No.659772

真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第百二話 憎しみの向こうへ

ohatiyoさん

因縁の父娘……ついに決着の時

2014-02-02 09:49:31 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1312   閲覧ユーザー数:1303

スカリエッティの前に現れ、何としても捕えようとしていた フェイト

 

しかし、彼女はトーレに敗北し、スカリエッティに囚われてしまう

 

管理局への憎悪の感情を教えられたフェイトは、スカリエッティに忠誠を誓ってしまうのか?

 

スカリエッティ「さぁ、世界の悪である管理局を滅ぼす時だ」

 

フェイト「父…………さん」

 

フェイトはスカリエッティの事を父と呼ぶ

 

スカリエッティ「クククク、娘よ…………共に」

 

スカリエッティはフェイトを縛っていた紅い糸を解き、手を差し出す

 

フェイト「………………」

 

フェイトは差し出された手を見つめる…………そして

 

ガシッ

 

スカリエッティの手首を掴む

 

フェイト「捕まえる…………他の誰でもない。娘である私が!!!」

 

トーレ「っ!!!!!」

 

トーレはフェイトの顔を殴り、吹き飛ばす

 

スカリエッティ「やれやれ。偽りの正義に現を抜かすとはね」

 

フェイト「現を抜かしてなどいない……………管理局の為ではない。私の正義の為だ!!」

 

ライオットブレードを振るい、スカリエッティに切り掛かる

 

トーレ「させん!!」

 

スカリエッティの前に立ち、フェイトの斬撃を受け止める

 

フェイト「管理局を正義だとは思っていない。だから私は………自分を信じて戦う!!」

 

ライオットブレードを振り抜き、トーレに傷を与える

 

トーレ「チッ」

 

スカリエッティ「クククク、自分をね。ならば私を悪と言えるのかね? 私のやって来た事は、私にとっては少なからず正義だよ」

 

フェイト「私にとっては悪だ!!!」

 

スカリエッティの発言を完全に否定するかのように、大声で叫ぶ

 

スカリエッティ「クククク、だが、もし私のやってきたことが管理局の意思と言ったらどうする?」

 

フェイトの動揺させる為か、それとも事実か

 

スカリエッティは管理局の所為という

 

スカリエッティ「管理局の命令で私は動いていた。これならば私より管理局の方が悪だろう?」

 

フェイト「くどい!! 私はお前を捕まえると言っているんだ!! 例え自分の望んだ事ではないと言っても、お前がやって来た事は確かに形として残っている!!」

 

そう、スカリエッティの実験によって、犠牲となった命は数知れず

 

例えそれが管理局の意思であったとしても、実際に行ったのはスカリエッティなのだ

 

フェイトにとって、それが許せない……………それこそが悪なのだ

 

しかし、忘れてはいけない事もある

 

スカリエッティには特別な魔法を仕掛けられている

 

管理局を裏切れば発動し、死に至らしめる魔法

 

自分の命と大勢の他者を天秤に掛け、自分を取る

 

これが間違いなのかはわからない

 

1つ言えることがあるとすれば、スカリエッティにとって、死という恐怖よりも、知らないという恐怖の方が大きいのだ

 

つまり、死の恐怖に怯え、嫌々他者を弄んだとは考え辛い

 

自ら望んで実験を繰り返した………そう考えるべきなのだ

 

フェイト「スカリエッティ!!! 覚悟!!!」

 

トーレ「ドクター、この愚か者はあなたのお志を理解出来ないようです。よって、私が殺します。よろしいですね?」

 

スカリエッティ「残念だね。プレシア女史を創り上げた結晶を殺さなくてはならないとは………ああトーレ、死体は綺麗に保存しておきたい。言っている意味がわかるね?」

 

トーレ「ええ」

 

フェイトを出来る限り傷つけずに殺す…………難しい事だろう

 

フェイト「バルディッシュ………アレを使う」

 

バルディッシュ【Yes sir】

 

フェイト「真・ソニックフォーム」

 

フェイトのバリアジャケットは新たな形となる

 

スカリエッティ「ほう、防御を捨てたか」

 

スカリエッティの言う通り、完全に防御を捨て、スピードだけを欲したフォーム

 

嘗てのソニックフォームを越える薄さだ

 

最早バリアジャケットとしての性能を誇っておらず、非殺傷でも、またもに攻撃を受ければ死ぬかもしれない

 

バルディッシュ【カートリッジロード! ライオットザンバー!!】

 

フェイト「スティンガーで行く!」

 

バルディッシュの更なる姿

 

その名もライオットザンバー

 

真・ソニックフォームと合わせて使う為に開発したフォームである

 

スティンガーは2刀流であり、スピードを重視した戦いを考慮したものだ

 

トーレ「まさか、力を隠し持っていたとはな」

 

