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真・恋姫†無双 異伝「空と命と夢の狭間に」第三十六話


 お待たせしました!

 それでは袁紹攻めの結末と袁紹一派の

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2014-04-17 20:38:55 投稿 / 全13ページ    総閲覧数:7895   閲覧ユーザー数:5347

 時は少し遡り、洛陽にて。

 

「義真、樹季菜、雪蓮、ご苦労じゃった」

 

 命はそう三人に労いの言葉をかける。

 

 実は三人は袁紹の檄に応えて洛陽攻めに加わろうとした諸侯の鎮圧に向かっていた

 

 のであった。そして、全ての鎮圧に成功して洛陽に無事凱旋したのであった。

 

「さて…」

 

 命が眼を向けた先にはその鎮圧された諸侯が一様に頭を垂れていた。そしてその全

 

 てが緊張と恐れで体を震わせていた。というのも、彼らは義真達が討伐に現れ、そ

 

 の口から真実を聞く事によって初めて自分達が皇帝陛下に対する反逆者となった事

 

 を知ったからである。とりあえずは義真の『今謝罪すれば命までは取らない』との

 

 言葉を信じて降伏して洛陽に来たものの、いざ皇帝を眼の前にして改めて自分達の

 

 しようとした事に恐怖を覚え、先行きの不安に身を震わせていたのである。

 

「皆の者、面を上げよ」

 

 命の凛とした声がその場に響く。

 

「さて、お主らも義真より話は聞いたと思うが、此処におるのが妾が最も頼りにして

 

 いる者の一人である董卓じゃ。どうじゃ、お主達の眼から見てこやつが暴政を働く

 

 ように見えるか?」

 

 命のその言葉に諸侯は慌てた様子で首を横に振る。

 

 

 

「そうじゃろう、そうじゃろう…なら、お主達は何を以て此度の如き暴挙に加担しよ

 

 うとしたのじゃ?妾が納得出来るような答えを言えたら許してやっても良いぞ」

 

 命のその言葉を受けて各諸侯は色々と弁解するのだが…当然の事ながら、その場の

 

 言い訳が通用するはずもなく、

 

「何じゃ…結局お主らの言っているのは単なる言い訳ではないか。真に心からこの度

 

 の事を反省する言葉を言えば許してやろうと思うたが…ダメじゃな、これでは」

 

 命はそう言ってため息をつくばかりであった。ちなみにそれを聞いた何人かは慌て

 

 て反省の弁を述べようとしたが『今更却下に決まっておろうが』という命の一言で

 

 切り捨てられていたのであった。

 

「それでは裁きを申し渡す。本来ならば此度の袁紹の暴挙に与した罪は極刑に値する。

 

 しかし、袁紹達の言葉に踊らされただけというお主達の言葉を信じ罪一等を減じ命

 

 は助ける。されど、領地は全て没収の上全員洛陽にて謹慎を命じる!もしこれを不

 

 服というのなら今すぐ帰って戦支度をせよ!改めて禁軍の総力を以てその者達の討

 

 伐にあたる故な!」

 

 命はそう言った後、しばらく黙って玉座に座って場を見つめていたが、その場にい

 

 る者達は何も言わず、かといって去る者もなく、青ざめた顔のまま命の裁きを受け

 

 入れていたのであった。

 

(さて、こっちは一応終わったぞ。一刀、そっちはどうじゃ?)

 

 

 

 その頃、南皮の城にて。

 

「袁紹様、袁術軍が城門の前にまで迫っております!」

 

「袁紹様に申し上げます!公孫賛軍、裏門前まで到達!盛んにこちらに矢を放ってき

 

 ております!」

 

「袁紹様、劉備軍と曹操軍が城外の我が軍の兵達を追い立てており、その兵達より援

 

 軍と城内へ入る許可を求めてまいって来ておりますが如何すれば…」

 

 何とか城に入った袁紹にもたらされるのは全てが自軍に不利な情報ばかりであった。

 

 しかも、兵の指揮を通常執っている顔良と文醜はこの場になく、全ての事を袁紹本

 

 人が取り仕切らなければならなくなっており、もはやそれは袁紹の能力を超えてい

 

