No.667609

真・恋姫無双~Re:道~

ツナまんさん

和輝の殺気は何色だ!(笑)

『Re;道』と書いて『リロード』ということで

注:オリキャラ出ます。リメイク作品です。カレー注意報発令!

2014-03-03 03:21:05 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:1340   閲覧ユーザー数:1189

   第三章‐捌話 『 決戦!反董卓連合~汜水関編~ 』

「皆の者!この関雲長に続けぇ!」

「鈴々隊も突撃なのだー!」

関羽、張飛の号令で一気に兵が押し寄せる。

「ったく、単純だなぁ。てめぇ等!まずは勢いを殺す!っけぇぇ!」

それに合わせるように和輝もまた号令を上げる。

和輝の兵、立華組の者達はいずれも武器らしい武器は持っていない。その代わり全身を覆う様な鎧に身を包み両手には拳を覆う形の小楯を付けている。一目で異様な軍勢と見える。さらに驚くべきは全身に鎧を付けているにも関わらずその動きは並の一兵卒より速い。

そのまま両軍は一気に激突する。しかし、

「はあああ!」

ガギン

「何!?」

関羽の一撃は硬い鎧に阻まれ弾かれる。

「愛紗!こいつ等すっごく硬いのだ!」

「分かっている。ええい!調子に乗るなあ!」

覇気を放つと同時に目の前にいる兵を数人纏めて吹き飛ばす。しかし只吹き飛ばしただけ…今だその鎧は傷が付いただけで吹き飛ばされた兵も直ぐに起き上がり再び戦列に加わる。

「くっ、ええい鬱陶しい!」

「へん。こんなの呂将軍に比べれば全然軽いぜ!」

「おまけに覇気(こんなの)組長の殺気に比べれば屁でもねぇ!」

「俺、何度気絶したか覚えてもいねえしな!」

口々にそう言いながら次第に立華組がじりじりと押し返し始める。

「まぁ、汜水関(此処)の為だけでもかなり銭はたいたからな鎧も帷子も丁寧に焼き入れしてあるし。その代わりこいつ等に武器の扱いを叩き込む余裕は無かったがな。さぁて、それじゃあ俺も混ぜて貰おうか!」

和輝はそう言って駆け出すと関羽と張飛の部隊を押し返している自分の兵の肩や背中を足場に直進し、そのまま関羽の部隊のど真ん中へ飛び込む。

「『百華猟嵐(ひゃっかりょうらん)』!」

着地と同時にその場が紅く染め上げられる。そこに居た筈の兵は既に息絶え、血の雨が降り注ぐ。

「今ので二十は逝ったか?」

「橘ぁぁぁ!!!」

味方が殺されたことに激昂した関羽が今まで以上の覇気いや、殺気を迸らせる。その鬼神とも思える形相に味方の兵ですらビクリと身を震わせる。しかしそれすら和輝は意にも介さない。ただ、

「ちっ、ガキかよ」

そう呟く。

だが、その呟きなど関羽には聞こえておらず、ただ味方の仇の為に和輝に向かって行く。

 

 

その頃、和輝と共に出陣した霞と鈴蘭は孫策達と対峙していた。孫策はすぐさま関羽達の援護に加わろうとしたがそこに霞と鈴蘭が立ちはだかったのだ。

「早くしないと関羽達が不味いわね」

「なら、さっさと私を倒して行けばいいではないか」

「ならそうさせてもらうわ!」

孫策の放つ一撃は僅かに鈴蘭に届かず空を切る。それもこれが初めてでは無く対峙してから何度もだ。ほんの僅かに。踏み込み一撃を繰り出すその瞬間までは間合いは足りているはずなのに。

「あなた、一体何をしたの?」

「楓や和輝に色々と指南を受けた。これはその内の一つで摺足というものらしい。元々私が重い武器を使っているからその負担を減らすつもりで教えたらしいが、どうやらこういう使い方もできるようだな」

「ふぅん。あなた、すこしは変わったみたいね」

「私は何も変わってなどいない。今でも己が武を信じ、主の為にそれを振るう。それだけだ」

「…自覚無しか。まっ、いいけど」

認めよう。今、目の前にいる彼女は確かに強いと。

「ほれ!どないしたん?もう終いか?」

「くっ、明命もう一度行くぞ!」

「はいっ!」

甘寧に促され周泰が動きを合わせて再び霞に襲い掛かる。

「えらいすばしっこいけど、まだまだやな。身のこなしも、重みも、覚悟も、何よりウチを相手にするんには圧倒的に疾さが足りひん!」

ほとんど同時に襲い掛かる二つの刃だが、それでも、霞にしてみれば全然脅威にも感じない。和輝の居合いや一刀の雲耀に比べれば止まって見える。ならそれを捌けない道理は無い。それに、来ると分かればどれほど素早く動こうと反撃も容易い。

