが接近するとロコモライザーの側面に列車の連結器が現れ、ドッキングセンサーが誘導し、両腕が連結される。

 

ポォォォォッ!

 

両腕から手が出現し、汽笛がなって最後に頭部も出現してマスクが閉ざされ、ゆっくりと着地する。

 

合体の指示を出すとジェイローダーと並行して走り、デッカードは跳躍する。

デッカードが跳躍するとジェイローダーは車体上部の一部を変形させて後部のスラスターを噴射し空中に跳び、空中で変形する。

跳躍したデッカードはジェイローダーを追い越すと空中でビークル形態に変形、そのまま人型に変形したジェイローダーの胸部に収まり、頭部が出現し、口部にデッカードの頭部が収まるとマスクが閉じられた。

 

ドランに呼び出されたゴルゴンはドランからの黄金合体の指示を受けて雄叫びを上げ、変形していく。

 

「とぉぉぉぉッ!たぁっ!」

 

変形したゴルゴンにドランは走って向かうと途中で跳び、空中で変形してゴルゴンの胸に収まり、ゴルゴンの口から頭部が現れる。

 

ダグファイヤーが合体の掛け声を叫ぶとファイヤージャンボの右コンテナから梯子車の「レスキューラダー」、左コンテナから救急車の「ファイヤーレスキュー」が飛び出し、ファイヤージャンボが変形していく。

ファイヤージャンボが変形し、胸部が開き、頭部が起き上ると胸部が閉じ、右上腕部にレスキューラダー、左上腕部にファイヤーレスキューが接続されてマニュピュレーターが現れる。

合体が終わったと思うと再び胸の部分が開くとそこから光が地上に向かって放たれる。

 

「うおおおおおっ!はっ!」

 

光を放っているファイヤージャンボにダグファイヤーが走っていき、光に照らされて跳躍し、ファイヤーストラトスに変形するとファイヤージャンボから放たれた光に誘導され、そのまま格納されて胸部が閉じる。

 

EMトルネードの中にドリルガオー、ステルスガオーⅡ、ライナーガオーが入り、ガイガーの周囲を飛び回っているとガイガーの下半身が180℃回転する。

ドリルガオーのドリル部分が90℃に開き、そこにガイガーの足が入り、ロックされる。

ガイガーの両腕が背中に移動し、空間が開き、ライナーガオーがその空間に入り、停車する。

ステルスガオーが背中にドッキングされ、ライナーガオーから上腕部が形成され、ステルスガオーのエンジン部分が上腕部と接続され、マニュピュレーターが回転をしながら出てくる。

そして、頭部に追加装甲が装着され、額にGストーンが浮かんできた。

 

ファントムチューブにステルスガオーⅢ、ライナーガオーⅡ、ドリルガオーⅡの順番で進入する。

3機のガオーマシンが入るとF.F用プログラムリングを展開、プログラムを更新転送しながらガオーマシンはガオファーの周囲を飛び回る。

プログラムの転送が完了し、ドリルガオーⅡのドリル部分が90℃に開き、ガイガーのようにガオファーの足が入り、ロックされる。

ガイガーと同じくガオファーの両腕が背中に移動して空間が開き、ロケットを分離したライナーガオーⅡがその空間に入り停車、続いてステルスガオーⅢが背中にドッキングされ、ライナーガオーⅡから上腕部が形成、ステルスガオーⅢのエンジンが上腕部と接続、マニュピュレーターが回転をしながら出てくる。

最後に頭部に追加装甲が装着され、額にGストーンが浮ぶ。

 

「「「「「「シンメトリカルドッキング!!」」」」」」

 

「三身一体!」

 

「システムチェェェンジ!」

 

俺達が合体を行うと氷竜達もシンメトリカルドッキング、ボルフォッグは三身一体、マイクはシステムチェンジを開始する。

 

「巨大合体!キングエクスカイザー!」

 

「フォームアァァップ!武装合体、ファイバード!」

 

「合体!ダ・ガーンX!」

 

「ジェイデッカー!!」

 

「銀の翼に希望(のぞみ)を乗せて、灯せ平和の青信号!勇者特急マイトガイン!定刻通りに只今到着!」

 

「黄金合体!ゴルドラン!」

 

「ファイヤァァァァ!ダグゥゥゥゥオンッ!」

 

「ガオ!ガイ!ガァァァアアア!」

 

「ガオ!ファイッ!ガァァァアアア!!」

 

三人称Side

あらゆる脅威から人類を守るため作られたファイティングメカノイド!

