No.297615

郷愁・強襲・共修中!完成版:其之参(終)

投稿67作品目になりました。
第2回恋姫同人祭り参加作品『だった』作品です、ハイ。
リアルに忙殺され、期間内の投稿が間に合わなかったのと、完成度に自分で満足がいかなかった為、急遽書き直して投稿する事にしました。
既に一部が未完成版でネタバレされてますが、どうかお付き合いしてやってくれたらと思います、ハイ。

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2011-09-11 03:02:07 投稿 / 全25ページ    総閲覧数:6911   閲覧ユーザー数:5990

 

 

歴史が『即興劇』であるならば、偉人や英雄、悪党もまた『演者』に例えられる。

 

 

彼らの『演技』が万人の評価を受け、その功績が善ならば前者、悪ならば後者と、後の世に生き、その脚本に目を通した『観客』が振り分けるのだ。

 

 

そして、その前者、偉人や英雄達は洋々にして『主人公』とされる事が圧倒的に多い。

 

 

しかし、その評価は時として完全に逆転する事さえある。

 

 

何を善とし、何を悪とするか。

 

 

誰を英雄とし、誰を悪党とするか。

 

 

その評価基準は『観客』の数だけ存在するからだ。

 

 

故に、実に、『主人公』は無限の如く存在する。

 

 

自身が最低の評価を下した者に、他人が最上の評価を下す事も決して珍しくない。

 

 

 

 

 

 

―――――では、それが『歴史』ではなく『物語』であったならばどうだろうか?

 

 

 

 

 

人の手によって紡ぎだされる。

 

 

この点において、双方に相違はない。

 

 

しかし、決定的な違いがその間には存在する。

 

 

 

 

 

―――――そう、『正史』か『外史』か、という違いだ。

 

 

 

 

 

『物語』において、『演者』は『選ばれる』のではなく、無から『創り出される』。

 

 

『主人公』は『主人公』として。

 

 

『悪党』は『悪党』として。

 

 

生まれるその瞬間より、その役割を運命づけられる。

 

 

であれば、その『物語』の『作者』は、その『物語』においてのみ神のごとき所業さえも許される。

 

 

彼らの運命を捻じ曲げ、打ち砕き、叩き落とす事さえ。

 

 

その終末を喜劇とするか、悲劇とするかさえ、彼らの裁量に委ねられる。

 

 

 

 

 

―――――さて、ここで考えてみて欲しい。

 

 

 

 

 

『演者』が集い、各々が最良とする『演技』を積み重ねるこの世界。

 

 

今、我々が生きるこの場所は、果たして本当に『正史』だろうか?

 

 

何を馬鹿な、と一蹴する前に熟考してみて欲しい。

 

 

この世界を我々が『正史』だと思っているだけで、この世界が『正史』だと断定できる証拠、保障、それに類する何かがあるだろうか?

 

 

自分達が立つこの舞台が『外史』でないという可能性は、本当に皆無だろうか?

 

 

 

 

 

―――――そして、自分達が『創り出された存在』でないという可能性は、本当に皆無だろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ、こりゃ……?」

 

視界を悉く埋め尽くす、現代日本流『満漢全席』とでも言えばいいのだろうか、数え切れない品々を目前にして漏れたのは、そんな驚嘆に塗り潰された間抜けな呟きだった。

そして、その一言を満足そうに咀嚼し終えた華琳が一歩を踏み出し、未だ思考回路が誤作動を起こしている一刀に言う。

 

「『さぷらいず』よ。皆、貴方の為の、ね」

 

「サプライズって……いや、確かに驚いたけどさ」

 

ハンバーグやら天麩羅やら、以前に一度は話した記憶のあるメニューばかり。

よくよく見れば、使われている食材には実際のそれとは異なる代用品もちらほらと見受けられた。

つまり、これらの料理を用意してくれたのは他でもなく、

 

「態々、作ってくれたのか?」

 

「えぇ。私だけじゃないけどね」

 

「はいっ!!皆、御主人様の為に、って頑張ったんですよ!!」

 

桃香の言葉に一刀が辺りを見渡せば、嬉しそうに頬を染める者、照れ臭そうに顔を背ける者、反応こそ十人十色ではあったものの、概ね抱いている感情は同じであるらしい。

 

「か~ずとっ、解ってるわよね?」

 

「……雪蓮?」

 

「私達は貴方を喜ばせる為に、これだけの事をしてあげたのよ?だったら、貴方がこれからしなきゃならない事、解るわよね?」

 

『アンタは特に何もしていないだろう』というツッコミは呑み込んで、同意するように頷く一同。

そして、

 

「―――あぁ、そういう事か」

 

遅れていた理解が追いついたのか、一刀は納得したように大仰な首肯をもって答え、

 

 

 

「解った、楽しませてもらうよ」

 

 

 

その一言が、酒宴の幕開けとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間は弱冠遡って…………………

 

 

 

 

 

 

 

