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真・恋姫†無双 外史 ~天の御遣い伝説(side呂布軍)~ 第五十七回 拠点フェイズ:張魯①・ニートところによって一時爆弾発言にご注意を

stsさん

みなさんどうもお久しぶりです!初めましてな方はどうも初めまして!

今回はまさかのウシシ米屋・張魯ちゃんの拠点です!

果たしてブラコンという完全圏外な属性をお持ちの彼女に付け入るスキはあるのか、、、!

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2015-01-25 00:21:59 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4271   閲覧ユーザー数:3515

 

 

北郷「あぁ、そういえば今日は漢中への定期視察だったな」

 

 

 

季節は春の陽気も徐々に暑さを増してゆき、農を営む者たちにとって、水稲や夏野菜の作付で忙しい初夏の頃合い。

 

北郷は部屋を訪れに来た陳宮と鳳統から漢中視察の話を聞き、そのようなことをつぶやいた。

 

 

 

陳宮「『あぁ』じゃないのですよ。毎回毎回忘れすぎですぞ?良いですか、漢中は我らにとってとても重要な――――」

 

 

北郷「わかってるよ。別に漢中のことを疎かにしようとか思ってるわけじゃない。ただ、法正のおかげで漢中ってすごく安定してるだろ?

 

だから、つい他の問題が頭を占めちゃって忘れがちになっちゃうんだよね」

 

 

鳳統「お気持ちは分かりますが、安定で止まってしまっては国は発展しません。ちょうど成都の食糧事情に安定の目途が立ってきたので、

 

そろそろ次の段階に進んでも良いと思うんです」

 

 

北郷「・・・東北方面の防衛対策、か・・・」

 

 

 

鳳統の言葉に、北郷はやや言葉を詰まらせながら、真剣な面持ちでつぶやいた。

 

 

 

鳳統「はい、漢中の防衛としては陽平関が有名ですが、それはあくまで西側の防衛。仮に敵軍が長安方面から攻め込んだと想定すれば、

 

漢中は容易く突破されてしまいます」

 

 

 

鳳統の言う通り、漢中は陽平関のおかげで西からの侵入は困難を極めるが、

 

それ以外の東南北については、険しい山々という自然の要害に守られているとはいえ、侵攻は不可能ではなかった。

 

 

 

陳宮「そして、漢中は改めて言うまでもなく、我ら成都にとっては喉元も同じ。もちろん、現在剣閣に築城する構想に入っている関所が

 

文字通り最後の要衝として機能するはずですが、やはり、漢中の防衛能力強化は早急に取り組むべきことなのですよ」

 

 

 

ちょうど漢中と成都の間に位置する剣閣での防衛拠点築城については、早々と陳宮や鳳統ら上位の文官たちから案が挙がっており、

 

北郷自身も、三国志の世界における剣門関が、三国時代末期における、魏と蜀の戦いにおいて重要な要衝だったことを知っていたため、

 

文官たちの案を了承し、現在は築城に向けての構想段階に入っているというところであった。

 

 

 

北郷「つまり、今回の定期視察でそのことを法正や張魯に伝えたらいいのか?」

 

鳳統「はい、本当はこのような重要な案件は私かねねちゃんも一緒に行けたらよかったんですけど・・・」

 

 

陳宮「雛里は南蛮対策の抜本的見直し、ねねは一刀殿の助言のあった江油付近の防衛拠点建築案の構想と、手が離せない状況なのですよ。

 

黄権や張松も各領で手いっぱいでしょうし・・・」

 

 

北郷「わかった、オレだって一応これでも一国の主だからね。重要な案件だってこなして見せるさ」

 

 

 

鳳統と陳宮の申し訳なさそうな表情に、しかし北郷は明るく穏やかにニッっと笑い、自信のほどを見せつけ二人を安心させようとした。

 

そのような北郷の思いやりを察し、二人は同時に若干頬が朱に染まる。

 

 

 

陳宮「では、今回は恋殿に同行をすでに頼んであるです。護衛に関しては大船、いや、宝船に乗った気で行ってくるのです!」

 

 

 

そして、陳宮は普段通りの元気さに戻り、大げさに明後日の方向を指さした。

 

 

 

北郷「あ、そうなんだ。他のみんなは?」

 

鳳統「霞さんは今日は非番で、焔耶さんは町の警邏。桔梗さんは剣閣の立地条件の視察です」

 

 

 

ちなみに、以前北郷の護衛を命じられた高順はというと、北郷を火事に巻き込んだということで、

 

今回護衛役の候補として除外されているのを北郷は知っていたため、特に鳳統が説明するということはなかった。

 

 

 

北郷「そうか、なら、恋と合流し次第、すぐに漢中に向かうよ」

 

陳宮「頼みましたぞ!」

 

鳳統「道中お気をつけください」

 

 

 

いつもと少し違う、重大な使命を負った北郷の長い一日が始まる。

 

 

 

 

 

 

【益州、漢中・南鄭】

 

 

呂布と合流した北郷は、呂布の頭に乗ったリューホーを合わせた二人と一匹で、漢中への定期視察に向かっていた。

 

