No.580282

【獣機特警K-9ⅡG】呉越同舟、白と黒。(3・終)【交流】

Dr.Nさん

http://www.tinami.com/view/580019 の続き。

ヴァイス警視正(ⅠG) http://www.tinami.com/view/389550
怪盗ノワール http://www.tinami.com/view/579183
怪盗ディア(ⅠG)  http://www.tinami.com/view/382777

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2013-05-26 11:26:51 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:539   閲覧ユーザー数:505

あたりを警戒しつつ、船内を進んでいくヴァイスとノワールの二人。

「ここを脱出出来たら逮捕だからね」

「はいはい」

「ねえ」

「はい?」

「なんで私も助けたの? あなた一人で逃げることも出来たのに」

「さあ、なぜでしょうねえ?」

「まあともかく、旦那と娘を残して一人ラミナ湾の底に沈まなくて済んだわ。そこは素直にお礼を言っとく。ありがとう」

「いえいえ、どういたしまして。あなたにお礼を言われるなんて、ちょっと変な気持ちd「危ないっ!!」えっ?」

ヴァイスはそこにあったデッキブラシを掴んで投げ付けた。

ブラシが槍のようにノワールの肩をかすめ、物陰から銃で彼を狙っていた男の眉間にストライク!

「ギャッ!」

男はもんどり打って倒れた。

「助かりました。さすが本庁にこの人ありと言われたヴァイス警視正」(ニヤッ)

「ふん、おだてたってあとで逮捕よ」(ニヤッ)

「それにしても随分揺れるわね。この船、今でも風力で動かしているのかしら?」

「まさか。船体は木造のままのようですが、動力はエンジンでしょう。ほら、エンジン音が聞こえるでしょ?」

「わ、分かってたわよそんなことっっ!!」

「あっ、ちょっと待って!」

「何よ?」

ノワールの視線の先には、<調理室>と書かれた部屋が。

 

ドアを開けて入っていくノワール。

「ちょっと、こんなところで何してるのよ、早くしないと追手が」

「こんな船に調理室が付いていたとはね」

「そりゃあ奴らだって食事をしなくてはいけないんだし、調理室ぐらいあるでしょ?」

「私のカンが正しければ…あっ、ありました!」

隅の方に小高かく積まれた大きな袋。

「何見てるの。残念だけど、それは“スーパーハイ”じゃないわよ」

「分かってますよ。これは小麦粉です」

その一つ一つをナイフで切り裂いていくノワール。

サアーッ。

中から白い粉がこぼれ出した。

「OKです。出ますよ」

部屋を出る二人。

「あとはドアの外から重い物で押さえてっと…。ヴァイスさんも手伝って下さい」

・・・・・

「うん、このぐらいでいいでしょう」

「いたぞ!」

「追手が来ました! 逃げますよヴァイスさん!」

甲板に出た二人。

1機のヘリが近づいてくる。

「お待たせノワールー!」

その操縦席には怪盗ディアの姿が。

「こっちです、ディアさん!」

ヘリ向かって手を振るノワール。

「あれは怪盗ディア! ていうかあなたいつの間に助けを呼んだの?」

「怪盗たるもの、万一の時への備えも怠らないものです」

 

縄梯子が垂らされ、ノワールがそれに掴まった。

「さあ、ヴァイスさんも早く!」

言われるままにノワールの後から縄梯子に掴まるヴァイス。

「ちょっと、なんでヴァイスさんも一緒なのよ!(怒)」

「まあまあ、困った時はお互い様です。ねえ、ディアさん!(ウィンク)」

「ま、まああなたがそういうのなら…/////////」

 

パン! パン! パン!

「撃て! 撃て! 撃ち殺せ!」

甲板に出てきたMr.Fartと大勢の手下たちが縄梯子の二人に銃を向ける。

「ディアさん、早く!」

ノワールの合図と同時に、ヘリは急上昇していった。

射程距離から外れた縄梯子上で。

「時にヴァイスさん、あなたはタバコは吸いますか?」

「お生憎様、臭いさえ大嫌いよ」

「私もです。でもこんな時の為にいつも持ち歩いてるんですよ」

取り出したタバコの箱から1本出してくわえ、ステッキの根元の仕込みライターで火をつけるノワール。

「ちょっと! タバコは大嫌いって言ったでしょ! 何考えてるのよこんな時に!」

「ヴァイスさん、伝声管って知ってます?」

「バカにしないで。それぐらい知ってるわよ、大昔の船のインターフォン代わりの管でしょ?」

「正解! そしてあの伝声管がさっきの調理室に繋がるそれ」

タバコを放り投げるノワール。

そのタバコが、きれいな放物線を描いて彼の指した伝声管に吸い込まれていった。

 

 

 

 

 

 

ドオオオオオオオン!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

大音響とともに船の横に穴が開き、浸水で船体が大きく傾く。

 

「うわあああっ!!」

バランスを崩し倒れるMr.Fartたち。

 

「粉塵爆発!!」

「はい」

「あ、調理室のドアを固く閉めたのはひょっとして…?」

「ええ、あの部屋だけを効率よく爆発させるためです。木の船だから簡単に穴が開くとは思ってましたが念のため。もっとも、船全体が爆風に包まれるのを防ぐ目的もありましたが」

「『不必要に怪我人や死人を出したくない。殺しは私の主義ではないのでね』って言いたいんでしょ?」

「ご名答!」

「もう、あんたって人は…」

その時、傾いた帆船に近づいてくる数隻の警備艇が。

「ヴァイス警視正~!」

「おや、あれはミンスターさんに警察の船ではないですか。ヴァイスさん、あなたもいつの間にか応援を呼んでいたとは」

「当たり前でしょ! 警察だって備えは怠らないの。怪盗ノワール、逮捕する!」

ガチャ!

ヴァイスが縄梯子の下からノワールの右足に手錠を掛けた。

「やれやれ。さっきまでの二人協力プレイはもう解消ですか?」

悲しそうな顔のノワール。

「言ったでしょ。無事脱出出来たんだし」

「そうですか、それは残念ですね…。では私からはこれを差し上げましょう」

「救命胴衣? なあにこれ?」

 

バシュッ!

ノワールのステッキが、縄梯子の彼とヴァイスの間の部分を切断した!

 

「また次の現場でお会いしましょう、ヴァイス警視正!」

「うわああああーーー…おのれえノワールウゥゥ、覚えてらっしゃーいいいぃぃぃぃ………」

ヴァイスの声がフェードアウトしていく。

 

バッシャーン。

 

「さあディアさん、出して下さい!」

「OK、ノワール!」

ヘリは、下の方の切れた縄梯子にぶら下がったノワールとともに闇夜へと消えていった。

翌日、ラミナ署。

 

「ブ…ブエックシュン!!」

「大丈夫ですかヴァイス警視正? はい、風邪薬持って来ましたよ」

「ありがとミンスターさn…ブエックシュンッッ!!!」

「Mr.Fartらマフィアは全員逮捕され、大量の“スーパーハイ”も押収。一件落着です」

「それはそうだけど、やっぱり気に入らな…ブエーックシュンッッ!!」

「ほら、無理しないで。今日はもう帰宅なさった方がいいですよ」

「うん、悪いけどそうさせてもらうわ。おのれ怪盗ノワールにトリッカーズ! 次に会った時は必ず!! ブエーーーーックシュンッッッッ!!!!」

 

=END=

 


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