No.676195

IS 2体の魔神皇帝

HIBIKIさん

もう少し戦闘が続きます。短くて次話で終るでしょうけど・・・。

2014-04-04 18:47:23 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:985   閲覧ユーザー数:969

一夏「・・・やはり熱水のせいで部屋が・・・ってなぁぁぁぁ!?」

 

部屋が上に移動し、出来た隙間から物凄い勢いで海水が流れ出している。

一瞬は踏ん張れたがウイングは邪魔になるので装備していなかったのが災いし、押し流された一夏。

 

一夏「成程・・・之で皆死んでたのか」

 

驚きはしたが色々と原因がわかって更に慌てたりすぐどころか冷静になった一夏。

置物もこの水の流れによって流されたのなら近くに流れてくる可能性が高いと考えた。

 

外では箒と清香がCDO-1に苦戦していた。

 

箒「クソッ、ちょこまかと」

 

清香「駄目、装甲が大分硬くなってる。新型装甲かも」

 

箒「一夏なら対応できるやもしれんのだが・・・ギガントミサイル!」

 

2人はタイタニックを出来るだけ破壊しないように戦っている。

CDO-1は水陸両用水中特化タイプの量産型機械獣だ。

水中での素早さとその分厚い装甲でダメージが入りにくい。

 

束「ナタル、私達はここを一旦ゆっくり離れるよ」

 

ナターシャ「解ったわ。浮上もしておく?」

 

箒『そうして下さい』

 

清香『そうすればコッチも別の場所に引き離して戦えますから』

 

箒と清香の声もあり、少し離れた場所から浮上する潜水艇。

するともう一体CDO-1が現れた。

 

束「もう一体!?」

 

ナターシャ「回避不能!」

 

しかし一発のミサイルが命中し、海底に叩きつけられた。

 

ラウラ『間に合いましたね』

 

マドカ『ん。手伝う』

 

ラウラとマドカがやってきたのだ。先程CDO-1を叩き落したのはマジンガーZのミサイルパンチだ。

 

束「何で二人が此処に?」

 

ラウラ『嫌な予感がしたのでダイザーを使ってきたんです』

 

マドカも頷いてラウラの言葉を肯定する。

 

マドカ『お兄は?』

 

束「タイタニックの中に入ったんだけど妨害電波のせいで連絡が取れないの」

 

ラウラ『確かコアネットワークはマジンガシリーズは使用不能でしたね』

 

束「コアの機能を削って別のものに特化させてるからね。之ばっかりは私の責任かも」

 

マドカ『それより上がって。マドカが護衛する』

 

ラウラ『頼んだぞ。ダブルハーケン!!』

 

マドカに潜水艇を託し、ラウラはもう一体のCDO-1に向かって行った。

箒と清香も味方の居る頼もしさを感じ取り、清香がCDO-1の体制を崩し、

箒が本命の攻撃、光子力ビームを発射して何とか一体倒す事が出来た。

 

清香「ラウラの加勢に」

 

箒「いや、たった2体というのが腑に落ちない」

 

清香「けど!」

 

ラウラ『此方は大丈夫だ。清香は箒姉様のと共に周囲の警戒を』

 

ラウラも箒と同じ様に腑に落ちていないのが正直な感想だったようだ。

清香はそれでも心配だった。なれない水中で大丈夫なのかと。

 

ラウラ『念の為に言うが之でも元軍人だ。水中でのIS訓練だってしていたさ。

    デヤァァァァァァァァ!!』

 

彼女の掛け声と共にダブルハーケンの刃がCDO-1を切り裂き破壊、爆発させた。

そして2人の下に合流した。

 

箒「助かったぞラウラ」

 

ラウラ「いえ。それより兄様の所在地が解らないと言うのは本当ですか?」

 

清香「うん・・・私は途中まで一緒だったけど怖くなっちゃって・・・」

 

ラウラ「それは仕方の無いことだ。地上なら光があるが此処はライト以外の光源のない

    暗黒の世界。恐怖心を抱くのは仕方の無いことだ。私だって怖いしな」

 

清香はラウラのお陰で少しだが気分が軽くなった。

 

箒「3人で中に入って探すか?」

 