「『立食ぱーてぃ』、ですか?」

 

「そうっ、それもただのぱーてぃじゃないんだ!!出す料理は御主人様の故郷のお料理ばっかりなの!!……どうかな?愛紗ちゃん、朱里ちゃん」

 

「いいと思いますよ、桃香様。美以ちゃん達の時も、『ぷにぷにの実』でしたっけ、持ち帰ってまで食べたがってたくらいですし」

 

洛陽は玉座の間に集う恋姫達を前に、三人の王が提案したのは実にシンプルなものであった。

 

「ふむ、故郷の料理か……確かに、盲点でしたな」

 

「確かに、天の料理は我々には思いつきもしないものばかりだったな」

 

「でしょう?でも、ここじゃ普段から口にするのもそうそう出来る事じゃないできないじゃない?だったら、私達で用意してあげればいいと思ったの」

 

天の料理を主とした立食パーティの開催。

彼女達の職業柄か、一刀から得る天の情報は技術や文化など、政経に通ずるものが主になりがちだが、華琳や琉流を中心とした『料理を趣味嗜好としている恋姫』達に対しては実益も兼ねて、時折献立を教わったりもしていた。

その中には再現可能なもの、完全ではないにしろ代用の食材を用いれば再現可能なものも多々あり、それが一刀の楽しみの一つである事は公然に事実でもあった。

 

「どう、琉流?私が覚えている限りで再現可能だった献立はこんなものなのだけれど」

 

「そうですね……今の貯蔵庫でしたら、これは少し厳しいと思います。あ、でもこれは豆腐やお芋を代わりに使えば……あ、紫苑さん。この食材なんですけど―――」

 

「あぁ、これね。だったら、私達の蔵に余裕があるから、分けてあげられると思うわ」

 

そう、華琳の言う『貴方達の協力が不可欠』というのは、この為である。

文化や調理器具、生活水準までまるで違うこの大陸において現代日本の料理を再現するのは難しい。

それは調理環境もさることながら、材料を揃える事自体が非常に困難だからである。

育成環境や難易度、入手経路や保存状況、加工技術やその他諸々、条件を挙げていけばキリがない。

故に、この企画を現実のものとする為には、三国全体の協力をもってして材料をかき集める必要があった。

 

 

 

そして、その理由はもう一つ。

 

 

 

「あぁ、そうそう。言い忘れていたけれど、今回の料理の用意は、皆にも協力してもらうからね」

 

『…………はい?』

 

惚けたように恋姫達が視線を向ける中、華琳は何食わぬ顔で告げる。

 

「聞こえなかったかしら?ここにいる皆で、一刀に振る舞う料理を作る、と言ってるのよ」

 

『え、ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?』

 

皆が驚くのも無理はない。

改めていうのもなんだが、今ここに集う恋姫達に料理が得手である者は正直多くない。

むしろ、中には一時期『毒創料理』とまで評される腕前(腕前と言うのは少々躊躇われるが)の持ち主さえいる。

『無茶だ』一同全員、そう思った事だろう。

しかし、である。

 

「皆、否定する前によく考えてみなさい。今回、一刀は何に飢えてあんな風になってしまったのかしら?」

 

『何』に飢えてなど、言うまでもない。

永らく離れ、帰る術も見つからぬ『故郷』、そして『家族』。

 

「でも、自惚れる訳じゃなく、一刀はこの大陸を『もう一つの故郷』と思っているないし、思い始めてくれていると思う。元からお人好しの面もあったけれど、ただそれだけで見ず知らずの大多数の為に、あれほど真剣になれる男を、人間を、少なくとも私は知らない」

 

『…………』

 

皆が口を噤み、耳を傾けていた。

普段、彼女が一刀の名を口にするだけで罵詈雑言の悉くを吐き出す桂花でさえ、否定を声を上げる事はなかった。

 

「つまり、今の一刀に足りないもの、一刀が欲しているものは、『故郷』という『場所』ではなく『家族』。つまり『人』じゃないかと、私は思ってるの」

 

「ふむ……そこまでは理解できない事もない。が、華琳殿。それと我々が料理を作る事にどういう関係が?」

 

皆が首を傾げる中、華琳は若干頬を紅潮させながら続け、

 

 

 

「こほん。皆、考えてみて頂戴。『高級料亭の満漢全席』と『大切な人の手作り料理』、ふとした時に食べたくなるのって、どちらかしら?」

 

『―――あ』

 

 

 

 

 

 

そう、こういう訳だ。

 

 

 

華琳の言葉に納得するや否や(中には『表面上は』納得していないような態度をとっていた者も一部いたが)、積極的に企画に参加。

 

 

 

三羽烏が一刀を城から連れ出した後に厨房に集合、料理が得意なメンバーは勿論調理、武官組は木卓の運搬や薪割り、軍師組は蔵の整理や材料の下拵え等、適材適所に振り分けられた作業を開始。

 

 

 