 

 

呂布「・・・リューホーこの前、ごとまい食べたら喜んでた・・・だから、今日も食べさせてあげたい」

 

リューホー「キャウキャウッ!」

 

 

 

呂布の言葉に呼応するかのように、呂布の頭の上に乗った、黒い毛並の子犬、リューホーが甲高く鳴いた。

 

 

 

北郷「うーん、犬にも気に入られる米か・・・本当にすごいよな、五斗米って」

 

 

 

呂布の話によると、以前、呂布の飼っている犬が掘り当てた温泉に、五斗米道の張姉弟を招待した際、

 

張魯が手土産に五斗米を持参したのだが、これを魏延が救い出し、現在呂布が預かっている、

 

普段はどちらかというと小食なリューホーに与えたところ、ものすごい勢いでがっついたのだという。

 

 

 

呂布「ごとまいもすごいけど、ごとまいを作った張魯もすごい」

 

 

北郷「そうだよな。米で世界を救う、か・・・あの子、性格はいろいろ問題あるけど、根はいい奴だし、すごい大志も抱いてるし、もっと

 

評価されてもいいと思うんだけどなぁ」

 

 

呂布「・・・・・・(コクッ)」

 

リューホー「キャウーンッ!」

 

 

 

 

 

 

そして、雑談をしながら進んでいるうちに、二人と一匹は漢中の中心街にして五斗米道の総本山、南鄭に到着した。

 

南鄭の入り口では、張魯と五斗米道の方々、法正が出迎えてくれるというVIP対応である。

 

 

 

張魯「ウシシ、毎月遠路はるばるご苦労様だし!まずは一服するといいし!」

 

 

 

すると、真っ先に北郷たちの元にてててと駆け寄ってきた小柄な白い少女、張魯は、

 

いつも通り小さな八重歯をチラつかせながら悪戯っぽく笑い、ビシッと勢いよくお椀に山盛りに盛られた白米を突き出した。

 

 

 

北郷「ありがとう、君も相変わらず元気そうで何よりだよ」

 

 

 

そのように言いながらナチュラルスマイルで椀を受け取ると、北郷は一口頬張った。

 

その瞬間、北郷の目がカッと見開き、例によってグルメリポートを開始するのだが、もはや誰も聞いていないので割愛する。

 

 

 

張魯「ウシシ、我はいつもこの五斗米を食べてるから元気だし!漢中のものたちはみんな元気いっぱいだし!」

 

 

 

張魯は北郷の言葉に平らな胸をこれでもかというほど張りながら上機嫌に答えた。

 

 

 

法正「元気いっぱいだし、じゃねぇよアホめ!お前も民衆も、有り余った力をもっと国の安全と発展のために有効利用させろっつってん

 

だろーが!」

 

 

 

しかし、張魯の様子に機嫌悪そうに毒づいているのは、長めの金髪をオールバックに流し、

 

そして何より、眼頭から頬にかけて伸びる真一文字の傷跡が印象的な、自他ともに認める不良軍師、法正である。

 

 

 

北郷「え?それってどういうことだ?」

 

 

法正「どうしたもこうしたもねぇぜ!コイツ何もしねぇんだ、何もだぜ!?俺がせっかくマシな国の制度考えてやってるってのに、全然

 

その次へ進もうとしやしねぇ!何なんだ!働いたら負けとか思ってんのかあァ!?」

 

 

呂布「・・・法正、落ち着いて」

 

 

 

よほど鬱憤がたまっていたのか、法正は興奮のあまり敬語も吹っ飛び、戦慄きながら叫んでいたが、

 

すぐさま呂布がスッと肩に手を置いて法正を落ち着かせた。

 

 

 

法正「ぜぇ・・・ぜぇ・・・あぁ、すまねぇ・・・」

 

 

 

見るものを和ませる不思議な魅力のある呂布のおかげで、法正はなんとか理性を取り戻し、息を整えながら詫びた。

 

 

 

張魯「ウシシ、別に今のままでも我らは十分幸せだし!もうこれ以上新しいことを始めても我も民も混乱するだけだし!せっかくお前が

 

考えてくれた制度だし!これ以上望むとバチが当たるし!」

 

 

法正「チッ、確かに現状維持も大事だが、一国の主やってんなら、少しはだなぁ・・・クソッ、なんで俺ばっかこんな目に・・・」

 

 

 

張魯が偉そうに、しかし無意識に法正のことを褒めるものだから、法正はそれ以上怒る気になれず、ただ自身の不幸を嘆くのであった。

 

 

 

北郷「ははは、ホント大変そうだね・・・そういえば張衛はどうしたの?」

 

 

 

そのような法正を哀れに思った北郷は、ふと、本来法正の負担が軽減するはずの重要な人物、

 

つまり、張魯の事実上のお守り役、長身で全身黒い衣装に身を包んだ張魯の弟、張衛がこの場にいないことに気づき、尋ねた。

 

 

 

張魯「ウシシ、衛ちゃんは最近は陽平関に籠って漢中の平和を守ってくれてるし!」

 

