No.76117

真・恋姫†無双魏√EDアナザー 外史の統一者2-2

sionさん

第三作出来ました!今回からは董卓√ということでこの√が終わるまでは3という表記はせず2-?という形式で話数を進めさせていただきたいと思います。
作品自体はちょっと中途なところで止まっているのですが・・・まぁよくアニメなどである引きみたいな感じで、スルーしてやってください。では!

2009-05-28 23:51:05 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:96815   閲覧ユーザー数:57507

「起きてください、北郷様」

 

「・・・・・・後五分」

 

「・・・?分?いえ、そんなことは今は関係ありません、起きてください」

 

「ん、ん~~~~・・・あぁ、えっと」

 

「董卓様と賈詡様が謁見の間にてお待ちになられるそうです、お早く準備のほうをお願いします。

 

部屋の外でお待ちしておりますので」

 

そう言うと俺を起こしてくれた侍女さんは一礼して部屋から出て行った。

 

「あぁ・・・そっか、昨晩董卓さん達に出会って保護してもらったんだっけ」

 

そう一人ごちると昨晩のあの可愛らしい二人のやり取りが思い浮かんだ。

 

「ちょっと月!この得体も知らない男に一室貸し与えるの?こんなのとりあえず牢にでも突っ込む

 

か、それでなければ馬小屋辺りで十分よ!」

 

「けど詠ちゃん・・・本当に天の御使い様だったらそんなの失礼だよ・・・それに保護を求められ

 

ているんだから、ちゃんとした部屋にしよう」

 

「・・・まぁ月がいいならいいけど・・・そこの貴方、確か北郷一刀とかいったわよね?今から天

 

水に貴方を連れて行くわ。ちゃんとした部屋も貸してあげる・・月に感謝しなさいよね!」

 

「あぁ、ありがとう董卓さん、それに賈詡さんも、ありがとう」

 

二人のどこか微笑ましいやり取りと気遣いについ笑顔になってお礼を言うと

 

「へぅ・・・」

 

やっぱり赤くなって俯いてしまう可愛らしい董卓さんを見ることが出来た。

 

(その後は馬に乗っけてもらって天水に連れられて・・今日は遅いとのことでこの部屋で一晩を明

 

かすことになったんだよな・・・野宿とかにならなかったのは本当にありがたい。)

 

「北郷様、準備のほうはよろしいでしょうか」

 

扉の外から掛けられた声に自分を現実に引き戻され

 

「はい、今出ますね」

 

こうして侍女さんに連れられて謁見の間まで案内されていった。

 

 

「ちょっと!いつまで待たせるのよ!」

 

謁見の間での第一声は賈詡による怒声だった。

 

「悪いな・・・ついさっきまで寝ていたもんで」

 

そういいつつ董卓の周囲を眼で確認すればあまり関わりのなかった顔と・・・それこそ毎日のよう

 

に顔を突き合わせ、ていた馴染み深い顔が目に付いた。

 

(霞・・・)声に出さぬように心の中で呟く、神速の槍、張文遠こと霞がそこにいた。

 

もう一人の名前は確か・・・俺の視線に気づいたのだろう、賈詡が口を開くが。

 

「あぁこの二人は内の武官で名前は『知ってる。』・・・は?ちょっとあんたなんて?」

 

少し慌てたような声とそれに伴う表情の変化、それを尻目に。

 

「その前に確認しておきたいことがあるんだ。其方の二人、今はあえて名は出さないが俺と会った

 

ことなんてないよな?」

 

「ウチは無いな」

 

「私も貴様のような男は記憶に無いな」

 

期待通りの答えをもらえた。

 

「うん、その前にだ、董卓さん、賈詡さん・・・俺のことはこの二人には?」

 

「はい、御使い様のことはお話してあります。・・・昨日聞いた限りのことまでですが」

 

「一応あんな突拍子も無い話だったけど月が信じちゃってるんだもん、話さないわけにはいかない

 

わ・・・けど僕はまだ信じてないからね!」

 

「詠ちゃん・・・」

 

「まぁうち等が聞いたのは別の時代から来たとかいうけったいな話だけっちゅうことや」

 

「ありがとう、とりあえずは・・・そこから話していこうか。少し長くなるから質問はあとで

 

ね。」

 

賈詡に視線で(話しなさい)と促される。それに苦笑しながら。

 

「まず俺がこの時代の人間ではないということについて。俺がいたのはここからさらに約1800年程

 

未来の世界だ。それはほぼ確信している。その確信に至ったきっかけが、董卓さん、そして賈詡さ

 

ん、貴方達の名前だ。俺は貴方達の名前を知っている。俺のいた時代では貴方達のことが本になっ

 

て誰でも読むことが出来るからだ。ただこれではただの時間旅行ということになる。さらにここは

 

俺がいたのとは異なる世界なんだと思う。違う世界だと思った原因もやはり貴方達なんだ。その理

 

