No.401443

【トロン兄妹シリーズ】その44「貧乏花見」

ヨシトミさん

上方落語「貧乏花見」。
天使たちの古き良き日。

2012-04-01 23:55:24 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:661   閲覧ユーザー数:661

上方落語より「貧乏花見」。

まだ亜乃亜が生きていた頃の春のある日。

秘密時空組織Gでは施設の一般公開が行なわれました。

 

 

エリュー:「ねえみんな、今からお花見しない?」

 

エリューが突然、久々に集まったチームのみんなに、

花見の提案しました。

 

 

ティタ:「え〜っ、お兄ちゃんの特製弁当は〜?」

マドカ:「敷物もないじゃん」

ジオール:「酒もない花見なんて花見じゃない!」

 

突然のことなので、みんなは戸惑いました。

 

エリュー:「花の命は短いんだよ、そんなの気持ちの持ちようだよ!」

 

 

こうして、チームのみんなは花見会場へ向かいました。

新聞紙を敷物に、お茶をお酒に、

たくあんをかまぼこに、おからをゆでたまごに見立て、

ありあわせの物でお花見をすることになりました。

 

 

エリュー:「さ、たんと飲んで飲んで♪」

亜乃亜:「だめえ! このお酒、トイレが近くなるぅ〜!

ぎゃひ! 並んでる〜!

ああん、もうだめえ! もれちゃう!」

 

たくさん飲んだ亜乃亜は、股間を押さえてもじもじそわそわしています。

 

 

ジオール:「このかまぼこ硬くって、虫歯治療中の私にはちょっと…」

 

お弁当を食べたジオールが眉間にしわを寄せています。

 

エモン:「そりゃ、たくあんだから仕方ないさ…」

 

 

ティタ:「あっ…♪」

 

グラスの中をふと見たティタが声をあげました。

 

ティタ:「ティタはそのうちきっといいことがあると思います!

…だって、グラスの中に『酒柱』が立ってるんだもん」

 


 
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