No.467383

超次元ゲイム ネプテューヌmk2 ~Blue Wind~(~agony~)

こたさん

ソニックはいつものようにエッグマンの計画を阻止しようとしていた。だがそれはエッグマンの罠だったのだ。カオスエメラルドの力で別世界へと飛ばされてしまったソニック。そこはゲイムギョウ界と呼ばれた異世界だった。そしてその世界でネプギアと言う名の少女に出会い―――……ネプギアは姉を助け出すことは出来るのか?ソニックは元の世界へ帰れるのか?これは、ネプテューヌmk2にソニックが居たら――のもしもの物語である。―――

2012-08-08 23:45:59 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1059   閲覧ユーザー数:1039

ザバ――――ンッ!!!

 

「えッ!?」

突如日本一の背後に広がる海から大きな影が飛び出してきた。

思わず日本一は振り返る。

大きな影は日本一に飛びかかろうとしている。

「わ、わわわーーーッ!!?」

突然の出来事だったため、日本一は怯んで動けなかった。

「日本一ッ!」

 

ガッ!

 

「うわッ!?」

だが、日本一は突如走ってきたソニックににその腕を引っ張られてその場を離れた。

 

ドドドドドドドォッ!!!!

 

大きな影―――シーハンターは先程まで日本一が居た場所に轟音と共に着地する。

その姿は体長およそ30m程のサメ―――だが、足が生えており両目の下元に生えているヒレの部分はまるで翼のような形をしている。口から覗く複数の白い歯がキラリと光り獰猛さを感じさせる。一言で言えばガノ●トスにちょっと似ていた。

 

キッ!

 

ソニックは足を止め日本一の腕を離しサメに向き直す。

「日本一、大丈夫か!?」

「うん!ありがとう、助かったよ!」

そしてそのまま日本一に語りかける。

日本一は返事を返すと構えた。

「出たわ!こいつが例のモンスターよ!」

「時間がありません!早く倒して手掛かりを貰いましょう!」

ネプギアの言葉を合図に一同は武器を構える。

 

ゴオオッ!!

 

サメは突如ネプギア目掛けて口から多量の水を奔流させる。

「ッ!」

 

バッ!

 

ネプギアは大きく跳躍し水をかわす。

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォッ!!!

 

ギギギギギ………バキィッ!!!

 

サメの口から奔流した水は頑丈に設置された橋の落下防止の柵を簡単に壊した。

「チャーンスッ!」

 

バッ!

 

日本一も大きく跳躍しサメに近づく。

「ラステイションの住民に迷惑をかける悪いサメは正義のヒーローが成敗するよ!」

 

ドガッドガッ!!

 

日本一はサメの目の下のヒレ部分に素手の強烈な攻撃ラッシュを叩き込む。

 

グオッ!!

 

しかし、サメは動じることなくその鋭い牙を日本一に向けた。

「わあ!?」

逃げようと試みたが空中なので上手く動けない。

「今助けるわ!」

 

ザザザザザンッ!!

 

両手にカタールを手にしたアイエフが高速で移動しながらサメの胴体を切り刻む。

 

ブンッ!

 

バチッ!!

 

「キャアッ!?」

しかし、それでも動じないサメは尾びれでアイエフを弾き飛ばした。

「アイエフ!」

 

ガシッ!

 

落下してくるアイエフをソニックが受け止めた。

「イタタタ……!あ、ありがとうソニック。」

「Don’t worry!」

ソニックはアイエフを降ろすと再びサメを見上げる。

「………ん?サメ……?そうだ、ソニック!」

「What?」

「相手はサメ、言い換えれば水属性だからアンタがさっきの姿に変身して――――」

「だが断る」

「んな事言ってる場合じゃないでしょ!」

アイエフの提案も虚しくソニックが嫌そうに目を半開きにし切り捨てる。

アイエフもソニックの返答に大体見当がついていたらしくすぐさま反論する。

「お前なぁ……お前らにとってはそうした方が良いかもしれないけどあんまし変身すっと後で任●堂(株)に怒られるかもしれねーだろ!?下手したらこの小説も打ち切りになるかもしれねぇぞ?」

 

バババババババババババッ!!!