前から迫る周泰の手首を掴みそのまま後ろへ…甘寧に向かって投げ飛ばす。

「せっかくの二対一なんやから、関羽と出来んかった分まで、もっとウチを楽しませんかい!」

そう言って、自分の望んだ相手と勝負出来なかった分を埋め合わせる為に霞は二人に向かっていった。

 

 

「うりゃりゃりゃりゃりゃー!」

「はあぁぁぁぁーーー!」

「遅ぇ!うぜぇ!甘ぇ!」

キィィィン

キィィィン

「うにゃ!」

「くっ!」

合流した張飛と怒り心頭の関羽の猛攻に曝されながら和輝はその全てを捌き更に反撃まで行う。そんな三人の攻防に他の兵が付いていけるはずもなく、ただ成り行きを見守ることしか出来ない。そんな状況が暫く続いていた。

「はぁ、はぁ…」

「どうした関羽。息が上がってるぞ?(まぁ、怒りのまま武器振るってりゃ当然だろうけどな)」

「五月蝿い!」

(聞く耳無し…と)

「大体、このままでは埒が明かないのはどちらも同じだろう。貴様の攻撃も只速いだけで我等には届いておらんのだから」

「…本当にそう思ってんのか?だったらお前ぇよっぽど目出てぇ頭してんだなぁ。」

「何だと!」

「だってそぉだろ?覚悟の無ぇ奴がどうやったら覚悟の有る奴に勝てるんだよ」

「初めて会った時にも言っていたな。我等には覚悟が足りないと。それをまだ言うか!?」

「ああ言うね。て前ぇ等は俺の言った意味を何も考えちゃいねぇ。その証拠に、て前ぇの殺気は温い上に味方をビビらすことしか出来ねんだよ」

「何だと!」

和輝の言葉に関羽が再び激昂する。

「なら、見せてやるよ。本当の殺気ってやつを!」

その瞬間、空気が凍てつき関羽と、張飛の首が飛ぶ・・・

「――がはっ。はっ、はっ…」

気が付いた時、関羽は地面に膝を付き武器も持たずに両手で首を押さえていた。隣を見れば張飛も同じ様にして肩で息をしている。更に周りを見れば自分の兵達も数人そうしている。だが、そのほとんどは既に気を失っている様だった。

「これが、人を殺す覚悟のある殺気だ…」

それだけ言うと和輝は関羽達には目もくれず去ろうとする。

「まっ、はぁはぁ。待て!」

「もう終わりだ。大人しく退け。て前ぇ等の遊びに付き合ってられるほど、こっちは暇じゃ無ぇんだ」

体が言う事を聞かない、力が入らない。

今の関羽には立ち去る和輝の背中を只眺める事しかできなかった。

 

 

「そろそろですね。太白さん準備して下さい」

「了解ッス」

和輝と関羽達の戦いに決着が着いたのを見計らい柊が太白に指示を出す。どうやら孫策達の方はこれ以上の戦闘は避けて関羽と張飛の隊を連れて退く気のようだ。その方が此方もやりやすいので追撃の指示は出さない。後は和輝達の動きに合わせるだけその為に。

「組の皆さんも、すぐに動けるように準備をお願いします」

「任せろ!姐御!」

…これには流石にまだ慣れません。

 

 

「頃合か。袁紹!!て前ぇに言いてえ事が有る!!耳の穴かっぽじってよく聴け!!」

「ふん、なんて下品な」

和輝の一声に不愉快そうに鼻を鳴らす。

「洛陽を攻め落とす為に人を集めといて他人を使うたぁどういう了見だ!仮にも総大将なら、まず!て前ぇが前に出るのが筋ってモンだろうが!!」

「一体何を…」

「それすら出来ねぇ奴は糞でも喰らってとっとと帰りやがれ!!!」

「なっ!?」

 

 

「太白!今です!」

「いくッス!」

柊の合図で太白は狙いを定める。今構えているのは銃氣(はじき)、その改良版。トンファーを縦に繋げた狙撃用。それを使って狙うのは袁の牙門旗。

「いけぇぇッス!」

バシュン

その一発はしっかりと旗を射抜く。

 

 

