No.449397

ハイスクールD×D~最強の戦車と最強の兵士(予定)~

平和島静雄の肉体に悪魔の駒の『戦車』の能力をプラスしたら?という妄想で書いた小説です。

2012-07-08 21:56:48 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4122   閲覧ユーザー数:4029

第一章

第四話「ナンパするなら相手を選べ」

 

ある日の放課後、俺は朱乃と(無理やり)一緒に買い物に来ていた。

 

「おい、朱乃。なぁんで俺が荷物持ちなんかしなくちゃいけねぇんだぁ?」

 

「あら。これは罰ゲームよ、シー君」

 

「罰ゲームだぁ?」

 

「ええ、先日の一件の、ね?」

 

「こ、この・・・!!」

 

その事を言われると何も言えなくなっちまうじゃねぇか・・・!

何故、俺が朱乃と買い物に出かけているのかと言うと、先日の契約の件、俺はカッとなって依頼者を病院送りにしてしまった。その事でリアスと朱乃にこってり絞られてその日はそれで終わったが、家に帰ると朱乃から連絡が来て、

 

『明日、(買い物)付き合って?』

 

としかも、拒否権は無いわよ?と言われ渋々と言った感じで今の状況が出来上がった。

 

「うふふ。さあ、シー君。次はあの店に入るわよ!」

 

「まだ買うのかよ!?コレで何件目だ!?」

 

既に俺の両手にはかなりの数の買い物袋がある。別に苦じゃないがいい加減にしろってんだ。

 

「だって、シー君。高校に入ってから、全然構ってくれないんですもの・・・・こういう時にしか甘えられないでしょ?」

 

「・・・お前だってわかってんだろ?」

 

「ええ。でも、分かっていても寂しいんですもの・・・」

 

そう言って朱乃は寂しそうに顔を伏せた。

 

「・・・・それよりもよ」

 

「?どうしたの?」

 

「これから行く所ってもしかしてあそこか?」

 

そう言って俺が指さした所は、『ランジェリーショップ・タチバナ』。族に言う下着専門店だ、それも女物の。

 

「てめぇ、どさくさに紛れてどこへ連れて行こうとしやがる!?」

 

「あら、ばれちゃった?」

 

可愛らしくペロッと舌を出して、悪戯がばれた様な顔をするが今はそれどころじゃない。

 

「ふざけんなぁ!何が悲しくこんな所に入んなくちゃなんねぇんだよ!ってあ、こら!腕を絡ませるな!つーか当てんな!!」

 

「うふふ、当ててるって何を?」

 

「こ、このアマ・・・!!」

 

左腕に感じる柔かい感触に赤面しながらも必死に抵抗するが、力は俺の方が圧倒的に上なのにずるずると引っ張られる!

 

「テメ、マジで離せって!」

 

「いやよ。これも罰ゲームなんだから」

 

「他の事でもいいだろ!?」

 

「ダーメ♡」

 

このアマぁ・・・!

そして、俺は魔窟(したぎうりば)に連れてかれた。

 

 

 

 

「クソッ・・・」

 

屈辱だ・・・・!

現在俺は朱乃に無理やり連れてこられた所為で、周りの女共の『何で男がここにいるの?』みたいな視線が刺さるのを感じる。

朱乃の奴はさっきから店員と何か話していてこっちの状況に気付いていない。

 

(クソッ!煙草を吸うにしろ店ん中だし、かといって店出て吸うとアイツはぜってぇー拗ねるし・・・ああ、クソッ!ウゼェ・・・!!)

 

「シー君」

 

「ああ?」

 

どうやら朱乃は店員との話が終わった様で振り返ってみると、

 

「どう?似合う?」

 

「ブッ!?」

 

朱乃がみせた下着に俺は思わず吹き出してしまった。

何故なら、朱乃がみせてきた下着は下着と言うか、その・・・下着なのか?と思うほ面積が少なく透けているからだ!