それほどの人数で催される宴会ともなれば、用意しなければならない品数や量は膨大なものとなり、それら全てを知識の乏しい天の料理のみで構成する事は不可能に近いので、当然ながら通常の、『大陸の料理』もまた作らなければならない為、その作業量は凄まじいものとなる。

 

 

 

『夕刻まで』という期限でも間に合うかどうか、その境界線は怪しくもあったのだが、そこは企画の原案者が『彼女』なだけはある。

 

 

 

見事、時限までに間に合わせ、今に至るという訳だ。

 

 

 

既に各々、自由に飲み食いを始め、喧々諤々たる様を見せていた。

 

 

 

そしてその最中、この宴会の主賓たる彼はというと―――――

 

 

 

 

「…………」

 

ビュッフェのように山盛りにされた取り皿から一つ、口に運んで咀嚼する。

旨い。そして、巧い。

華琳が主催となって用意したのだ、高級な材料で、最高の調理で作られているのだろう。

しかし、何よりも、

 

「ははっ」

 

自然と、こみ上げてきた。

 

「これも美味しいよ、御主人様!!あ、これは私が野菜切ったんだよ!!あ、えっと、こっちはね―――」

 

嬉々として山のように皿に料理を積み上げて来る桃香。

 

「どうかしら?火加減は申し分ないと思うんだけど?」

 

何度も料理の出来具合を確かめる華琳。

 

「か~ずと~、飲んでる~っ!?あっははははは~っ!!」

 

既にアルコールの回った赤ら顔で笑い上戸と化している雪蓮。

 

「―――暖かいな」

 

それは決して、ただ美味しいだけでは生まれない感覚。

 

「はぁ……参ったな」

 

ここまでとは思ってなかった。

自分の落胆や困惑の度合いも。

彼女達の自分への心配も。

改めての自覚。

果たして、何度目だろうか?

その度に、一種の自責や後悔を感じざるを得なくて、

 

「そんな力ない笑顔なんて、この場には似つかわしくありませんよ、一刀殿」

 

「? 稟じゃないか。珍しいな、稟の方から声をかけてくるのは」

 

「あ、えぇ、まぁ、そうなんですが……」

 

「……どうしたんだ?」

 

普段は理路整然とした彼女らしくない物言いだった。

所在なさげに揺れる視線。

若干の汗を滲ませながら、暫し戸惑いの体を見せる、そんな稟の背後から、

 

「―――おい、稟。もっとはっきり言えよ」

 

「む、無責任なっ。押しつけたのは貴女の方ではありませんかっ」

 

「……焔耶、何してるんだ?」

 

「お、お館っ!?どうしてっ!?」

 

「いや、解るって。ってか、随分珍しい組み合わせだな」

 

内緒話には不向きな大きすぎる声と隠しきれない明らかな体格差で一目瞭然である。

居心地悪そうに、自分よりも小さな背中から現れる焔耶もまた、先程からの稟と似たような態度の様子。

要するに、

 

「なぁ、俺、二人に何かしたっけ?」

 

『っ!?』

 

そう、何処か遠慮しているような、一線ひいているような。

―――まぁ、心当たりがなくもないのだが。

稟も焔耶も、それぞれの主にゾッコン状態な訳で、そんな彼女達が態々自分の為にここまでの労力を費やしているわけで、

 

(無理もないか。俺のせいで二人の気苦労を増やしてるわけだし)

 

苦笑と共にいい加減、最近の自分の態度省みようとして、

 

「あぁ、もうっ!!余計にお館落ち込ませてどうすんだよっ、私っ!!」

 

「えぇ。いい加減、腹を決めましょう」

 

「?」

 

何やら気合いを入れなおすような意気込みの後、二人は同時にこちらを向いて、

 

「お、お館っ!!」

 

「か、一刀殿っ!!」

 

「はい?」

 

『ちょっとこっちへ!!』

 

「へっ、何っ、また説明なしなの!?今日で何回目だよこれええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――で。

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――で、これは?」

 

相変わらず、その細腕からは想像もつかない強力で連行された先、目の前に鎮座していたのは真桜謹製の崑崙(コンロ)の上の一杯の鍋だった。

くつくつと煮える音がやんわりと鼓膜を刺激し、蓋の穴からはしゅんしゅんと噴き出す湯気が『食べ頃である』と自己主張を繰り返す。

 

「火鍋?まぁ割と好きな方ではあるけど」

 

一刀がそういう結果に行き着くのも無理はない。

日本でこそ『鍋料理』と言えば寄せ、水炊き、すき焼き、しゃぶしゃぶと、メジャーどころから郷土料理に至るまで実に数多くが存在するものの、この大陸でにおいては『鍋料理=火鍋』という等式が成り立つとさえ言える程に、火鍋は圧倒的にメジャーなのである。

 

(というか、真っ先に鍋料理で火鍋が出てくる辺り、俺もこの大陸に染まって来てるって事かな)

 

心中密かに、そう苦笑する一刀に、

 