 たのであった。なので…。

 

「きーーーーっ、そんなのあなた方の裁量で何とかなさい!!こういう時の為に給金

 

 を与えているのですわよ!?」

 

 そのような暴言を吐くばかりであったりするのである。そしてそんな言葉を聞いて

 

 兵士達がやる気を出すはずはなく、更なる劣勢を強いられるのであった。

 

 ・・・・・・・

 

 その時、文醜はどうしていたかというと…。

 

「くそっ、邪魔をするな!でぇぇぇぇぇーーーいっ!!」

 

 南皮の城内に入る手前で、城外の掃討にあたっていた劉備軍と出くわして戦闘にな

 

 っていたのであった。

 

「お主が文醜だな?」

 

 

 

「確かにあたいが文醜だが…お前こそ誰だ!」

 

「我が名は劉備様の一の家臣にして平原の青龍刀、関羽!文醜、その首貰い受ける!」

 

 関羽はそう叫ぶなり文醜に打ちかかる。文醜はその一撃を何とか受け止めたものの

 

 予想以上の豪撃に両腕に痺れが走る。

 

「くそっ、こんな所で足止め喰ってる暇なんか無いってのに…けど、このまま逃げる

 

 事も無理っぽいな…こうなったら一か八かだ!でぇぇぇぇぇーーーぃ!!」

 

 文醜は剣を大上段に構えると一気に振り下ろす。

 

 しかし関羽はその一撃をさっとかわすと、がら空きの胴に一撃を入れる。

 

「ぐはっ!?…この、まだまだ…あたいは麗羽様の所…に…行か、ないと…」

 

 文醜はそう呟きながら南皮の城の方に一・二歩進むが、そのまま倒れる。

 

「主君に対するその忠節は立派だがな…誰かある!文醜を陣に連行して手当を!」

 

 関羽は兵にそう命じると、そのまま残兵の掃討に向かったのであった。

 

 ・・・・・・・

 

「文醜さんが!?そんな…くっ、顔良さんは?顔良さんはどうしたのです!?」

 

 袁紹は命からがら城内に逃げ込んだ兵士より文醜が劉備軍に捕まったとの報告を受

 

 けてそう取り乱していたが、誰も顔良の行方を答える事が出来なかった。

 

「袁紹様に申し上げます!既に城外は敵軍に囲まれています!現在、正門前にて袁術

 

 軍の猛攻が始まっています!守備兵より援軍の要請がきております!!」

 

 そこに新たな報告がもたらされ、その場はさらなる混乱に包まれていた。

 

 

 

「皆、このまま一気に押し切るのです!此処さえ突破出来れば袁紹は目の前です!!」

 

 張勲は南皮の城門前で必死に指揮を執っていた。

 

 しかしさすがに袁紹側の防備も固くなかなか進めずに損害が増えていくばかりだっ

 

 たのであった。

 

(くっ、此処で何かしらの手柄を挙げないとただでさえ陛下に睨まれているっていう

 

 のに…このままじゃ孫呉の独立だけでなく南陽まで失いかねない)

 

 張勲の内心の焦りを象徴するかの如く、袁術軍は無理な突撃ばかりを繰り返し、何

 

 時のまにか張勲自身が兵達の先頭に出てしまっていた。その時、一本の矢が飛んで

 

 きて張勲の右胸に刺さる。

 

「なっ…くっ、この…位…で、倒れるものですか。はぁっ、はぁっ、はぁっ、皆の者、

 

 私に構わずこのまま突き進みなさい!!」

 

 その張勲の鬼気迫る指揮に刺激された袁術軍の兵士は一斉に奮起し、それから半刻

 

 程後、遂に城門を破り城内になだれ込む。

 

「よし、このまま…袁…紹の…所まで、行くのです…!」

 

 張勲はそれを見届けると同時に意識を失いその場に倒れこむ。

 

 ・・・・・・・

 

「かずピー、あれ!あそこに倒れとるのって…」

 

「張勲さん!?よし、まだ息はあるな…及川!張勲さんを後方にいる華佗の所へ運ぶ

 

