No.465976

IS 世界を守る者 EP31 対立する会議

ギアルさん

今回は会議物です。

それではゆっくりしていってね!

2012-08-06 13:46:36 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2394   閲覧ユーザー数:2202

風月荘の一室で専用機持ち、教師達、小沢澄子が集まっていた。

 

そして、千冬が言った。

 

「2時間前、ハワイ沖で試験稼動していたアメリカ・イスラエルが共同開発した第3世代の軍用IS銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)が暴走した。なお、銀の福音は無人機なので容赦なく撃墜しても構わん」

 

その言葉にジンヤが言った。

 

「ちょっと待ってください!幾らアメリカがオーバーテクノロジーを保有していても、無人機を開発しているなんて事は聞いてません!!」

 

ジンヤの言葉に周りがざわめき始めた。

 

すると、ジンヤはSPEC OPSコマンドに通信を入れた。

 

「コマンド、先ほど銀の福音の撃墜をするように言われましたが、福音は無人機なんですか?」

 

『待て、我がアメリカはまだ無人機など開発していない!』

 

SPEC OPSコマンドの言葉に周りが更にざわめいた。

 

「とりあえず、コマンド。こちらで得た福音のデータを送りますから、そちらの福音のデータを送ってください」

 

『分かった、だがこれは二ヵ国の最重要軍事機密だ。心の奥底にしまうように』

 

コマンドがそう言うと、銀の福音に関するデータが開示された。

 

銀の福音。

 

第3世代ISで広域殲滅を目的としたタイプだった。

 

「わたくしのブルー・ティアーズと同じでオールレンジ攻撃が可能ですね…」

 

「ああ、この一機で複数の相手ができるからな…」

 

「一夏のジャンナインやアタシの甲龍よりやっかいね…」

 

すると、ジンヤはある事に気付いた。

 

「そう言えば、コマンド。銀の福音のパイロットは一体…」

 

ジンヤがそう言うと、コマンドは言いにくそうに言った。

 

『実は……銀の福音のパイロットはナターシャ・ファイルスだ』

 

それを聞いたジンヤは言葉を失った。

 

「神崎君、どうしたの?」

 

「ジンヤさん、大丈夫ですか!」

 

「…ナターシャさんは僕の姉さん的みたいな人なんだ……」

 

そう言うと、ジンヤはある事を言った。

 

「そう言えば、コマンド。暴走したとはいえ、止められなかったんですか?」

 

『ああ、それについてはコレをみてくれ』

 

コマンドから送られてきた映像を見て驚愕した。

 

何故なら、アメリカ軍の基地でクラス対抗戦に現れたアンノウンが暴れていた。

 

「これはあの時の……」

 

『実は福音が暴走した時にこのアンノウン、あえてゴーレムと呼称する。ゴーレムが複数現れて現在BSAAやSPEC OPS、アメリカのヒーロー達が交戦している。ジンヤ!!』

 

「はい!」

 

ジンヤはコマンドの言葉に背筋を伸ばした。

 

『キミは銀の福音の暴走を止め、パイロットのナターシャ・ファイルスを救出せよ!』

 

「了解、コマンド!」

 

ジンヤが敬礼してそう言うと、通信終了した。

 

なお、ラウラも敬礼していた。

 

そして、再び銀の福音に関するデータを見始めた。

 

(銀の福音には防衛システムが有る。ダメージレベルがDに入ると、福音がカプセル状になる。流石アメリカ、いいセンスだ)

 

その後、ジンヤは福音の現在地を確認した。

 

(福音は超音速飛行を続けていて、最高速度は2450キロ…アプローチは1回で決める。決めなければ福音が市街地に行く可能性が高い)

 

情報を集めたジンヤは作戦を立案した。

 

「今回の作戦は一撃で福音を止める。メンバーはまず僕と一夏、その際、強襲高機動パッケージ、テンペストと万能型パッケージ、セイバーを装着する」

 

ジンヤがそう言うと、小沢が説明し始めた。

 

「強襲高機動パッケージ、テンペストはジャンボット専用でバックパック型で武装はガトリング、多連装ロケット弾、多目的誘導弾、4式レールガンといった風に武装が充実しているのよ」

 

次にセイバーについて説明し始めた。

 

「セイバーは簡単に言うと、バランス型でジャンナイン専用。見た目は翼ね…武装は多目的誘導弾、多連装ロケット弾、電磁バリア、翼の形をしたウィングセイバー、スティンガーミサイルといった風よ」

 

小沢がそう説明すると、ジンヤは続けて言った。

 

「他は鈴、セシリア、ラウラ。残りは待機していてね、ゴーレムの件もあるし…所でセシリア。キミも高機動パッケージが届いたんだよね?」

 

「ええ、ストライクガンナーは超高感度センサーが装備されていますわ」

 

「超音速下での訓練時間は?」

 

「約20時間弱です」

 

「充分だよ、ラウラはAICを使うから出撃してもらうよ。鈴は一夏とコンビを組んでもらうよ」

 

「嫁よ、何時でも行けるぞ」

 

「一夏、アタシ達のコンビネーションを福音に見せてやりましょ!」

 

「分かっているぜ」

 

