No.738332

寂しがりやな覇王と御使いの兄15話

あなたまさん

軍師ーズ結集でーす

夜勤明けで書いて眠いので・・・寝ます~

2014-11-20 10:17:14 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:12499   閲覧ユーザー数:9230

風「お兄さん、桂花ちゃんに会いにいくんですか~?」

 

一刀「そのつもりだが...まだ麗羽に仕えてないよな?」

 

華琳を支える頭脳にと抜擢したのはもちろん桂花である、華琳の犬と自称する彼女ならば、どんな事があっても華琳の力になってくれる。盲目的に信仰しているのが原因で、時折バカになったりもするが、能力的には申し分ない人物ではあるのだ。

 

以前の外史では一度麗羽に仕え、その後華琳の下に来てるだけあって、桂花の動向は一刀にとって気がかりだった。もちろん、風が桂花や親友と手紙のやり取りをしているのを一刀は知らない。風もこの場で、自分同様に記憶があると教えあげればいいのだが、黙っている方が面白くなると考え喋る気はなさそうだ。

 

それでも不安がる一刀を安心させれば、自分への評価がまた上がると思いつき、桂花は噂だと在野だと教えてあげる

 

風「大丈夫ですよ、風の探りで”まだ”桂花ちゃんは在野状態ですから。それよりもお兄さん、いつから袁紹さんを真名で呼んでるんですか?」

 

以前の外史で一刀と麗羽に面識と言う面識は反連合の軍議時、そして官渡の戦いなどでしか顔を会わせた事は無く、真名で呼び合う関係でも無かったハズだと風は疑問に思っていた

 

一刀「曹家繋がりで袁家と付き合いがあってね。しつこく陣営に誘われてたよ」

 

風「お兄さんの種馬スキルは世界関係ないのですね~もげればいいのですよ」

 

今度は家同士で繋がりのあった袁家に触手を伸ばした事を知り、怒っても仕方ないと思いつつも、一言言わないと気がすまなかった。この調子だと、袁紹だけじゃなく、袁術とも何かあるなと予測する風であった

 

一刀「改めて思うけど風って意外に嫉妬深いよね」

 

風「お兄さんの正妻と第一側室を狙っているのですから当たりまえなのです」

 

一刀「その発言にびっくりだぜ・・・しかも正妻はわかるが、側室ってところがまた驚きだよ」

 

風「もちろん風も負けるつもりはありませんが、お兄さんは華琳様に夢中ですし」

 

一刀を思う気持ちは、”元魏”の将の中でも負けない自信がある風は勿論正妻の座を虎視眈々と狙っている。だが、そんな正妻の座には華琳が君臨している。過去・現在と一刀にとって重要な立場に居る華琳には勝てない、なら第二夫人の座を狙うのが懸命かもしれない

 

一刀「夢中なのは”妹”としてだからね?手出すわけじゃないから!」

 

風「魏の種馬と呼ばれたお兄さんですから、いつか美味しくいただくに決まってるのです。お兄さんの理性は紙みたく薄いですからね~」

 

一刀「なんか納得いかない」

 

いままでの行動が行動なので、強く反論出来る材料が一刀には無かった。

しかも素直に甘えてくる”妹”華琳と過ごし、その可愛さで悶絶する姿を親衛隊などは目撃してるので、傍から見ればいつか手を出しても不思議ではないと見ているかもしれない

 

愛紗「ところで一刀様、これからお会いする方はどのようなお人なのですか?」

 

一刀「う~ん、一言で表すなら天敵?」

 

愛紗「天敵・・・ですか?」

 

風「言いえて妙ですね」

 

 

一刀と風は天敵と言う言葉にしっくり感を得ていたが、桂花の存在を知らない愛紗にとって、何がどうやったら一刀の天敵になるのだ?と首をかしげている。そんな愛紗に理解させようと、なるべく簡単に桂花の人物像を説明する

 

