☆登場する純血種は強制的にピクシー派生化する狂ったシリーズ１１話目☆
●ピクシーの攻撃で大地の裂け目に落ちていたゲンキはマンナを背負いド根性で崖を這い上がり生還を果たした！ピクシーの非道な仕打ちで命を落としたとばかり思っていたミックも生きており、ミックからピクシーが根城としている古代文明の遺跡が多く眠るノースタウンの場所を教えてもらったゲンキはマンナと共に北へと疾走する。一夜が明け、捕らわれたホリィ達は他の奴隷達と一緒に労働を強制されゲンキとマンナの無事を祈っていた。一方ピクシーも昨晩の出来事以来、真っ直ぐな瞳をした少年の言葉を忘れられず城の窓辺で物思いに耽っていた…。
●一昼夜走り続け遂にノースタウンへと辿り着いたゲンキは万が一の保険をかけてマンナを外に残し単身奴隷が収容されている洞窟へ乗り込むと仲間達と捕らわれていた人間達を解放する事に成功するが、その行動はピクシーに読まれており一行は洞窟の出入り口で大量のワルモン達に取り囲まれてしまう…。傷付いたマンナを差し出され何故ここまで冷酷になれるのかと問い質すゲンキにピクシーはかつてこの北の地を支配していた強欲な人間達によって遺跡発掘のため生まれながらに奴隷として扱われたモンスター達の辛い過去とムーとの出会いを語った。ピクシーとブルーマウンテン達は自由を求めて強欲な人間達と戦い勝利を収めたがモンスターの寿命は人間に比べて遥かに短く、自由を手にしたというのに何をするにも虚しさを感じる様になってしまったと…そんな折にムーと出会った事で『モンスターによる世界征服』という生きる目的を得たと言うのだった…だが、そう語るピクシーの本心をヘビーダイアナだけは見抜いていた。ピクシーはただただ寂しくそれ故にムーに加担してしまったのだと…。長く孤独に古城でロストしたモンスター達の墓守をしていた彼女だからこそピクシーが何処か悲しい目をしている事にも初めから気付いていたのだった。
●ゲンキはもうピクシーと戦いたくは無かった…だがワルモンという立場であり人間を憎む心を払拭できないピクシーは引けなかった…。ノースタウンはたちまちワルモンと自由を求めて戦う人間達が入り乱れて争う過去と立場が逆転しただけの悲しい戦場と化し、ゲンキ達７人は強敵ピクシー＆ブルーマウンテンと決着を着けるべく荒廃した遺跡で戦いを始めた。ワルモン四天王であるピクシーの実力はやはり凄まじく派生種の娘達もゲンキとマンナも苦戦を強いられてしまうが、セピアリエーヴルの作戦で怒涛の一斉攻撃を放ち何とかピクシーにダメージを与えることに成功するのだった。
●決着かと思いきや戦いの影響で崩壊し始めた遺跡に取り残されたピクシーを救うため真っ先に飛び込んだゲンキと続いて飛び込んだブルーマウンテン達３人を瓦礫の山から救出したのはホリィ達ゲンキの仲間とピクシーが奴隷扱いした人間達だった…。己の為に命を惜しまず飛び込んで来た少年と過去から続く憎しみの連鎖を断ち切ろうという人間達の行動を見たピクシーの瞳にはもう憎しみも悲しみも無かった。流石に直ぐには打ち解けられない立場から朝焼けに向かって去って行くピクシーとブルーマウンテン…ゲンキは２人の新たな友とまた出会える事を心から期待してその背中を見送るのだった。