No.758621

恋姫天下統一伝

色んなアニメキャラが出てきますが、舞台は三国と戦国の融合した世界です コメントなんかを受け付けています

今回番外編でゼルガーさんのサイトの小説とコラボさせていただきました

2015-02-15 14:43:26 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1345   閲覧ユーザー数:1273

番外編『green cafe』

 

 

 

黄巾の乱が終結し詩乃のご懐妊が発覚し四か月、信助は今日は非番であって美濃の町を歩いていた。

 

「はぁ…もう俺も父親…か」

 

突然のこともあって戸惑っていたが今は父親とはどういう風に居たら良いのかとかそういうことに悩みまくっていた。

 

「ん?行商人か?」

 

悩んで歩いていたら商店街の隅に座敷わらしを敷いて商いをしている商人に目が止まった。

 

「おや、これはこれは高橋さまではありませんか、どのような用件で?」

 

「いや、売っている品々を見ている…どれもあまりここら辺では見ないものが多いな…ん?これは首飾りか?」

 

信助は六角形の大きいルビーに目がつく。

 

「実はそれは南蛮のものから頂いたものでしてな…」

 

「ふーん、すまないがこれ、買おういくらする?」

 

「高橋さまにお金など取れません、ただで譲ります」

 

「そ、そうか?すまないな」

 

そしてルビーを買うと家に戻りその首飾りを眺めていた。

 

「それにしてもこれは現代ならめったに拝めない代物だろうな………現代か…戻ることってできるかな」

 

信助がそう思っていたそのときルビーが光を溢れ始める。

 

「な、なんだ!?」

 

突然の出来事に対処できなく信助は目を閉じ光が収まると屋敷から信助がいなくなっていた。

 

 

信助は光のあまり目を閉じており、ゆっくりと目を開けるとそこは何処かの浜辺でありしかも目の前には現代建築の建物が多く存在していた。

 

「え?ここって…現代?もとの時間に戻ってこれた…それとも詩乃たちの出会いは…いや夢じゃないな」

 

信助の右手にはルビーが握られており、何故戻ってきたのかを試行錯誤するが頭を整理したいために少し歩いたところにあった喫茶店green cafeに入る

 

「いらっしゃい」

 

中にはいるとまだ若い店員が信助を出迎えてくれてカウンター席に座る。

 

「コーヒーひとつお願いします」

 

「かしこまりました」

 

そういって店員がコーヒーポットからコーヒーが注がれてコーヒーが出され信助はそれを飲む。

 

「はぁ…」

 

「なにかあったんですか?良ければ相談にのりますよ?」

 

店員が信助のため息に反応して相談すると持ちかけるが信助はこの人では到底理解できないことだと踏んで断ろうとしたとき誰かが来て

 

「いらっしゃい、あ、零さん…またですか」

 

どうやらここのお得意様なのだろうか零と呼ばれた人が来たようで信助はちらっと横目でその姿を見たとたん吹いた。

 

何故ならばその、零とよばれた男は身体中ボロボロで重傷では?と呼んでも良いくらいの傷ついていた。

 

「…なのはを起こそうと寝室に入ったら着替え中で謝ったのにフェイトたちまできてボッコボコにされた」

 

「はぁ…ご愁傷さまです」

 

(ああ、なるほど、その人この人に惚れてますね)

 

そういうことが信助にもわかるのかコーヒーを飲みながら心を落ち着かせていた。

 

「ん?なんだ?こんな時間帯に高校生がいていいのか?」

 

零がとなりにいる信助に気がついたのか学生服を来ていたので話しかけてくる。

 

「…訳ありでして……」

 

「なんだ?まさか、異世界から来ましたとかそういうのか?」

 

零の思わずこぼしたことで信助は黙ってしまう。

 

「え?もしかして当たりなのかな?」

 

「……はい、実は信じられないかもしれませんが…自分ついさっきまで過去にいっていました」

 

信助はもうここはのりでと思い戦国時代にタイムスリップしたとか自分が一国の大名とかぶちまけるとそんなふざけたことを真剣に二人は聞いてくれた。

 

「…なるほど、戦国時代にタイムスリップしてしかも知ってる武将達は女の子か…」

 

「まあ、そんな世界もあるだろうな…」

 

しかも二人ともあっさりと信じてしまった。

 

「どうして、そこまで真に受けてるんですか?明らかに現実性がないじゃないですか」

 

「うんとね、実は僕はね…」

 

そこから店員…祐輔から聞かされたことはあまりにも信じられないことであった。

 

このgreen cafeの裏の姿は平行世界から来る人たちの溜まり場で祐輔はかなりの平行世界の人と交流を持っているということだ。

 

昔の信助ならば信じてはいなかっただろうが今の信助は信じることができた。

 

「ははは、そうですか…なんか凄いですね」

 

「まあ、僕は慣れちゃったけどね…それで何か悩んでいたみたいだけど、相談聞くよ」

 

「そ、それじゃあ…父親ってどういう風に子供に接したらいいでしょうか?」

 

「え?子供?」

 

「はい…実は」

 

それから信助は自分には妻が二人いてその一人が妊娠中ということで親としてどうすればいいのかと悩んでいたことを打ち明ける。

 

「うーん、そうだね、自然体の方がいいと思うよ、逆に意識していると返って逆効果だと思うから」

 

「な、なるほど…確かにそうですね…ありがとうございます、なんかスッキリしました」

 

「どういたしまして…それで、どうやって戦国時代に戻るつもりなの?前に来た人は飛ばされてきたものを使って帰っていったけどもしかしてあるの?」

 

「ああ、あります」

 

「たぶん、それを使えば帰れると思うよ、それともし相談したいことがあればいつでも相談してきて構わないよ」

 

「ありがとうございます、それじゃあ、もし暇の時はまた来ますね」

 

そういって信助は金を支払って人目のない場所にいってルビーに詩乃たちの世界を念じてるとここに来た時と同じように光が放ち、次に目を開けるともとの屋敷に戻ってきていた。

 

「あ、信助さまお帰りになっていたのですね」

 

「ああ、詩乃、今日は少し変わった一日だったよ」

 

信助の奇妙な一日はこうして終わりを迎えた。

 


 
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