No.746937

真・恋姫無双「武人として、一人の男として〜」11

ガリ眼鏡さん

長らく大変お待たせしました!

2014-12-30 00:25:01 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1657   閲覧ユーザー数:1507

 

拠点

 

『暗闇に聞こえるは真の声』

 

 

 

真「・・・・・・・・・・居ない。」

 

 

真は誰かの部屋にて何かをしている。何をしているのかって?それは俺にも分からん。

 

 

真「・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

次は厨房に来た。

 

 

真「・・・・ここも・・・・・」

 

 

 

 

 

 

次は資料室

 

真「・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お次は王座の間

 

真「・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真「…何処にいるんだ?華琳の奴・・・・・」

 

 

どうやら、華琳をお探しのようだ。華琳が居そうな場所は探したが、どれも居なかったらしい。

 

 

聞くところによると、手に持っている資料を華琳に提出しなければいけないらしい。だが、今日中にではない。真曰く、早めに出しといたほうが良いだろ。とのことです。

 

 

他にこころあたりがないかと考え、廊下を歩いていると。

 

 

荀彧「げっ…」

 

 

前から荀彧が歩いてきて真を見るなり、嫌な顔をする。だが真は無視し過ぎ去ろうとするが、

 

 

荀彧「無視するんじゃないわよっ!!! #」

 

真「…なんだよ。俺はお前にようは無いんだよ。」

 

荀彧「私だってあんたに用は無いわよ!! でも目に入っているはずなのに無視しようとするから!! # 」

 

真「…そうかい。それは失礼したな。」

 

荀彧「なっ、何?あっさりとした謝り方は。気が散るような感じね。」

 

真「・・・処で、華琳を知らないか?何処を探しても見つからないからよ。」

 

荀彧「なんで私に聞くのよ。」

 

真「あんたなら一番知ってそうだから。」

 

荀彧「ふんっ。私が華琳様の場所を知っていてもあんたなんかに教えてやるもんですか。」

 

真「そうか、んじゃ。」

 

荀彧「ちょっと!? それで終わりなの!? もう少しぐらいしつこく言ってきてもいいじゃないっ!!! 」

 

真「…だって俺に教えてくれないんだろ?それだけ聞いて無駄だと判断したから・・・」

 

 

真と荀彧の口喧嘩が始まった一分後。夏侯淵がやってきた。

 

 

夏侯淵「どうした?剣崎。」

 

真「!いいところに。…夏侯淵。華琳を知らないか?こいつが知らないもんだからよぉ。」

 

荀彧「だっ、誰が知らないって言ったのよ!! 知っているけど教えてやるもんですかって言ったでしょ!?」

 

 

荀彧が何か言っていても真は無視している。

 

 

夏侯淵「華琳様なら今日は休みだぞ。」

 

真「?…そうなのか?」

 

夏侯淵「聞いていないのか?」

 

真「・・・・(フルフル) 今日中に頼まれた書類が終わったから、それを提出しようと・・・」

 

夏侯淵「・・・やれやれ。また悪い癖か。」

 

真「…癖?」

 

夏侯淵「剣崎は華琳様が一日仕事を休んでいるところ・・・見たことあるか?」

 

真「・・・・・・(フルフル)」

 

 

実を言うと真は華琳が丸一日休んでいるところを見たこともないし知らない。

 

 

夏侯淵「ご自身の休息と公務を比べれば、必ず公務を優先させるお方だからさ。今日の休みも、私と姉者で無理矢理に休ませたのだ。」

 

真「…夏侯惇は?」

 

夏侯淵「華琳様の代理で、季衣と一緒に視察に出掛けている。」

 

真「・・・華琳があの二人で納得したもんだ。」

 

夏侯淵「…軍関係の視察だったからな。まあ、色々あったのだよ。こちらも。」

 

真「…この書類も、今日は見せないほうがいいな。」

 

荀彧「何だったら預かってあげましょうか?」

 

真「お前に渡すと焼却炉行きになるからやだ。」

 

荀彧「…ちっ。」

 

 

図星だったらしい。

 

 

夏侯淵「急ぎでないものなら、明日の朝にしてくれると嬉しいのだが。華琳様に何か言われたら私の名を出しても構わんぞ。」

 

真「別に良いが・・・そういう気を使うと怒るんじゃないか?」

 

夏侯淵「うむ。理解はしてくださるだろうが、納得はされないだろうな。」

 

 

なんちゅー難儀な王様なこと…と、誰もが思うであろう。

 

 

真「・・・・この次警備だから、それで忘れたことにしよう。んじゃ。」

 

夏侯淵「そうか。気を使わせて悪いな。・・・・・そうだ。城を出るなら、向こうの庭を通った方が近道だぞ。」

 

荀彧「ちょっと、秋蘭!?」

 

真「?…おぉ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真「・・・・・・こんな所に。」

 

 

真は夏侯淵が言っていた近道を通ってきたのだが、その目の先に木陰に渡されたハンモックらしいものに横になって目を閉じている華琳の姿があった。

 

 