一刀「いまから会いに行くのは、荀彧文若って名前の子なんだ。その子は俺に会えば罵詈雑言放ってくるし、落とし穴掘られるし、俺が話そうとすれば近寄らないで!妊娠しちゃうでしょ!って逃げだし、男なら容赦なく言葉で切り捨てる。そんな感じかな、いまのに補足ある?」

 

風「一つ付け加えるとしたら、被虐趣味ですかね~?後はお兄さんが言った特徴こそ桂花ちゃんなので」

 

愛紗「そのような相手に会いにいくのですか?」

 

一刀と風の説明を受けても、なぜ会いに行くのか全く理解できずにいた。

桂花の性格などを知っている人ならなんの違和感もないだろう。しかし、初対面でそんな印象を聞かせれて、仲間に迎えたい!なんて人は無いだろう。居たとしてもモノ好きの変人くらいだ

 

一刀「うん、言いたいことは解るけど、今は何も言わないで」

 

愛紗「一刀様がそういうのでありましたらそうしますが……」

 

一刀がそう言うなら……と言いたい事はあるのだが、言葉を飲み込んで問うのを控える

旅を始める時に、偏見だけでその人物を評価してはいけないとの教えを守るためでもあった

 

一刀「でも、なんだかんだ彼女は仲間思いだよ。当代屈指の智謀を持ち、王佐の才と称される程、才覚に溢れてるからね」

 

 

それ程の人物がなぜそこまで残念な性格なのか……

荀彧の人物評を聞けば聞くほど訳がわからなくなってくるようだ

 

一刀「あの子は極端に男嫌いだから、それで突っかかってくるだけなんだけどね。女相手なら多少口が悪いて程度で済んでるし」

 

(ほんとにそれだけだと思ってるんですかね~?ニブちんなのですよこのチ○コ野郎め)

 

桂花が一刀にツンツンな理由を男嫌いだけだと思い込んでる一刀に毒吐く風だが、表情が一瞬怪訝そうに変化したのを、鈍感男は見逃さなかった

 

一刀「風?いまなにかポイズン吐いた?」

 

風「何も言ってないです。それに、ポイズンなんか言っても、風にしか伝わりませんよ?」

 

『こういう話は風としか出来ないからな。風にさえ伝わってくれればそれでいい』っとまた速攻口説き文句を言い放つ一刀。

 

それを聞いた風は嬉しさと恥ずかしさで悶絶する事になる。本当にこの男は油断も隙も無く、サラっと口説き文句を言うために、完全に不意を突かれてしまう。そんな動揺を表に出ない内に、桂花の屋敷に行くのが得策だと、一行の先頭に立つ。そして桂花の屋敷へと歩いていくと、なにか事件でもあったのか、野次馬が道を塞いでいた

 

 

けんかだーーー!

 

???「ちょっと!私の半径10メートル内に入らないでちょうだい!穢れちゃうでしょ!」

 

市民「ぶつかりそうになっただけだろ!なんでそんなに言われないといけねえんだよ!」

 

???「そうですよ桂花、こんだけ混雑してるんですから、少しは我慢しなさい」

 

桂花「そんなの無理に決まってるでしょ!?あんたどっちの味方なのよ!」

 

???「どっちのと言われましても・・・どう考えても桂花が悪いです。いくら男嫌いでも大人げないですよ」

 

市民「そうだ!そんなに男が嫌ならこんな所に出て来るんじゃえねえ!」

 

桂花「あのね・・・街に来ないと日常品も買えないの。そんなこともわからないの?馬鹿なの?なんなの?死ねば?」

 

 

 

風「おぉ~盛り上がってますね~」

 

一刀「あぁ~聞きなれた声が2人も。なんかこの罵声聞いたら安心感出てきたよ」

 

 

道で言い争っていたのは、一刀達が捜し求めていた人物、大の男嫌いである桂花その人だった。

道端を歩いて、桂花が言い争ってる男にぶつかりそうになったんだろう。傍にいる子の言う通り、この状況ならばぶつかりそうになっても可笑しくはない、これは完全に桂花の癇癪が悪いんだが・・・本人はそんな事お構いなしにどんどんヒートアップしていく。

