No.394176

爆・熱・進・化

十河さん

ファイヤーの本領発揮!

IS・・

弓道場で弓を構える京

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2012-03-18 23:51:06 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1387   閲覧ユーザー数:1361

ラビットハッチ

 

大和たちは一子たちに由紀江がアルターに着いていった事を話す。

話を聞いた翔一たちはショックを隠せなかった。

 

「そんな・・。」

「まゆっちが・・。」

 

まさか由紀江がゾディアーツに着いていくとは思ってなかったのかいつもの元気な声が全く聞こえなかった。

そんな暗い空気の中、昴は考えていた。

 

「ねえみんな。僕、あいつに着いていく前のまゆっちの顔を見たんだけど・・何かアルターのスイッチャーと共感した部分があったんじゃないかな?」

 

昴の言葉を聞きクリスが質問をする。

 

「どういうことだスバル?」

「うん、人見知り以外に何か負い目に感じている事があるんじゃないかなと僕は思うんだ。」

 

由紀江のことを知るために昴は行動を開始。

いろいろな人に由紀江について話を聞いたりしてある一つの仮説を立てることができた。

大和は卓也らの協力のおかげでスイッチャーを特定できた。

 

「スイッチャーは羽中蒔絵。川神橘に在籍する生徒で周囲からかなり浮わついていていつも一人で怪しげな事をしているらしい。」

「というと?」

「一人でに窓が割れたりしていてそのせいで学校で起こる事象を全て彼女のせいにしているらしい。教師も生徒も。」

「最悪だね・・。」

 

大和の報告を聞き、昴は顔をしかめる。

今度は昴が由紀江に関して聞いたことを話す。

 

「いろんな人にまゆっちの事を聞いたんだけどまゆっちね、昔から天気を当てたり幽霊とかが見えたりとかしていたみたい。お父さんの黛十二段は何も知らなかった・・いや、知ってたかもしれない、羽中っていう人と同じようにあることないこと全てまゆっちのせいにしていたみたい。」

「なるほど、だから共感できたというわけか・・。」

「うん、僕まゆっちと話をしてくる。」

 

そう言って昴は由紀江と話をするためにラビットハッチを後にする。

 

同じ頃、由紀江は羽中の家で話し合った。

羽中の部屋はオカルトグッズでいっぱいで母親もあまり近づかない。

 

「そう、あなたも同じ様な出来事かあったのね。」

「はい・・。」

 

由紀江と羽中は何があったのか楽しく話し合った。

由紀江は不思議と波長が合ったのか松風を介さずに話をした。

あの後スコーピオンからゾディアーツスイッチを受け取っていた。

 

「やっほ~まゆっち♪」

「スバルさん・・。」

 

後ろから笑顔で昴が声をかけてくる。

由紀江は複雑な表情を浮かべる。

 

「まゆっち、僕とお話ししない?」

「私はスバルさんとお話しすることはありません・・。それと特訓の件ですが解消させてもらいます・・。」

 

由紀江はそう言って去ろうとするが昴はなぜかフォーゼドライバーを装着してトランスイッチをオンにする。

 

3・・2・・1・・

 

カウントダウンが聞こえ、由紀江は振り向く。

 

「へ!?」

「変身!」

「ええ~!」

 

昴がフォーゼに変身したことに追いかけて来た卓也と由紀江は驚く。

 

「宇宙/><\キターーー!\>д</よし!行こう!宇宙!」

 

(ロケット・オン)

 

フォーゼは由紀江を掴み、ロケットを装着、ブースターを吹かして飛行。

 

「キャ~!下ろしてくださ~い!スバルさ~ん!」

「スバル~!下ろしてくれ~!」

 

その場には由紀江と松風の悲鳴と唖然となる卓也が残った。

島津寮の使われてない部屋のロッカーへ押し込む。

 

月面

 

「ふえ~ん、酷いですよスバルさ~ん(涙)」

「あはは、まゆっちゴメンね。だけどお話しをしたいのは本当だよ。」

 

フォーゼは由紀江の隣に腰掛け話し始める。

 

「ねえまゆっち。僕ね、いきなり変わろうとしなくていいと思うんだ。」

「え?」

「僕が知ってるまゆっちは可愛くてスタイルがよくて剣が強くて料理が上手。だけど恥ずかしがり屋で僕らが見えない物が見えていてもそれはまゆっちの魅力の一つだと思うんだよね♪」

「ふ、ふええ~!///」

 

恥ずかしげもなく堂々という昴に由紀江は顔を真っ赤にする。

 