すると、真耶や小沢は心の中で思った。

 

(すごいですね…一気に作戦を思いつくなんて)

 

(ゴーレム対策にあえて全員で出撃しないのもね…)

 

そこに束が部屋に乱入してきた。

 

「ちょっ〜〜とま」

 

すかさず、ジンヤはドアを閉めるとシャルロットは鍵を閉めた。

 

「ジンヤ、鍵を閉めたよ」

 

「ナイスだ、シャル」

 

所が今度は屋根裏から侵入してきた。

 

「ちーちゃん、ちーちゃん。もっといい作戦が私の頭の中にナウ・プリティング!」

 

「…出て行け」

 

「聞いて聞いて!ここは断・然!紅椿の出番なんだよっ!」

 

「何?」

 

「紅椿のスペックデータを見てみて!パッケージなんかなくても超高速機動ができるんだよ!」

 

束の言葉に応えるように数枚のディスプレイが千冬を囲むように現れる。

 

それを見た千冬は…

 

「束、紅椿の調整にはどれくらいの時間がかかる?」

 

「…まさか、篠ノ之を出撃させる気ですか?」

 

ジンヤがそう言うと、束が言った。

 

「そうだよ、紅椿の性能ならかる〜く終わるよ♪君が苦労しなくて済むんだよ♪」

 

その言葉にジンヤは皮肉な笑みを浮かべて言った。

 

「断る、足手まといのお守はゴメンだ」

 

そう言うと、箒が食って掛かった。

 

「神崎、どういう事だ!!」

 

「篠ノ之、キミは今、英雄になろうとしているのか?」

 

「な、なにを…」

 

「答えろ」

 

ジンヤがそう言うと、箒は言った。

 

「ああ、なりたいさ…」

 

「バカだな…ある人が言っていたよ。英雄というのは、英雄になろうとした時点で失格なんだよ」

 

その言葉に箒は黙った。

 

「それに今回の件に不安定事項が多すぎる。これは兄さん達、BSAAの力を借りるべきだ」

 

そう言って、ジンヤはケータイを取り出すと、千冬がジンヤのケータイを奪った。

 

「神崎、この件は極秘でやれと委員会から指示されているんだ。BSAAの力を借りるのも論外だ」

 

「あんた…いい加減にしろ!そんなくだらないメンツの為に…」

 

「話は終わりだ、神崎。すぐさま準備に取り掛かれ!」

 

その言葉にジンヤは怒りを感じていた。

 

「了解…セシリア、ラウラ。悪いけど、今回は外れてくれ」

 

「ジンヤさん、何で…」

 

セシリアがジンヤに詰め寄ろうとすると、ラウラが止めた。

 

そして、セシリアはジンヤの手を見て驚愕した。

 

手を思いっきり握り締め、手から血が滴っていた。

 

「ジンヤ、一夏、僕達は通信とかでサポートするよ」

 

シャルロットはそう言うと、箒が言った。

 

「サポートか…ふん、そんなの軟弱者のやることだ」

 

小声で言ったので気付かれなかったがジンヤはキレかけていた。

 

(お前はあの時、応援と言って周りの人たちを殺そうとしたじゃないか!)

 

「ジンやん、ジンやん」

 

すると、何所からか本音が入ってきてジンヤに話し掛けてきた。

 

「本音、何所から…」

 

「私はかんちゃんのメイドだからね〜。それよりジンやん、手」

 

そう言うと、本音はハンカチを包帯代わりにしてジンヤの右手の手のひらに巻いた。

 

「神崎君。私のも使っていいよ…」

 

簪がそう言って、ハンカチを差し出し、ジンヤの左手の手のひらに巻いた。

 

「ありがとう…本音、簪。後、ラウラ、大切な話があるんだ」

 

そして浜辺にて…

 

ジンヤがジャンボット、一夏がジャンナインを展開してパッケージを装着していた。

 

また、箒が紅椿、鈴が甲龍を展開していた。

 

「それでは、先に行くぞ。紅椿!」

 

そう言うと、箒は先に出撃した。

 

ジンヤも出撃しようとすると、真耶から通信が入った。

 

『神崎くん、実は先ほどラウさんに連絡を入れました』

 

「そうですか、なんて?」

 

『少し時間が掛かるけど、急いで仲間を連れて行くって…後、篠ノ之さんに気を付けてくださいね』

 

「わかっていますよ、アイツ…浮かれてやがる」

 

千冬と束の後ろ楯を得られたのか箒は嬉しそうだった。

 

『後、必ず戻ってきてくださいね。約束ですからね!』

 

「分かっていますよ…ジャンボット、出撃!!」

 

そう言って、ジンヤは空を飛ぶと、箒を追い抜かした。

 

「お先に失礼!」

 

更に一夏が背中に鈴を乗っけた状態で追い抜かした。

 

「おい、鈴!勝手に背中に乗るな!」

 

「え〜いいじゃん♪減る物じゃないし♪」

 

一夏はそう言いつつもまんざらじゃない様子だった。

 

(何故だ?この紅椿は最新の第4世代の筈なのに…)

 

そう思いながらも箒は後を追った。

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
3
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択