法正「(要するにアイツも相当きてるんですよ)」

 

北郷「(あぁ、なるほど・・・)」

 

 

 

北郷が法正にこっそり仔細を聞いたところ、張衛曰く、

 

いくら姉上のことが大切でも、たまには我も頭を休ませないともたないのだよ、とのこと。

 

張姉弟の仲の良さは姉弟の枠を超えた若干怪しい領域にあるのだが、

 

それでも、張魯と付き合うのは精神的にタフでないとやっていけないようであった。

 

 

 

張魯「ウシシ、それに衛ちゃんがいなくても我はちゃんとできるし!我はお姉ちゃんだし!ちゃんと国のことも考えてるし!」

 

 

 

そして、トラブルメーカーの張本人たる張魯は、再び慎ましやかな胸をこれでもかというほど張りながら堂々と宣言した。

 

 

 

法正「あァ!?なんも考えてねぇだろ!」

 

張魯「ウシシ、ちゃんと考えてるし!例えばこれだし!」

 

 

 

すると張魯は法正の前にズビッと五斗米が山盛りにされた椀を突き出した。

 

 

 

呂布「・・・・・・ごとまい?」

 

リューホー「キャゥウン?」

 

張魯「そうだし!」

 

 

 

呂布とリューホーが同時に首をかしげて尋ね、張魯は自信満々に首肯した。

 

 

 

張魯「我はこの五斗米を大陸中に広めたいと考えているし!」

 

法正「・・・・・・・・・んん?」

 

 

 

しかしその時、今まで不機嫌な表情をしていた法正の表情が固まった。

 

 

 

張魯「ウシシ、そもそも我が五斗米道の信条は、五斗米の力で人々を苦しみから解放することだし!今は漢中の民が救われてるし!次は

 

救われる人々を増やす番だし!」

 

 

北郷「へ、へぇ~・・・」

 

 

 

一方の北郷は、話の内容が大きいのか幼稚なのか判断できず、微妙な反応を示していたが、

 

 

 

法正「お・・・お前張魯!なんでそんな大事なことずっと黙ってやがった!?」

 

 

 

法正の反応はこの場の誰にとっても予想外のものであった。

 

 

 

張魯「きゅ、急に大きな声出すとビックリするし!」

 

北郷「どういうことだ?」

 

 

 

北郷も法正の突然の荒ぶりっぷりに困惑しつつも、訳を尋ねてみた。

 

 

 

法正「はぁ・・・実は俺も次の段階として五斗米を交易の品として使えないか模索してたところなんですよ」

 

張魯、呂布「「・・・・・・こーえき?」」

 

北郷「そうか、交易が上手くいけば、漢中は潤うし、米を食った人は美味くて幸せってことで五斗米道の信条にも反しないってことか」

 

 

 

交易という言葉が理解できず、首を傾げながら鸚鵡返しする張魯と呂布であったが、

 

北郷は法正の意図するところを理解したようであった。

 

 

 

張魯「ウシシ、そんなにいい話ならどうして早くやらないし!」

 

 

法正「お前が聞く耳持たねぇからだろ!これでも俺は反省してるんだぞ!?以前、俺が漢中の制度を根本から強制的に見直したら、お前

 

文字通り喰っちゃ寝の生活になりやがっただろ!」

 

 

呂布「・・・・・・法正落ち着いて」

 

 

 

そのような張魯の言い草に、再び胸の内で何かが爆発し、

 

張魯に掴み掛りそうになった法正であったが、今回も呂布に止められ事なきを得る。

 

 

 

北郷「ははは、でも張魯の意志も確認できたことだし、さっそく本格的に話を進めていけばいいんじゃない?」

 

法正「ぜぇ・・・ぜぇ・・・いや、するならするで問題が山ほどあるんですぜ」

 

 

 

しかし、力ない笑いでなんとか場を取り繕った北郷であったが、息を整えながら帰ってきた法正の返答は、芳しいものではなかった。

 

 

 

呂布「・・・・・・問題?」

 

法正「あぁ、まず交易するなら今以上に米の収穫高を増やさねぇといけねぇ。現状漢中内の自家消費の量で留まってるしな」

 

北郷「うーん、それじゃあもっと開墾するとかってことか?」

 

 

 

北郷は周りに陳宮や鳳統といった頭脳班がいないため、何とか自分の頭をフル回転させ知恵を絞っていた。

 

 

 

法正「いや、もう漢中での開墾は限界に近いですぜ。これでもかなり開墾してますからな。だから一応頭の隅にある案が、成都とかにも

 

協力を仰いで耕作面積を確保しようってことなんですが、これはこれで問題もあるんです」

 

 

 

北郷「出作ってやつか・・・問題ってやっぱりブランド性がどうとかってこと?確か張魯が手を加えないと五斗米にならないんだっけ?」

 

張魯「ウシシ、そうだし!我が手を加えてこその五斗米だし!」

 

 

 

話の内容が結構深くなってきたため、なかなか自身話の輪に入るスキのなかった張魯であったが、ここぞとばかりに間に入ってきた。

 

