No.509822

超次元ゲイムネプテューヌ XWorld 【戦う理由】

クロさん

私のなかで一番長い小説です
めさくさに疲れました(笑)

今日の午前9時から始め、午後9時ぐらいに終わった
半日で書けるとは・・・

続きを表示

2012-11-18 22:04:00 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:1183   閲覧ユーザー数:1011

この世の【生】は全て世界の【駒】だ

生きるものは全て世界という名の玩具にしかすぎない

 

 

無論、神も世界の【駒】だ

 

 

もともと神も人間の一種で、特殊な力を持った人間を人々は神と呼び始めたのが始まりだ

だからこそ神も世界の【駒】にすぎない

 

 

普通に寝て、起きて、飯を食って、話をして、どこかに出かけ、そして寝て翌日をむかえる

これすらも世界が仕組んだプログラムだ

 

 

俺はそれが、嫌で嫌で、世界の【駒】から抜け出す方法を考えた

そして考えた先にあったのは世界でも予測不能な【バグ技】を使うことだと悟った

そして俺は実行した

 

 

俺はその技を使って何とか世界の【駒】から抜け出した

しかし代償として俺は死んだ

死んだらもともこもないとは思うが、俺はそれでも嬉しかった

 

 

なんだってもう―――

 

 

―――あんな思いはしなくていいから―――

 

 

「さて・・・教えてくれるか?」

「ん・・・何が?」

コイツ、とぼけるのか?

「あいつらが言っていたことだ。お前は殺人未遂をおかしたらしいな?」

「違う・・・私は―――」

 

 

「『私は』なんだ?」

 

 

俺は少しキツめに言った。

「あっ・・私は―――」

「私は?」

「それは・・・」

どうやら本当のようだな・・・

「はぁ・・・」

「!!」

俺がため息をつくと、ニーヴァは顔を驚愕色に染めた。

「いや・・・」

「?」

何だ?

 

 

ニーヴァは俺のコートの裾を掴み―――

「いやぁあああああ!!」

ニーヴァは悲鳴に近い大声で叫びだした。

「な、なんだ?」

「いや・・・行かないで」

ニーヴァは頭を抑えてうずくまった。

「おい、ニーヴァ!?大丈夫か!?」

「いや・・行かないで・・・イカナイデ・・・・」

そしてニーヴァは地面に倒れて――――

 

 

―――気絶した―――

 

 

「おい、ニーヴァ!?おい!大丈夫か!?おい!!」

俺はニーヴァの肩をゆらし、一生懸命にニーヴァの肩を揺らした。

「イカナイデ・・・・イカナイデ・・・・」

今だにニーヴァは呻いている。

過去に何か起こったのだろうか?

とりあえず俺はニーヴァを担ぎ上げ、宿に連れていった。

宿に到着した俺はまず、ニーヴァを寝かせ、様子を見た。

いまだにニーヴァはうめき声をあげていた。

 

 

「クソ・・・少しキツく言っただけなのに、なんでこんな風に・・・」

俺は頭を抱えて悩んだ。

なぜ少しキツく言っただけなのにニーヴァはこんな風になったんだ?

どう考えてもニーヴァの『過去』に問題があるのだろう。

いったい彼女の『過去』に何があったんだ?

 

 

・・・

『やつ』がいる。

俺だけに分かる『神気』を放つ『やつ』。

あいつしかいない。

この世界の『俺』しかいない!

「ニーヴァ・・・少しだけ待っててくれ」

俺はニーヴァの頭を撫で、コートを羽織り、外に出た。

外はまだ明るい。

だが、もうそろそろ日が沈む時間帯だ。

「・・・」

俺は無言でただ歩く。

どこだ?

どこにいる?