由だけど、俺たちの時代の本で読む限り、その・・・貴方達は男として書かれているんだ。男女が

 

逆転している世界。そう考えればここは俺がいたのとは違う世界の俺にとっての過去ということに

 

なる。だから俺はあの時[別の時代]と表現したけど正しくは[この時代の1800年後の未来で異なる

 

世界からやってきた]っということになる。その証明としてだけど・・・其方のお二方・・・さっき

 

からよくしゃべってくれたほうの名前は・・・姓が張、名が遼、字が文遠・・・無口だったほうは

 

姓が華、名を雄・・・で合っているんじゃないかな?残念なことに華雄さんの字は本に書いてなく

 

て分からないけどね。」

 

 

ここまで話しきって前の4人の表情が明らかに代わった、董卓はさらに尊敬の目で、賈詡は威嚇する

 

ようなどこか用心するように、そして名前を当てられた二人は・・・

 

「・・・なんでウチの名をしっとるんや?ウチはあんたのことなんてしらん・・・なのに名乗って

 

もいない・・・それも字まで知っているなんて・・・」

 

「うむ・・・私も名乗った覚えが無い・・・なのに知られている・・・気分が良いものではない

 

な」

 

明らかに険しい顔だった。

 

「名前を勝手に借りたのは申し訳なかった、けど張遼さんが言ったとおり俺は名前を知っていた、

 

これを俺は知識として知っていたからだよ。別の世界からの来たことの証明代わりにはなると思っ

 

てね。・・・そうだね例えばだけど、君が劉邦や項羽の名前を知っているのは知識としてだろう?

 

俺のもまぁそんな風に受け取ってもらえれば。」

 

「・・・丸腰のあんた相手に何かしようとは思うとらん・・・他には何かないんか?」

 

「ん~他にかぁ・・」

 

何で示したものかと頭を悩ませているところに。

 

「・・・一つ聞きたいんだけど、あんたはこれからこの大陸で何が起きるかをある程度把握してい

 

るということなの?」

 

難しい顔は変えずに、何かを思案するように問いが来る

 

「・・・あぁ、この世界でどこまで当てはまるか分からないけれどある程度はね」

 

「あんたの世界は男のお話ですものね、けれどそれを差異として・・・あんた自体はどう?何かの

 

役に立つ自信はある?」

 

此方の答えを向こうが纏めるたびに問いが重ねられていく

 

「とりあえず読み書きは出来るから文官の簡単な手伝いは出来ると思う、武官としては、ちょっと

 

自分がどの程度か分からないかな。」

 

「そうじゃなくて!あんたがいた世界の知識は、歴史以外の知識は役に立つかと聞いているの!」

 

望まない答えにも問いが重ねられていく・・・その間他の3人はこの様子を窺っていた。

 

「・・・知識の提供は出来るよ、どういったものが必要かいってくれればそれに合う知識が無いか

 

検討できるし、もし俺の知識で役に立つのがあれば幾らでも使ってくれて構わない」

 

「・・・何で聞いてるか位は分かるみたいね、最後の質問よ・・・僕達に・・・月に、あんたの力

 

を貸してくれる気はある?」

 

どこか雰囲気の違う、祈るような問いに

 

「・・・俺に何ができるかも分らないけれど・・・俺は受けた恩を返さないままどっかいっちゃう

 

ような恩知らずなつもりは無いよ。・・・」

 

 

しばらく沈黙が続いて・・・

 

「・・・管輅っていう奴の占いがね・・・噂になってこの大陸に巡っているのよ、曰く、白き流

 

星が黒天を切り裂き天より御遣いがこの地へと来る、その者天の智を以って世に太平をもたらす起

 

因となるであろう・・・私が見つけた状況と貴方の突拍子も無い話・・・そして名乗られていない

 

名前を知っているところ・・・私は貴方をこの占いの天の御使いだと思ったわ、だから・・・」

 

そこで一度途切れた彼女の言葉に被せるように

 

「・・・俺はさっきも言ったけど何が出来るかわからない、けれど恩は返すつもりだし正直ここを

 

追い出されると行く当ても無い、だから・・・俺をここに置いてくれないだろうか?もちろん、俺

 

にやれる範囲のことは何でもやるからさ」

 

そう言ってにこりと微笑む俺に対して

 

「っっっ!!!?・・・い・・・言う相手が違うんじゃないの!?そういうのは僕じゃなくて月に言わ

 

なくちゃ!」

 

彼女は少し赤くなりながら董卓に言うように促してきた。

 

「そうだね・・・董卓さん・・・先ほども言いましたが俺に何かできるかもそれこそ俺が本当に天

 

の御使いなのかも分りません。ですが俺は貴方達が望むように振舞いたいと思います。・・・俺を

 

ここに置いては貰えませんでしょうか」

 

その言葉に合わせて頭を下げた・・・はずなのに

 

「御使い様・・・一刀様。こちらこそどうかよろしくお願いします。私達を導いてください。」

 