 

ソニックとアイエフが言い争ってる間ネプギア、コンパ、日本一がサメとバトッていた。

サメが三人を薙ぎ払うように水を奔流させ、三人が跳躍するのを見計らって体当たりをかまして来る。

だが、三人も負けじと素早く移動しサメにダメージを与えていく。

状況的に言えば勝ってはいるのだが………何故かアイエフが急かして来る。

「別に変身しなくてもいいじゃん!勝ってるじゃん!」

ソニックがその様子を指差しアイエフに抗議する。

「いいから早く変身して倒しなさいよ!その方が早く片付くんだから。」

「………ったく、分かったよ。任天●(株)に怒られても知らねーからな!」

「大丈夫よ、部員仲間の●天堂(株)の株主の人に相談してどうにかしてもらうから。賄賂贈れば一発よ。」

「いやそれ株主にどうにか出来る問題じゃねーじゃん!しかも賄賂かよッ!ったくもー……」

 

シャッ!

 

アイエフに論破(?)されたソニックはしぶしぶ背中の鞘からブルーウィンドソウルを抜き取り構える。

 

バッ!

 

そして天に掲げる。

「モ●ャスッ!!」

 

ドォンッ!!

 

ソニックが呪文を唱えると雷鳴がとどろくかと思いきやブルーウィンドソウルに落雷し大きな煙が生じる。

ソニックの姿を隠していた煙が晴れてくると中からはソニチュウが現れる。

「Hey!ネプギア、コンパ、日本一!離れてな!後は俺がやるぜ!」

ソニチュウ頬の赤い部分にバチバチと電流を溜めサメとバトッている三人に告げる。

「え?そ、ソニック!?」

(あ、あれ?またピ●チュウになってる!?)

そんなソニックの姿を見て目を丸くしたネプギアが素頓狂な声をあげる。

「うん!分かった!」

「はいですぅ!」

 

バババッ!

 

三人はサメから離れる。

異変を感じたサメは一瞬周りを見回したが、ソニチュウの姿を見つけるとこちらに向かって走ってきた。一般的に考えてサメが走るなんてモ●ハン以外ではまず考えられないがまぁそうも言ってられない。

「へへ、行くぜ……!」

 

バヂバヂバヂバヂィッ!!!

 

ソニチュウの頬の電気がMAXまで溜まったらしく頬から電流が漏れ出す。

(もうどうにでもなれ!)

ソニチュウは心の中で叫ぶ。

 

ズガアアァァァァァァァァァァッ!!

 

ソニチュウの頬から放たれた電流がシーハンターを飲み込む。

数秒間電流がシーハンターを飲み込み電流を解除すると跡形も無く消えていた。

 

フシュンッ!

 

ソニックの姿が元に戻る。

「………意外とあっけなかったわね。」

「ヘヘッ、俺達が強くなっただけさ!」

若干つまらなそうに言ったアイエフにソニックが親指を立てる。

「でも、これでモンスターは倒したよね?早くブラックから素材の情報を貰おうよ!」

「そうですね!ギルドへ行きましょう!」

「ネプギア、カオスエメラルド貸してくれ!」

「あ、うん!」

ソニックはネプギアからカオスエメラルドを受け取ると腕を振り上げる。

「カオス・コントロールッ!!」

 

フシュンッ!

 

一同の姿が変わり果てた場所となったリビートリゾートから消えた。

 

 

 

場所はラステイションのギルド。

 

「………………」

ブラックはギルド内の壁に背中を預け腕を組み目を閉じていた。

耳に入ってくるのは機械音や周りの人の話し声。

若干喧しそうにブラックは舌打ちをする。

 

―――化け物が、人間様の世界に足を踏み入れるな

 

「ッ!?」

一瞬誰かがそう言った様に聞こえ、ブラックは目を見開き周りを見回す。

しかし、周りの人はブラックのことなど気にせず歓談している。

「…………」

(――――気のせいか……)

ブラックは再び壁にもたれる。

 

――――ケッ、まだここに居やがったか。ここはてめぇの居場所じゃねぇんだよッ!