【神気】を頼りに俺は歩いた。

 

 

「ここか・・・」

そこは小さな小屋があった。

どこにでもありそうな小さな小屋。

しかしここからとてつもないほどの【神気】を感じる。

通常、神気は一般人には感じない。

感じるのは位の高い神か、神眼をもつ『天使』しか感じられない。

 

 

「入るか・・・」

小屋のドアノブに手をかけ、入る。

「普通だな」

周りを見渡し静かに呟く。

そこはいたって普通だった。

煙突型暖炉や、ベッド、机、その他日常生活品がある。

しかし1つだけ除外がなければ・・・

 

 

「下から感じる」

どこかに扉があるはずと思い辺りを詳しく探る。

「あった」

棚を押してそれらしき扉があったのだ。

「やけに分かりにくい所に・・・」

そう呟き、ドアノブに手をかけ、開けようとする。

しかし―――

「ふん!フギギ!!・・・開かねぇ」

その扉は厳重に『術式』がかかっていた。

 

 

「やけに厳重だな」

俺は神眼を解放し、『天使』の力を解放した。

「我、汝より来たり。基は汝を解き放ち、汝は基を守りたまえ。古の理より、呪いを破壊し、解き放て!」

そう唱えるて、魔方陣は光輝き、扉にかかっていた術式を解除することに成功した。

術式を解除した扉を開け、奥に進んだ。

 

 

「・・・」

奥に進んでいくにつれ、周りが暗くなっていく。

そして―――

「ほんとうにこれ『1人』なのか?」

そう、さっきから感じている神気が異常なほど『増えている』のだ。

・・・何が起こるか分からない

 

 

進んでいくと扉が目の前に表れた。

「ここか・・・」

ドアノブに手をかけ、開けようとする。

ハイマットを構えながら、その扉を開けた。

吉とでるか、凶とでるか!?

 

 

部屋に入った俺はすぐにハイマットを構えた。

辺りを警戒しながら進んでいくと、広い場所に出た。

「しかし、暗いな」

部屋は暗く、まともに探索ができない。

神気はいまだに脅威的に増えている。

ふと俺は立ち止まり、周りを見渡した。

なんだ?

神気が・・・後ろからも感じる?

・・・囲まれているのか?

 

 

刹那俺は駆け出した。

マズイ、囲まれた!!

俺は全力で駆け出し、壁を背にし、もと来た方に向く。

しかし誰も襲ってこない。

「いったい、何がどうなっていやがる?」

神気は嫌な汗をかくほど感じる。

しかし一向に来る気配が来ない。

 

 

右を向くと、そこには淡く光る光があった。

俺はおもむろにそれを殴り付けた。

いきなり電気がついた。

「っ!」

いきなりの光で俺の目はおいつけくて、目をつぶった。

だんだんと目が慣れはじめて、目を開ける。

そして目に入ってきた映像は―――

 

ホルマリン漬けにされている『俺』だった

 

「なん・・だ、これ?」

俺は自分の目を疑った。

目の前にいきなりホルマリン漬けにされている自分の姿。

その数はざっと見て数十人もいた。

いったい、なんだ・・・ここは!?

 

「あらら・・・見つかってしまいましたか」

 

その声には聞き覚えがある。

今回の任務の目的者―――テュームヘルハート

「なんだ、これは!?」

俺は振り向き、問いかける。

「ここは、私の研究所と言っておくわ」

「随分と質の悪い研究所だな!!」

「他人がどう思おうが勝手。私は素晴らしいと思うわ」

歪んでやがる・・・!

 

 

「なぜこんなにも『俺』がいる!?」

「これは『アナタ』であって『アナタ』じゃない・・・いわば『クローン人間』といった方がいいかしら?」

「なんでそんな物を造り出す!?」

そう問うと、女神は一拍おいて答えた。

「私の『悲願』のために造り出した」

コイツ・・・ざけんじゃねぇぞ・・・・・・

「なぜ『俺』なんだ!」

そう問うと、女神はまた一拍おいて答えた。

 

「『アナタ』が一番造りやすかったからよ」

 

「アナタも分かるはずよ。クローンは一回死んだ人間の方が造りやすいってことを」

あぁ、分かるさあ

嫌でも分かるさ

『アイツ』からさんざん教えられたからな

しかしふと思った。

この女神はいったいなぜ『これ』のやり方を知っている?

「『なぜ知っている?』という顔ね。いいわ、教えてあげる」

 

「『これ』の造り方はアナタもよく知っているティラさんに教えてもらったから」

 

今、コイツ何って言った?

ティラ・・・って言ったよな?

「なんでお前がアイツを知っている!?」

「それは話すと長くなるわね」

「いいから話せ!!」

そう言うと、女神は不気味に笑った。

 

「これは昔の話―――」

私はあの日、『あの人』に裏切られた。

アナタに分かりやすく言えば『破壊神』かしら?

