第十一技 決闘!
キリトSide
俺はいま、第74層の迷宮前の広場にいる。
昨日のアスナとの約束でここに待ち合わせをしていたのだが、約束の時間である9時を10分過ぎている。
まあ、女性の準備は時間が掛かるともいうから、俺は気にしない。
迷宮の中には続々とプレイヤー達が入っていく。
俺もアスナが来てすぐに迷宮に入れるようにチェックを済ませておく。
回復系、補助系、武器などの所持品を確認する。
チェックが終わったのでふと、上を見上げた時だった。
なぜか2mほど上空にポリゴンの出現が確認された。数秒後、そこにアスナが出現した。
何故?という疑問が出てきたが、
このままでは彼女が地面に激突(というよりも俺に激突)してしまうので彼女を受け止める事にした。
―――ガシッ!
キャッチ成功。
「……あれ、地面じゃない?」
「大丈夫か?」
「キリト君? あれ、それよりもこの状態って……」
首を傾げるアスナに俺は安否を尋ねてみた。俺に気付いた彼女は現状を確認する。
現在アスナは俺に抱きかかえられている。つまり、お姫様抱っこというやつだ。
女性はこういうほうが喜ぶと
「あ、あの。あ、あわ、は、はぅ~/////////」
一瞬で顔を真っ赤に染め上げてしまったアスナ。昨日も似たようなことがあったよな。
周囲のプレイヤーからは「ヒュ~」とか「いいぞ!」とかなんて声が上がっているので、
このままではアスナが大変な事になりそうなので下ろす事にした。
「改めて聞くが、大丈夫か?」
「あ、ありがとう。大丈夫よ/////////」
アスナはもじもじしながらも答えた。
「それにしても、なんで上から落ちてきたんだ?」
「(はっ)そうだった! キリト君、はやく「追いつきましたぞ、アスナ様!」もう来たの~!?」
そこに≪転移結晶≫の移動で現れたのはアスナの護衛の一人、クラディールだった。
「さあ、アスナ様。早く、本部へ戻りましょう」
クラディールは無理矢理にでもアスナを連れ戻すつもりらしい。
「いやよ! てゆーか、貴方なんで私の家の前にいたのよ!?」
え、それマジか!? こいつ、ストーカーかよ…。
「それは勿論、アスナ様の家の周囲で張っていたからです! 私の使命はアスナ様をお守りすることですから!」
クラディールは「ここ、一か月の間、ずっとしていました!」と威張っている。
こいつはストーカー以前に変態だろう、
「ちょ、ちょっと!? それって、団長命令なの!?」
「いえ、私の独断ですが貴女様を思ってこそです!」
「もう、とにかく帰ってください! 今日は彼と一緒ですから大丈夫です!」
するとアスナは俺の腕に抱きついてきた。
非常に嬉しいんだが、いまここでこれをするのはかえって逆効果のような気がするが……。
「ぐぅ、また貴様か!」
物凄い勢いで睨んでくるが大したものではない。ここいらで収拾を図ったほうがいいな。
「少なくともアンタよりは護衛の任が務まると思うよ。第一、俺は彼女より強い」
「き、きぃさまぁーーーーー!!! 決闘だ!!!」
するとクラディールは空中に現れたディスプレイを操作しはじめた。
―――『
俺の前の空中にその言葉を乗せたディスプレイが出現した。
「いいぜ、受けて立つ。ただし、俺が勝てばこちらの言うことに従ってもらう」
「いいだろう! だが私が勝った時は、貴様を殺す!!!」
「……構わない。ルールに
奴の提案とそれを受け入れた俺の返答に、周囲の空気が固まり、途端にざわめきはじめた。
「キ、キリト君!」
アスナは悲鳴のような声で俺を止めようとするが、
―――『
俺は迷わずに申し出を受けた。
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
この作品は原作に沿って、さらにオリジナルの展開を加えております。
なので原作やアニメとは違うストーリーがあったりします。
アニメが始まりましたので、一応ですが書いておきます。
さて、『ソードアート・オンライン』の小悪党こと、クラディールとの決闘です。
結果は皆さんも予測できると思いますw
あと、キリトがよくあの人やあいつといいますが大概は仲間の事です。
ですが、一部は『ラフコフ』の奴らの事を指しております。
それではまた・・・。
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第十一話になります。
キリトが原作とはちょっと違うナルシな行動をとります。
ぜひお楽しみにw
ではどうぞ・・・。