ラウラ「いえ。それは悪手かと・・・。通信手段の無い兄様を待つものが居なければ状況報告も出来ません。

    だからと言って中に入ってしまっては元も子もありません。私達まで通信手段がなくなります」

 

箒「・・・解った。現状は此処で船体の監視をし、以上があれば向かう事としよう」

 

箒の言葉に2人は頷いた。

その頃調査にきていたブロッケンは彼女達とは船体を挟んで反対側のタイタニックから100M地点に居た。

 

ブロッケン「チィ・・・CDO-1が量産型とはいえ水中特化の機械獣だったはずだ。

      それを退けるか・・・」

 

鉄仮面「中には言った者達とも連絡が途絶えたまま3時間経過しています。恐らく生きてはいないかと」

 

ブロッケン「仕方が無い。妨害電波発生装置を此処に置き我々は海面近くまで無音浮上を行なう」

 

鉄仮面「了解しました」

 

海底要塞ブードはゆっくりと音も立てずに浮上しいてく。

 

ラウラ「ん?・・・・・・気のせいか?」

 

箒「如何したんだラウラ?」

 

ラウラ「今何かが動いたような音が聞こえたのです。ただ小さい音だったので確証が無いんです」

 

清香「念の為にみておいたほうが良いんじゃない?」

 

箒「・・・」

 

箒は悩んでいる。しかしラウラも清香に賛成したので先程までブードの居た場所にゆっくりと移動を始めた。

少し時間は戻り、水の流れに翻弄される一夏は・・・

 

一夏「見えねぇな・・・」

 

とんでもなく落ち着いて朱雀の置物を探していた。周囲には数人の鉄化面の死体やデュノア社の手下達の死体も有る。

するとふと光る何かを見つけた。彼の居る所に流れてきている。

 

一夏「あれは・・・水の流れが弱くなった?よし!」

 

上手い事近くにあった突起に捕まる事ができた。何かは彼の下に流れてきた。

その何かは朱雀の置物だった。

 

一夏「よし・・・流れは変わらず・・・チィ!届かないか」

 

一夏は届きそうにないのがわかると近くに来た置物に飛びついてキャッチ。

そして弱くなったとはいえ水の流れにまた流され、彼方此方の壁などに叩きつけられていく。

そして最後には正面以外壁囲まれている部屋に叩きつけられた。

熱水の噴出が収まったのは彼が壁にたたきつけられるのと同時だった。

彼の居る部屋はゆっくりと下に移動していく。

 

一夏「クソッ。間に合わない・・・」

 

叩きつけ続けられた衝撃のせいで素早く動けない一夏は完全な密室に閉じ込められた。

 

一夏「酸素は問題ないが・・・箒達は大丈夫なのか・・・?」

 

最後に叩きつけられた後、直ぐに無理に移動しようとしたのが災いしたのか動く事が出来ない。

一夏は置物を持ったままばったりと仰向けに倒れた。

 

一夏(こうなったら箒達が見つけてくれるのを待つか・・・)

 

彼は目を瞑って箒達との通信が回復するか彼女達が自分を見つけてくれるのを待つことにした。

一方、一足先に浮上していた束達は流れの速い海流を抜けてからは急速浮上し既に深度100M地点に居た。

 

束「此処まで来ると通信も通じないか・・・」

 

ナターシャ「あの子達無事だといいんだけど・・・」

 

マドカ「大丈夫・・・」

 

マドカだけは心配せずにハッキリとした声で言い切った。

 

束「マドカちゃん・・・」

 

マドカ「お兄もお姉も大丈夫・・・。だって魔神皇帝とその巫女だから・・・。

    ラウラも・・・異星の魔神に認められた唯一の地球人」

 

彼女の言葉に束は感動した。自分が心配しかしていなかったのに対してマドカは心の底から完全に信頼し、

無事であると確信しているからだ。

 

束「そうだね。何かしら怪我をしていても生きていれば無事だって思えないとね」

 

マドカ「ピンチでも無事ならマドカ達が何とかして助ければいいだけ」

 

ナターシャ「何とかして下の4人と連絡を取らないと・・・」

 

束「マドカちゃん、いける?」

 

マドカ「駄目、マドカは二人を護る為に居る」

 

マドカの言う事ももっともなので束は潜水艇の外に出て海面を見つめるのだった。

 

箒「如何だ?」

 

ラウラ「今の所何も・・・」

 