私は破壊神に殺され、死んだ―――はずだった。

だけど運が良かったのか、私は天使―――ティラさんに助けられたのだ。

助けられた私はしばらくティラさんの所にお世話になることになった。

 

 

だけど当時の私は、人を信用できなかった。

それもそのはずよね。

なんたってこの間、信用していた人から裏切られたんだもの。

それでもティラさんは私に構ってくれた。

無視を続ける私に。

 

 

時の流れとは凄いもので、私はすっかりティラさんとお話をしていた。

私はティラさんのことを実の姉みたいに接していた。

ティラさんはカッコいいと思う。

何でもこなし、強いし、人に指揮をとるのも上手かったし、人との付き合いも凄かった。

私には『完璧な人』としか見えなかった。

 

 

だけどティラさんにも弱点があった。

それはアナタ・・・竜堂 零哉という存在だった。

ティラさんは毎回夜になると呪詛のように呟いていたわ。

零哉様、零哉様とね。

だから私は聞いたわ。

零哉って誰?と。

その瞬間ティラさんは顔を真っ赤に染まりながらも、熱弁していたわ。

それは今までの話し方とは違った。

いかにティラさんがアナタを愛していたということが分かった。

私もその気持ちは分かる。

だって私も破壊神が大好きだったから。

でも私はもうあの人を愛することはできない。

 

 

ある日、ティラさんは私にこう質問された。

アナタって女神よね?―――と

私は思い出したくもないことを聞かされながらも頷いた。

それにしてもアナタは女神にしては弱い―――と

私はいちよう理解している。

でも改めて言われると傷つく。

そうしたらティラさんは「私が鍛えてあげる」と言ってきた。

私は素直に嬉しかった。

 

 

ティラさんの鍛練は結構きつい。

でもそれを出来たらティラさんは誉めてくれる。

私はそれが嬉しくて、頑張った。

鍛練が終われば、ティラさんと一緒にご飯を食べたり、お風呂に入ったりして寝る。

たまにティラさんと一緒に遊びに行ったりして楽しかった。

破壊神とはまた別の感じで、すごく幸せだった。

 

 

ある日、ティラさんは私にこう告げた。

アナタにある技術を教えてあげる―――と

私はなにかな?と思いながらもティラさんの言葉を待った。

ティラさんに連れていかれた場所はティラさんの研究所だった。

普段は入れない場所なのでいように興奮した。

ティラさんは私に1つの本を渡した。

「その本は2つの技術について詳しく書いてあります」とティラさんは言った。

私は早速その本を読み、理解しようと努力した。

 

 

それから2ヶ月たち、私はティラさんに成果を見てもらった。

ティラさんは驚いた表情をしながらも私を誉めてくれた。

私は嬉しかった。

 

 

それから1ヶ月が過ぎた。

ティラさんは私を呼び出した。

「アナタもずいぶんと立派になっなし・・・どう?あなたの世界に戻らない?」

その問いかけに私は言葉を失った。

戻る?―――あの場所に?

立派?―――まだ立派じゃない

気がつけば私は泣いていた。

 

 

次に気がついたときは、私はティラさんの布団の上で寝ていた。

布団から身体を上げようとしても持ち上がらない。

ふと横を向くと、ティラさんがいた。

どかそうと思ったが、あまりにも気持ち良さそうに寝ているため、私は付き合うことにした。

 

 

私はもう他人から見て『完璧』なのだろうか?

私はまだ昇進が足りないと思う。

でもティラさんが言っているのなら・・・

 

 

「ティラさん、私は私の国に帰ります」

ティラさんにそう告げると、ティラさんは微笑んでくれた。

 

 

 

それが私の国の第一歩だった。

「これが私の思い出話よ」

「大抵は分かった・・・。だが、貴様がやっていることはアイツに対しての『仇返し』だぞ!?」

「アナタに何が分かるの?ティラさんを裏切ったくせに!!」

「・・・」

その言葉に俺は言い返せなかった。

確かに俺はアイツを裏切った。

だが、だが・・・!

 

 

「まぁ、いいです。どうせアナタはもうじき私の『言いなり』になるから」

そう言い女神は右手を挙げ―――

「これで仕留める!」

指を鳴らした。

次の瞬間―――

 

 

バリーン!!