 

そんな桂花を見て、ようやく愛紗は一刀達の説明に合点がいったようだ

 

 

愛紗「・・・・一刀様が天敵というのも理解できました」

 

一刀「わかってくれたか・・・ずっと言われてると心折れるんだよあれ」

 

風「そんなことよりお兄さん、流石にあれ不味くないですか~?男の人が激昂してます」

 

一刀「あっさり片付けられた!?確かにそろそろ仲裁に行った方がよさそうだ」

 

愛紗「一刀様もあっさりしてるじゃないですか・・・」

 

 

風にそんな事とバッサリ斬られた一刀だが、桂花の罵詈雑言を言われ続けている男の怒りのボルテージがどんどん高まっていくのが遠目でも理解出来た。

このままでは暴力沙汰まで発展してしまう、原因は桂花にあるとはいえ、危ない目に遭わせる訳には行かないと、一刀は今だ言い争いをしている2人の元へ歩みだす

 

桂花「わかった?あんたなんて生きてる価値なんてないの!あのバカを除いて、男なんてみんなそうなんだから!」

 

???「桂花、その辺にしておきなさい。我々は囲まれてますよ」

 

市民「言いたい放題いいやがって!こっちにこい!男の怖さわからせてやる」

 

桂花「ちょっと!離しなさいよ!妊娠しちゃうじゃない!」

 

市民「うるせえ!いつまでもでかい態度でいるんじゃねえ!」

 

 

いつの間にか桂花ともう1人の少女の周りを、ガタイの良い男達が取り囲み、桂花達を強引にどこかに連れて行こう腕を引っ張りだす。周りに居た野次馬達も流石に不味い!と思ってはいるのだが、誰一人として動こうとする者は居なかった。

そんな動けない者達を尻目に、一刀は男達の前に躍り出た

 

 

一刀「はいは~い、すみませんちょっといいですか~~?」

 

市民「なんだてめえ!邪魔するな!」

 

一刀「まあそう熱くならずに落ち着きましょう。一人の女の子相手に何人も連れてくるのはカッコ悪いですよ?」

 

いきなりの乱入者の登場に男達は一瞬怯むが、相手が1人だけなのに安心してなのか、それとも同じ男だから自分の気持ちを理解してくれると思ってか、男は一刀に事情をすべて説明し始めた

 

 

市民「って事なんだよ。ぶつかってもいねえんだぞ?ぶつかりそうになったってだけなのに、なんでこんなに言われないといけないんだよ!」

 

一刀「それは痛いほど解ります。ですが、ここで騒ぎを大きくするのも本意ではないでしょう?ここは俺に任せてくれませんか?」

 

なんとか一刀が穏便に収めようとしているのだが、頭に血が昇っている桂花には目の前の男が一刀だと認識されていない。新しく出てきた男が自分の邪魔しているという認識しかないのだ

 

桂花「ちょっと誰か知らないけどあんた!いきなり出てきて話進めないでちょうだい!」

 

このままだと、せっかく穏便に収められそうな話しを破談にされかねない。桂花の傍に居る少女・稟にチラっと目線を向けると、一刀の言いたい事を察したのか、コクンと首を縦に振り、承諾の意を示す。

稟が記憶を保持しているか賭けだったが、この出来事で稟と桂花は記憶を持っていると確信する

 

一刀「稟、桂花を頼んだ。俺はこっちを収めるから」

 

稟「わかりました。なるべく早くきてくださいね、五月蝿い桂花の相手もしんどいですから」

 

桂花「いま真名呼んだでしょ!?絶対ころしてやるんだから~~~~」

 

稟「はいはい、あっちにいって落ち着きましょう」ズルズル

 

桂花「ちょっと稟離しなさいよ~~~~」

 

 

稟がまだ騒ぐ桂花を引きずりながらこの場を去っていった。

騒音の発生源と化していた桂花が居なくなった事で、この場は静寂を取り戻した。野次馬達も桂花が居なくなり、一刀が仲裁に入った事で場が落ち着いた為、その数を減らしていた

