No.512038

超次元ゲイムネプテューヌmk2 緑の妹と見せかけた弟? その八「トリック→マジックときてのユニ」

トマト畑さん

無理に詰め込み過ぎて私にも何がどうなったのかわかりません。ただマジックさんはかませ犬……じゃなかった恵まれない子だっていうことは覚えています。

2012-11-25 12:31:04 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1432   閲覧ユーザー数:1350

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン。

 

 

「こちらの質問にはいかいいえで誠意を持って答えてください。」

 

 

ドンドンドンドンどどどどーん!

 

「それは構わないのですが槍の柄で殴るのは止めていただけませんか?それ地味に痛いんですよ。」

 

ドンドンドンドン。

 

「あ、すいません。」

 

 

ドンドン。

 

「いや、だから止めてくださいってば。」

 

今までの流れ→神父と闘い勝利→神父降参→尋問中→捕虜なのにニヤニヤ笑う神父→僕なんかイライラ→現在柄でドンドン中。

 

 

「ユウ様気持ちは分かりますがこれでは話が進みません。それに拷問なら後から好きなだけ出来ますからご安心ください。」

 

「仕方ありませんね。」

 

広乃の提言に一応納得し槍を地面に突き刺して腕を組み神父を睨み付ける。

 

「……寧ろ貴方達の方が犯罪組織が似合っていると思うのですが。」

 

「何か言いましたか?」

 

ズドン!!

 

 

「いえ、別に。」

 

 

 

 

 

とりあえず状況を整理しよう。

 

現在リーンボックスの女神候補生ユウはG4の長谷川広乃と共に犯罪組織マジェコンヌの一員である謎の変態神父と闘い下し捕虜として所謂事情聴取中と言うわけである。

 

決して非人道的ではないので安心してほしい。

 

 

「それで貴方は何をしに来たんですか?」

 

「その前にここはひとつ自己紹介といきませんか?いつまでもお前では言い難いでしょうからねぇ。」

 

 

神父の顔は気持ち悪いしニヤニヤ笑っていてイライラするがまぁ仕方無いか。

 

そう自分に心の中で言い聞かせて口を開いた。

 

 

「構いません。ですが少しでも怪しい動きをしたのなら広乃の拳が貴方を砕きます。」

 

 

神父の10m後方で待機している広乃に視線で合図を送ると神父を挟む形で立つ。

 

「では失礼して……私は幼女の為に生き幼女の為に闘うLoveウォーリア!犯罪組織マジェコンヌが誇る紳士トリック・ザ・ハードです。以後お見知りおき下さい。」

 

 

膝を着いていた神父は立ち上がるとまるでオーケストラを指揮する指揮者の様に手を天に向けて振り上げ身体を海老ぞりにして高らかに名乗った。

 

いや叫んだと言った方が良いかもしれない。

 

さらに詳しく言うならこいつはただの変態だったと言う事だろう。

 

「では何故私が貴方に会いたかったのかそれを説明しましょう。」

 

 

神父は変態でトリックだったのだがそれでも僕は緊張を解く事はせずに神父がこれから取るであろう行動を頭の中でシュミレートする。

 

そしてその傍らに神父の言葉をある程度に聞いていた。

 

この手の部類の相手をまともにする必要はない。

 

「貴方にお会いして言いたかったのです。この一言を。」

 

 

その筈だったのだけれど……。

 

 

 

 

 

 

 

「リーンボックスの女神グリーンハートは私が殺しました。」

 

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間に僕は地から槍を引き抜き姉の仇に槍を突き刺した。

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

「リーンボックスの女神グリーンハートは私が殺しました。」

 

 

「これは……不味いわね。」

 

 

その言葉は隠れシスコンである彼にとっては心を揺さぶられる最大の一言であろう。

 

 

「間に合いなさいよ!」

 

 

その言葉を聞いた瞬間って言ったら嘘になるけれど3秒遅れで私は狙撃を開始した。

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

神父の身体は脆かった。

 

先ほどの強固さがまるで嘘であるかの如く硝子細工の様に容易く砕けた。

 

否、違った。本当に神父は硝子細工だったのかもしれない。実際に槍が直撃していればそれも正確に分かるのだが。

 

 

そう、僕が槍を突き刺す前に跳躍してきた弾丸によって神父は砕けちった。

 