その名は、勇者王!ガオファイガー!

 

健悟Side

勇者達がサポートメカと合体を行ったことで「キングエクスカイザー」「武装合体ファイバード」「マイトガイン」「ジェイデッカー」「ゴルドラン」「ファイヤーダグオン」「スターガオガイガー」そして俺がなっているもう一体の勇者王、正式名称「ファイティングガオガイガー」、通称「ガオファイガー」になった。

今、リリカルなのはの世界に、海鳴市の地に地球を救うために戦った9体の勇者ロボ達が立ち並んでいる!

 

「超ぉ竜ぅ神!!」

 

「撃っ龍ぅ神!!」

 

「天竜ぅ神!」

 

「ビッグ!ボルフォォォッグ!」

 

「マイク!サウンッダース!13世!!」

 

俺達の合体が完了すると超竜神、撃龍神、右側が光竜で左側が闇竜になっているシンメトリカルドッキングして誕生した勇者「天竜神」、ビッグボルフォッグへの合体、マイクのシステムチェンジが完了していた。

 

「ディバイディングドライバー!射出せよ!」

 

「ラージャ!」

 

超竜神達の合体も完了するとこれ以上街への被害を出さないよう戦うためのツールを射出するようにアポロンに指示を出す。

 

野田家 地下 整備施設

 

ヴィー、ヴィー、ヴィー

 

『ディバイディングドライバー、射出要請確認』

 

健悟の指示によりアポロンが射出要請を送ると整備施設、格納エリアに置かれているガオガイガーのマイナスドライバー型ハイパーツール「ディバイディングドライバー」が台に乗せられたまま移動を開始する。

 

海鳴市 高台

海鳴市の街を見渡せ、なのはとユーノが魔法の練習に使っている高台、そこの岸壁の一部が開き、中からカタパルトが姿を現す。

そのカタパルトに格納エリアから移動してきたディバイディングドライバーが到着する。

 

『座標軸固定!ディバイディングドライバー、キットナンバー03!イニッショーン!』

 

カタパルトにガオガイガーの「卯都木命」でのオペレーター音声が発せられるとガオガイガーの世界のカタパルトシステム「ミラーカタパルト」が起動し、カタパルトが銀色に光ると2分割にされているディバイディングドライバーのブレード部と本体が宙に浮き、ミラーコーティングされて最初にブレード部、続いて本体が射出される。

ブレード部と本体が空中で連結し、ミラーコーティングが剥がれるとそのまま市街地へ向かって飛んでいく。

 

海鳴市 市街地

 

F.F後、空中で待機しているとディバイディングドライバーが飛来してきたのを確認する。

 

「うおおおおおっ!」

 

飛来したディバイデイングドライバーを追い、左腕をディバイディングドライバーとドッキングさせる。

 

「左腕部、ディバイディングドライバーとの接続確認」

 

「空間湾曲っ!ディバイディングドライバァアアアアアッ!!」

 

アポロンから左腕がディバイディングドライバーと接続できたことを知らされるとディバイディングドライバーを天に向けた直後、空中から地上に向かってスラスター全開で急降下。

 

「うおおおおおおおっ!」

 

ディバイディングドライバーの先端をアスファルトに突き刺す。

 

バババババンッ!

