No.401603

恋姫†無双~魏伝アフター御遣い再び・・・~

カノさん

第1話です。誤字脱字ありましたら教えてください^^

2012-04-02 11:24:05 投稿 / 全13ページ    総閲覧数:18450   閲覧ユーザー数:15325

第1話~満月に願いを・・・~

 

 

 

 

一刀が天に帰ってから一年半が過ぎた・・・

 

 

とある日の夜・・・

 

 

一人の少女が城壁の上で満月を眺めていた・・・

 

 

 

 

その少女はかつて「覇王」と呼ばれていた曹操孟徳であった・・・

 

 

しかし、その姿からはかつての覇気は無く・・・

 

 

傍目から見ると、どこにでもいる年相応の少女の姿だった・・・

 

 

 

 

華琳「貴方が居なくなって一年半が経つのね・・・。」

 

 

月に語りかけるように呟く・・・

 

 

華琳「ふぅ・・・、貴方が居なくなった事を皆に伝えたときはどうなるかと思ったわよ。」

 

 

月の明かりの下、懐かしむようにあの時の事を思い返していた・・・

 

 

 

 

~回想~

 

 

早朝

 

 

玉座の間

 

 

主の招集により、魏の主要な将達が主が来るのを待っていた・・・

 

 

春蘭「っっ、頭が痛い・・・飲み過ぎた・・・。」

 

 

秋蘭「大丈夫か?姉者」

 

 

二日酔いで頭を抱えているのが夏候惇元譲こと春蘭。その姉を介抱しているのが夏候淵妙才こと秋蘭。

 

 

季衣「うぅぅ・・・・、ねむいよぉ・・・・」

 

 

流琉「ほら、季衣しっかりして!」

 

 

眠そうにしているのが許緒仲康こと季衣。その親友を何とかしようとしているのが典韋こと流琉。

 

 

真桜「こんな早ぅになんやろなぁ?」

 

 

沙和「沙和にはわからないの~。凪ちゃんはどう思う~?」

 

 

凪「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

沙和「凪ちゃん?」

 

 

真桜「あかん、寝とるわ・・・」

 

 

目を開けたまま、寝ているのが楽進文謙こと凪。独特の口調をしているのが干禁文則こと沙和。関西弁で話しているのが李典曼成こと真桜。

 

 

霞「朝早ぅにかなわんわ~」

 

 

サラシを巻いているのが特徴の張遼文遠こと霞。

 

 

風「Zzzz・・・」

 

 

稟「起きなさい!」

 

 

風「おおっ!」

 

 

桂花「まったく、これから華琳様が来るのに皆だらけ過ぎよ!!!」

 

 

人形?を頭に乗せ、寝ていたのが程昱仲徳こと風。起こしていたのが郭嘉奉孝こと稟。皆の態度に文句を言っているのが荀彧文若こと桂花。

 

 

天和「お姉ちゃん、ねむいよぉ~」

 

 

地和「ちぃだって眠いわよ!」

 

 

人和「二人とも、静かにして!もうすぐ華琳様が来るから」

 

 

のほほんとした雰囲気なのが元黄巾党の首領張三姉妹の長女張角こと天和。強気な雰囲気なのが張三姉妹が次女張宝こと地和。そして二人を粛正しているのが張三姉妹が三女張梁こと人和。

 

 

 

 

玉座の間の扉が開く・・・

 

 

華琳「皆、待たせたわね・・・」

 

 

魏の王が現れた・・・・

 

 

 

 

華琳「皆、揃ったようね・・・」

 

 

秋蘭「華琳様、まだ北郷が来ていませんが・・・」

 

 

華琳「いいのよ・・・、その事についてこれから話すのだから・・・。」

 

 

秋蘭「え・・・?」

 

 

華琳「皆、朝早くにすまない!皆に伝えなければいけないことがある!」

 

 

皆「・・・・・・・・・・・・・。」

 

 

皆、神妙な面持ちで話を聞く・・・

 

 

華琳「天の御遣い北郷一刀が、己が天命を全うし、天の国へ帰っていった!!!」

 

 

皆「・・・・・・・・・・・・・。」

 

