No.463052

Unlimited Blade Works IN ソードアート・オンライン 月夜の黒猫団 sideエミヤ

http://www.tinami.com/view/460928 の続きです。
ここからは二次ファンにも搭載してない部分になります。

2012-07-31 22:14:28 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:6934   閲覧ユーザー数:6699

28層 狼ヶ原深夜

 

エミヤは士郎が何故この世界に居るか疑問に持ちながらも、今ここに来てやるべきことを考えていた。

とはいえ生きたまま何百年も過ごしてきたエミヤの精神は摩耗しきっていてアインクラッドの日々を思い出すだけでも一苦労であった。

「とりあえずの目的はセイバーの救出・・そしてあんな未来にはさせない・・と」

ふと目を閉じると未だに焼き付いている思い出がある。

セイバーを干将莫邪で一閃したあの感覚、あの時の映像はいくら摩耗しても消えることがなかった。

「忘れたい思い出ほど覚えていて、忘れたくない思い出ほど忘れるのが早いんだよな」

自分で言った言葉に苦笑しつつ現在の最前線でボス部屋の搜索をしていた。

敵とエンカウントはするが手に持つ干将の一閃であえなく沈んでいく。

「もはやチート、チータと言われても過言ではないな」

余りにも活躍しすぎると茅場に気づかれて強制ログアウトの可能性も考慮していたのでボス戦には参加せず、攻略の手助けになるように動いていた。

ザンッ!敵を一掃して未踏の部分の地図を埋めていく。

ザクザクと歩いている時に探索スキルを発動させると緑のマーカーが点滅した。

「こんな時間に・・ソロプレイヤーか?」

キリトの事を思い浮かべたが、確かキリトの狩る時間帯は朝から夕方に掛けてだ、基本的に夜は狩場には来なかったはず。

「一体誰だろう・・」

気づかれないように静かに近づいていく。しかし隠蔽スキルが高くなかったか、それとも相手の索敵スキルが高かったのか一人で狩っていたプレイヤーに感ずかれてしまう。

「誰だっ!」

月の光に照らされた漆黒の装備を身にまとったプレイヤーはキリトであった。

「なんだ・・キリトか」

溜息をつきながら声をかける。

キリトは相変わらず剣を手にかけたまま臨戦体制であったがこちらが両手を上げながらさながら銃を突きつけられた人のようなカッコで近づくと戦闘する意思がないことがわかったのか剣から手を離した。

「こんな時間にソロプレイヤーにあうとはな」

「お互い様のような気がするが・・俺の名前はエミヤだマップデータの・・っていえばわかるか?」

キリトが画展がいったように頷きながらいつもありがとうと言ってくれた。

毎朝掲示板にマップデータを提供し続けてるのが制したのか攻略組からは地図屋のエミヤと以前とは検討もつかないようなあだ名を付けられたのが幸いした。

「こんな時間にマッピングしてたんだな・・そりゃ幽霊だの、AIだの言われるのもうなずける」

キリトがなるほどと頷く。

ふとキリトをターゲットするとHPバーの上にギルドエンブレムが表示された。

「・・・月夜の黒猫団・・?」

呟くように、震えるように記憶から再生された言葉を自分で理解するのに2秒とかかった。

失っていた記憶のパズルが一致するような感覚。そしてその後起きることを一瞬で思い出した。

「知ってるのかエミヤ、できればメンバーにはこのことを内緒にしてもらえると助かるんだが・・」

「あ・・あぁ・・わかった、秘密にしておこう、マッピングの途中なんで私は失礼する。」

そういうと現時点では誰も持っているとは思えない疾走スキルを発動させ一気にその場から離れる。

「月夜の・・黒猫団・・前にキリトから話してくれたな・・確か・・27層で宝箱トラップに・・・」

剣を握る力が強くなる。

「いや・・過去を変えるということは未来に影響する・・本当にいいのか・・?」

月夜の黒猫団を救うだけなら簡単だ。今から27層に行き俺がトラップを踏めばいい。

しかし・・キリトがこのまま月夜の黒猫団として戦っていくと未来に影響しないか・・・?