 

 

辺り一面にガラスが割れる音が鳴り響いた。

「なんだ!?」

俺は後ろを振り向いた。

そこにいたのは―――

「マジかよ・・・」

 

ホルマリンから抜け出した『俺』たちだった

 

「驚いた?だけどこれはただの『人形』よ。けど・・・どこまで耐えるのかしらね?」

そう言い女神は高い場所に移動し、座り込む。

『高みの見物』てわけか?

しかし・・・今回はマズイな

今回はタダでは帰れそうにない

 

 

人形たちはワラワラと増えていく一方。

そして人形たちは武器を持ち、俺の方にゆっくり歩いてくる。

あちらからは仕掛けるつもりはない

なら―――こっちから!!

俺は天照を出し、構える。

出し惜しみはなしだ。

そして―――

 

「『クロスボーン』、『トランザム』!!」

 

一瞬にして人形たちの中心地に突撃していった。

「次!」

人形を殺し続けて約一時間ぐらいだろう。

殺した数は・・・もう途中から分からなくなった。

それほど殺したのだが―――

ヒュン、ヒュッ

いまだに数は減らない。

いや、増え続ける一方だ。

スパッ

「ぐっ!コイツ!!」

俺は斬ってきた人形を斬りつける。

 

ドバァ!

 

「ハァハァ・・・人形のくせして、血なんか出しやがって!」

そうこの人形は血を出すのだ。

そのせいで俺の手や顔、体、武器が真っ赤に染まっている。

「くそったれが!図に・・・乗るなぁああああああああ!!」

俺はクロスワイヤーをぶん回し、的確に数を減らしていく。

しかし1人が俺に向かって飛びかかってきた。

「なっ!?」

もちろん俺はそれに対処ができず、捕まった。

それを好機とみた人形たちは次々と飛び付いてきた。

 

 

「ぐ!この・・・」

「ここで終わりね。1人でこの数はスゴいわ。さすがは『世界という名の神から抜け出した存在』。でもここまでのようね」

こんなところで・・・終わるのか?

「次に目覚めた時は、アナタは私の手配下に堕ちている―――」

こんな・・・こんなところで・・・

「それじゃかさようなら、ゼロ」

こんなところで・・・終わって―――

「たまるかぁああああああああ!!」

俺は『天使』の力を使って、俺の上に飛び付いている人形たちを吹き飛ばした。

「トランザム・スラッシャぁああああああああ!!」

そして俺は最後の力を振り絞って、空中に舞っている人形たちを一瞬で斬りつける。

そして――

「次はテメェだぁああああああああ!!」

 

―――ズシャ―――

 

俺はテュームヘルハートの胸に天照を刺した。「ハァハァ・・・。これ・・で、終わり・・・か?」

「残念ね」

「!!」

俺は天照から手をなはし、女神から距離をとる。

「な・・んで?」

「アナタは知らないの?ティラさんのこの【スキル】」

なんのことだ?

俺は知らない、そんな技!

 

 

「これはティラさんに渡された本に書かれた技」

女神は俺が知らないと思って説明したのであろう。

「このスキルの名は【永遠なる無限の世界(アンリミッテド・エタナール・ワールド)」。私を祟拝しているものがいる限りた私は死なないわ」

なん・・・だと?

あのバカはそんなものまで創っていたのか?

だったらやつは―――

 

永遠に死ぬことのない化け物

 

「そんな・・・バカな」

「それにしてもこの天照・・・もうボロボロね」

そう言いながら女神は胸に刺さっている天照を引き抜き―――

 

―――バキッ―――

 

叩きおったのだ。

そして女神は不適に笑う。

「やはり偽物ね。本物はあっちの世界にあるのかしら?」

そう言い、俺の方を向く。

「っ!」

俺はすぐにハイマット引き抜き、女神の方に剥け、撃とう―――

「無駄よ」

そういった刹那―――

 

―――バリン!―――

 