 

シュー

 

ディバイディングドライバーを突き刺すと炸裂音と排出音の後、地面が割れた。

 

『ぬぉっ!?』

 

『うわあっ!』

 

割れた地面の中にギムレットとキャプテンや劉備達が落下して入り込む。

ゾンダーやバイオネットロボとの戦闘で都市への被害、人災を防ぐために打ち込んだ地点を中心にした空間そのものを周囲に押しのける、ディバイディングドライバーによって作り出された円筒状戦闘フィールド「ディバイディングフィールド」に俺と勇者達はスラスターを使って降下していく。

 

『この世界でもディバイディングフィールドで戦うことになるとは』

 

「皆、思いっきりやれ!」

 

『了解!(だっぜ!)』

 

ディバイディングフィールドに落下したギムレットやゾンダーロボ、他の世界のロボット達が次々と起き上がるとエネルギーを使い果たしたディバイディングドライバーを取り外し、地面に投棄、ディバイディングフィールドであれば周囲を気にすることなく戦えるため勇者達に思いっきり戦うように言うと全員が頷いて返事を返し、ギムレット達との戦いを始める。

 

 

 

後書き

 

 

ARX-7 アーバレスト「はい皆さんお待たせしました五十三話、投稿です!時間が過ぎるのは早い、もう5月、GWラストですね」

 

健悟「遅れたことはもう訊くの面倒だから省くぞ?」

 

アポロン「そうですね」

 

ARX-7 アーバレスト「OH、また扱いが雑になってきたね」

 

アポロン「いつものことですよ」

 

健悟「それに今回はあまり時間がないからさっさとやるぞ」

 

ARX-7 アーバレスト「はい、お願いします」

 

健悟「さて、まず一言。なんだこれは?」

 

ARX-7 アーバレスト「凄いでしょ?」

 

アポロン「別の意味で凄いですね」

 

健悟「トランスフォーマー出るのは知ってた。だがここまで幅広く出るとは予測してなかったぞ」

 

ARX-7 アーバレスト「彼らの戦闘シーンはだいぶ頑張って書いた。ちなみにサイバトロン、オートボット側の人選は成るべく共通点があるようなと気分で相手を選びました」

 

健悟「中盤のシーンだがコマンダーサザビーとか出て来たな。しかもドーガ四天王とかも。三国伝からは呂布と貂蝉って」

 

ARX-7 アーバレスト「いやぁコマンダーサザビーだけじゃあなんか物足りないと思って。呂布はやっぱり貂蝉がついてないと、皆さん期待してたと思うしね」

 

アポロン「そして終盤、ここが一番の問題点ですね」

 

健悟「そうだな。なんだよ勇者勢ぞろいって!」

 

ARX-7 アーバレスト「なんだよ!何が悪い!」

 

健悟「出し過ぎだろ!!」

 

ARX-7 アーバレスト「でもこれはこれで盛り上がると思うんだよ!!」

 

アポロン「しかし、合体の時の描写でしょうか?随分読み難いと思いますが?」

 

ARX-7 アーバレスト「これでも頑張って読めるようにはしました!」

 

健悟「とりあえずなんでこうなったか説明しろ」

 

ARX-7 アーバレスト「最初はガオファーとデッカード、ガインぐらいにしようと思ったんだけどふっとどうせなら他の勇者も登場させようと思って思いっきりました!」

 

健悟「やりすぎだろ・・・」

 

アポロン「海鳴市もだいぶ改造されていますしね。大丈夫なのでしょうか」

 

ARX-7 アーバレスト「呆れてるところ申し訳ないけどそろそろ次回予告しようか。今回も文字数の残りがあんまなくて」

 

健悟「まあこんだけ書けばそうなるよな」

 

ARX-7 アーバレスト「では、今回の次回予告はこれだ!」

 

アポロン「BGMスタート」

 

BGM「食戟のソーマ、予告BGM」

 

健悟「今季の新作から持ってきたのか」

 

アポロン「そしてBGMは分からずじまいですね」

 

ARX-7 アーバレスト「言わないでくれ。まあ兎に角、手早くやろう」

 

健悟「りょ~かい。ううんっ!次回『~少年が望んだ世界と力~』、五十四品目」

 

おしながき

健悟「『海鳴を守れ』」

 

健悟「いっちょやりますか!」

 

ARX-7 アーバレスト「はいOK!」

 

健悟「うん、最近なんか楽なんが多いな。というか手抜きが多い」

 

アポロン「それは言わないでおきましょう」

 

ARX-7 アーバレスト「ではでは今回はここまで!次回もお楽しみ!!」


 
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