「あ、いや、そうじゃなくて、」

 

「あぁ、もう!!早く開けて下さい!!」

 

「うぇっ!?あ、あぁ……」

 

只ならぬ威圧感に若干の怯みを覚えつつ蓋を開けた瞬間、

 

 

 

「これって……」

 

 

 

鍋の中身は、ここ暫く目にしなかった―――否、つい先日、目にする事が叶わなかったものだった。

海鮮出汁の効いた半透明のスープは火鍋のそれとは程遠く、煮込まれている具材も白菜や豆腐など、明らかに和風を意識した選択。

何より食後に食べるのであろう傍らに準備されている麺は、以前微かに教えた覚えのある手打ちの『うどん』な訳で、

 

「その、お館が楽しみにしてたのに、私達のせいで食べ損ねちゃったし」

 

「私達なりの『お詫びの印』という訳です」

 

「でも、出汁に使ってる食材って、詳しくは教えてくれなかったけど結構高価だったり、貴重なものばかりだったはずなんだけど?」

 

そう、昆布や鰹節なんてこの時系列、この大陸では技術、素材の生息地の双方において用意するのは不可能に限りなく近いのである。

当然、旨味調味料や成分のみを抽出した顆粒タイプの出汁パックなんていう便利なものもない訳で、

 

「よく用意出来たなぁ。俺達が取り寄せた時は、少なくとも届くまで五日くらいかかったのに」

 

「あ~、いや、そこら辺は、な。稟」

 

「え、えぇ、そうですね。偶々です、偶々」

 

あからさまに視線を反らし、適当な雰囲気で誤魔化そうとする二人。

ステレオタイプに『隠し事がアリマスヨ~』と訴えまくっていた。

それでもまぁ『鍋が食べられる』という喜びの方が大きく、その為に尽力してくれた(そうなのだろうと判断した)事の方が嬉しい訳で由とするか、と判断した、その時だった。

 

「くすっ、そこまで隠す事でもないじゃないですか、お二人とも」

 

『るっ、琉流!?』

 

「あのですね、兄様?」

 

「ん?」

 

『ちょ、待っ、』

 

耳を貸してくれ、という合図に頭を下げ、耳を傾けた一刀に琉流が告げたのは、

 

 

 

「お二人とも、このぱーてぃのお話を聞いた後、私に相談しに来たんですよ。『お金は自分達が出すから、もう一度あの鍋を作ってあげられないか』って」

 

「えっ……」

 

 

 

自分でも、忘れている事さえ忘れていた。

確かに先日、琉流に頼んで『日本の鍋』の再現してもらったものの、先に待ち合わせの店に来ていた美羽、七乃、焔耶、稟の四人(主に前半の二人)が先走って汁まで完食してしまい、結局最も楽しみにしていた一刀は一口も食べられなかった、という小事件があったのである。

背筋に突然、しかしじんわりと伝わる何か。

それは決して嫌悪感を覚えるようなものではなく、むしろ、

 

「稟、焔耶……本当か?」

 

「あ、えっと、まぁ、その」

 

「その、あれではあまりに申し訳ないと思いまして、ですね」

 

しどろもどろになりながらも、どうやら否定はしていない。

しかも照れから来ているのであろう赤で頬を染めているのだ、これはもう確定と言っていい。

 

「取り敢えず、そういう事だからさ……食べてくれよ、お館」

 

「貴方に食べて貰う為に私達も手伝ったんです。……まぁ、手伝ったと言っても材料を切った程度で、殆ど琉流に任せてしまいましたけど」

 

「……そうか」

 

悪い気はしない。

する訳がない。

山盛りの取り皿を一旦傍らに置き、取り分け用に用意されていた小鉢を手に取り、

 

「んじゃ、遠慮なく」

 

野菜、肉、豆腐、茸、エトセトラ、バランス良くよそって、

 

 

 

「ほら、焔耶の分」

 

「―――へ?」

 

 

 

差し出す小鉢に呆然とする焔耶。

 

「ん?何か嫌いなものでも入ってたか?」

 

「あ、いや、そういう事じゃなくて、」

 

「だったらいいだろ。ほら。ん~っと、稟は嫌いなものとか入ってるか?」

 

「はい?いえ、私も特に嫌いなものは―――というか、私達が言ってるのはそういう事ではなくて、ですね、」

 

「ん?何だ、稟?」

 

半ば無理矢理に焔耶に小鉢を押し付け、続けて稟の分をよそい始めた一刀に話しかけようとして、

 

 

 

「あ、あのの、主様?」

 

 

 

「? この声は、」

 

これまた、今日何度目かという背後からの呼び声。

しかし、明らかに幼く、明らかに下から聞こえる。

振り向き、視線を下げた先にいたのは、

 

「美羽」

 

予想通りの声の主にしゃがみこんで視線を合わせると、彼女は何処か悔しそうな、大切そうに何かの瓶を抱えているのが解った。

 