「だからさ、無理に変わろうとしないでありのままのまゆっちでいいと思うんだ。ゾディアーツスイッチを手にしたのも変わりたいと思ったからでしょ?」

「・・・。」

 

由紀江は思った。

昴は自分を気味悪がる所か説得しにここまでしてくれた。

その後ラビットハッチへ戻り、川神橘を燃やす計画を立てている事を話す。

 

「一度みなさんを裏切った私ですが羽中さんを止める為に力を貸して下さい!お願いします!」

 

由紀江は頭を下げて大和たちに頼む。

百代たちは不敵な笑みを浮かべ由紀江の肩に手を置く。

 

「心配するな。まゆまゆ。そんなことしなくても私たちは仲間だろう?」

「そうだぜ、俺たちは風間ファミリーで仮面ライダー部だ。だから遠慮しないでどんどん言ってこい!」

 

由紀江は既に居場所と友達を手に入れていたことに気づいてうっすらと涙を浮かべる。

 

川神橘

 

屋上に燃やす為の魔方陣が描かれており、そはには羽中と女子生徒がいた。

そこへ由紀江がやってくる。

 

「待ってたわ。さあこの星にさよならをしましょう。」

「・・・。」

 

由紀江は無言で近づいてアルターの杖を強奪して逃走。

 

「待て!」

「フフフ・・。」

 

(ラストワン)

 

「スイッチも怒ってるわ。」

 

羽中はそう言ってラストワンスイッチを押し、精神がアルターに変わる。

 

「これが上手な人間の捨てかた。さて、裏切り者は処刑しないとね。」

 

アルターは羽中の肉体を睨み付けたあと由紀江の後を追う。

暫く逃げていた由紀江だったがアルターの火炎弾で足を止めてしまう。

 

「私は変わりません!ありのままの私でいいと言ってくれる人がいるから!」

「そう、なら死になさい。月から見放された愚か者。」

「愚か者はお前だ!」

 

杖を下ろそうとしたアルターに昴がダッシュキックを叩き込む。

昴は由紀江の方に向き直り・・。

 

「正真正銘の月からの使者、参上だよ♪」

「はい!スバルさん、ありがとうございます!」

 

由紀江は昴と友情の証を交わす。

そしてアルターを睨み付けながらドライバーを装着、トランスイッチをオンにする。

 

3・・2・・1・・

 

「変身!」

 

昴はフォーゼに変身。

 

「宇宙/><\キターー!\>д</」

 

いつものポーズを決め、拳をアルターに向ける。

 

「仮面ライダーフォーゼ!タイマン張らせてもらうよ!」

「ふん、行け!」

 

アルターは念動力で女子生徒を操り攻撃させる。

いくらフォーゼでも人間を傷つけるわけにはいかない。

 

「くっ、生身の人間に手は出せない!」

「あはは!」

 

逃げ惑うフォーゼを見てアルターは高らかに笑う。

そこへパワーダイザーが現れ女子生徒を掴む。

 

「女子の扱いは私に任せろ。」

「姉さん、こっちだ!」

 

大和たちがビニールシートを持って現れ、シートを広げ百代はそこへ投げ落とす。

 

「大和!ペンダントをちぎれ!それがあいつから送られてる力を供給してる!」

「これか!」

 

松風の指示に大和はペンダントをちぎり、女子生徒は気絶。

 

「よくも・・!」

 

炎弾を放つアルター。

フォーゼは回避しながらエレキを取り出す。

 

「これで行こう!」

 

ロケットとエレキを入れ換えスイッチオン。

 

(エレキ)

(エレキ・オン)

 

アルターを蹴飛ばした反動で後ろへ行きながらエレキステイツにステイツチェンジ。

 

「行くよ!」

 

ソケットを左に差し、切りつけるがラストワンしたアルターの防御が上がっていた。

 

「ラストワンで固くなってる!」

「ふん!」

「くっ!?」

 

アルターは炎弾を放つがフォーゼは横へ回避。

だがアルターは杖を叩きつけ炎のエネルギーを纏わせ、杖を屋上の魔方陣へと投げ込む。

 

「消し飛べ!」

「!?しまった!」

「私に任せろ!」

 

後ろから百代がパワーダイザーを軽快に動かし、壁を伝って屋上へ登り、突き刺さる寸前で杖をキャッチ。

 

「間一髪だったぞ・・。」

 

百代はパワーダイザーのパワーでそのまま杖をへし折る。

 