 

 

法正「・・・・・・ぶら、あ?天の言葉は知らねぇですが、コイツが手を加えてるのは苗の段階だからそこは心配ねぇですよ。まぁ、米を

 

磨ぐ段階はどうしようもねぇですが、それこそ真の五斗米は漢中でしか食えねぇってことにすれば価値も上がるでしょうよ。問題なのは

 

水や土が変わるってことですぜ。特に五斗米は漢水上流の水を使ってますが、成都だとそりゃ無理な話ってなるでしょう?」

 

 

 

農業において水や土は味の決め手となる生命線。

 

しかも五斗米のような神がかった美味しさとなると、水や土が変わるだけでその味の再現は不可能となってしまう。

 

 

 

北郷「じゃあ、漢水から水を引っ張ってこれる範囲を開墾するとかか?土は漢中から持ってきてその圃場だけ擬似的に漢中の土地にして

 

しまうとか?」

 

 

法正「まぁ不可能じゃねぇでしょうが、それをすると今度は水害が心配になってきます。長江や黄河なんかの化け物級のヤツと比べれば

 

大したことはねぇですが、漢水もそれなりに大きいですからな。水路の整備も簡単じゃねぇでしょう。まぁ、土の方はよく知らねぇから

 

下手なこと言えねぇですけどよ」

 

 

呂布「・・・・・・他の畑を田んぼにする?」

 

 

 

すると今度は今まで話を聞くのに徹していた呂布が静かに初めて提案してきた。

 

 

 

法正「ま、それが一番現実的だわな。だが、そうなると今度は他の作物が足りなくなっちまう。すると、結局は五斗米で収穫高の減った

 

他の作物を確保しなきゃならなくなる。これじゃ意味ねぇぜ」

 

 

 

五斗米で益を得るために他の作物の耕作面積を減らしたのに、その五斗米で減らした分の作物を得ていては意味がない。

 

前提として、現在の食糧基準を満たしたうえで、更なる五斗米を得なければこの話はなかったも同じなのである。

 

 

 

北郷「うーん、オレ一人でどうこうって言える様な話じゃないけど、ウチの食糧事情がクリアできて、かつ、利害の一致さえできれば、

 

成都からの支援は受けられると思うよ」

 

 

法正「くり・・・どういうことです?」

 

 

 

北郷の予想外の返事に、法正は訳を尋ねた。

 

 

 

北郷「オレ、思ったんだけどさ、この五斗米を使って南蛮を押さえられないかなって」

 

 

 

北郷は、話の輪に入れず、イジケ半分ヤケ半分で五斗米にがっついている張魯と、

 

腹を空かせて張魯から五斗米のお代りをもらってがっついているリューホーを眺めながら言った。

 

 

 

北郷「あんな風にリューホーが美味しそうに五斗米を食べてるのを見てるとさ、このお米って動物でも美味しく食べられるのかなって。

 

だったら、野性的な南蛮族の口にも合うんじゃないかって思ったんだよ。南蛮が暴れるのも食糧難が原因なんだし、この五斗米を使って

 

交易できればいいんじゃないかってさ。別に交易の対象は食べ物じゃなくてもいいわけだしな」

 

 

呂布「・・・・・・(コクッ)」

 

法正「・・・・・・ふん、さすがお館ですな。それも天の知識ですか?」

 

 

 

北郷が静かに語った言葉に、呂布はうれしそうに一度うなずき、法正は感心したようにつぶやいた。

 

 

 

北郷「え?いや、これは天の知識ってわけじゃないけど・・・」

 

 

法正「なら、なおさら見直しましたぜ。実は、俺が五斗米の交易について思い立った本当の理由は、南蛮問題の解消に繋がらないかって

 

思ったからですぜ」

 

 

 

法正もまた、五斗米にがっついている張魯とリューホーを見やりながら静かに語っていく。

 

 

 

法正「南蛮の奴らの主食が米じゃねぇってのが懸念要素ですが、コイツの作った五斗米ならいけるんじゃねぇかって思ったんですよ」

 

北郷「・・・そうだよな」

 

呂布「・・・・・・(コクッコクッ)」

 

張魯「モグッモグッ、ん?むふがひーはわひはおふぁっふぁひ?」

 

 

 

いつの間にか三人に見られていた張魯は、五斗米を口いっぱいに含みながら何やら話していたが、何を話しているのかわからなかった。

 

 

 

法正「・・・ハァ。ま、ようやく最近になって成都の食糧事情が安定してきたんだからすぐにはってわけにはいかねぇでしょうが、お館も

 

そう思ってたんなら話は早いですぜ。今度一度正式に陳宮と鳳雛殿に話してみますぜ」

 

 

 

そのような張魯の様子に深いため息をついた法正は、話の素案を成都に持ち込むことを決め、長い立ち話に区切りをつけるのであった。

 

 

 

 

 

 

【益州、漢中・南鄭城】

 

 

長い立ち話も済み、法正の案内で一通り漢中の視察を終えた北郷と呂布は、南鄭城に案内されていた。

 

 