「二人に、聞いたのじゃ。この前の鍋のお詫びをすると。でも、でもの、今の妾には、主様に、あげられるものも、持っておらぬし、何かを作る事も出来ぬ。主様に何もしてやれぬのじゃ」

 

「……うん」

 

「それで、それでの、他に主様にお詫びが出来る事は、これくらいしか思いつかなかったのじゃ……」

 

そう言いながら差し出したのは、抱え込んでいた瓶。

見れば、中に漂うのは鮮やかな琥珀色の液体。

そう、蜂蜜。

彼女の、最上の好物である。

 

「風にの、聞いたのじゃ。主様は、あの鍋をとても楽しみにしていたと。それを、妾は全部平らげてしもうて、それで主様は天の故郷に帰ってしまうかもしれぬと……そんなの、そんなの、嫌なのじゃあ」

 

「……うん」

 

「だから、の、妾の楽しみを、今日は主様にあげるのじゃ。今度は、妾が我慢するのじゃ。じゃから、の、ひっく、主様、お願いじゃから、いなくならないでたもお……」

 

押し付けるように、擦りつけるように、胸板にぶつかる瓶と小さな頭。

声が湿り始めたのも、震え始めたのも、聞き間違いではないようだ。

ふと視線を上げてみれば、何処か居心地悪そうな表情の七乃が、取り皿の料理を口に運びながら、興味がないような素振りでこちらを窺っていた。

そして、

 

「……そっか。有難うな、美羽」

 

泣きじゃくる彼女を宥める為、抱き締めるように回す腕。

何度も、何度も、後頭部を優しく撫でる掌。

 

「あの日の事は気にしてないよ。むしろ、さっきまですっかり忘れてたくらいなんだ。でも、ちゃんと覚えててくれたんだな」

 

「ひっく、うぐっ」

 

「大丈夫だ。怒ってないし、いなくなったりしない。大丈夫、大丈夫だから……」

 

そのまま片腕を彼女の下に回し、抱き上げる。

その様は、さながら親子のようにすら見えた者さえいるだろう。

実際、何人かは二人を見ながら羨望の眼差しを向けていた。

 

「ほら、美羽も一緒に食べるか?」

 

「ぐすっ、れ、れもっ、これは主様の為に、二人がっ」

 

「そ、そうだぞお館っ!!これはお館が食べてくれなきゃ意味がないんだって!!」

 

「あのなぁ、焔耶。何も『俺は食べない』とは言ってないだろう?ほれ、稟の分な」

 

『……は?』

 

唖然とする二人。

一刀は稟の分をよそった小鉢を渡し、器用に片手で準備を進めながら、

 

「言わなかったか?俺の国の鍋は大人数でワイワイ言いながら食べるのが一番美味しい、って。ほら、琉流」

 

「私もいいんですか?」

 

「あの時、琉流も食べ損ねてただろう?」

 

「あ、有難う御座います!!」

 

「お、お館……」

 

「一刀殿……」

 

「ほら、食べようぜ」

 

差し出す箸を受け取るのを、今度は躊躇わなかった。

この後、崑崙の周囲には食欲をそそる香りと、団欒の空気と、絶えない笑い声が飽和していた。

 

 

 

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

その後も、宴会は実に盛況を見せた。

亞莎や翠が以前に失敗した塩餡の胡麻団子や豚の丸焼きを用意してきたり、

璃々が初めて挑戦した微笑ましい料理を披露したかと思えば、続けざまに愛紗の『毒創料理』が出てきたり、張三姉妹や袁家主従のミニライブが開かれたかと思えば、

最終的には飲兵衛メンバーが酒乱と化し、周囲のメンバーにアルコールと傍迷惑をばら撒き始めてからは混沌の一言に尽きた。

何時の間にやら皆は完全に趣旨を忘れ、飲めや歌えやの大騒ぎ。

しかし、これこそが彼女達らしい『いつもの光景』。

徐々に一刀の表情にも『喜』や『楽』の割合が増え始め、やがて宴も酣となった頃。

未だ素面を保てているメンバーが潰れてしまった連中の介抱に回り、一刀は主賓という事で一足先に部屋へ戻される事に。

が、このまま眠りに就くのは何処となく躊躇われ、一刀がふと歩みを進めた城壁の上には、先客がいた。

 

「よぅ、一刀。随分盛り上がってたな」

 

「華佗。それに、」

 

「どぅふふっ、お久し振りねぇん御主人様ぁん❤」

 

「……貂蝉」

 

げんなりと両の肩を落とすのも、無理もない。

その理由の説明は、不要だろう?

