ここしばらく模型製作のモチベーションが上がらずキットを完成させることができなかったので、気分転換をかねて1/48のWWⅡ機を作ってみました。
選んだのはモノグラムのキットで1/48 OS2U キングフィッシャー。
テクニクス製のエッチングパーツが付属した「ハイテックバージョン」と名売った品を入手しましたが、キット自体は1960年代後半に作られたいにしえの老兵で、濃いネイビーブルーに染められたパーツは第一印象が悪く、一見すると手を付けてはいけないような、この先の地獄を予感させるには十分のメタメタ感が漂ってます。
しかし実際仮組して薄くサーフェイサーを吹くと感触がガラリと変わり、痩身でいて無骨な実機の印象を的確に捉えた好キットだという事がわかります。

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とはいえ実際作り始めようとすると物が古いだけあって念入りな組み立て手順のリサーチと下準備、加工が必要です。
あちこち切り離したりしてあれやこれやと手間はかかりますが、元のキット自体は素直な素性でパテを一切使わず瞬着の隙間埋めだけで組み上げることができ、いわゆる手を掛ければかけるほど良くなるキットの好例のような良作でした。
ここまで年老いた老兵がいまだにベストキットだと言われる理由はここら辺にあるんでしょうか。

そんな思わぬ好キットだったのですが、二点ばかりどうにも良くない点があります。
一つは主翼の上半角が足りないこと。
自分は士の字に仕上げてから気付いてしまい、半ばやけくそな気分で翼にノコを入れて修正してどうにかクリア。
もう一つはメインフロートのボリュームが足りないこと。
こちらは自分の腕では手が出せないのでキットのまま諦めました。

機体のカラーリングはトライカラースキームといわれる青魚みたいな色で、普段ベトナム戦の機体ばっかり作ってる自分にとっては未知の塗装です。
いちばんの近道であろうクレオスの特色は現在手に入らず、やむをえずレギュラーの「C14 ネービーブルー」と「C72 ミディアムブルー」を基調に調色しましたが、この二色が自分の印象とは全く違うのには閉口させられました。
何度かのトライアンドエラーはありましたが、初めて塗ったスキームにしては自分の印象に近い色味に仕上がってくれたのでホッとしています。

マーキングはキット付属のデカールはまるでデコキャラシールのような厚みのしろもので全く使う気になれません。
よっていつものようにサードパーティー製を入手。
今回はイエローハマーの「OS2U Kingfishers #1」をチョイス。
World's Best Model Airplane Decals - Cutting Edge/PYN-up/Yellowhammer
http://www.fineartofdecals.com/goodies/
このマーキングはキングフィッシャーで最も有名な機体でしょうか、テレスコープを持ったドナルドダックのアートが描かれた機体です。
ちなみにこのデカールのBUナンバーはどうやら架空のようで、「14238」というナンバーはグッドイヤーOEMのFG-1コルセアに含まれています。
今回使わなかった（使えなかった）キットのデカールもこのドナルドダックの同じ機体なんですが、こちらのデカールではBUナンバーが「5922」
もしモノグラムのデカールが正しいとすると、当機体は第二次大戦を無事生き抜いて、その後オーストラリアの南極研究遠征の際にサポート機として使用されたんだそうです。
なをYHのインシグニアはあまりに大きすぎるので手持ちのデカールに変えています。


今回作ったキングフィッシャーは今までほとんど作った事がない「1/48」の「レシプロ機」の「WW2」の「水上機」、「トライカラースキーム」で「エッチング部品」という自分にとって未知のキーワードだらけのキットでしたが、当初考えていた気分転換なんてそっちのけで楽しく作ることができました。
しかし格子窓の米艦載機はカッコイイですね！
デバステーターとかヘルダイバーとかアベンジャーなんかと一緒に並べてみたくなってしまいました。
調色したトライスキームの塗料が大ビン一杯に余ってるのでそのうちに。。

Kit Data
Monogram 1:48 OS2U Kingfisher

※追記
王冠頂きました！ありがとうございます！