No.681778

【獣機特警K-9ⅡG】ママ、あたしたちも駄作なの…?【交流】

古淵工機さん

ペディ博士の発明品はトラブルが頻発することで一部の人には有名。
ある意味、その発明品の一部であるヴィクトとアスティの心境とは…。

■出演
ペディ:http://www.tinami.com/view/681649

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2014-04-26 23:15:29 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:814   閲覧ユーザー数:770

「はい、V.A.テクノサービスのアスティですが」

いつものように電話が鳴り、テレビ電話端末のキーを押して応対するアスティ・ヒノデ。

しかし、この日の電話の相手はいつもとは違っていた。

 

「はい…え!?博士(ママ)!?博士(ママ)なの!?」

ラミナ市の町外れにある研究所…電話口にいたのはアスティが『ママ』と呼んだ電話の相手。

知る人ぞ知る発明家、ペディ・スペアその人だったのである。

「こんど最新式のロボットジェット機を作ったんだけど、ラミナ川の河川敷でテストしたいと思うのよ」

『ロボットジェット機?』

『ソレって何なのママ?』

電話越しに、ヴィクト・シバウラが割って入る。

二人がペディをママと呼んでいる理由はいたって簡単…ヴィクトとアスティは、ペディの手によって製造されたロボットだからである。

 

「既にミウたちには話を通してあるから。じゃあねw」

『あ…うん、じゃあねー』

ペディはウキウキ顔でボタンを押して電話を切ると荷物をまとめ、自慢の愛車ペディ・スペシャルに乗り込み出発していった。

ラミナ川・河川敷…。

「それで、こんどはどんな駄作をお披露目するつもりなのかしらペディさん?」

と、身構えていたのはタムとミウのカワグチ姉妹、ミウの友人テムナ・ツルハシ、K-9隊の筑波未来であった。

「おだまり。あたしだって毎度毎度駄作ばっかりじゃないのよ」

ペディは得意げにこう話しながら、後ろにあったケースを開いて中から翼のついた物体を取り出す。

 

「何やこれ?」

「飛行機みたいだけど、それにしては小さいわね…」

「敵の秘密基地に特攻でもかけるんスか?」

「違うわよ!これは観測用のロボット飛行機。地図なんかの測量や気象調査なんかに役立てるつもりで発明したのよ」

そんなペディの話を聞いていたミウとテムナが愚痴る。

「どーせまたそれも駄作なんでしょ。カンベン」

「せやせや。離陸した思うたら帰ってきてまたバーンちゃうの?」

「あんたら…しまいにゃ踏みつぶすぞ…」

そこへ、何も知らないヴィクトとアスティがやってきた。

「おーいママー!」

「気になるから来ちゃったー!」

そのヴィクトたちの言葉に反応したのはタム。

「ちょっと待って、今この子たちあんたのことをママって…」

するとペディは自慢げに答えた。

「あー、この子たちはあたしの自信作。自慢の娘たちよ」

「ふーん…結構よくできてるじゃない、ペディにしては」

「せやねー。ペディにしては珍しい成功作…」

ミウとテムナが言いかけたその時、ペディは持っていたウォーターガンでミウとテムナを狙い撃ち!!

 

「ぎゃーーー!冷たい冷たい!!」

「ごめんなさいやめて!ぎゃあ!?」

「ふん、よろしいw」

びしょ濡れになったミウとテムナを尻目に、ペディは実験の準備を始める。

「さて、それじゃ実験始めるわよ…ってミウもテムナも何よその格好」

見ると、ミウとテムナはヘルメットに防弾ジャケットといった重装備だった。

「今度あたしたちを巻き込んで爆発したら制圧する覚悟ですがなにか?」

「ウチらかて立派な現役警官ですがなにか?」

「大丈夫よ、今回こそは自信作なんだから☆」

「心配だなあ、だってペディの作品…」

「いいから黙って見てなさいって。いくわよ!」

ペディがボタンを押すと、ロボット飛行機はタキシングを開始する。

 

「おー!エンジンかかった!」

「ま、とりあえずしょっぱなから爆発する危険性は回避されたわけね…」

驚くミライ、呆れ顔のタム、ただ興味深そうに眺めるヴィクトとアスティを尻目に、ペディは第2段階に映る。

「それじゃいよいよ初フライトよ。テイクオフ!!」

操作画面の緑のボタンを押すと、飛行機は滑走を始め、ゆっくりと空へ飛んでいく。

エンジンの音も高らかに、橋をひとつ、ふたつ、そしてみっつと超えていく。

「なるほど、これならあたしたちに当たる心配はなさそう…」

と、ミウとテムナが飛び去っていく飛行機を眺めていたその時、飛行機の右のエンジンから出火。

「あれ?おっかしーわね、エンジンの調整は完璧だったはずなのに」

ペディは飛行機の様子をしばらく眺めていたが…すぐに出火した側のエンジン停止の指令を出す。

ところがその数秒後…飛行機は爆音を上げると同時に火の玉となって燃え尽き、そのまま川面へと崩れ落ちていったのであった…。

 

「ぽかー…ん…」

「ウソ…調整は完璧だったはずよね…?」

「ま、失敗する思てたけどなw」

「うう、次こそは、次こそはきっと成功するんだから!今に見てなさいよ!」

「どうだか…ま、駄作の発表会も終わったし何か食べてこうよ」

「んー、せやね」

ミウ、テムナ、タム、ミライは喫茶店へ向かって歩き出した。

「何してんスか博士ー!行かないんですかー?」

「あ、うん、後で行くから…」

ペディはぎくしゃくした調子で答え、とりあえず四人を見送ったのだった。

「うーん…一体どこでミスったのかしら…」

考え込むペディのもとに、ヴィクトとアスティが歩み寄る。

「ね、ねえママ…?」

ヴィクトとアスティの表情はどこか不安そうだった。

「なぁに、どうしたの?」

ペディが振り返ると、ヴィクトとアスティは勢いよくペディに飛びついた。

 

「あ、あ、あたしたちの身体…いきなりボーンって爆発しないよね!?しないよね!?ね!ね!!」

「な、何言ってるのよ。そんなことあるわけないでしょ?」

ヴィクトとアスティの目からは、まるで滝のように涙が溢れていた。

 

…ロボット飛行機の空中分解は、ヴィクトとアスティを恐怖のどん底へと突き落とすには十分であった。

なぜならヴィクトもアスティも、爆発した飛行機も全て作り手は同じ人物。

自分たちもあの飛行機と同じ末路をたどってしまうのではないか…という想いが、ヴィクトとアスティの心の中に湧き出してしまったのである。

 

「ば、爆発とは行かないまでも、途中でいきなり故障したりとか、うう腕が取れたりとかっ…」

「大丈夫!大丈夫だから泣かないで!ね?」

その後ペディはなんとか喫茶店までたどり着いたが、ヴィクトとアスティを落ち着かせるのに必死で疲れきった様子だったという…。

 


 
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