 

張魯「ウシシ、視察ご苦労様だし!炊き立ての五斗米でも食べて英気を養うといいし!」

 

 

 

漢中中を歩きっぱなしでヘトヘトの三人を出迎えたのは、真っ白な八重歯をチラつかせ、

 

満面の笑みとドヤ顔でお椀山盛りの五斗米を突き出す張魯であった。

 

 

 

北郷「ははは、ありがと。それじゃ遠慮なくいただきます!・・・・・・・・・あれ、これって・・・?」

 

呂布「・・・・・・ハグッハグッ、モグモグ・・・いつもより美味しい」

 

法正「ムグッモグッ・・・こりゃ、塩加減だな」

 

張魯「ウシシ、今日はけっこう暑かったし!塩の補給は欠かせないし!我はこういう細かいところまで気配りできる女だし!」

 

 

 

張魯は法正の指摘を待ってましたと言わんばかりに、平らな胸を目一杯張り、極上のドヤ顔で言い放った。

 

 

 

北郷「ははは、ホント、張魯はいいお嫁さんになるよ」

 

呂布「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

張魯「ウシシ、残念ながらお前の嫁にはならないし!我には衛ちゃんという心に決めた人がいるし!」

 

 

 

そして、ここに来てまさかの北郷の無自覚の不意打ち攻撃であったが、

 

呂布の言葉無きプレッシャーの中、張魯はいともたやすく北郷の攻撃をかわして見せた。

 

 

 

北郷「ははは、さいですか――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――え?」

 

 

 

北郷は今張魯の口からとんでもないことを聞いた気がしたが、

 

特段そのことについて誰もツッコまないため、聞き違いだったということにしておくことにした。

 

 

 

法正「・・・ていうかもっと国に気を配れアホめ・・・」

 

 

 

 

 

 

張魯「モグッモグッ、で、もう帰っちゃうし?」

 

 

 

北郷たちが食べ終わってなお、張魯は一人五斗米を食べ続けていた。

 

それだけ米ばかり食べてどうやって小柄でスマートな体型を維持しているのか甚だ疑問が残るところである。

 

 

 

北郷「へ?うーんと、視察も済んだし、五斗米の件についても議論できたし、何か忘れてる気がするけど、まぁ長居してもしょうがない

 

から帰るよ」

 

 

 

北郷はそのような大食らい少女の謎を頭の片隅に浮かべつつも、

 

五斗米の話があまりに濃い内容だったためか、肝心の本題について話すのを忘れていた。

 

 

 

張魯「マックマクムシャムシャ、だったら折角だし今日くらい城に泊まっていくといいし!お前の天の国の話は面白いし!宴でも開くし

 

パァッと景気よく話してほしいし!」

 

 

北郷「うーん、まぁ今日くらいいいか、恋、いいか?」

 

呂布「・・・・・・(コクッ)」

 

 

 

ちなみに、呂布は防衛施設建設の話をするということを聞いていないので、特に指摘することはなかった。

 

 

 

 

 

 

北郷「―――で、他には壁や天井に張り付いたり、10トンのものを持ち上げたり、運動能力が常人の40倍だったり、なんか蜘蛛の要素と

 

関係ない能力まで備わってるんだ」

 

 

 

北郷は南鄭城内にある宴席場で、五斗米から作られたであろう米酒を煽りながら得意げに語った。

 

 

 

張魯「ウシシシシシ、凄いし凄いし!天の国では蜘蛛に噛まれただけで呂布よりも強くなれるし!」

 

 

 

そのような北郷が語る蜘蛛男の話に、若干ほろ酔い気分の張魯は口の周りに米粒をつけながらはしゃいでいた。

 

 

 

呂布「・・・じゃあ恋が蜘蛛に噛まれたらもっと強くなれる?」

 

リューホー「キャウキャウッ!」

 

法正「いや、アンタはもうこれ以上強くならなくていいだろう・・・」

 

 

 

そして、張魯に負けず劣らず五斗米をたらふく食べ続けている呂布とリューホーは、

 

純粋に話に乗っかり、法正は呂布相手ということもありやんわりとツッコんだ。

 

宴は張魯と法正、そして客人の北郷、呂布、リューホという少人数で行われたが、それでも盛り上がりは十分であった。

 

 

 

張魯「ウシシシシシ、不思議だし!我ら張一族は代々蜘蛛とは古い付き合いだし!でもお前の言ったような話など聞いたこともないし!