 

「お、おまっ////なんだそりゃあ!?」

 

「なにって下着よ?」

 

「んなわけあるかっ!どこの世界にそんなスケスケの下着があんだよ!?」

 

「ここにあるじゃない♪」

 

「遊んでんだろうが、テメェ・・・・!」

 

ふと視線がさらに強くなった事に気付き周りを見渡すと周りの客だけでなく店員までもがこちらに視線を送っていた。

 

「ぐっ!」

 

なんつーか、更にいたたまれなさが増しちまった

 

「ふふ、ちょっとはしゃぎすぎてしまったかしら?」

 

「・・・・ったりめぇだぁ。おい、朱乃。それ買うのか?」

 

「えっ?・・・えっと、どうしようかしら?」

 

「俺に訊くなよ・・・」

 

ホントこいつは・・・変な所で抜けてんだからよォ・・・。

 

「さっさと会計済ませて出んぞ」

朱乃の持っていた下着を奪い取り、レジに向かった。

 

「ふふっ、ええ」

 

後ろで朱乃の笑い声が聞こえたが、無視した。

因みに言っておくが、決して俺はこれを着た朱乃を見たい訳じゃないからな?そこん所誤解すんなよ!!

 

 

 

 

 

 

「あ~・・・ったく、何で買い物だけでこんな疲れなくちゃなんねぇんだぁ?」

 

あの後、俺達は下着売り場を後にして休憩のためベンチで休憩しようと言う事になり、俺は飲み物を買うために自販機まで来ていた。

 

「え~と・・・アイツは午○の紅茶だったな」

 

ガコンッと自販機から飲み物が出てきたので拾い朱乃の待っているベンチまで行こうとすると、

 

「ん?・・・あれは兵藤か?」

 

いま人ごみの中、兵藤が誰かと一緒に歩いていた様な・・・・気の所為か?

 

「まっどうせまた会うんだ。そんときに聞いとくか・・・・ん?」

 

朱乃の待つベンチのほうを見ると数人のガラの悪そうな男たちが朱乃を囲んでいた。

 

(ナンパか・・・)

 

また、命知らずな奴らだ・・・放って置くって手もあるが流石にバレたら後が酷いしな、それに・・・

 

「なぁなぁ!彼女、俺達と一緒に遊びにいかね?」

 

「そうそう、俺達いい店しってんだ」

 

「あらあら、残念ですけど人を待っているので諦めてくださいな?」

 

朱乃はそんなナンパ共に笑顔を崩さず・・・いやあれは若干嫌がってるな。

 

「んな奴なんかほっとこうぜ!」

 

流石に我慢できねェなぁ。

 

「おい」

 

「「「あ?」」」

 

「嫌がってんだろうが、止めろ」

 

「ははっ!なになに?正義の味方登場ってか?」

 

「大体おまえ誰だよ?」

 

「・・・長身に金髪とサングラス・・・こ、コイツまさか・・・」

 

最後の奴が小声で何か言ってるが無視し、仕方なく答える。

 

「平和島静雄。駒王だ」

 

「「へ、平和島、静雄!?」」

 

「あ?どうしたんだよお前ら?」

 

俺の名前を訊いた瞬間、チンピラの二人は飛び上がりリーダー格とおもしき男は怪訝そうに二人を見た。

 

「バカッ!こ、この人はな―――――――なんだよ!」

 

「なっ!?」

 

「す、すんません!ホントすんません!もうしないんで見逃してください!!」

 

「わかったから、とっとと消えろ」

 

「「「は、はぃ~~~~!!」」」

 

一睨みするとチンピラ達は蜘蛛の子を散らす様に逃げていった。

 

「ったく!ほらよ」

 

「うふふ、ありがとう。シー君」

 

渡された紅茶を受け取りながら朱乃は嬉しそうに礼を言ってきた。

 

「別に、見ていてムカついたから追っ払っただけだ」

 

「それでも、ありがとう」

 

「・・・・・ああ」

 

心底嬉しそうにに笑う朱乃に俺は顔を背けた。

 

おそらく、今の俺の顔は紅くなっていると思うから、な・・・。

 


 
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