 

「誰だッ!?」

やはりそう聞こえた。間違いない。

ブラックは再び周りを見回し叫ぶ。

 

シン…………――――

 

先程まで喧騒していたギルド内が静まり返る。

ギルド内の人々の視線がブラックに集中する。

「ハァ………ハァ………!」

ブラックの額には脂汗が浮かんでいた。

 

――――さっさと『地獄』へ帰りやがれッ!

 

――――ハハッ!てめぇの居場所なんかねぇんだよ!

 

「…………ッ!」

静寂に包まれたはずのギルド内から再び声が響く。

いや、違う。ギルド内から聞こえるのではない。

「…………おのれッ………!!」

ブラックは頭を押さえる。

そう、今までの声は――――自分の記憶から発せられた声だった。

「く………ッ!忌まわしい過去が………!」

ギュッ……!と自分の頭を痛いくらいに掴む。

まるで首を締め付けられたように苦しくなり、呼吸が荒くなる。

 

フシュンッ!

 

そんなブラックの目前に複数の姿が現れる。

「お、おい!シャドウッ!?」

その正体はやはりリビートリゾートから帰ってきたネプギア達。

苦しそうに頭を押さえるブラックを見つけるとソニックは駆け寄った。

「シャドウ!大丈夫かシャドウッ!?」

ソニックがその背をそっと摩り、『彼』の名を呼ぶ。

「ぐ………ッ!!」

 

バキッ!

 

「ぐぁっ!」

顔面に激痛が奔る。

ブラックがソニックを殴り飛ばしたのだ。

「ソニック!」

ネプギアがその名を呼び駆け寄る。

「………大きなお世話だ。それに僕はシャドウではないと言った筈だ。」

若干呼吸が荒めだがブラックは何とか立ち上がる。

「ッテテテ……!」

ソニックも顔を押さえつつ立ち上がる。

「でもアンタ、いくら何でも殴ることはないじゃない!」

「そうだよ!折角心配してたのに!」

アイエフと日本一がソニックに駆け寄り助け起こしながらブラックに言い放つ。

「ソニック、大丈夫?」

ネプギアも心配そうにソニックが殴られた部分にそっと手を置く。

「あ、あぁ!No problemだぜ!」

ソニックは立ち上がり頭を振る。

「今冷やしますですぅ!」

コンパもポーチから消毒液をガーゼにつけソニックの顔につける。

「…………!!」

だが、ブラックはそんな一同の行動に心の底からの怒りを感じていた。

 

ギュッ――

 

握り締めた拳から血が滲み出る。

 

――――おのれ……!!

 

―――オノレ…………オノレ………オノレ………オノレ……………!!!!

 

何故だか、奴らの仲間を思いやる行動に腸が煮え返る。いや、仲間と聞くだけで耐えられない。

こみ上げてくるのは怒り、いや…………悲しみ………?

 

ズキンッ!!

 

「うぐッ!?」

そして、再びブラックを再び激しい頭痛が襲う。

ブラックは痛みに耐え切れず膝を付く。

「お、おいブラック!」

ソニックは先程殴られたにもかかわらずブラックに駆け寄り跪き心配そうに顔を覗き込む。

「うぐ………ッ!!!!」

ブラックは苦痛に顔を歪める。

「………一度しか言わない。貴様らの探している残りの素材は『リビートリゾート』の奥―――『セプテントリゾート』のモンスターが落とす………」

 

フシュンッ!

 

そう言い残すとブラックは姿を消す。

「お、おい!シャドウッ!!」

誰も居なくなった場所にソニックはその名を呼ぶ。

 

彼の―――仲間の名を――――

 


 
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