 

やっぱり天の国は面白いし!我も一度でいいから行ってみたいし!」

 

 

 

特に張魯は、北郷の話がたいそう気に入ったらしく、見た目通り子供のように目を輝かせ、

 

小さな八重歯もしっかり見えるほど大きな口をあけながら満面の笑みを浮かべていた。

 

 

 

北郷「ははは、うん、連れて行ってあげたいのは山々なんだけどね・・・」

 

呂布「・・・一刀・・・」

 

リューホー「キャウーン・・・」

 

 

 

しかしその時、張魯の最後の言葉に、北郷が若干表情を曇らせ、呂布とリューホーが心配そうに声をかけた。

 

 

 

張魯「ん?どうしたし!?」

 

法正「アホめ!お前お館が天の国に帰れねぇの知らねぇのか!?」

 

 

 

自身の失言に全く気付いていない張魯は、法正に小突かれ、具体的に指摘することでようやく事態を把握した。

 

 

 

張魯「え?そうなのかだし!?ごめんだし!そうとは知らず我は―――」

 

 

北郷「ははは、大丈夫。もうオレはこれくらいのことで落ち込んだりしないさ。・・・よし、わかった。もしオレが天の国に帰れるように

 

なったら、それでもし自由に行き来できるのなら、その時は君を天の国に連れて行ってあげるよ」

 

 

 

上機嫌な様子から一転、オロオロしながら申し訳なさそうに謝っていた張魯であったが、

 

途中で北郷が穏やかな笑みを作りながら遮り、張魯の望みをかなえようと告げた。

 

 

 

張魯「ほ、ホントだし!?」

 

 

 

その瞬間、再び張魯の表情からパァッと満面の笑みが零れ落ちる。

 

 

 

北郷「ああ、約束だ」

 

 

 

そんな張魯の様子に北郷も嬉しそうにうなずきながらポンと張魯の頭に手を添える。

 

 

 

張魯「ウシシシシシ、約束だし♪」

 

 

 

北郷に頭を撫でられ、ニカッと笑いながら声を弾ませた。

 

 

 

 

 

 

法正「だが実際、天の国に帰るってのはどういうことなんです?確か管路は東より出ずる流星がどうのこうの言ってましたよな。東って

 

ことは、朝日の中にあったりするんですか?」

 

 

 

あらかた食事も終わり、楊枝で歯をいじっている法正はふと、そのようなことを北郷に尋ねた。

 

 

 

北郷「うーん、その辺りがはっきりすれば何かわかるかもしれないんだけど、たぶんオレがこの世界に来た根本、つまり、管路の占いに

 

出たっていう乱世の救世主。それを果たさないことにはどうにもならないんじゃないかって最近は思ってるんだ」

 

 

 

北郷も食事を終え、お茶を啜りながらしみじみと感慨にふけりながら答える。

 

 

 

法正「なるほどな、つまり結局は大陸統一が最終目標になるってわけですか」

 

呂布「・・・曹操や孫策も倒さないとダメ」

 

 

 

呂布はお腹いっぱいになってしまい膝の上で眠りこけているリューホーを撫でながら静かにつぶやいた。

 

 

 

張魯「ウシシ、なら心配いらないし!今やお前には我ら五斗米道がついてるし!もし曹操が攻めてきても我らが追い返してやるし!」

 

 

 

そして、張魯も食事を終え、役目を果たした箸でビシッと明後日の方向を突き刺しながら得意げに言い放った。

 

 

 

北郷「ははは、頼もしいな。頼りにしてるよ」

 

 

 

そのような張魯の無邪気な様子に、北郷は笑みをこぼしながら優しく張魯の頭を撫でた。

 

 

 

張魯「ウシシシシシ、別に撫でられても嬉しくないし♪」

 

 

 

と、張魯は否定してみるもそのご機嫌な表情から口先だけであることは誰の目から見ても明らかであった。

 

 

 

法正「・・・まぁ、だとしたらもう少し漢中の防御力を上げとかね――――」

 

 

 

そして、そんな二人のやり取りに、若干うんざりした様子でに話を進めようとしていた法正だったが、

 

 

 

北郷「あぁ!!しまった忘れてた!!」

 

 

 

北郷が突然立ち上がり大声で叫んだ。

 

 

 

張魯「わっ!急に大声出されるとビックリするし!」

 

法正「な、なんだ?」

 

呂布「・・・一刀、どうしたの?」

 

 

 

そんな北郷の突然の慌てように三者三様の反応を示す。

 

 

 

北郷「漢中北東方面の防衛能力強化について伝えておくようねね達に言われてたのすっかり忘れてた!」

 

張魯「かんちゅーほくとー・・・何だし?」

 

 

 

突然北郷が真面目な話を切り出したので、張魯は理解が追いつかず、小首を傾げながら頭に⁇を浮かべている。

 

 

 

法正「へぇ、そりゃ興味深いですな。詳しく聞かせてくださいよ」

 

 

 

一方、若干うんざり気味だった法正は、北郷が軍事的な話題を持ち出してきたことで、

 

楊枝で歯をいじるのをやめ、話を真面目に聞く態勢に入る。

 

 

 

北郷「今漢中の防衛の要っていえば、西部の陽平関だろ?けど南北東方面、まぁ、南部はオレら成都だから省くとして、北東部の守りが

 

薄いんだ。例えば、もし曹操軍が長安のあたりから漢中に攻め入って来た時、漢中の侵入が容易にできると思うんだ。だから、曹操軍が

 

袁紹軍を退けて、河北を統一した今、次の動きがある前に対策をとるべきだと思うんだ」

 

 