 

「……これは?」

 

僕は神父を刺し殺す目前ギリギリのところで留めていた槍を構え直すとバックステップで後方へと跳ぶ。

 

 

「ユウ様狙撃です!お気をつけ下さい!!」

 

 

駆け寄ってきた広乃と背中合わせで直ぐ様辺りの警戒に移る。

 

「ユウ様、今の狙撃は銭形さんではないですね。」

 

「まぁ、あの人なら狙撃なんかじゃなくてショットガンでも抱えて突っ込んで来ますからね。」

 

軽く冗談をたたきつつも僕は自分の迂闊加減を呪っていた。

 

(先ほどの神父の発言は確実に僕の動揺を誘うもの。心は完璧に抑え込みましたがまさか身体が反応してしまうとは……。)

 

けれども今はそんな事よりももっと気にすべき点が二つある。

 

一つは狙撃者が潜んでいるという事。

 

その狙撃者の狙いは弾丸が直撃したのが神父だった事からこちらではない……と判断するのは迂闊。充分に警戒すべきである。

 

そしてもう一つは弾丸によって砕けた神父。

 

素直に死んだとは思えないのだけれども……。

 

「なんともまぁ不粋な者もいたのであるな。」

 

 

「「…………。」」

 

声がしたのだ。どことなくあの神父に似た声で。

 

「だがまぁ我が輩の前には全てが有象無象ではあるのだがな。」

 

そして上空からとてつもなく大きな気配を感じて僕は三度バックステップで後方に下がり広乃さんは地面を転がりそれを避ける。

 

 

「ほうほう。我が輩の気配を察知したか。いやはや愉快や愉快だ。」

 

 

「…………。」

 

 

そして上空から堕ちて来たのは僕の考えるという行動理念の一つを一時麻痺させてしまう程の気持ち悪さ…………もとい気持ちだった。

 

 

「黄色の化け物。これがマジェコンヌの四天王。」

 

広乃さんの言葉に仕方無くその気持ち悪い物体に目を向ける。

 

「どうだ、これが我が輩の姿だ!」

 

「ごめんなさい生理的に無理でした。」

 

「何ぃ!?」

 

もしかしてこんな24時間舌を出しっぱなしにしている様な変態と闘わないといけないとかないですよね?

 

 

「ユウ様私が参ります!」

 

こちらの心情を察してくれたのか広乃さんはトリックの背後に軽やかなフットワークで回り込むとその拳を叩き込む。

 

「はぁ!!」

 

 

「ふんぐぅ。ちょ、ちょっと待つのだってあだっ!」

 

拳を叩き込まれたトリックは痛みに悶絶し反撃しようとしたのだろう巨大な舌で広乃を弾こうとして先ほどから開始されていた狙撃による跳躍によってその舌を撃ち抜かれていた。

 

「待ちません!」

 

 

「我が輩の番が回ってこぬではないか!」

 

「ずっと私の攻撃です!」

 

広乃さんが攻撃を行った際に生じる次の動作に入るまでの僅かな隙に狙撃手が狙撃にてカバーしてトリックの動きを封じる。いつの間にやら即席のチームが出来ていた。

 

「どうやら神父の時程の防御力は無いようですね。」

 

「あっばばばば。見てないで止めぬか!!」

 

「何故僕が貴方を助けなくてはならないんですか?姉の確かではない情報を使って僕の心理的変化を楽しもうとした変態を。それとも何かこちらにとって有効な情報でも提供してくれるのですか?」

 

「いや全然ないぞ。」

 

ある程度攻撃を裁き始めたトリックには余裕が出来たのかその言葉には冷静差を感じる事が出来たのですがその返答に凄く馬鹿馬鹿しくなった為に僕自身も攻撃に参加する。

 

「あんた人が親族の情報で動揺するの見たかっただけですか!?」

 

「そのとーりってあだっ!」

 

「吹き飛びなさい!術式固定―爆!!」

 

槍に術式を籠めてトリックの口の中を通してその脳天まで打ち砕く。

今の槍はその直撃コースを確実に通った。

 

 

「なぁんてそう都合良く四天王が初回で死ぬわけありませんでしたー。」

 

 

 

だがその槍がトリックを貫く前にあいつは姿を忽然と消した。

最初はまたトリックが何かを仕掛けたのではないかと、そう思った。

 

