No.659590

真恋姫無双〜三国に舞う鬼龍〜 part3

ひぐらしさん

part3です。
序盤はかはり書きづらいですね。

2014-02-01 20:20:34 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1583   閲覧ユーザー数:1480

 

 

華琳の部下になり、形なりにも将軍という立場になったわけだが、今だに文が読めない。

 

今もこうして部下に手伝ってもらいながら、仕事を片付けている。

 

 

北条「なぁ、そろそろ休憩にしないか?」

 

舜来「だめですよ隊長、まだこんなに書簡が残ってるんですから。」

 

舜来の指の先には山ほどの書簡が積まれていて、ため息がでてくる。

 

それでも、こうして仕事を手伝ってくれる彼女には本当に頭が上がらない。

 

 

舜来「はやく手を動かしてください。」

 

 

.......まったくいい部下だぜ。

 

 

 

**舜来side**

 

 

天の御使いと名乗る怪しい男 北条皇矢の部下になってしばらくが過ぎたが、今だにこの人のことがつかめない。

 

まともに文も読めないのに将軍なんて曹操さまはなにを考えてらっしゃるのか。

 

 

なんでも、あの夏侯惇様に勝ったらしいが本当だろうか。私にはどうも信じられない。

 

 

今もこうして机で頭を抱えてるこの人をみるとそんなにすごいひととは到底思えないのだ。

 

 

あ、そうだこの後の警邏だった。

 

 

舜来「隊長、私は警邏があるので出ますがちゃんと終わらしといてくださいね。」

 

北条「ああ!おう気をつけていってこいよ!」

 

 

部屋をでる私を笑顔で見送る姿をみて、ため息しかでない。

 

 

城を出て、街にでるとすぐに活気のある民の声が聞こえてくる。

 

私は元々近くの村の普通の女だったが、ある時戦で近くを通った曹操さまに気に入られ、こうして兵をすることになった。

 

今までただ賊が蔓延るこの国を放置する官軍に怒りを覚えることしかできなかった。

 

でも、曹操さまはそんな私にその怒りを行動にうつさせてくれた。本当に曹操さまには感謝しかない。

 

 

「きゃーーやだ離して!」

 

賊「だまれ!見つかっちまうだろ!」

 

 

裏通りに賊が女の子を連れ去ろうとしてるのが見えた。

 

 

舜来「貴様!なにをしている!」

 

賊「ちっ、役人かよ。」

 

舜来「さあ、斬られたくなかったらその手を離せ。」

 

 

剣を向けながらゆっくりと近寄る。

 

曹操さまがせっかくいい街を作ってくれてるのにこういうやつがいるから、不幸なひとがでるんだ。

 

私は怒りをこめてこの男をにらんだ。

 

 

賊「そんなに睨むなよ。嫌に決まってんだろ!」

 

舜来「きさま!叩き....!がはっ!」

 

賊2「後ろがガラ空きなんだよばーか。」

 

 

くそ....油断した.....

 

私はそこで意識を手放した。

 

 

 

**北条side**

 

 

北条「うーん、やっと終わったぁ。」

 

 

今日の仕事をようやく終わらせ、大きく伸びる。

 

ちょうどいい時間だな、この時間なら舜来も食堂にいるだろう。

まあ、礼をくらいは言っておこう。

 

 

食堂に入り、辺りを見渡すが舜来の姿がない。

 

 

北条「なあなあ、舜来どこにいるか知ってるか?」

 

兵「舜来さま?そういやぁ今日は見かけてねぇな。いつもこの時間に食べてるんですけど。」

 

北条「そうかわかった。」

 

 

どうにも嫌な予感がするな。

 

 

急いで街に出た。

 

夜になり、行き交うひとは少ないが店を片付けているひとはたくさん見られる。

 

 

北条「ちょっといいかな?舜来みなかった?」

 

店のおばちゃん「あら御使いさまじゃないの。舜来ちゃん?そういえば昼間そこの通りに入っていくのをみたわね。」

 

 

北条「そうか、ありがとう!」

 

 

あそこの裏通りは治安が悪く、朝議にかけられるほどだ。

 

ひとさらいも多発している。

 

舜来がそう簡単につかまるとは思えないが....だが複数でかかられたらわからない。

 

秋蘭が賊の居場所はつきとめたから、軍の準備が出来次第討伐するって昨日言ってたな。

 

確か場所は....

 

 

**舜来side**

 

こ、ここは...?

そうだ賊を捕まえようとおもったら後ろから.....

 

どうやらここは牢屋みたいで周りには若い女の人が倒れている。

 

そういえば、最近ひとさらいが多発してるって

 

まさか捕まるなんて....

 

でないと...!

 

足と手を動かそうとしても動かない。

縛られてる....!どうしようこのままじゃ...

 

 

賊「おー起きたのか?」

 

舜来「くっ...この縄を離せ。」

 

賊「おーおー勇ましいねー。でも残念だねーお役人さん。今から君は売られちゃうんだよー?」

 

舜来「きさまぁ!」

 

下衆なやつらめ...!!この縄がなければ叩き切るというのに!

 

 

賊「ひっひっ。」

 

舜来「なっ!や、やめろ....!」

 

賊の手が私の服の中に入ってくる。

 

こわい....殺されるわけでもない...わかってるのに.....!

 

賊「ひっひっひっかわいい反応だなぁおい。」

 

 

た、たす.....け

 

舜来「たすけて.....。」

 

賊「助けなんかくるわ....け!」

 

 

顔をあげると賊の腹に槍が突き刺さっていた。

 

 

北条「よう?いつもの凛々しい顔はどうしたよ?」

 

舜来「た、隊長.....?どうしてここに...?」

 

 

私は涙を拭った。

 

いつぶりだろうか涙を流したのは。

 

 

北条「俺が大切な部下を見つけられないわけないだろ?」

 

 

いつぶりだろうか。

 

 

こんなにも人に惹かれたのは......

 

 

舜来「明夏.....」

 

北条「え?」

 

舜来「私の真名です。明夏って呼んで下さい皇矢さま。」

 

 

 

北条皇矢さま

 

 

私が全てを捧げると誓った隊長。


 
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