 

「来てたのか。ってか、今日は卑弥呼は一緒じゃないんだな」

 

「あらぁん、アタシ達だって年がら年中暇してる訳じゃなぁいのよん♪む・し・ろ、御主人様の為に東西南北、愛の力で全力疾走よん❤」

 

疾走ってのは表現ではないんだろうなぁ、とか思いつつ、

 

「まぁいいや……少し、訊きたい事もあったし」

 

「あらあらまぁまぁ、アタシのスリーサイズ?」

 

「そんなデータには食指も動かないから。……真面目な話だ、真面目に答えてくれ」

 

「……いいわ、話してみて頂戴」

 

彼の言葉にただならぬ空気を感じ取ったのだろう、流石の貂蝉も態度を改め、耳を傾ける。

この場で唯一、恐らく話すのであろう概要を知る華佗もまた、口出しもせず黙り込んでいた。

 

 

 

 

貂蝉。以前、天下一品武道会の時に、ちらっと言ってたな。愛紗が『新たな外史の起点を担った』って。

 

 

 

―――――あら、覚えてたのねん。でも、それがどうかしたのかしらん?

 

 

 

初めは『何の事だろう?』と思ってた。『外史』って確か、正式なものじゃない歴史書の事だよな?早い話が、民間や個人の解釈が入った、オリジナルの歴史って訳だ。

 

 

 

―――――……そうねん。

 

 

 

だが、お前は言ったな。『愛紗が外史の起点を担った』って。最初は歴史小説みたいに愛紗、つまり関羽にスポットを当てた歴史でもあるのかと思ってたが、それは『この世界の愛紗』にも言える事だ。態々そんな言い方をする必要はない。

 

 

 

―――――……それで?

 

 

 

つまり、こういう事じゃないのか?この世界とは違う、パラレルワールドが幾つもあって、俺や皆と同じような、っていうか、俺や皆が他にもいる。お前はあの時、こうも言ってたもんな。『今回の御主人様(おれ)』は知らなくてもいい、って。

 

 

 

―――――…………。

 

 

 

そう考えるとな貂蝉、お前の立場も何となく見えてくるんだよ。お前は文字通り『世界』を渡り歩く事が出来る、一種の観測者のようなもの。違うか?

 

 

 

―――――ふふっ、お見事ね。まさか、あれだけの言葉でそこまで推測できるなんて、『今回の御主人様』は相当切れ者みたいねん。

 

 

 

そういう言い方をするって事は、俺の推測は当たっていると判断していいのかな?

 

 

 

―――――えぇ、結構よん。

 

 

 

そうか……となると一つ、訊きたい事があるんだけどさ。

 

 

 

―――――……あまり、良い話じゃあないみたいねん。

 

 

 

あぁ。正直、嘘であって欲しいと思ってる……でも、事実確認だけは、しておきたいんだ。

 

 

 

―――――いいわん、アタシに解る事なら教えてあげる。それで、訊きたい事って何かしらん?

 

 

 

……なぁ、貂蝉。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――俺は、北郷一刀は、創り出された架空の存在じゃないのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

「最初は俺も正史、所謂『現実』から、この世界に落とされたんだと思ってた。まるで、あれだ、『胡蝶之夢』、丁度、あれみたいな感じでさ。でもさ、最近気付いたんだよ。美以達が故郷に帰りたがってるのを、実際に帰ってあんなに嬉しそうなのを見て。ああいう風にさ、長い間故郷を離れたら、そこに程度の大小や、そう思うまでの期間の長短はあったとしても、帰りたがるのが普通のはずなんだよ。……けどさ、気付いちまったんだ。

 

―――俺さ、全くと言っていいほど、帰りたがってないんだよ。

 

俺がこの大陸をそれほど気に入っちまったのか、それとも故郷にそれほど未練がなかったのか……でもさ、妹や爺ちゃん、親父や母さん、それに不動さんや及川、『家族』や『友達』事は、今でもはっきりと覚えてるんだ。それほど大切なら、未練がないはずがないんだよ。いくらこの大陸を、皆を気に入ってたとしても、一度だけでも帰って、ほんの少しでも顔を見たがるはずなんだよっ!!声を聞きたがるはずなんだよっ!!なのにっ、ついこの間、美以達が帰りたがるのを視るまで、俺の頭はちっともそう考えなかったっ!!そういう結論に至らなかったっ!!……自惚れる訳じゃないが、そんな簡単に家族や友達を諦められる程、俺は冷たくない積もりだ。そりゃ皆の事だって大切さ。でも……比べられるものじゃないとしても、迷うくらいするはずだろう?だとしたら、考えたくはないが、『そうなんじゃないか?』って邪推しちまうんだよ。

 

―――俺の存在は『作り物』なんじゃないかって。

 

だってそうだろ?大事に思うはずなのに、大事に思ってない。だとしたら、俺が『いる』と思い込んでるだけで、俺には『家族』も『友人』もいない、もしくはその存在さえも作り物なんじゃないかって。思い返してみれば、あの時もそうだった。俺がこの世界に落とされて間もない頃。一歩間違えば死んじまうような異郷に独りでほっぽり出されて、いくら必死だったとしても、いくら混乱していたとしても、あの頃の俺は『帰りたい』なんて一度も思わなかったんだ。まるでそれが『当然』みたいに。おかしいだろ、あまりにも。考えちまうだろ、余計な事まで。俺はただ、この『世界』の、いや、この『物語』の為だけに生み出された人格で、都合のいい記憶だけを埋め込まれた、作り物…………ははっ、笑い飛ばしたいのに、有り得ないって言い切りたいのに、そう出来ない俺がいるんだ」