セイバーを救う事は直接キリトに関係していないからと割り切っていたがいざその時を迎えると悩んでしまう。

キリト、アスナ、クライン、エギル、私が覚えている中で、このメンバーは生きたままさらにはレベリングをしてもらって75層まで来てもらわないといけない。

特にキリト、アスナは前回と同じような結末にするにはこの二人には直接かかわり合いになりたくなかった。

「けど・・しかし目の前で死ぬ人が居るかもしれないのに放置するのか俺は・・?」

6000人近くの人間を確実に救うにはこのまま放置がいいのはわかってる。

未確定ながら5人を救うとその6000人がもしかしたら4000人なるかもしれない。

確実に6000人近く救うのならば5人を見捨てればいい。

恐らく俺が知っているアーチャーならばそういう結論に達するだろう。

しかしながら俺は守護者エミヤであるが、未だにエミヤシロウでもある。救える命はなんだって救いたい願う気持ちはまだ摩耗しても心のどこかにまだ残っているらしい。

「どうする・・・記憶が正しければ恐らく月夜の黒猫団が全滅するまで日はない・・どうする」

そう悩んでいるうちに夜はふけていった。

 

次の日、

ショップでとあるアイテムを買う為に最前線のユーザーのショップエリアまで来ていた。

勿論士郎?と言われないように変装してだが、

いつも装備している赤い外套は外してどうみても趣味で作ったアロハシャツを来て街を歩いている。

髪の毛はそのままだがサングラスを装備してどこからどうみても真夏の青年スタイルだ。

 

「・・・ランサーの衣装しか思いつかなかったんだよ・・」

誰に聞かれるまでもなくそう呟くとエギルの元に向かう。

「こんにちは、あなたがエギル?」

体と見た目がここまで一致している人間はそうそう居ないだろうと再度関心しながらエギルに声をかける。

「あぁ、そうだが?君は?」

「お・・・私は地図屋のエミヤ・・と言えばわかるかな?」

エギルは少し考えたあとあぁ、と頷いた。

「あれお前がやっていたのかいつも助かってるよありがとうエミヤ」

そういうと手を差し出してきたので握手を交わす。

「それで今日はどういった要件で?」

「回廊結晶余ってないか?言い値で買おう」

アイテム一覧をスクロールしていたエギルの手が止まる。

「一体何に使おうって言うんだい、誰もあんなレアアイテム使いたがらないぞ」

そういいながらもエギルはアイテム欄を操作して回廊結晶を探してくれているらしい。

「まぁ・・ちょっ友人が危険なところに行くらしいのでな少しばかり手助けをって思って」

勿論嘘ではないキリトの為と言えばキリトの為だし・・・

「ふむ・・まぁいつもマッピングでかなり助かってるから・・良心的に見てこのぐらいか」

トレードを要求してきた金額を見る。

とはいえアイテム諸々も引き継いでるエミヤにとってははした金であったが。

「OKトレード成立だエギル、それで一つ聞きたいんだけど、キリトって知っているか?あのビーターの」

トレード成立時は笑顔だったエギルの顔が急に強ばる。

「お得意様だよ・・なんだキリトに何かするっていうのならその回廊結晶返してもらうぞ?」

ずいと顔を近づけてくる、流石にこの顔で睨まれたら凄みがある。

「あいつの助けをしてやって欲しい、あいつは俺の友人だ」

するとエギルはすまないと言って直ぐに笑顔に戻った。

「勿論だお得意様が居なくなっては商売成り立たないからな。っとフレンドから呼び出しだ・・すまないエミヤまた今度な」

エギルはいそいそと店じまいをし露天を閉じるとその場所から立ち去っていった。

それを見送りながら回廊結晶の登録のためにこのソードアート・オンラインが始まってから購入した22層のホームへを向かう。

 

ピッ

小さい電子音と共に登録が完了したのを確認するとポーチに回廊結晶を戻した。

「さてと・・これからどうしようかな・・」

何分記憶が曖昧なのでキリトがいつ27層に行く、いつトラップにかかるという時間帯がわからない。

というよりかはそこまで詳しく話を聞いた記憶がない。

「もっとしっかり覚えておけばよかったか・・」

そうつぶやいたあとにはたと気づいた。

「「これから君は人の形を保ったまま摩耗し続ける人生を歩むそして恐らく英霊になる、しかしアインクラッドの日々を絶対に忘れるな、だ」」

ヒースクリフ・茅場が私が英霊云々の話は恐らく知らないはずだどちらかと言えば英霊、等というのは私たちの世界の話だからだ、じゃぁ何故茅場にそのことを伝えた人間は英霊・・それに摩耗することを知っていたんだ・・?