ハイマットは砕け散った。

鏡のように―――

「おかしいとは思った。本物の天照とハイマットならこんなもの、一瞬で蹴散らせるものね。でも出来なかった」

「いつからだ・・・いつから気付いていやがった!?」

「アナタがあの『ゼロ』と戦っていたときよ。本物なら簡単に倒せたはず」

「見ていたのか?」

「当たり前よ。私はこの世界を治める女神よ?」

当然のようにいい放つ女神。

そして――

 

わんさかとまた集まってくる人形たち

 

俺の力もあとわずか・・・

俺に残された手段はあと2つだけ。

俺は懐からディスクをとりだし―――

「『極限~エクストリーム~』起動!!」

しかし―――

「無駄よ」

その瞬間、ディスクは―――割れた。

「な・・んで?これは偽物じゃ―――」

「この空間は変身系統な使えない結界を貼ってあるからね」

なん・・・だと?

これで俺に勝ち目はなくなった。

 

 

「潔く負けを認めたら?今のアナタには何も出来ないわ」

「・・・」

考えろ―――考えるんだ

今の俺はほぼ人間に等しい

だが俺は『世界という名の駒から抜けた存在』だ

なにか手があるはずだ!

考えてる時間にも人形たちは近づいてくる。

考えるんだ!

そして目についたのは・・・

 

液体窒素だった

 

これだ!!

これなら足止めは出来る!!

そう思い俺はその方向に、全力で走った。

「邪魔だ、どけ・・・そこを・・・・・・どけぇえええええ!!」

俺は全力で人形たちにラリーアットをかまし、吹き飛ばす。

その吹き飛んだ人形のとばっちりで周りの人形たちも巻き込んだ。

「『投影開始(トレース・オン)』!!」

俺は干蒋・莫耶を投影し、壁にあたった人形たちに刺し殺す。

そして――

 

 

「届けぇえええええ!!」

俺は干蒋・莫耶の片方を液体窒素に向かって投げた。

「しまっ―――」

今頃気づいたようで女神がお得意の超能力で止めようとした。

だが、もう遅い!

俺が投げつけた干蒋・莫耶は見事に命中し―――爆発した

 

 

「くっ、この・・・!」

爆発の霧がだんだんと晴れていく。

だが・・・それだけの時間があれば充分だ。

「じゃあな、女神。今は時を待つよ」

「待ちな―――」

俺は女神の言葉を聞かずにリセットボタンを押す。

その刹那、光が俺を包んだ。

目が覚めたらどこかの森にいた。

「ここは?」

俺は周りを見渡し、立ち上がろうとする。

「痛っ・・・」

しかし強烈な痛みで立ち上がることは出来なかった。

・・・ニーヴァが心配だ

 

 

そういえばアリスに連絡とってなかったな

すっかり忘れてた

いちよう連絡を入れておこう

俺は神眼を解放し、アリスに連絡を入れておくことにした。

『アリス・・アリス、聞こえるか?』

『は、はい!!いきなり何ですか?驚いたじゃないですか』

『スマン・・。頼みたいことがある』

『何ですか?』

『今から教える場所に行ってほしい』

『どこですか?』

『俺の連れがいる場所だ』

俺は念話でニーヴァがいる場所を教えた。

 

 

『分かりました。ところでゼロさん、今どちらに?』

『分からない・・・。スマン、もう体力の限界だ』

『え、ちょ、ゼロさん!?ゼロ―――』

そこで念話は切れた。

 

 

「まだ一眠りする前に・・・」

俺の体はもうボロボロで手すら動かすことすらうまくできない。

そんな体に渇をいれ、携帯を取り出す。

数字を『0000』とおし、通話ボタンを押す。

 

 

「なんじゃ?お主からかけてくるとは―――」

「一回しか言わない。俺の『ディアウス』と『プリティガー』を明日の昼、ラステイションの森の中にある廃協会に置け。いいな?じゃあ」

「え、ちょ、ま―――」

俺は問答無用に電源ボタンを押し、極限神との通話をやめた。

 

 

「やっと、一眠りできる」

今日は散々な1日だったはと思いながら、空を眺める。

空はどこまでも広く、月が綺麗に輝いていた。

俺は眠りにつく前にテュームヘルハートの言葉を思い出した。

『アナタはティラさんを裏切ったんですよ?』

 

 

分かっている

自分が犯した『罪』はどんなことをやろうとも決して消えることはない

だから俺は―――

 

 

今を生きる


 
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