真「・・・・気を使った展開が、これかい・・・」

 

 

真は、何処かに夏侯惇が隠れていて敵か何かが近づくと斬殺すると思ったのだろう。周りを警戒する。だが、辺りから殺気が感じないため、警戒を解いた。

 

 

真「・・・・華琳?」

 

華琳「・・・・・・・・」

 

真「・・・・・(寝てるのか?)」

 

華琳「・・・・すぅ・・・・・」

 

 

こちらから見ても良い寝顔。・・・・見てるだけでもなんて可愛らしい。たぁべちゃいta(バキィッ!! )おおぅっ!!?(注意 : 殴った方が著者である。)

 

 

真「・・・・・・(ここで止まるのは・・・なんか悪いな。だが、ちとばかし風がある。風邪を引いたらとんでもないことになる。…しゃーない。)」

 

 

真は黒殲刀を木の茎に立てかけ、自分が羽織っているブレザーを華琳に掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真「・・・ぶぇっくせぃっ!! 」

 

 

それから警邏中、真はすこし冷たい風のおかげでくしゃみをした。

 

 

凪「隊長。風邪ですか?」

 

真「ズズー・・・ああ、問題ない。」

 

凪「・・・なら、いいのですが・・・・」

 

真「さ、次行くぞ。」

 

凪「はっ、はいっ!」

 

 

真が行く後を凪は追いかけていった。

 

 

 

一方華琳は、

 

 

華琳「・・・・・ん。・・・んんっ!」

 

 

起きた様子。華琳は上半身を起こし背中を伸ばしていると、ファサッと音がし華琳は下を見ると真が着ていたブレザーが落ちている。

 

 

華琳「なんで真の着物が?」

 

 

華琳はハンモックから降り、真のブレザーを掴み上げじっと見つめる。気がつけば空は赤く、太陽が東に傾いていることがわかる。

 

 

華琳「・・・もしかして、真は私が風邪を引かないために掛けてきたってことなのかしら?」

 

 

愛想のカケラも見あたらない真にしては珍しく気を使ってくれた。そう華琳は思うとちょっとだけ頰が赤くなった。

 

 

華琳「・・・真。」

 

 

華琳はそう呟きながら自分の部屋に戻っていった。真のブレザーを抱えながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー夜。

 

 

華琳は真の部屋に来ていた。ブレザーを返そうとするため。

 

 

華琳「・・・・・・」

 

 

コンコンッ!

 

 

華琳「真。入ってもいい?」

 

 

・・・・・・シーン・・・・

 

 

華琳「?居ないのかしら?…あら、開いている。入るわよ。」

 

 

華琳は中に入るが辺りが暗い。光があるのは窓から照らされる月の光ぐらいであった。

 

 

華琳「・・・真?」

 

 

華琳が呼ぶ先には布団で眠っている真の姿があった。

 

 

華琳「真。貴方のこれ、返しにきたからね。」

 

 

と言っても返答はない。とにかく華琳はブレザーを机に置いた後、真の顔を見ていた。

 

 

華琳「・・・・いつも真顔で笑顔らしい表情は見せないけど、寝ているときは…なんか可愛いわね。」

 

真「・・・すぅ・・・・すぅ・・・・」

 

華琳「・・・・・・・・・・(うずうず)」

 

 

真をじっと見つめる華琳。なにやら華琳の頭の周りに桃色?な空気が漂っているんだが・・・

 

 

華琳(Σはっ!私ったら何を考えていたのかしら!?真の目の前で!)

 

 

我に帰ったのだろうか。華琳は首がちぎれるほどの横振りをし、部屋を出ようとしたその時、

 

 

ギュッ

 

 

華琳「?・・・真?」

 

 

なんと、華琳の服を真は親指と人差し指で掴んでいた。まるで、行ってはダメっと。すると、

 

 

真「・・・ん。・ぁ・・・ん。・・・・・」

 

華琳「…!」

 

真「とうさん・・・・。かあ…さん。・・・どうして…死んじゃったの・・・・?」

 

華琳「っ!!!」

 

 

掠れて聞こえてくる真の声。それと同時に眼から一雫が流れたのを華琳は見てしまった。

 

 

華琳「・・・・(真が涙を流すなんて・・・とても辛かったのね。)」

 

 

華琳は掴んでいた真の手を離し、左手で真の手を軽く握り、こぼれた雫を右手で拭く。

 

 

華琳「…私じゃ、本物の家族にはなれないけど、あなたは一人じゃないわ。春蘭と秋蘭、桂花や季衣がいる。今の私たちが家族のようなものだから。」

 

 

そう言って華琳は真の頭を撫でた後眠くなったのか、布団の傍に顔を埋め、夢へと旅立っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

どうも、後半を頑張って書いた結果こうなってしまったガリ眼鏡です。

 

 

今年もあとわずかになりました。いやー、一年って長いように見えて短い。あっという間です本当に。

 

 

さて、これといった話はないのでここで引き上げましょう。

 

 

ではまた、このサイトのこの作品にて。

 


 
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