 んだ!まだ間に合う!!その後は劉備軍や曹操軍と協力して城外の残敵掃討にあた

 

 ってくれ!沙矢と蒲公英は及川の護衛、後の者はこのまま南皮の城内へ!」

 

 

 

「袁紹様、正門が突破されました!袁術軍に続いて禁軍もなだれ込んできます!」

 

「公孫賛軍に裏門を突破されました!こちらももう持ちません!!」

 

「城外は劉備軍・曹操軍によってほぼ制圧されました!」

 

「文醜様、顔良様、共に行方不明です!!」

 

 既に袁紹に届けられる情報は彼女にとって悪い物ばかりとなっていた。彼女は完全

 

 に膝から崩れ落ち、うなだれていた。

 

「何でですの…何故この袁本初がこのような…私はただ名門袁家の棟梁としてそれに

 

 ふさわしい権威を得たかっただけですのに…」

 

 袁紹はただそう呟いていたが、その疑問に答える者すら既にいなかったのである。

 

「いたぞ、袁紹だ!」

 

 そこにやってきたのは袁術軍の兵士であった。

 

「なっ、遂に此処まで…いいでしょう、この袁本初の首、あなた方如き雑兵にくれて

 

 やる程安くはありませんでしてよ!」

 

 袁紹はそう言うと、腰の剣を抜き放つ。そこに…。

 

「そこまでだ!双方共剣を収めろ!」

 

 そう叫んで中に入って来たのは一刀であった。

 

「誰だ、お前は!俺達ゃ袁術様に仕える『控えなさい!此処におわすのは衛将軍であ

 

 られる北郷様です!』…えっ!?」

 

 袁術軍の兵士は輝里のその言葉を聞き、慌てて平伏する。

 

 

 

「袁術軍の諸君、此処まで立派に戦われた。張勲殿も城門の前にて負傷し今は手当を

 

 受けている。あなた方の功績は既に皆知っている所だ。だから此処は俺に任せても

 

 らいたい」

 

 俺がそう言うと、袁術軍の兵士さん達は互いに顔を見合わせ少し考えていたが、お

 

 となしく引き下がってくれたのであった。

 

「ありがとう。さて、お久しぶりです袁紹殿。俺の事は覚えてますか?」

 

「…忘れようにも忘れられませんでしたわ」

 

「それは良かった『あなたのような下郎の顔などいちいち覚えてられませんわ』とか

 

 言われるかと思ってましたもので」

 

「ふん、本当はそう言いたかった所ですが、この期に及んでそのような意地を張るの

 

 も馬鹿馬鹿しいと思っただけですわ」

 

 袁紹さんはそっぽを向いてそう言いながら剣を収める。

 

「さて、それじゃ…降伏していただけるでしょうか?」

 

「こうなった以上、見苦しく暴れるつもりもありませんわ。但し、陛下ご自身から裁

 

 きを受けられるのが条件ですけど。もしこの場であなたが裁くというのなら、今す

 

 ぐ自害して果てますわ」

 

「分かりました。必ず陛下からのお裁きを受けられるよう取り計らいます」

 

 俺のその言葉を聞き、少し安心した顔を見せた袁紹さんはおとなしく俺に剣を差し

 

 出し降伏したのであった。

 

 

 

「以上、報告申し上げます」

 

「うむ、ご苦労じゃったな一刀。華雄、曹操、公孫賛、劉備、袁術、そち達も良く働

 

 いてくれた。礼を言うぞ」

 

 それから三日後、俺は洛陽へと帰還し(南皮における後処理は瑠菜さんが行ってい

 

 る。瑠菜さんに頼まれ、北郷組からは紫苑と燐里が残っている)、命に一連の報告

 

 を終えていた。

 

「さて…袁紹、面を上げよ」

 

 命がそう静かに告げると、袁紹さんは顔を上げる。

 

「お主は代々漢帝国に仕える名門袁家の棟梁でありながら、この一連…何進・張譲か

 

 ら始まり劉焉に至るまで何故こうも易々と暴挙に加担し続けたのじゃ?もしそれが

 

 妾に対する不満というのであれば此処ではっきり述べよ」

 

 袁紹さんは少し眼を閉じたまま考えた後、話し始める。

 