 

一刀「俺の知り合いが悪かったな、ちょいと男嫌いをこじらせすぎちゃってな。これは少ないがお詫びだ、受け取ってくれ」

 

市民「なんか悪いな。兄ちゃんの知り合いなのか?男嫌いなのは別にいいけどよ、いきなり罵詈雑言させるのは辞めさせてくれや」

 

一刀「なんとかしようと手を尽くしてはいるんだがな……なかなか上手くいかなくてな」

 

一刀は男嫌いが治らない悲壮感、男はそんな遠い目をする一刀に同情するような……男と一刀はなんともいえない気持ちになっていた

 

 

 

 

 

桂花「稟いい加減離しなさい!」

 

稟「そうですね、ここならもういいでしょう」

 

風「稟ちゃ~んただいまなのです」

 

稟「風お帰りなさい。帰ってきて早々面倒事に巻き込んじゃったわね」

 

風「いえいえ~お兄さんが穏便に済ましてくれたので、風はなにもしてませんし」

 

桂花「なんだ風戻ってたの。それより私の真名を勝手に呼んだあの男はどこなの!」

 

引きずられてる間、風はずっと後ろに居たのだが、桂花はその事に今気がついたようだ。

しかし、一刀の存在にはいまだ気がついていない、今度は自分の許し無く真名を呼んだ男に対して怒りを滲ませていた。

 

そんな状態の桂花に、遅れてやって来た一刀が接触を図る

 

一刀「呼んだか?桂花」

 

桂花「別に呼んでないわよ!それよりあんた!誰の許可を得て真名呼んでるの!訂正しないと本当に殺すわよ!?」

 

稟「ハァ。いい加減落ち着きなさい桂花。風がここに戻ってきた意味を考えれば、目の前の人物が誰かすぐわかるでしょ?」

 

桂花「そういえば、風戻ってきてたの。・・・え?っていうことは・・・こいつ北郷!?」

 

稟の言葉と風の存在で、ようやく目の前の男が北郷一刀だと気がついたようだ。

ずっと気が付かれてなかった一刀はショックを受け、風と稟は呆れて深い溜息を吐いた

 

風「風とお兄さんの存在、両方とも気が付いてなかったのですね~筆頭軍師の座は剥奪なのです」

 

稟「まったくです。これでは春蘭様を猪とは馬鹿にできませんよ」

 

桂花「うるさいわね。それに北郷が悪いのよ!!もっと早く来れば私だって冷静に対応してたわよ!つまり、私が気がつかなかったのはこいつが悪いのであって、私は悪くないわ!」

 

それは流石に暴論だとここに居る全員が思い一刀の方に視線を向ける。いちゃもんを突きつけられてる一刀は……無事に稟と桂花に再会出来た思いと、自分との思い出を覚えていてくれている……一刀はこの幸福をかみ締めていた

 

 

一刀「桂花と稟も記憶持ってるのは驚いたけど……また会えて……嬉しいよ、稟、桂花」

 

稟「私も再び一刀殿とお会い出来て嬉しいです。洛陽の騒動ではご無事でなりよりです」

 

桂花「ふん、あんたなんか死んじゃえばよかったのよ」

 

再会出来た嬉しさからか、涙を浮かべている一刀と、一刀同様に再会を喜ぶ稟。

一歩の桂花と言うと、相変らず一刀に暴言を浴びせる。しかし、暴言に先ほどの男性に向けていた勢いが無く、照れ隠しで言い放ったのは、誰の目から見ても明らかだった。

 

稟「素直じゃないですね。一刀殿が逃げ延びたと聞いた時と、この冀州に向かっていると風から報告がきた時、物凄く嬉しそうでしたじゃないですか」

 

桂花「それはそうだけど・・・いまさら素直になるのも癪じゃない」

 

風「それをお兄さんに向けていえばいいんですけどね~」

 