「言いたい放題言った挙句にやってくれましたわね!」

地面に落ちる自身の旗を見ながら、袁紹はわなわなと拳を震わせる。

「全軍突撃ですわ!名門袁家を恐れぬ恥知らずな悪党を成敗なさい!」

それに戸惑う、あるいは愚かな、と思ったのは集まった諸侯である。だが今の袁紹は馬鹿にされた怒りで取り付く島もなかった。

 

「うしっ、釣れたな。て前ぇ等!ずらかるぞ!!」

「なっ!逃げるんですの!?」

袁紹が突撃を開始した途端に和輝達は関へと一目散に駆け込むそれを逃がすまいと、袁紹は躍起になっている。

 

「華琳様!」

「ここで付いていったら思う壺ね。私達は袁紹軍の後ろに付くわ。絶対に前に出ないようにしなさい」

「では、そのように!」

 

「姐御!全員関に入りやした!」

「では、直ぐに門を閉め閂を!それと運んだ物をすべてぶちまけて下さい」

柊の指示で組員が動き出す。即座に門は閉められ閂を掛け、そして前もって運び込んでいた様々な入れ物を叩き割ってその中身をぶちまける。

「姐御!門が!」

組の一人がその音に気付く。どうやら破錠槌を準備しているらしい。

「終わったら直ぐに裏門から外へ!虎牢関を目指して下さい!」

最後の一つを叩き割り全員が裏口に抜ける。抜けた後、念のため外からも閂を掛ける。

「では、虎牢関へ急ぎましょう」

柊の号令で、和輝、霞、鈴蘭、太白とその兵達が続く。

 

その頃、汜水関の門は今まさに開こうとしていた。

「ねぇ、文ちゃん。何か臭わない?」

「そうかぁ?戦場の匂いとかそんなやつじゃないのかぁ?」

「う~ん。そうかなぁ?すごく嫌な予感がするんだけど」

「あっ、開いた!へっへーん。あたいが一番乗りだー!」

「ちょっと、文ちゃん!」

ツルンッ

ズシャアァァ

袁紹の部下、顔良と文醜が関の内側へと突入する。だが、入った途端にぬかるんだ地面に足を取られ派手にスッ転ぶ。

「ちょっと、お二人ともなにをなさって、ってうひゃあ」

後から駆け込んだ袁紹も二人と同じようにスッ転ぶ。

「まったく、一体なんですの!これは」

そこで、真っ先に顔良が今突っ伏している地面。その正面を覆っている物の正体に気付き青褪める。それに遅れて文醜も気付いた。

「んん?どうしたんですの?お二人とも」

「麗羽さまぁ~」

「姫さまぁ~」

そして、袁紹も気付いた。頭の芯まで刺激するような強烈な臭い。そしてどす黒い焦げ茶色、それは紛れも無い、あの…

「「「いぃぃぃぃぃやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

 

 

 

「和輝、袁紹の奴かかったみたいやで」

「だな。考え無しに突っ込むからこうなる。まっ、文字通り『糞喰らえ』って奴だ」

一同はいい気味だと思いつつ、虎牢関を目指した。

 

あとがき

 

狐鈴「さて、言いたい事は?」

ツナ「狐燐の女の狐var.の名前が決まりました!」

狐鈴「そこじゃない!何!?最後のあれ!?」

ツナ「和輝から連合への嫌がらせですが何か?」

狐鈴「汚いでしょ!食事中、しかもカレー食べてる人いたらどうすんの!?」

ツナ「いや、前回のあとがきで注意してますし」

狐鈴「それは、そうだけど。まぁいいや。それより速攻で汜水関放棄したけど次は虎牢関?」

ツナ「いえ、引き続き汜水関です」

狐鈴「え?でも、汜水関はもう連合が落としたよね?連合だけで壱話持つの?」

ツナ「それはどうかなぁ~」

狐鈴「うわっ、ウッザッ」

ツナ「まぁ、一つだけヒントを出しましょう。和輝は汜水関の為だけで結構お金を使ってるんです。つまり組員の防具以外でということです」

狐鈴「でも董卓軍は撤退したでしょ?」

ツナ「それはどうかなぁ~」

狐鈴「ウッザッ」

ツナ「まぁ前回の話を読み返せば分かります」

狐鈴「ふぅ~ん。それとさ、和輝の殺気(アレ)何なの?」

ツナ「なんちゃって覇王色」

狐鈴「もう、トラウマものだね…。もういい。疲れるから帰る」

ツナ「は~い、次もよろしくね~。という訳で」

 

ツナ「また次回!!」


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
12
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択