「不満と申せば不満でした。我が袁家は今陛下が仰られた通り、代々漢帝国の為に尽

 

 くしてきた名門、なのに何故その棟梁たる私がこうもないがしろにされるのかと…

 

 いえ、ないがしろにされていたのもひとえに私自身の不徳の致す所であったのかも

 

 しれないのですが、それを認める事がどうしても出来ませんでした。思えば何進も

 

 張譲も劉焉も私のそういう所に付け込んできたのかもしれません。今思えば汗顔の

 

 至り…と言っても良い位です」

 

 意外に殊勝に反省の弁を述べる袁紹さんに皆が驚いていた。皆おそらく『私が悪い

 

 のではなく、私をないがしろにしたこの国が悪いのですわ!』と居直るだろうと思

 

 っていたからだ。

 

 

 

「しかし、もはや事此処に至って今更弁解するものもありません。この一連の反逆劇

 

 の責任は私にありますれば、どのような罪になろうとも文句は申しません。むしろ

 

 私の首で全てが収まるのでしたら喜んで斬られますわ」

 

 そう言って袁紹さんは頭を下げ首を前に出す。

 

 その態度に命も少し考えるような表情をする。

 

「袁紹、本来ならばお主が言う通り極刑に処すべきなのじゃろう…しかし、お主自身

 

 がまだ妾…漢という国に忠節を誓う心が少しでもあるのなら妾はお主の罪を少し軽

 

 くしても良いと思っておる」

 

 命のその言葉に場はどよめきに包まれる。

 

 しかし袁紹さんはじっと命を見つめるだけであった。そしてそれは命が助かるかも

 

 しれないという思いを持ったものでもなかった。確かに命がそう言ったからと言っ

 

 て『それでは忠誠を誓いますので命を助けてください』などというような阿呆な事

 

 はさすがに言わないだろう。ならば、どうするか…。

 

 俺は命の横に立つ夢に視線を向ける。俺と眼が合った夢は静かに頷いて命に話しか

 

 ける。

 

「姉様、ならば此処は領土没収の上、何処かに流罪…という事では如何でしょうか?

 

 さすがに罪を軽くすると言っても他の者達よりは重い罪に処さねば示しがつかない

 

 かと」

 

「…そうじゃな、夢の申す通りかの。袁紹、お主の反省の弁、心からのものと受け取

 

 り罪一等を減じ、領地没収の上幽州への流罪を申し渡す。公孫賛、すまぬが引き受

 

 けてくれるな?」

 

 いきなり話を振られた公孫賛さんは少々驚いた顔をしながらもそれを快く引き受け

 

 ていた。その彼女の顔にも少しだが安堵の色が浮かんでいた。

 

 

 

「そうですか、麗羽様は流罪に…」

 

 そう呟くように言っていたのは顔良だった。

 

 彼女は空との一騎討ちにて瀕死の重傷を負ったが、たまたま駆けつけていた華佗の

 

 手によって一命を取り止めていた。

 

「ああ、あたいもそれについて行く事にした。本当なら斗詩が回復するまで此処にい

 

 たいけどな…麗羽様を一人で行かせるわけにもいかないし」

 

 そう言っていたのは文醜だった。彼女は関羽との一騎討ちに敗れて劉備軍の捕虜と

 

 なっていたが、袁紹と共に流罪になる事を条件に一時的に解放されていたのである。

 

「本当だったら私も二人と一緒に行かなければならないのに…ごめんね、文ちゃん」

 

「そんな事、気にすんなって。斗詩は死にかけてた位だったんだから、今はしっかり

 

 体を治す事だけを考えてればいいんだよ」

 

「文醜殿、そろそろお時間です。お支度を」

 

 そこに番兵より言葉がかかる。

 

「分かったよ…じゃあな、斗詩。早く元気になれよ」

 

「うん、私も体が回復したら幽州に行けるよう頼んでみるから…だから!」

 

 顔良のその言葉に文醜はさっと手を挙げて応えながら去って行ったのであった。

 

 その次の日、袁紹と文醜は公孫賛に護送されて幽州へと向かったのであった。

 

 

 