法正「なるほど・・・確かに、仮に曹操軍がいつからか小競り合いが続いている涼州の馬騰ら群雄を潰したとして、わざわざ守りの堅い

 

陽平関は狙い打たねぇか。いや、俺もそのことについて全く考えてなかったわけじゃねぇんです。単純に時期尚早だと思ったんですよ。

 

曹操軍に備えるよりも、南蛮軍に備える方が先じゃねぇかってな。だが、陳宮や、ましてや鳳雛殿の意見なんでしょう?そして、恐らく

 

そこに天の知識のお墨付きもあると見た」

 

 

 

法正は北郷の言葉をゆっくり咀嚼したのち、納得したようにうなずいた。

 

 

 

北郷「あぁ。けど、今回五斗米による南蛮対策はウチでは全く出てなかった案だし、雛里が聞いたら喜ぶよ。ずっと頭を抱えてたみたい

 

だし。まぁ、さすがに同時進行は無理だろうから、どっちを優先させるかとかは一度ねねや雛里とじっくり議論してほしいところだけど。

 

今日はあくまでそういう話が出ているっていうのを法正に伝えに来ただけさ」

 

 

 

法正「分かりました。今度日を調整して集まることにしますぜ」

 

張魯「ウシシ、お前出張するし!?」

 

 

 

法正が一時的とはいえ漢中を離れることが決まり、張魯はニマニマしながら尋ねた。

 

 

 

呂布「・・・・・・嬉しそう」

 

法正「ケッ、このアホガキは俺のことが嫌いなんだぜ」

 

 

 

そんな張魯の様子に法正はやれやれと言った様子で吐き捨てた。

 

 

 

張魯「ウシシ、当然だし!コイツはいつもこんな怖い目をして大声で怒るから嫌いだし!あ、そうだし!御遣い、お前コイツと替わるし!

 

お前なら恐くないし優しいし!そして何より天のお話を毎日でも聞きたいし!大歓迎なんだし!」

 

 

呂布「それはダメ」

 

 

 

張魯が両手で目を吊り上げさせながら法正の怒りの顔を表現し、

 

続けて考えなしの爆弾発言を投下したが、珍しく呂布が焦ったように待ったをかけた。

 

 

 

法正「アホめ、何上の立場のヤツを引き抜こうとしてやがるんだ。お館、ここは一発殴っていいところですぜ?『何シレッとオレを引き

 

抜こうとしとんじゃボケェェェェェッッッ!!!!』ってな感じで重たい一撃をな」

 

 

 

法正は恐らく元劉璋配下の者にしかわからない、先々代成都領主劉焉のモノマネをしながら張魯の爆弾発言を正すべく北郷に意見した。

 

 

 

北郷「ははは、確かに君みたいな可愛い子のところに行くとか嬉しいけど、残念ながらそういうわけにはいかないかな。天の国の話なら、

 

暇さえあればいつでもしてあげるから。な?」

 

 

 

法正の過激であるがまっとうな意見に、しかし北郷は穏やかなナチュラルスマイルで華麗にスルーし、

 

無自覚な誑し文句をぶっ放しながらポムと張魯の頭に手を添えた。

 

 

 

呂布「・・・・・・・・・・・・」

 

法正「まったく、お館、アンタも物好きな人ですぜ」

 

 

 

そして、そのような北郷の振る舞いに、普段から口数の少ない呂布は完全に言葉を失い、北郷同様情事に鈍い法正は、

 

呂布の物言わぬただならぬプレッシャーに背筋を凍らせながらも、あきれ顔で北郷の行動を見ていた。

 

 

 

張魯「ウ、ウシシシシシ、わ、我には、え、衛ちゃんという心に決めた人がいるし!あ、危ないところだし!天の力恐るべしだし!けど、

 

やっぱり気に入ったし我の間夫にだったらしてやってもいいし!」

 

 

 

一方、北郷の振る舞いを直に受けた張本人張魯は、真っ白な肌を珍しく紅潮させたかと思うと、

 

張魯もまた無自覚な爆弾発言をお見舞いした。

 

 

 

北郷「へ、マブ?べ、別にいいけど・・・」

 

法正「はァ!?おい、お館!?」

 

呂布「・・・・・・独り占めはダメ」

 

 

 

北郷の予想外のOKに、法正は声を荒げて驚き、呂布も北郷の返答に対して張魯に直接NOを突き付けた。

 

 

 

北郷「え?なに?」

 

 

 

そのような法正と呂布の反応に、全く理解の追い付かない北郷一刀。

 

 

 

張魯「ウシシシシシシシシ、約束だし!」

 

 

 

そして、北郷から事実上自身の無自覚な告白を受け入れてもらった張魯は、

 

今日一番の、白い八重歯がはっきり見えるほどニカッと笑いながらビシッと箸を北郷に向けた。

 

 

 

張魯「ウシシシシシ、だったら我の真名を預けるし!我の真名は幼季(ヨウキ)だし!今日から我のことは真名で呼ぶといいし!」

 

法正「へ、へぇ、お前に真名なんてあったのかよ」

 

 

 