一国の主に頭を下げ返されてしまった。その様子に少し苦笑を浮かべながら

 

「董卓さん、貴女が頭を下げないで下さい。そして『月です・・・』・・・は?」

 

「私のことは月と呼んでください、一刀様」

 

その発言に周りが少しけたたましくもなるが・・・

 

「けどね詠ちゃん、詠ちゃんも天の御使い様だと認めたなら、そしてここで一刀様が導いてくださ

 

るなら・・・真名を許すべきだと思うの・・・」

 

「けど!『だめ?詠ちゃん』・・・あぁもう!分った!僕の負けよ。・・・僕の真名は詠・・・こ

 

の真名あんたに預けてあげるから光栄に思いなさい!私も貴方を一刀って呼ばせてもらうわ」

 

とんとん拍子に真名を受け取っていく

 

 

 

「えっと~その・・・よろしく、月、詠。それから月・・・俺のことは様付けでは呼ばないで欲し

 

い、御使いでもなく一刀って呼んで欲しいんだ。これが一番真名に近い俺の名前だから・・・。」

 

「・・・はい、わかりました・・・その・・・一刀さん・・・へぅ・・・」

 

「そこ!甘い雰囲気をかもし出さない!」

 

居心地のいい雰囲気に自分が入れたことを感じるのもつかの間。

 

「二人が真名を預けるならウチも預けんわけにはいかんね、けどまだダメや」

 

「?許してもいいけどまだダメとは?張遼さん」

 

「二人が認めたならウチも殆ど認めている、だから許してもいいんやけどな?自分さっきいうてた

 

やないか?武官としては自分がどれほどか分らないってあれが気になってしょうがないんや・・・

 

だからウチの真名を呼んでいいかどうかはあんたの腕を確かめてからっちゅうわけや!華雄はどう

 

や?」

 

「・・・そうだな、その結果次第ということに私もしておこう」

 

「っちょ!神速の張文遠に俺が勝てるわけ!」

 

「お、なんや勝つ気やったんか?ええなぁそういう心意気は大事やわ・・・まぁ安心し、とりあえず

 

実力を見るための手合わせやから・・・けどま、あまり不甲斐なかったら骨の一本や二本は覚悟し

 

てもらわんとな!・・・月・詠、その御使い様の武器返してやり・・・今から軽く揉んだるから」

 

そう言って彼女が距離をとり、詠のなんだか呆れながらの指示を受けた侍女は程なくして俺のとこ

 

ろに二振りの日本刀を届けていた。

 

「さぁ・・・いつでもかかってきいや?」

 

そういう彼女を前にして周りを確かめると、詠はなんだか呆れた・・・むしろ諦めたように、華雄

 

は何かを品定めする目で、そして月は・・・

 

「その・・・頑張ってください、一刀さん」

 

俺の覚悟を決めてくれる言葉をくれた。・・・

 

「張遼さん、一つ確認があります」

 

これは俺の決意の境界線

 

「なんや?いまさら怖気づいたんか?」

 

その境界を確かめて

 

「これは果し合いや殺し合いではなく・・・訓練みたいなものなんですよね?」

 

「ん~まぁそうやね、不甲斐なければ骨くらいは覚悟してもらうけど・・・ウチが真名を許すため

 

に・・・納得するための我侭やからな・・・訓練という扱いでも間違ってはないな」

 

その言葉を聴いて・・・俺は安貞を詠の足元へ送り・・・無銘の逆刃刀を手に取った。

 

「・・・それじゃあ・・・きいや!」

 

彼女の裂帛の声を久々に聞きながら、俺はかつて一度も一本を取ったことの無い相手に踊りかかっ

 

た。

 

-あとがき-

 

そんなわけで2-2話をお送りいたしました!・・・どうだったでしょうか(ガクブル)

 

第二話のコメント見た限りみなさんへぅ・・・とツンデレっ子が好きなのは分りました!

 

しかし!しかしです!そこでわたしはあえて華雄を推したいと思ってしまうのです!

 

ここで切った理由のなかに華雄さんの真名が決まっていないというものがあるのは内緒ですよ?

 

まぁいくつか候補はあるので・・・ダーツでも投げますか。(ぁ

 

っとまぁそんなこんなで月と詠に真名を許された一刀君・・・今からの張遼との模擬戦はどうなる

 

のか!っと言うことを考えつつ私は2-3の執筆へ・・・

 

それと!!!皆さんに聞きたいのですけれど・・・拠点フェイズっていりますかね?

 

必要ならかなり妄想入れまくりで書きますが・・・また拠点入れる場合は誰希望ですかね?

 

まぁ、そこまで力は入れられないので希望されても散発になるとは思いますが・・・orz

 

どなたか文才を私に下さいor2

 

っとそんなかんじで落ち込みつつ・・・それでは次のお話で!

 

(拠点はコメントに書いてくだされば検討します!{私なんかが書いてもよければですが})


 
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