「七乃、しっかりせい…お主に何かあったら妾はもう生きていけぬのじゃぞ!?」

 

 その頃、袁術は寝台に横たわる張勲の側でそう叫んでいた。

 

 張勲も華佗の治療により一命は取り止めたものの、傷は思いのほか深く眠ったまま

 

 であった。

 

「なあ、七乃は、七乃は大丈夫なのじゃろうな!?お主は名医なのじゃろう?」

 

 袁術は近くにいた華佗にそう詰め寄る。

 

「出来るだけの事はした。後は彼女の生命力次第だ」

 

 華佗にそう告げられ、袁術はうなだれたまま部屋を後にする。

 

「さて、張勲…何時までそうやって狸寝入りをしているつもりだ?」

 

 袁術が部屋から離れたのを確認した華佗がそう言うと、張勲は何事も無かったかの

 

 ように起き出す(とはいっても痛みに顔をしかめてはいたが)。

 

「一応言われた通りにしたが…本当に良かったのか?」

 

「少し不安な所もあるのですけど…たまには色々と一人で考えてもらおうかなっと。

 

 これからも多分色々な事があるでしょうし」

 

 張勲はそう言って笑っていたが、華佗は少々不安そうな顔をしていたのであった。

 

 

 

「この火急の時に駆け付ける事が出来ず申し訳ありませんでした」

 

 そう言って命に深々と頭を下げたのは馬騰さんであった。

 

 馬一族は本来は洛陽に駆け付ける予定であったのだが、五胡の動きが怪しいとの報

 

 告があり、それを確かめるまで動く事が出来ずにいたのであった。

 

(ちなみに雫の出身部族は真っ先に武威に駆け付けているので除外であるが)

 

「致し方なかろう、まだまだ五胡との友好は難しいという事じゃしな」

 

 命はそう言ってそれについては特に問題にはしていなかった。

 

「さて、では改めて…皆の者、良くやってくれた。まだ劉焉の行方だけは掴めぬのが

 

 不安な部分はあるが、とりあえずはこれで一連の動乱は終息と相成った。これも皆

 

 の力あってこそじゃ。そして何より…一刀、お主が色々と働いてくれたからじゃ」

 

「もったいないお言葉にございます」

 

 俺はそう言って頭を下げる。しかしこうやって皆の前で褒められると何だかこそば

 

 ゆい感じだ。

 

「その褒賞としてお主に予州・潁川郡を与える。これからも漢の為に力になってくれ」

 

 えっ!?俺に領地?

 

「しかし俺は衛将軍…洛陽にいて陛下のお側でお守りするのが役目では?」

 

「領地の方は北郷組の誰かを交代で派遣して運営にあたれば問題無いじゃろう。但し

 

 燐里と李厳は鈴音との連絡役もあるから洛陽にいてもらわなくてはならんがな」

 

「…分かりました。但し、俺も時々は行かせてもらう。まったく知らぬ顔をするわけ

 

 にもいかないからな」

 

「ああ、それは分かっておる。但し、一刀が行く時は事前に妾に許可を得た上で…じ

 

 ゃがな」

 

 俺は命のその言葉に頷く。

 

 こうして一連の動乱は一応の終息を見せ、俺も領地を貰う事になった。しかし潁川

 

 郡という事は袁術・曹操両軍に睨みをきかせるって事だろうな…なかなか大変な事

 

 だが、気合い入れて頑張らなくてはならないな。命達の期待にも応えねばならない

 

 って事だし。

 

 俺はそう改めてこれからの事に思いをはせていたのであった。

 

 

                                    続く。

 

 

 

 

 

 

 あとがき的なもの

 

 mokiti1976-2010です。

 

 とりあえずこれで反董卓連合編は終了です。

 

 正直、ほぼ連合では無かったですが…。

 

 他の面々の論功行賞については後々にお送り

 

 いたしますので。

 

 とりあえず次回からはまたしばらく拠点を

 

 お送りします。

 

 

 それでは次回、第三十七話にてお会いいたしましょう。

 

 

 追伸 そろそろ誰かが一刀と一線を越える話を書く予定

 

    です。誰を最初にしようかな?

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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