No.629163

魔法少女リリカルなのは—守る者の為に—

FalSigさん

はい、12話です。
読んでいただければ・・・。

2013-10-18 01:48:16 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1686   閲覧ユーザー数:1632

第12話

「あらら~、なんかお客がきたっぽい?」

 

桃色の光の先には高町なのはがいた。その隣にはフェイトもいた。どちらも顔を険しくしてシイラギを見ている。

 

「うーん、ここは引いた方がいいのかな?オレも体力がレッドゾーンだし。」

 

「シイラギ、敗北宣言ですか?たかが魔導師が二人増えただけで勝てる気がしないのですか?」

 

「酷いなぁ、別に勝てないわけじゃないけどさ、日を改めたほうがよさそう。」

 

そんな会話を二人がしている間になのは達がこっちに来た。

 

「柊二さん、大丈夫?傷が痛そうなの。」

 

なのはがオレの肩と足を見てそういう。フェイトはシイラギ達に警戒している。そして聞く、

 

「あなたたち、なにが目的?なぜ、柊二さんを」

 

「君たちには関係のないことです。」

 

竜神丸の言葉がフェイトの問いを阻む。続けて竜神丸は言葉を紡ぐ。

 

「君たちも死にたいですか?魔導師。」

 

竜神丸から発せられる殺気は物凄かった。後ろからすぐにタイラントがやってきそうな勢いであった。

フェイトもなのはも身構える。オレも傷ついた体に鞭をうって立ち上がろうとした。しかし、立つ前にシイラギの言葉がその行為を止めた。

 

「竜神丸、帰るよ。」

 

「シイラギ、あなたはっ!」

 

「あ~、はいはい。帰ったら説教聞きますから、ほら帰りますよ。」

 

すると、たちまち二人は口喧嘩をしながら消えて行った。

 

なのはとフェイトに手伝ってもらって、なんとかはやてたちがいる場所に帰ってきた。アリサが心配そうに近づいてきた。

 

「柊二、大丈夫?」

 

「ああ、大丈夫だ。オレはこんなもんじゃ死なないよ。」

 

正直、出血多量で意識が朦朧としてきている。しかし、アリサにそんな心配をさせるわけにはいかない。なぜか知らないが、そう思った。

そんなことを思いながら、今頭に浮かんだ治癒魔法を使った。弾丸はすべて貫通していてたため、傷自体はさほど問題ではない。しかし、血が足りない。

 

「アリサちゃん、ここらへんに病院は?」

 

「ちょっと、まって。今手配する!」

 

そのアリサとはやてのやり取りを最後にオレの意識は闇深くに落ちて行った。

 

チュンチュン、スズメの鳴き声。遠くではカラスの鳴き声も聞こえる。朝日がオレの顔を照らす。見覚えのある天井、そして布団の感触。体を起こして周りを見渡すと、ここはオレの寝室だった。いつの間にか帰っていた。

 

ガチャ。

 

「柊二、起きたの?」

 

アリサが入ってきた、その手にはタライと濡れタオルが握られていて、若干アリサの目の下に隈ができていた。夜、寝ずに看病していたのだろうか。

 

「ああ、今さっき。あれからどの位経った?」

 

「一週間よ。昨日の夜からここにいたけど。夜、うなされていて心配したわよ。」

 

「それはすまない、結構寝てたのか・・・。」

 

明らかに一日の徹夜とは思えない隈だ、とても疲れているようにも見える。

 

「医者、曰くもう少し止血が遅かったら死んでたらしいわ。」

 

「マジか。だから、あんな夢を。」

 

そう、夢を見ていた。あの女の夢を・・・。

 

「おお、柊二よ。死んでしまうとは情けない。」

 

「いきなりなんですか。てか、オレ死んだんですか?シーエ・ヴァラフィナさん。」

 

そうあの女とはシーエのことだった。オレにこの世界に来させ、オレの今の生きる意味を教えてくれた。

 

「いや、まだ死んでないと思いますよ?」

 

(軽くネタを振っているのに気付いてもらえないんて・・・、チッ!)

 

「なんで、ここにいるんですか?ここは三途の川か何かですか?それと、なんか今舌打ちしませんでした?」

 

「先ほどから質問ばかりですね。まあ、ぶっちゃけここは三途の川みたいなものです。」

 

ホントにぶっちゃけられた。そして、舌打ちに関しては答えない。こんなキャラだったけ?

 

「記憶戻っていますか?」

 

唐突にシーエは聞いてきた。

 

「戻ってたら、ここにいますかね。」

 

「それもそうですね。すいません。私はあなたが死にかけていたので、アドバイスに来ました。それは、相手に合わせた武器を使用したりすることです。」

 

相手に合わせた武器。シイラギだったらこちらも銃火器を使用する、ということか。

 

「つまり、記憶が戻ってない以上、周りの協力をいただいて戦うことです。」

 

シーエはそう忠告した。そして、もう一ついった。

 

「守る者の為に戦う男は、強いものですよ。」

 

そういって、姿を消した。言いたいことだけ言って消えやがった。

 

オレは、ぼーっとしていた。

 

「柊二、柊二ってば。」

 

アリサがオレの体を揺らして、呼んでいた。

 

「ん、どうした?」

 

「今から、なのは達呼んでいいかしら?」

 

そう、まだ完全には事情を説明できていなかった。そして、お礼を言わねば。

 

「ああ、いいよ。」

 

 

あとがき

 

更新ペースが落ちています、すいません。

まあ、見てくれてる方は少ないですがね(泣)

まあ、次回もボチボチかいていこうかなと思います。

 

よろしくです!

 


 
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