これでも以前に比べたらかなり素直になっている。桂花の性格を知っている人からすれば、今の発言は驚愕に値するだろう。肝心の一刀には当然そんな事は伝わっていないが……

 

稟「積もる話もある事ですし、桂花の屋敷に戻ってから話しましょう」

 

桂花「そうね、屋敷に案内するわ」

 

 

 

 

 

 

荀家・屋敷

 

侍女「お嬢様、郭嘉様お帰りなさいませ。」

 

桂花「ただいま、私の部屋に友人を案内するから、しばらく人を近づかせないようにしてちょうだい」

 

侍女「かしこまりました・・・・・・・・!!」

 

一刀「ここが桂花の屋敷か、流石名門だけあって広いんだな」

 

桂花「あんたもここでは曹家の一員なんだから珍しくもないでしょ?」

 

一刀「それはそうなんだが、俺達の屋敷は小さい造りにしてからな」

 

桂花「あんたらしいわね。部屋はこっちよ、着いて来て」

 

 

 

桂花が一刀達を連れて自分の部屋に向かった後、対応した侍女はしばらく凍り付いてしまっていた。

あのお嬢様が……自分の父親すら嫌う程の男嫌いのお嬢様が…………男を連れてきた!

 

 

侍女「・・・あの男嫌いだったお嬢様が殿方をつれて・・・それにあんなに楽しそうに・・・これはお祝いの準備と奥様に知らせないと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

侍女B「聞きました?」

 

侍女C「えぇ・・・あのお嬢様にもようやくめぐり合えましたね・・・今日は忙しいですわよ!」

 

噂を聞いた侍女達は大張り切りで何かの準備に取り掛かっていた

 

 

 

 

 

桂花の部屋に案内された一刀は、洛陽で十常侍と衝突してからの旅の出来事を桂花と稟に説明する。恋・愛紗・劉備・星との出会い、黒山賊や匈奴軍とぶつかった事などを包み隠さず伝える

 

一刀「以上が洛陽から冀州つくまでの出来事だよ」

 

稟「星や関羽殿を味方に引き入れてるとは・・・種馬の恐ろしさを甘く見ていました」

 

一刀「感想そこなの!?稟さん!?」

 

風「いつのもことですよ~今更です」

 

桂花「それにあの呂布を妹にするとか・・・ほんとなにも言えないわね」

 

自分達で飽き足らず、三国で覇を競い合った将達すら虜にしてしまう。そんな種馬が見境なしに手を出しまくったら何人毒牙にかかるのか……

 

 

恋「にぃに、恋にやさしくしてくれた。にぃに家族」

 

桂花「そんな純粋な目で見られると何も言えないわね」

 

一刀「だろ?恋を見てると癒されるよ」

 

完全に兄バカの発言である。一刀にとって恋は妹であり、家族目線でしか見ていないという点だけが救いである。

 

 

 

稟「それより一刀殿、これからどうするのですか?いま華琳様と合流するのは一刀殿の言う通り好ましくないでしょう。ならば一刀殿が我々を率いて立ち上がってはどうですか?」

 

風「風もそう言ってるんですが、お兄さんが納得してくれないでのすよねぇ」

 

桂花「やっぱり馬鹿はいつまでたっても馬鹿なのよ」

 

稟が提案したのは、国を興して誰の影響・指図を受けない国を造る事だった。今の一刀の実力なら君主として申し分無い、そう考えての発言だったのだが、風も同じように提案し何度も説得しているにも関わらず、一刀は首を縦に振ろうしないのだ

 

稟「一刀殿、なぜ立ち上がろうとしないのですか?」

 

一刀「稟と風の言っている事は解る。華琳と合流するには時間がかかる、ならその間に基盤を固めるの重要だろう。でも、国を築く前に荊州・巴蜀・涼州行っておきたいんだ」

 

桂花「荊州と巴蜀になにしに行くのよ。あんたの事だから、どうせ女漁りでしょうけど」

 

一刀「違うからね!?以前は敵同士だったけど、ここだとそんな事関係ないからね。だからその人達と会っておきたくてね」

 

