No.425800

恋姫†無双~魏伝アフター御遣い再び~

カノさん

第8話です

とりあえず、しばらくは魏の武将たちの話になります

早く再会につなげたいですが、もうしばらくお待ちください

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2012-05-20 22:05:08 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:7755   閲覧ユーザー数:6693

 

 

第8話~兄を想う二つの太陽~

 

 

 

 

~街中~

 

 

とある店・・・

 

 

バクバクバクッ

 

 

???「・・・・・・」

 

 

凄い勢いで食事をしているピンク色の髪の少女は、魏王親衛隊が一人、季衣こと許緒仲康である

 

 

季衣(・・・美味しいはずなのに・・・美味しくない・・・)

 

 

一刀が居なくなってから何を食べても美味しくない・・・いや、美味しく感じない・・・

 

 

季衣「・・・ごちそうさま」

 

 

店員「ありがとうございましたー。また、どうぞー。」

 

 

 

 

季衣「はぁーあ」

 

 

街を歩きながら、溜め息を吐く

 

 

季衣(・・・何を食べても美味しくないなぁ・・・)

 

 

季衣「はぁ」

 

 

???「あれ?どうしたの季衣?」

 

 

季衣「ん?あぁ、どうしたの?流琉」

 

 

流琉と呼ばれた緑色の髪をした少女は、魏王親衛隊が一人、流琉こと「悪来」典韋である

 

 

流琉「それはこっちの台詞よ。こんな道端で溜め息なんかして・・・」

 

 

季衣「あ、うん。・・・あのね流琉、ちょっと一緒に来てくれない?」

 

 

流琉「うん、別にいいけど・・・」

 

 

季衣「じゃあ、あっちにいこう。」

 

 

流琉「うん。」

 

 

 

 

~とある丘の上~

 

 

流琉は季衣に連れられて丘の上に来ていた

 

 

流琉「・・・で、どうしたの?季衣」

 

 

季衣「・・・あのね、・・・ご飯がね、美味しくないの・・・」

 

 

流琉「・・・え?」

 

 

季衣「兄ちゃんが居なくなってから、前はすごく大好きだったどんなお店の料理も、美味しくないの・・・」

 

 

流琉「季衣・・・」

 

 

季衣「・・・ねぇ、流琉?何時になったら兄ちゃんは帰ってくるのかなぁ?」

 

 

流琉「それは・・・」

 

 

言葉に詰まる

 

 

季衣「・・・ホントに兄ちゃんは帰ってくるのかな・・・?」

 

 

流琉「季衣!」

 

 

バシィーン

 

 

頬に痛みが走る・・・

 

 

季衣「・・・っ、何するんだよ!流・・・琉?」

 

 

 

 

ポタ・・・ポタポタポタ・・・

 

 

流琉は涙を流していた・・・

 

 

そして・・・

 

 

 

 

流琉「季衣のバカ!兄様は帰ってくる。だから、信じて待とうって二人で約束したじゃない!」

 

 

季衣を睨み叫ぶ

 

 

季衣「流琉・・・」

 

 

流琉「それ・・・なのに・・・それなのに・・・季衣が・・・兄様が帰ってくるのを・・・ううん、兄様を信じてないじゃない!」

 

 

季衣「そんな事ないよ!僕は兄ちゃんの事・・・」

 

 

流琉「じゃあ・・・じゃあ、なんでそんなこと言うのよ!」

 

 

季衣「!?」

 

 

流琉「私だって、寂しいしツライよ・・・。だけど兄様が帰るって言ってたなら絶対に帰ってくる。私はそう信じてる!」

 

 

季衣「流琉・・・」

 

 

流琉「それに・・・兄様が約束を破った事なんてないでしょ?」

 

 

季衣「・・・うん」

 

 

流琉「でしょ?なら、一緒に信じて待とうよ?」

 

 

季衣「・・・うん、そうだね。ゴメンね流琉?」

 

 

流琉「ううん、私こそゴメンね。叩いたりして・・・」

 

 

季衣「気にしないでよ、僕が悪いんだからさ。」

 

 

流琉「うん」

 

 

 

 

季衣「あ~あ、なんだかお腹すいてきちゃった!」

 

 

流琉「ふふっ。じゃあ、私がこれから何か作ってあげるよ。」

 

 

季衣「ホント!?やったー!」

 

 

流琉「じゃあ、一緒に買い出しに行こ?」

 

 

季衣「うん!」

 

 

二人の少女は手を繋ぎ、街へと走り出す・・・

 

 

 

 

季衣(兄ちゃん、待ってるよ!)

 

 

流琉(兄様待っています!)

 

 

兄への想いを胸に抱き・・・

 

 

太陽のような笑顔を浮かべながら・・・

 

 

 


 
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