清香「ねぇ!此処何かがあったような後があるよ!!」

 

箒達は先程まで海底要塞ブードの居た場所を探索していた。

そして清香の居る場所に言ってみると確かにその場所だけ泥が奇妙な形で盛り上がっていた。

ラウラの見立でもブートが居た場所で間違いないとの事だ。

 

箒「妨害電波を出している物が近くにあるかもしれん。探してみよう」

 

清香「うん」

 

ラウラ「解りました」

 

一旦散らばって10分程探すと何かの装置があった。

 

箒「アンテナのような物・・・之が妨害電波を・・・」

 

ラウラ「解体してみます」

 

清香「気をつけて」

 

ラウラが慎重に解体してゆく。防水加工がされていたようだったが装置の中枢の基盤に海水を流し込むと

ショートして機能が停止した。

 

箒「消えたか?」

 

ラウラ「・・・消えましたね。兄様!兄様!」

 

ラウラが通信を送るとハッキリとして入るが小さい声で反応が帰ってきた。

 

一夏『聞こえてるよ・・・けど今ちと動けねぇ・・・』

 

箒「何があったんだ?」

 

一夏『それより迎えに来てくれ。水に流された時に彼方此方叩き付けられて動けねぇ。

   場所は・・・』

 

3人が一夏を迎えに行こうとするがその場所への入り口が無い。

 

箒「如何すれば・・・」

 

清香「此処に穴をあけるしかないよね・・・」

 

ラウラ「いや、資料によると此処は中からは開けなれない。だが外側からなら」

 

箒「しかし入り口は・・・」

 

ラウラ「苔などで見えないだけでしょう。もう少しよく探してみましょう」

 

清香「一夏、そっちから入り口らしい場所の位置わからない?」

 

一夏『丁度真上に居るんだよな・・・船尾方向が扉らしい・・・』

 

一夏の言う通り船尾方向に向かうと確かに扉があった。

中ではスカルカイザーを纏ったままの一夏が倒れていた。そしてその手には・・・

 

清香「一夏、見つけてくれたんだね」

 

一夏「まぁな。イダダダダ!!ラウライテェだろ!!」

 

ラウラ「す、スイマセン。力強すぎましたか?」

 

一夏「力じゃなくもう少しそっと起こしてくれ!!」

 

清香「じゃあ上に戻ろうか」

 

一夏「イタタタ・・あぁ」

 

箒「一夏は今回いいとこ無かったな。置物を見付けた以外」

 

一夏「言うなよ・・・気にしてんだからよ・・・」

 

皆笑って浮上していく。しかしふと清香が口にした言葉で一夏の雰囲気が一変した。

 

清香「それにしてもブードは何処に行ったんだろう・・・」

 

一夏「ブードだと!?何で先に言わなかったんだ!?」

 

一夏が口調を荒げさせた。

 

箒「なっ!?如何いうことだ!?」

 

ラウラ「まさか!?上の皆を!?」

 

一夏「多分そうだ!ラウラと箒は先に上がれ!!マドカだけじゃ危険だ!!」

 

一夏が二人に先に急速浮上するように指示。箒とラウラは急ぎ浮上する。

その頃、束達はCDO-1 3体に襲われていた。マドカが何とか船から引き離してくれたが彼女が完全に劣勢だ。

 

束「皆・・・急いで・・・」

 

ナターシャ「クッ・・・こんな時に私がISを使えれば・・・」

 

ナターシャは専用機を持っているのだが現在基地で整備中だったため何も出来ずに見守るしかない。

束もジーグを展開しているが援軍にはいけない。ブードにこの船が狙われいるのは明らかであるからだ。

 

束「置物をどうしても手に入れたいんだね奴等」

 

マドカ「クッ・・・大分ダメージが・・・」

 

お爺ちゃん『マドカ!諦めるな。後30秒もしないうちに援軍が来てくれる様じゃ!』

 

マドカ「お姉達?」

 

お爺ちゃん『どうやらラウラと箒が向っているようじゃ。一夏と清香の反応はゆっくり浮上しておる。

      だが2人がきてくれれば何とかなるぞい!!」

 

既に戦い始めて10分経っている。マジンガーZは彼方此方に傷が目立ち始めていた。

箒とラウラは果たして間に合うのだろうか。


 
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