桂花「やっぱり女漁りじゃないの。でも、華琳様の敵を減らすって意味だとそれもいいんじゃないの?」

 

風「お兄さんなら簡単に誑し込んでくれますからねぇ、後々の災いを刈り取っておくのも一つの選択肢ですし」

 

稟「それで一刀殿、その旅には誰を連れて行くのですか?ここに居る全員を連れて行くわけには行きませんし」

 

本音を言えば全員連れて行って見解を聞きたいところだが、全員分賄う旅資金を捻出する事が難しい事から、旅に行くのは自分を含め3人。そして連れて行く2人を既に一刀は決めていた

 

一刀「旅に行くのは俺・稟・愛紗の3名だ」

 

風「グウ・・・ZZzzzz」

 

一刀「寝るな!ペチ」

 

風「おぉう!?受け入れがたい事態に思わず寝てしまったのです。なぜ風と桂花ちゃんと恋ちゃんは置いていくのですか?」

 

恋「にぃに・・・・恋いらないの・・・??」

 

自分は絶対に選ばれるだろうと高をくくっていたにも関わらず、まさかの選考外。その現実をすぐに受け入れることが出来ず、衝動で寝た振りを行ってしまった。風と同じく選考漏れした恋は、涙を両目に溜めて、捨てられた子犬のように打ちひしがれていた。

 

この2人を見て、予想以上に罪悪感を感じる一刀だが、この決定を覆すつもりは無く、なんとか納得してもらえるように説明を開始する

 

一刀「風は俺と合流する前からずっと旅してるんだろ?これから戦乱の世になるというのに、体壊したらだめだ、しばらくゆっくりやすみなさい」

 

風「むぅ~そういわれると反論できませんね」

 

一刀「恋は桂花と風、二人を守ってくれないか?これは家族である恋にしか頼めないことなんだ」

 

恋「恋・・・まだにぃにと家族?」

 

一刀「あぁ、なに当たり前のこと言ってるんだ?俺が恋を捨てるわけないだろ?俺が帰ってくるまで二人のこと守って欲しいんだ。これは恋にしか頼めない事なんだ」

 

恋「わかった、2人は恋が守る。にぃには安心して行ってきて」

 

風の体調を心配しているのと、自分の大事な存在を護って欲しいから残した理由を聞いて、2人は納得して残る事を承諾してくれた

 

一刀「頼むよ恋。桂花は洛陽と各諸侯の情報を集めてくれるか?」

 

桂花「あんたの頼みなんてやりたくもないけど、今回はしょうがないから、あんたの言うことをやってあげるわよ」

 

一刀「ありがとな桂花」

 

桂花「ふん、別にあんたの為にやるわけじゃないんだから」

 

一刀「桂花も変わらないな。稟と愛紗は一緒に来てもらっていいかな?」

 

稟「私は構いませんよ。むしろ、一刀殿が言ってくれなければ、私から志願してましたよ」

 

愛紗「私も一刀様の護衛も兼ねて一緒に参ります」

 

一刀「それじゃあ出発は3日後、二人共準備進めておいてくれ」

 

(みんなに言った人物以外の人にも会えればいいんだけどね。前の外史でも面識ほぼ無い人達ばかりだったから、すれ違っても反応出来ないもしれないな。出発したら稟に相談してみようかな?こういう話は彼女にするのが一番だしな。とりあえずいまは稟と桂花に再会出来たんだし、彼女たちとゆっくり過ごそうかな)

 

 

 

 

 

 

はろはろです~

仕事が夜勤なので朝帰ってきてご飯食べて寝て起きてまた夜勤ですと書く気力が・・・・なので火と水は投稿できないと思います。

 

 

本編ではバレバレだった桂花と稟が参戦です~

そして一刀の旅の同行者で風と恋に代わり稟ちゃんがはいりま~す

 

桂花は屋敷の主が不在で風と恋が残るのも違和感あったので桂花は留守番です

 

一刀・稟・愛紗の3人旅って他にあるかな?この組み合わせ

 

 

 


 
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