「へぇ、やっぱ本物は違うなぁ。」

 

 

だがその考えは大きく違っていた。

 

何故なら今僕の目の前にはトリックと入れ替わったかの様に黒い軍服を着た良くて10代後半の少女が中度の爆発さえも起こす術式が籠められた槍の刃を何ともない顔をして握っていたのだから。

 

「なぁに?無視ですか―?マジックちゃん悲しいよぉ。」

 

 

マジックと名乗る少女の言動には聞いていて気持ちの良いものではなかった。

 

そんな言動より現在は彼女と自分の接近しすぎた距離が問題である。

 

兎に角にも何かを可笑しな真似をされるまえに離脱を図らねばならない。

 

消えたトリックの事も気にはなるが正直どうでも良い。

 

「あぁ、トリックの変態なら墓場に送り帰したからもういないわよ。それよりも今は私を見てよ。」

 

先程から提示している様に離脱しなくてはならない。

 

この少女は何か可笑しく、このままでは確実に危険極まりない。

 

そうは思うが僕の足は身体は全く動かなかった。

 

「なぁに?」

 

恐怖に身がすくんだわけでもない。

 

ただ身体がビクともしなかった。

 

もしかしたら神経に以上を来す能力でも使われ可能性が……。

 

「んー生憎検討外れかな。答えはこれでしたー。Csejte Ungarn Nachatzehrer(拷問城の食人影)。」

 

「な!?影?」

 

「おぉ、やっと喋った!」

 

僕の動きを止めていたのは少女から伸びた影だった。

 

そしてそれらは僕の影にまで侵食していた。

 

「これって意外と便利なのよ。トリックが消えたのはこの影を通して墓場に送ったから。そして逆に私がこっちに来たの。わかった?」

 

「そうですか。でもどうでもいいです。」

 

確かに彼女の能力は凄まじく恐ろしい物である事は理解できた。

 

だが最早それも今はどうでも良い事となった。

 

「ふぇ?」

 

「もらった!!」

 

何故なら間抜けな声を出すマジックの背後にいたのは先程から気配を遮断しマジックに接近していた長谷川広乃。

 

そして今彼女の破壊力に特化して一撃がマジックを……。

 

「でーこぴん。」

 

打ち砕く前に広乃さんは後ろ向きのまま腕を一回転させたマジックの小さくか細い指によって弾き飛ばされ地面を三回バウンドした後その近くにあった木にぶつかり静止する。

 

 

「…………。」

 

有り得なかった。

 

規格外と言っても良いだろ。

 

いきなり現れ、いきなり場をかき乱しいきなりこちらの希望をぶち壊してしまう。

 

始めて現れた瞬間から思ってしまっていたがこれは姉と同様に化け物だ。

 

 

「さぁて邪魔者もいなくなった事だし楽しみましょう?」

 

そう言ってマジックは蜻蛉切を僕から奪い取り投げ捨てるとそのか細い腕で僕の衣類を引き裂いた。

 

 

 

???side

 

 

「へぇ、意外と胸あるんだ。でも何でさらし?」

 

引き裂れた衣類の隙間から覗くのは雪の様に白い肌にさらしに何重にも巻かれ窮屈そうな胸。

 

そう言えば彼の身体はゲイムギョウ界からの素晴らしい贈り物だとお姉ちゃんが言っていた事を思い出す。

 

確か男と女の身体が混じりあっているとか何とか。

 

 

「ブラ着ければいいのに。そっちの方が断絶可愛いのになぁ。でもまぁどっちでも楽しめるから良いけどね。」

 

 

マジック・ザ・ハードはさらしを人差し指の整えられた小綺麗な爪でゆっくりと裂く。

 

そうするだけでさらしで無理矢理に締め付けられていた胸は晒されてしまう。

 

残念ながら私が今いるこの遠距離からではその全貌は伺えないのだが。

 

「うーん、何か芸がないのよねぇ。よしじゃあとりあえず下は自分で脱いでみようか?」

 

何をふざけた事をとそう考える私だったが彼はその行動に従順に従おうとしている。

 

「ほぅほう、ユウ君はスパッツ派ですか。」

 

いや、彼自身も若干ではあるが驚きに顔を歪ませている。

 

察するところあれはマジック・ザ・ハードの影の力なのだろう。

 