可能性としては、私の元々いた世界の人間がこの世界の人間に干渉しているだが・・

そう考えて即時に自分の意見を否定する。

そんなはずがない世界の移動それに干渉ときたらそれは魔術ではなく魔法の域に達する。

では以前にも私が世界を超えてこの世界に干渉しており・・その守護者エミヤが今から見て未来の私であり未来からの忠告・・?

それならば話が付くが・・私を含めてこの世界には3人のエミヤシロウが生存していることになる。

世界からの抑止力が掛からない方がおかしい話だ。

その後もあれや、これやと考えてみたがどれも憶測の域を出ることはなくそのうち答えがでる・・もしくは相手から接触があると考えてその問題を置いておくことしにした。

「とりあえず今はキリトに関してどうするか考えないと・・」

いや答えなんて出てる、キリトが攻略組として最前線で活躍するようにする・・この前と同じ展開を望むのなら黒猫団はこのまま放置が・・・いや。

 

考えていて下げていた頭を上げる。その顔にはもう迷いが無かった。

 

 

27層未踏部分

黒と白の夫婦剣を手に携えたエミヤは緊張を吐き出すように息をだす。

「ふぅ・・・」

こんなに緊張したのは前回の第一層攻略戦以来か・・

手に握る剣に腕から垂れた汗が垂れるような感覚に陥る。

「馬鹿か・・ここは仮想現実だろ・・」

首を振って冷静になろうとする。

そんな事を繰り返していると隠し扉に向けて歩いているプレイヤーが何人かマップに写る。

「来たっ・・・!」

最初に歩いていた盗賊・・シーフをロールプレイしているプレイヤーが隠し扉に気づき近づく。

「おっ」

そう言うと手をかざし隠し扉を開ける。

その瞬間疾走スキルを全力で発動させて扉が閉じる前に一気にはいろうとする。

キリトが入口で何か叫んでくれてたおかげか宝箱を開けるのに時間が掛かり開けて閉じる瞬間に部屋の中に滑り込めた。

「あんたっ!?」

部屋が赤く染まりアラーム音が鳴る中キリトは一瞬で部屋に入ってきたプレイヤーを見据える。

「俺を怪しむのはあとだ!ここはモンスタートラップ部屋だ、ついでに結晶アイテムは使えない早く剣を抜け!」

エミヤがそう叫ぶと4人は一斉に剣を抜く。

第一関門突破・・・次はっ!

干将を投剣し宝箱を破壊しアラーム音が止む。

それでも周りには数多くの敵がいたが、それを圧倒的れべる差を持ってキリトとエミヤがメインに蹴散らしていく。

最後の一匹を倒して扉が開かれる。

「ふぅ・・大丈夫か皆」

エミヤはそう周りに声を掛ける。

5人の・・キリトを含めたプレイヤーはHPが残り少なくなっていたがHP全損まではいたってなかった。

「皆疲れているだろう・・コリドー・オープン!」

エミヤは取り出した回廊結晶を使いキリトの前にゲートを作る。

「遅くなってすまなかった。地図屋としてこの場所には気づいていたのだがあからさまに怪しかったんで放置してたんだ、偶々この階層に居てよかったよ、よかったらこれは私のホーム・・22層につながっている使ってくれ」

そう言うと一番近かったキリトがサチの方に向かおうとしたのでそのキリトの首筋を掴んでゲートに投げ込む。

「何をっ・・・・!」

 

 

キリトは後ろに飛ばされながら見たものは

 

サチに向って剣を振り上げる赤い外套を装着した姿であった。

 

「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

叫んでその場に剣を構えて突撃しようとするが転移を開始したアバターが止まることがなくキリトは転移する。

 

転移した瞬間駆け出そうとするが目の前に真っ黒の板があり先に進むことができない。

「ここは・・?」

顔を上げれば目の前にサチ(sati)と書かれた文字があった。

 

その上に静かに横線が入る。

 

「あ・・・?」

最初はその意味が理解できなかった、いや理解したくなかった。

27層にてエミヤによって殺される。

その言葉を追加された瞬間5秒も立たずに転移門に走り出した。

 

再度27層の場所に行くとそこには誰も居なかった。

キリトはその瞬間初めて膝から崩れ落ち・・叫んだ。


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