フェイト「悪いが速攻で終わらせる」

 

トーレ「ぬかせ!!!」

 

ISを使い、高速移動を行う トーレ

 

先ほどまでは追い付けず、翻弄されていた フェイト………………しかし

 

トーレ「貰った!!」

 

インパルスブレードでフェイトの喉を狙う

 

人間の急所である

 

しかし、フェイトの姿が消え、空振ってしまう

 

トーレ「っ!!」

 

フェイト「スピードでは私には勝てない」

 

先ほどとは真逆

 

トーレが後ろを取られたのだ

 

トーレ「バ、バカな………」

 

トーレは信じられなかった

 

フェイトの動きが見えなかったのだ

 

先ほどまでは圧倒していたのにも関わらず……………

 

トーレ「そんなはずがあるか!!!!」

 

何とかフェイトに攻撃を当てようとする

 

しかし、掠りもしない

 

今のフェイトにとって、トーレの動きはスローモーションと言っても過言ではない

 

カイトですら、今のフェイトにスピードでは敵わないだろう

 

スカリエッティ「………………………」

 

状況不利と見たスカリエッティは再び指を動かす

 

すると、目で確認するのが難しいほど細い糸が、フェイトに絡み付こうとする

 

フェイト「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

しかし、その糸は悉く切断されていく

 

トーレ「貴様如きに………ドクターの信頼を裏切った貴様如きに!!!!!!!」

 

怒りを露わにし、フェイトに襲い掛かる トーレ

 

フェイト「雷光双刃!! プラズマザンバァァァァ!!!!!!!」

 

トーレ「うおぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」

 

フェイト「グレネードォォォォォォォ!!!!!!!!!!!」

 

プラズマザンバーブレイカーに回転を加え、貫通力を追加した技

 

黄色い閃光は螺旋を描き、トーレを飲み込む

 

トーレ(ドクター…………申し訳ありません)

 

心の中でスカリエッティに詫びながら、意識を手放す トーレ

 

フェイト「スカリエッティ!!!!」

 

すぐさまスカリエッティに向かって突撃する フェイト

 

スカリエッティ「………………」

 

糸を操り、何とかしてフェイトを捕えようとするが、

 

フェイト「小細工は効かん!!」

 

悉く切り裂かれ、時間稼ぎにすらならない状態だ

 

フェイト「バルディッシュ!!!」

 

バルディッシュ【ライオットザンバー・カラミティ】

 

双剣状態だったバルディッシュを一体化させ、大剣とする

 

フェイトにしては珍しく、パワーを重視した形状だ

 

ザンバーフォームとは異なり、切っ先が2つに裂けている

 

フェイト「やぁあ!!!」

 

巨大な刃をスカリエッティの頭上に振り落とす

 

スカリエッティはデバイスであろうものを装着した右腕で受け止める

 

スカリエッティ「クククク、本当に私を斬るのか? 父である私を!!! 君を創り上げる切っ掛けを与えた私を!!!」

 

フェイト「斬る! そして捕まえる! お前を! これ以上、罪を重ねさせはしない………それが、私があなたに出来る唯一の恩返しだ!!」

 

スカリエッティ「っ!!!」

 

フェイトの予想外の発言に、珍しく動揺してしまった スカリエッティ

 

その隙が最後の失態か……………

 

フェイト「これで!!!」

 

フェイトはライオットザンバーの刃の平らな方で、スカリエッティを薙ぎ払う

 

吹き飛んだスカリエッティは、全く動かなくなる

 

恐らくは気を失ったのだろう

 

フェイト「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 

バルディッシュ【漸く、この時が来ましたね】

 

フェイト「ああ」

 

バルディッシュに短い返答をして、スカリエッティに近づく

 

フェイト「私は一時、生まれた事を後悔した。母さんに偽物と言われたとき、生きる意義がわからなくなった。けど、なのはが私を導いてくれた。みんなが私と言う存在を認めてくれた。私は…………生まれて来て良かった。なのは達に出会える事が出来たのだから」

 

それだけを言うと、スカリエッティをバインドで縛る

 

フェイト「まだ終りじゃない…………私にはやるべき正義がある」

 

フェイトは更に奥深くへと入って行く

 

恐らくはスカリエッティの研究材料などを破壊するのだろう

 

意外な形で決着が着いた因縁

 

それは憎しみではなく、自分を生んでくれたことへの感謝

 

そして、恩返し………………フェイトが選んだ道だ

 

正しいかはわからない

 

しかし、フェイトは胸を張る事が出来るだろう

 

これが自分の信じた道なのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遂にスカリエッティを捕えました

 

次回はヴィータ視点です

 

爆発に飲まれた彼女は無事なのか?

 

お楽しみに~

 

 

 


 
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