「お前!よくも!」

「くっ、パワーが上がった!」

 

アルターは猛攻をしかけ、フォーゼは遠くへ投げ飛ばされる。

さらに頭の炎を燃やしてムチのようにしならせて攻撃。

 

「これじゃ近づけない!なら、これで勝負!」

 

フォーゼはエレキを切り、ファイヤーと入れ換えスイッチオン。

 

(ファイヤー)

(ファイヤー・オン)

 

フォーゼが炎に包まれファイヤーステイツへと変わる。

 

「はあ!」

「・・・!?」

 

アルターの猛攻にフォーゼはレーダーとシールドを入れ換えスイッチオン。

 

(シールド)

(シールド・オン)

 

シールドを展開して炎を防御しながらヒーハックガンを放つがあまり状況が変わらなかった。

そんな中、松風と由紀江が何かに気づいた。

 

「大和、何かおかしくないか?」

「何がだ?」

「何というか、炎を受けているのにフォーゼのパワーが上がって・・!」

 

由紀江は何かに気づき大声でフォーゼに呼び掛ける。

 

「スバルさーん!」

「え?」

「盾で攻撃を避けてはダメです!」

「・・オッケー!まゆっちがそう言うなら!」

 

フォーゼはシールドのスイッチをオフにする。

 

「さあ!来い!」

「ふざけてるの!?はぁ!」

 

アルターは怒り攻撃が激しくなる。

フォーゼはアルターの猛攻の中をゆっくりと歩く。

 

「え、どうして!?」

「そうか!」

 

一子はフォーゼの行動に驚くが大和は何かに気づきバガミールを起動して解析を始める。

 

「ワン子、まゆっち。これを見てくれ。熱攻撃を吸収しているんだ。そしてスイッチに蓄積している。凄い・・これがファイヤーステイツの力か・・!」

「スバルさんの力ですよ。」

「スバルの・・?スバルのまゆっちの全てを受け入れる姿勢がファイヤースイッチの眠れる力を引き出したのか・・?」

 

フォーゼは真正面から攻撃を受けているがその攻撃はスイッチに蓄積。

そしてフォーゼは駆け出しアルターのパンチを受け流しながらその遠心力を利用した強烈な回し蹴りを叩き込み距離をとる。

それを見て大和は勝利の指示をフォーゼに送る。

 

「スバル!溜めた力を敵に向けて撃ち出せ!」

「任せて!」

 

フォーゼはファイヤースイッチをヒーハックガンにセット、チャージ音が響く。

 

(リミットブレイク)

 

フォーゼは空中へ浮かび上がりヒーハックガンを構える。

 

「くっ!この!」

「京直伝!ライダー爆熱シュート!」

「そんなああああ!」

 

アルターは炎を放つがフォーゼの放った灼熱のビームがそれを打ち消してアルターを飲み込む。

必殺技・ライダー爆熱シュートが炸裂。

フォーゼの足元にスイッチが転がる。

 

「スイッチオフっと。」

 

フォーゼがスイッチを押すとスイッチは消滅。

フォーゼは変身を解いて由紀江の元へ行き、優しく抱き締める。

由紀江はいきなりの事で驚くが次第に身を任せていく。

 

「まゆっち、もう一人で抱え込まないで。今のまゆっちには僕たち仮面ライダー部がいる。だから今まで溜めてたもの全て吐き出しなよ。」

「グスッ。スバルさん・・。ふえ~ん・・。」

 

由紀江は昴の胸で声を殺して泣いた。

まるで今まで溜めたものを全て吐き出すかのように・・。

 

翌日

 

「ここだ!」

「いい太刀筋ですが甘いです!(私はスバルさんの事が好きです。いつか告白しますよ!)」

 

川のほとりで昴は由紀江と打ち合っていた。

由紀江の表情は晴れやかで楽しげだった。

大和も由紀江の持っていたゾディアーツスイッチのサンプルを確保でき上機嫌で打ち合いを見ていた。

その後石投げをする二人。

大和は由紀江に声をかける。

 

「まゆっち、ゾディアーツスイッチをくれないか?」

「・・・。」

 

大和の言葉に何故か由紀江は顔を背ける。

大和はまさかと思い川を見る。

 

「まゆっち、まさか・・。」

「す、すいません!あのスイッチは川に投げました!」

「・・・。」

 

大和は軽く頭を抱える。

由紀江との絆が深まりますます結束を強くした風間ファミリーこと仮面ライダー部。

果たして次はどんな事件が起こるのか・・?

 


 
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