「よーし、後一枚!」

 

気がつくとリーンボックスの女神候補生ユウの身を守るのはただのボロ布と化した上着と裂かれたサラシに下半身を隠すスパッツのみとなった。

 

そしてそのスパッツも今脱ぎ捨てられようとしているわけだ。

 

「良い物見せてもらって悪いけど彼の初めては私がもらう事に決めてるのよ。だがらマジック・ザ・ハード、貴方は退場しなさい。」

 

故に肩に抱えていたスナイパーライフルにとっておきの弾薬を籠める照準をマジック・ザ・ハードに固定すると即座に引き金をひいた。

 

 

 

ユウside

 

とりあえずこの状況を打開する策が三つある。

 

一つはマジック・ザ・ハードが極度の興奮状態に陥った際に唯一動く口で急所を噛みきる。

 

二つ目にピクリとも動かなくなった広乃さんの回復を待つ、若しくはマジック・ザ・ハードが現れてから動きのなくなった狙撃手の援護に期待すると言う人任せな戦法。

 

そして三つ目に最大の切り札である女神化を執行する事。

 

(姉上達に性的暴行紛いの行為は昔からされていたせいか慣れてはいますがこのままでは色々な弊害が起きるかもしれませんね。)

 

マジック・ザ・ハードによってもしも自分が慰み者になった際に起きるリーンボックスへの弊害、そしてこの状況を打開する為の方法を頭の中で思考錯誤していた為にマジックが影を介して僕の身体を操った事にさえあまり驚く事も出来なかった。

 

あくまでもそれに驚く事は無かったが……。

 

「ふふっ、あっははははは……はぁ?」

 

けれども理由こそ分からないが上機嫌に高笑いを始めたマジックの胸が銃声もなく狙撃されたのには結構驚いた。

 

「な、なぁにこれ…………痛い。いたい、イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイいったぁぁぁぁぁい!!」

 

銃弾はマジックを貫通する事はなくその体内に残った様だがその銃弾に何か細工でもしてあったのだろう。

 

尋常ではないマジックの苦しみ様がそれを物語っておりさらにはこちらのチャンスでもあった。

 

「蜻蛉切!」

 

マジックによって投げ捨てられた蜻蛉切を自らの手の中に呼び戻し気を失っている広乃さんの元へと駆け出す。

 

 

「いやぁ、身体が消える!!あぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

広乃さんは気絶こそしてはいるものの脈拍と呼吸は正常。

 

 

聖遺物を身体に宿している広乃さんなら人間離れした治癒力で問題なく回復するであろう。

 

「それにしても一体何が?」

 

広乃さんの上着を勝手ながら拝借し羽織ると蜻蛉切を構え直してどうゆう理屈かは不明だが右腕が消失し始めているマジックを見つめる。

 

 

信仰弾(シェアブレッド)。純粋な女神側の信仰によって造られたシェアクリスタルを弾と同じサイズまで凝縮させたプロトタイプの一つ。本来はシェアの補給用に造られたんだけど犯罪組織のあれには毒も同然だったみたいね。薬は毒にもなるってね。」

 

消失し始めているマジックを見つめていると気配もなく背後からそんな説明をされてしまう。

 

どこか懐かしさすら覚える声に直ぐ様反応して振り返る。

 

そしてそこにいたのは…………。

 

「…………ユニ?」

 

「ひっさしぶりね親友!」

 

長い間音信不通だった自称親友のラステイションの女神候補生ブラックシスターのユニだった。

 

 

 

 

 

ユニ様のひと叫び。

 

ユニ「私より胸あるんじゃないの?」

 

ユウ「さぁ、測った事ないから。」

 

トリック「私の鑑定眼によればCCC。いやD-と言ったところですね。」

 

ユニ「あんたたまには役に立つのね。」

 

トリック「たまにとは失礼な。因みにユウさんは結局男なんですか?女なんですか?」

 

ユウ「あぁ、僕は女性ホルモンが通常より過剰に分泌されているせいで胸が膨らんでいるだけで「言わせねぇよ!」……はぁ。」

 

ユニ「言わせねぇよぉぉぉぉぉぉ!!」

 

トリック「それが叫びたかっただけですか?」

 

ユニ「とりあえず後で揉ませて。」

 

ユウ「……別にいいけど。」

 

 

 


 
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