 

 

「……それで、御主人様は私に何を教えて欲しいの?」

 

 

「俺は、北郷一刀は、『本物の人間』か?それとも、この物語の『登場人物』か?」

 

 

「……はっきり、言った方がいい?」

 

 

「あぁ、是非ともそうしてくれ。言葉を濁さず、誤魔化しもせず、単刀直入に、事実だけを教えてくれ」

 

 

「そう……それじゃ、はっきり言うわね」

 

 

 

 

 

 

 

―――――その通りよ。『北郷一刀』はこの『外史』の為に生み出された『登場人物』よ。

 

 

 

 

 

 

 

「……そうか」

 

その表情は果たして、落胆のようにも、安堵のようにも見えた。

城壁に背中を預け、力の抜けた両腕は重力に従いだらりと垂れる。

 

「道理で、都合のいい知識ばかり知ってる訳だ」

 

『三国志』は当然、技術や文化。

今思えば、随分と都合のいいタイミングで、都合のいい知識ばかり引き出せたものである。

 

「ショック、かしら?」

 

「そりゃあね。要は、俺は『作者』の駒って訳だろ?俺の言動は全て、そいつの思い通り。『物語』を盛り上げる為の操り人形って訳だ」

 

何とも自嘲的な笑み。

しかし、何処か清々しくすら見えるのは、

 

「でもまぁ、すっきりしたよ。これで今晩からは、ゆっくりと眠れそうだ」

 

「……あのね、御主人様?」

 

「ん?」

 

「確かに御主人様は創り出された存在かもしれない。……でもね、『作者』が『物語』を作るのは、『観客』がいるからこそなのよ」

 

「……いきなり、何の話だ?」

 

「そして『物語』が続くと言う事は、『観客』がそれを望んだという事。だからこそ、外史は延々と増え続けるの」

 

「……あぁ、そういう事か。大丈夫だよ、貂蝉。俺は別に、自棄になってる訳じゃないから」

 

何か合点がいったのか一刀は反動をつけるように壁から離れ、姿勢を正して言い放った。

 

 

 

 

 

 

―――――足掻いてやるさ、最期までな。例え、『作者』がこの『物語』を作るのを止めたとしても、『外史』がある限りは、俺は必要とされてるってことなんだろ?

 

 

 

 

 

 

「―――どぅふ、どぅふふふふふふふ❤」

 

「……貂蝉、どうした?」

 

夜空の下、色々台無しにする不気味な笑い声。

それを気にも留めず、一刀は尋ねる。

 

「べっつにぃん♪これなら心配ないかと思ったのよん❤」

 

「……お前に心配してもらうようになったら末期だろ、色々と」

 

「ぬぁんですっとぅえ!?失礼しちゃうわん!!」

 

「ははっ。……さて、そろそろ寝るよ。明日からちゃんと、政務に戻らないとな」

 

背中を向け、城壁を降りようとして、

 

「―――あぁ、貂蝉」

 

「あらぁん、何かしらぁん?」

 

「最後に一つ、頼まれてくれないか?」

 

 

 

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれなら、大丈夫そうだな。

 

 

 

―――――そうねぇん。きっと、この『外史』は大丈夫だわぁん。

 

 

 

さて、俺もそろそろ行くか。

 

 

 

―――――あらぁん?だぁりん、もう行っちゃうのかしらぁん?

 

 

 

もう、アイツに治療は必要ない。俺は医者だ。次の患者の元に向かうさ。

 

 

 

―――――あぁん、そういう所も素敵ぃん❤アタシもついて行くわぁん―――と、言いたい所だけど。

 

 

 

仕事があるだろ、貂蝉。

 

 

 

―――――えぇ。大切な『届け物』がねぇん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

 

ふわふわと、水泡のように浮上する意識。

 

 

暖かく柔らかい布団の誘惑を振り払って、私は起きる。

 

 

いつもと同じ、明るい朝。

 

 

いつもと同じ、寂しい朝。

 

 

青い鳥のように、後から気付かされた。

 

 

「お兄ちゃん……」

 

 

『夢であって』と思いながら毎日目覚める。

 

 

馬鹿で、鈍感で、でもいつだって真っ直ぐな人。

 

 

突然いなくなったあの日から、もう何年経っただろう?

 

 

ねぇ、私もフランチェスカに入ったんだよ?

 

 

おんなじ制服着てるんだよ?

 

 

おんなじ校舎に通ってるんだよ?