今まで誰も張魯のことを真名で呼ぶのを聞かなかったためか、法正は張魯には真名がないものだとばかり思っていたようであった。

 

 

 

張魯「ウシシ、普通女はみんな真名を持ってるし!」

 

呂布「・・・華雄の悪口は恋が許さない」

 

張魯「な、なんだか分からないけどゴメンだし!」

 

 

 

張魯の発言に対して、珍しく無言の怒りをあらわにした呂布に、張魯はビクビクしながら訳も分からずとりあえず全力で謝った。

 

 

 

北郷「そ、それじゃあ、確かに真名を預かったよ。幼季」

 

張魯「ウシシシシシシシシシ、確かに預けたし♪」

 

 

 

そのような呂布の様子に冷や汗を垂らしながら、北郷は改めて張魯のことを真名で呼ぶと、再び張魯頭に手を添えると優しく撫でた。

 

 

 

北郷(っていうかマブダチ(●●●●)って中国発祥の言葉だっけ?)

 

 

 

後にこの話を知った陳宮にちんきゅーキックを喰らうまで、自身のとんでもない勘違いに気づくことはない北郷なのであった。

 

 

 

【第五十七回 拠点フェイズ:張魯①・ニートところによって一時爆弾発言にご注意を 終】

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

第五十七終了しましたがいかがだったでしょうか?

 

さて、ここにきてまさかの張魯ちゃんだったわけですが、

 

それよりも法正君と一刀君が真面目に議論を交わしている方が主になってしまいましたね。

 

実は法正君は数少ない一刀君とそれほど年の離れていない(20前半)男性キャラでして、

 

たくさんの恋姫に囲まれている中、男同士のバカな話もしたくなるだろうと思い、

 

生まれたという経緯があったりするわけですが、法正君の性格上ちょい厳しいかもです、、、

 

 

そして本命の張魯ちゃん、拠点を作るにあたり急遽真名有あり恋姫に昇格しました。真名は幼季(ヨウキ)です。

 

とはいえ、一刀君は完全に親戚の家の小さな子扱いですし、

 

彼女自身も恐らくLOVEはまだ理解できずLIKE止まりなんですよね(何言ってんだか、、、)

 

ですが、漢中は今後も北郷軍にとって重要な地となりますので、今後の張魯ちゃんとの関係にも注目してみてくださいな!

 

 

それでは、本編派の方々大変長らくお待たせしました!次回からようやく本編、第四章の開始です!

 

ここで例によってお知らせをば、、、!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次章予告

 

 

 

「なら、捨て駒らしくさっさとあたしの白銀の槍の錆になりやがれ、このやろー!」

 

 

 

新章突入!

 

 

 

「韓遂、翠、たんぽぽ。アンタ達はすぐに潼関に入って曹操軍の攻撃に備えな」

 

 

 

次なる舞台は司隷潼関!

 

 

 

「何ぞこれは?要所要所が墨で塗りつぶされていて、何が言いたいのか全然分からぬぞ?」

 

「お姉様は脳筋だから、おば様や韓遂様の言うことを聞いといたほうがイイかも」

 

「こ、ここにいる―――って無理無理無理ぃいいい!!僕には絶対無理だってぇええええ!!」

 

「たんぽぽちゃんを呼べぇえええ!!ぎゃぁあああ、こっち来んなぁあああ!!」

 

 

 

涼州勢続々登場!

 

 

 

「・・・すいません、『不敗将軍』誰が呼び始めたのかは知りませんが、確かに御大層な二つ名です」

 

「きゃははは、それじゃアタシ殺せないネ!」

 

 

 

曹操軍にも新恋姫登場!

 

 

 

「なーんだ、錦馬超ってそんなにたいしたことないんだ」

 

 

 

真・恋姫†無双 外史 ~天の御遣い伝説(side呂布軍)~ 第四章:潼関攻防編

 

 

 

「かはっ・・・げほっげほっ・・・くっ・・・これが・・・虎痴・・・!」

 

 

 

投稿開始

 

 

 

「これを世にいう北郷十字というっ!」

 

「スベッてるで」

 

 

 

もちろん一刀君たちも登場予定!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、次回から新章『潼関攻防編』の投稿を開始します!潼関、つまり涼州群雄vs曹操軍です!

 

本来は赤壁以後の戦いで当然時間的に今起こるはずのない戦いなのですが、一刀君降臨によって時間軸にズレが生じております。

 

 

そして、ようやく我が本命の翠が満を持しての登場なわけなのですが

 

(本命だからと言って魅力的に書けるわけではありませんが、、、汗)

 

ここで一刀君たちがどのように絡むかが今後の運命の分かれ道となったりします。

 

また、第四章からはこの御遣い伝説というお話の前半クライマックスへとつながるお話になりまして、

 

これから長丁場になりますが、どうかダラダラのんびり投稿にお付き合いいただければと思います。

 

 

それではまた次回お会いしましょう!

 

 

 

ちんきゅー、なな、ひなりん、ヨーキ:恋、霞、焔耶、桔梗さん…一刀君め、いつの間にかちびっ子への手出し増えてるじゃないか

 


 
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