No.208678

恋姫無双 ~約束~

初めての投稿です。

完全に自己満足の作品なので、嫌な方はスルーして下さい。

一応、魏ENDアフターの蜀バージョンです。

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2011-03-29 03:12:36 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:13160   閲覧ユーザー数:10097

 

三国統一したある日の朝

 

 

一刀の部屋に、蒲公英が気分よくドアを開け

 

 

一刀を起こそうと、「ご主人様~朝だよ~♪」と声を掛けながら布団を捲ると・・

 

 

寝ている一刀の身体全体が白い光に包まれている状態であった。

 

 

蒲公英がそれを見ると

 

 

「キャー、何これ・・」と大声を出すと、蒲公英の後にやって来た翠が、

 

 

「蒲公英、朝から何、大声を出しているんだよ」と部屋に入ると、光に包まれている一刀を見て、布団に駆け寄り「何だよ、これ・・」驚きと何か不安な予感がしたので、

 

 

「蒲公英、すぐ皆を呼んで来い!」と大声で蒲公英に命じると、蒲公英も翠の尋常でない様子を感じ、

 

 

「お姉様、ここお願い!」と脱兎の如く、部屋を飛び出した。

 

 

すると、光に包まれた一刀が目を覚まし、

 

 

「朝から、何、大声出しているんだよ」と目を擦りながら、身体を起こすと光に包まれている自分の姿を見て、

 

 

「何だよ、これ・・」と小さく呟き、横にいた翠に一刀が

 

 

「翠、ごめんな・・、俺、天の国に帰ってしまうことになったみたい」

 

 

翠は「う・・嘘だろ・・、何かの冗談だろ・・・」と辛うじて声を出したものの、一刀は

 

 

「嘘じゃないんだ、ほら・・」と言って、一刀は徐々に消えかかっている自分の身体を示した。

 

 

翠は、消えかかる一刀の姿を見て、

 

 

「ご主人様・・、帰らないでくれよ!、私らと一緒に居てくれよ!」

 

 

と大声で泣き叫んだが、一刀は悲しそうな顔で

 

 

「俺も皆と一緒に居たいよ・・、でもどうにもならないんだ・・」

 

 

翠は、以前一刀と蒲公英と3人で城壁の上で、宴会していた時の約束を思い出し、

 

 

「ご主人様言ってくれたよな、俺の力が及ぶなら、運命だって変えてやる、ここに残ってみせるよ、私のために」

「それだったら今、頑張って、ここに残ってくれよ!」

 

 

と泣きながら一刀に訴えたが、一刀は困った顔して

 

 

「翠、約束破ってしまってごめん・・、せっかく俺を信じてくれと言ったのに結局嘘付いてしまったもんな・・」

 

 

その間、一刀の身体が段々消えてゆき、翠が泣きながら小声で

 

 

「ご主人様の嘘付き・・どうして消えてしまうんだよ・・」

 

 

涙が溢れた状態で一刀を見つめていたが、そんな中一刀が翠に申し訳ない顔をして

 

 

「翠、最後に3つほどお願いをしたいがいいか?」

 

 

と確認したところ、翠が頷くと

 

 

「まず1つ目、皆に消えてごめんと言っていてくれ」

 

 

「2つ目、星にあの約束を頼むと、無理だったら約束を破っても別に構わないと伝えてくれ、内容は星しか知らないから」

 

 

「3つ目・・、このような状態で言う話ではないのだが・・、最後にお別れのキスをしてくれ」

 

 

と言うと、翠は泣きながら顔を赤らめ、いつもの言葉にならない言葉を出さず、

 

 

「こんな時に何考えているんだ、このエロエロ魔人が・・」

 

 

と呟きながら、一刀の前に立ちもじもじしていたが、一刀は

 

 

「ホントに翠って可愛いよな」

 

 

と言いながら、お別れのキスをした。

 

 

そこで蒲公英が桃香や愛紗、全員を連れてやってくる音がしたが、一刀の身体もほとんど消えかかっている状態であった。

 

 

「ご主人様、皆に会うため、もう少しだけ頑張ってくれよ!」

 

 

翠が一刀に訴えたが、一刀は

 

 

「翠、ごめん、もう持ちそうにないよ、最後にありがとうな・・」

 

 

と言い切ると同時に白い光が再度輝き、一刀の姿が部屋から消えてしまった。

 

 

翠は、光が収まってから、部屋の周りを見ると一刀の姿が消えてしまったのを目の当たりにして、

その場で両膝を付き、放心状態になってしまった。

 

 

それと同時に、蒲公英ら部屋に飛び込むと一刀の姿が見えなかったので、愛紗が

 

 

「翠、ご主人様は!」

 

 

と詰め寄ると翠は、愛紗らの方に向くと、小声で

 

 

「ご主人様は、天の国に帰ってしまったよ・・、皆に消えてごめんと・・」

 

 

と言い切ると、その場泣き崩れてしまった。

 

 

そして蜀は、深い悲しみの1日となってしまった。

 

 

 

 

 

 

 
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