 

 

本当なら、一緒に―――

 

 

「……あれ?」

 

 

違った。

 

 

いつもと、ほんの少し違った。

 

 

枕元。

 

 

見慣れてるけど見慣れない、一枚の布切れ。

 

 

聖フランチェスカの男子用制服、その切れ端。

 

 

ボロボロで、泥だらけで、どうしたらこんなになるのって思ったけど、今はそんなのどうでもよかった。

 

 

縫いこまれている一文の最後、懐かしささえ感じるようになってしまった、その名前。

 

 

電話を手に取った。

 

 

電話帳から実家を見つけて、コールをかける。

 

 

「もう、ずっと音信不通だった癖にっ」

 

 

出てくれたのは、お爺ちゃんだった。

 

 

自然と弾む自分の声に、思った。

 

 

「あ、あのね、お爺ちゃん、お兄ちゃんが―――――」

 

 

『あぁ、人間って泣きながらでも笑えるんだ』って。

 

 

 

 

 

 

 

 

―――海内存知己 天涯若比隣 (この世界に自分を理解してくれる者がいれば、天の果て地の果てと離れていようとも隣にいるようなものである) 一刀

 

 

 

 

 

(終)

 

後書きです、ハイ。

 

やっと、やっと書き上がりましたぁ……

 

その期間、実に一月以上。そりゃ祭りの間には書き上がらんわなww

 

いやねぇ、言い訳させてもらいますと、こんなに大人数のキャラすべてを上手いこと噛み合わせるって物凄い所業なんですよ。

 

なんで割と俺の印象に残っているイベントetcから抜粋した結果がこちらです。ご了承ください。

 

―――さて、これでやっと『盲目』『蒼穹』の執筆に戻れます。

 

本編の方を楽しみにして下さっている皆様、もう少しお待ちくださいませ。

 

あぁ、それと最後に補足。

 

一刀が妹に贈った制服の切れ端。

 

あれは凪が新しい制服を作ってくれた後、古い制服の一部を使って作ったものです。

 

 

 

で、

 

 

 

今回の『郷愁・郷愁・共修中!』、最初はただ単に皆が一刀を元気づける為だけの賑やかなギャグ系話になる予定でした。

 

ですが、そのネタを集める為に恋姫本編や萌将伝をプレイしなおして思ったのが『一刀の故郷に対する気持ちの希薄さ』でした。

 

確かに作中、何度か触れているシーンはあるんです。(実家の説明だったり、妹の存在を明かしたり)

 

でも、彼が明確に『帰りたい』と明言しているシーンは何処にもないんですよ。

 

思ってるかさえも怪しい。しかし、普通ならだれもが抱く感情であるはず。

 

そう考えて辿り着いた結論が『北郷一刀は主人公だから』というものでした。

 

『主人公』は『物語』を放棄する事を許されません。

 

『主人公』は『物語』の牽引を義務付けられています。

 

例えどのような能力の持ち主だろうと『主人公』として生み出された時点で、その役は誰にもとってかわる事は出来ないのです。

 

そして、その『物語』が結末を迎えたと同時、殆どの場合で彼らの存在は『作者』の中でも、その『物語』に魅せられた『観客』にとっても過去になってしまいます。

 

 

――――なんか、寂しい話だと思いませんか?

 

 

だからこそ、魅せられた『観客』達が頑張らなきゃと思うのです。

 

第二の『作者』となるもよし。

 

薦める事でより多くの『観客』を作るもよし。

 

そうして『観客』が増え続ける限り、『物語』は決して過去形にはならないんじゃないかな、なんて考えてみたり。

 

……オリ主もの書いてる俺が言える台詞じゃない気もしなくはありませんがww

 

まぁ要するに、何が言いたいかというと、

 

 

――――彼らを活かすも殺すも、恋姫という『物語』に魅せられた我々次第だ、とこういう事です。

 

 

『何を若造が偉そうな事を』とか思うかもしれませんが、笑い飛ばす前に考えて欲しい。

 

これを読んでくれてると言う事は、貴方もきっと恋姫に魅せられた『観客』の一人であるハズ。

 

貴方の中に、彼らの『物語』は生まれていませんか?

 

その『物語』を、多くの人に知って欲しいとは思いませんか?どう思うのか、気になりませんか?

 

物書きになる切欠なんて、本当に単純なものですよ?

 

必要なのは、ほんの小さな一歩。

 

貴方も、始めてみませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――的な事を祭り期間内に纏めようとしてたんですけどねww

 

いやぁ、説得力皆無かなww

 

ま、少しでも頭の片隅に置いてくれたら、なんて思います。

 

では、次回の更新でお会いしましょう。

 

でわでわノシ

 

 

 

 

 

 

…………次の更新は『蒼穹』です。

 

 

【郷愁】

1、他郷にあって故郷を懐かしく思う気持ち。ノスタルジア。

2、過去のものや遠い昔などにひかれる気持ち。

 

 

【強襲】

1、強引に攻めること。強攻。

2、猛烈な勢いで襲うこと。

 

 

【共修】

1、一緒に勉強すること。

 

 


 
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