 

皆が驚愕の顔をして固まる・・・

 

 

春蘭「か、華琳様・・・今・・・なんと?」

 

 

信じられないといった顔で尋ねる春蘭・・・

 

 

華琳「一刀が天の国へ帰ったと言ったのよ、春蘭。何度も言わせないで。」

 

 

凪「そ・・んな・・・、隊長が・・・天の国・・・へ・・・帰っ・・・た?」

 

 

真桜・沙和「「凪(ちゃん)」」

 

 

顔が青ざめ倒れそうな凪を、真桜と沙和が支えていた・・・

 

 

霞「ウソや!!!一刀がウチらに黙って帰るはず無い!!!」

 

 

現実を受け止められない霞・・・

 

 

季衣「ねぇ・・・、流琉?華琳様・・・なんて言ったの・・・?」

 

 

流琉「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

二人は、頭の中が真っ白になっていた・・・

 

 

稟「一刀殿が・・・。」

 

 

風「お兄さん・・・。」

 

 

桂花「・・・・・・。」

 

 

三軍師は、思う所があるのか苦い顔をしていた・・・

 

 

秋蘭「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

秋蘭は膝から崩れ、表情が虚ろになっていた・・・

 

 

天和「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

地和「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

人和「・・・・・・・・・・・・。」

 

 

三姉妹は未だ固まったままだった・・・

 

 

そんな中・・・

 

 

 

 

???「しっかりしなさい!!!」

 

 

皆は驚き、その声の主を見た・・・

 

 

 

 

その声の主は・・・

 

 

桂花「まだ・・・華琳様のお話は終わってない!・・・そうですよね?華琳様」

 

 

桂花だった・・・

 

 

 

 

華琳(桂花・・・)

 

 

桂花「華琳様・・・」

 

 

華琳「何?桂花」

 

 

桂花「北・・・、一刀は他に何か言っていませんでしたか?」

 

 

皆「!!!!!!!!!!!!!」

 

 

皆は驚愕する・・・なぜなら、桂花が名前で一刀のことを呼んだからである。

 

 

華琳は気にせずその問いに応える・・・

 

 

華琳「えぇ・・・、一刀は自分の存在を賭けても尚、皆を・・・魏を勝たせたかった・・・。だから、後悔は無い・・・と」

 

 

皆「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

皆はその言葉に・・・必死に耳を傾ける・・・

 

 

華琳「そして、絶対に帰ってくると言っていたわ。」

 

 

皆の眼に光が戻る・・・

 

 

華琳「だから、一刀が戻ってくるその日まで!これからの平和を築いていく事をここに宣言する!!!」

 

 

華琳「だから皆、私に力を貸してくれ!!!」

 

 

華琳が頭を下げる

 

 

皆「!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

将達が驚くが・・・それも一瞬・・・

 

 

春蘭「華琳様!我らは皆、今までも・・・そしてこれからも華琳様の臣下です!だから・・・頭を上げてください!」

 

 

皆も一同に声を上げる・・・

 

 

華琳(ありがとう・・・皆・・・)

 

 

心の中で華琳は礼を言う・・・

 

 

華琳「では、ここに皆で誓いを立てる!!!」

 

 

皆「「「「「「「「「「「はっ」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

皆の瞳には強い意志と決意の炎が灯る・・・

 

 

その意思と決意は今までよりも・・・

 

 

強い絆となっていった・・・

 

 

~回想終了~

 

 

 

 

華琳「ふふふ・・・。」

 

 

華琳「まさかあの桂花が皆を一喝して、終いには貴方のこと名前で呼んだのよ?」

 

 

その問いに応えるものは無く・・・

 

 

華琳「皆、貴方が帰ってくるのを待っているのよ・・・。」

 

 

その思いは虚空に消え、

 

 

華琳「だから・・・、早く帰ってきなさい・・・バカズト・・・」

 

 

その願いは・・・夜の闇へと・・・消えていった・・・

 

 

 

 

しかし・・・

 

 

その少女の願いが・・・

 

 

止まっていた外史を・・・

 

 

動かし始めていた・・・

 

 

 


 
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