No.111702

真恋姫無双  蓮華と小蓮のセージのお勉強

Thyleさん

今回のお話は本編でなんか小難しい専門用語
が出てきましたのでその補足説明的なものです。
講師は呉の蓮華様による魅惑の帝王学講座です。

※最近知った技ですが添付している図が読みづらいと感じた

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2009-12-11 23:59:46 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2411   閲覧ユーザー数:2218

  

蓮華と小蓮のセージのお勉強講座

 

 

 

 

 

       

 

       <はじめに>

 

             本編で何か訳のわからない、専門用語がでてきたぞ!

             と言う貴方に講師の蓮華先生による魅惑の帝王学を

             指導してくれます。(看板に偽りあり)

 

           

             これを読めば他の作品を読んで当時の行政システム

             を理解しやすくなるかもしれません。(……多分)

 

           

 

             

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               <蓮華と小蓮のセージの帝王学講座>

 

 

   小蓮「オネーサマ、小蓮は勉強きらいです。(キッパリ)」

 

   蓮華「口頭一番に……小蓮も王族の一員なのだから政治について学ぶ必要があるのだぞ」

 

   小蓮「ブーブー、そんなの冥琳や穏にやらせればいいじゃない」

 

   蓮華「はぁ~ 一部の家臣に政治の実権を握らせればどうなるか知っているの?」

 

   小蓮「この話にある摂関政治(せっかんせいじ)になってしまうのでしょ~♪」

 

   蓮華「そう、王朝で大功臣が丞相職につく場合には敬意を表し相国(又は相邦)と言う地位

      や君主を補佐した最高位の官吏として丞相職に就くものが、皇帝の代理者、又は皇帝

      の補佐者として政治の実権を独占し続けた政治形態を摂関政治と言うの。

   

      このようなことになると宗室(皇室のこと)には、もはや力はなくその実権を握った

      家臣にいい様に利用されてしまうようになっていくの」

 

   小蓮「けど、丞相には何か色々あるみたいだけど……」

 

   蓮華「そう丞相と言っても君主を補佐した最高位の官吏は一人だけが就くのではなく時代

      により、例えば、前漢時代の劉邦の時代では左丞相、右丞相の地位があり王朝毎に

      どちらが上かはコロコロ変わっていたり、また、正宰相、副宰相と呼ばれることもあったの」

 

   小蓮「宦官も丞相職に就くことが出来たんだよね~♪」

 

   蓮華「……良く知っているわね。そう儒教では宦官は人にあらずという考えから男性でも女

      性でもない中間の人物として中人と言う言葉が使われるようになり、その為宦官の場

      合は中丞相とも呼ばれていたそうよ」

 

   小蓮「小蓮アタマいい~♪」

 

   蓮華「この摂関政治は君主より力がある家臣が実権を握るのだけれど、逆に皇帝の親族、

      国父母方が皇帝が幼い等を理由に『上皇』と称して皇帝に代わって政務を直接行う

      院政という政治形態もあるの。

      もっとも、この院政は君主位譲位者が後継者の後見として実質的な政務を行うという

      政治体制だから皇帝が成人したら消えるので恒久的な制度としてはきわめて稀なの」

 

 

 

 

 

 

 

 

   小蓮「けど、魏の曹操の施政はまるで、独裁政治のような感じだけど……」

 

   蓮華「専制政治と独裁政治は一見同じに見えるけど、全然違うものなの。

      専制政治は中国では一番早くに出たのが伝説の帝王・堯の時代とされているの。

      そして、専制政治の一番の特徴は、身分が確立しており、統治者と被統治者が完全に

      分離。支配者の地位は国民の支持ではなく、血統など別の理由によって保証されるこ

      となの。

   

      一方で独裁政治とは国民の大多数の支持によって権力を付与された独裁者による政治

      で統治者と被統治者が密接であることが特徴なの」

 

   小蓮「と言うことは、独裁政治では国民の支持が得られなかったりしたら、権力を維持でき

      ないから独裁者は弾圧的行為に走るけど、これはある意味、統治者と被統治者が密接

      でなけらばならないからなのね」

 

   蓮華「そう。そしてランクはダウンして君主による統治を君主政といい、これが枝分かれし

      て法で君主の権力が制限されていない政治形態を専制君主制、法で拘束されている政

      治形態を制限君主制(又は立憲君主制)とも言うの」

 

   小蓮「けど皇帝は血脈によって代々皇帝になっているけど?」

 

   蓮華「血脈を重視する君主制(世襲君主制)では全ての君主が同じ家系に属することで、

      家族間の愛情や家臣の忠誠など安定性を内包しているだけでなく、政権の継続性

      や将来の予測可能という点でも高い安定性があるの。よく『御家の為』という発

      想がでてくる理由はここにあるの」

 

   小蓮「ふ~ん、けど末端である民にとって政治体制がコロコロ変わっては大変じゃないの?」

 

   蓮華「ところが、政権中枢ではハチの巣を突いたような大騒ぎになるけど、一番小さい

      政治形態である県の下位には郷というものがある。

      大体、郷の長はその邑の高年齢の三人の老人が選ばれることから、三老でと呼ば

      れるの。 そしてこの三老が実質的な邑の民政を取り仕切るの。

      一方で訴訟・治安等においては亭という役職がいてその下に実戦部隊である亭長

      があり前漢の劉邦がなっていた亭長とはコレなの、さらにその下に亭長を補佐す

      る亭吏があるの」

   

   下図のがその組織図よ

   蓮華「この図をもとに説明すると、州を治める政権をもつのが刺史で、州軍を統率する兵権

      を持つのが牧なの、しかし、後漢末期では有力豪族が私兵を持ったり刺史が兵権を

      掌握していたりとかなりアバウトな部分があるの。

      

      その為社会不安が醸成され、各地で反乱が起きるようになるにつれて政権しか権限

      がなかった刺史を州牧という兵権ももつ役職が創設されたの。

      そして初代州牧には劉焉、劉虞、黄琬等といったの九卿クラスの重臣を要所をしめ

      たの。州牧は、兵権も含めた州内全般の統治権が付与され実質上王に近い権力が

      あったそうよ。

      なお後漢では州は全国でたった13州しかなく、その内の13人の一人に入る董卓さん

      はかなり優秀な施政者であったそうよ」

 

   小蓮「よく『太守』という言葉を聞くけど…地方行政のトップじゃないの?」

 

   蓮華「これは某戦略ゲームの影響で知名度があるけど、実際は州の下で、県を幾つか集

      めてまとめた郡という長官的役職を『太守(又は単に守と言う)』と呼ぶの

      行政システムの長では太守がトップで、それを監視するのが刺史なの。

      その為、組織図上では刺史は、太守の上位官職だけど実質では刺史は下で当時

      の出世コースでは刺史を経験して、洛陽に近い太守になるのが一般的なコース

      なの。

      まあ、このような行政システムのおかげで中央政権が変わったとしても下々の

      行政システムに変化がないことから中央の意向を三老や亭に連絡するだけで末

      端まで政治が行き届くようになっているというわけ

                             ……って、小蓮何処いくの!?」

 

   小蓮「小蓮は一刀と愛の無政府国家に亡命しに行ってきま~す」

   一刀「愛の無政府……ロリもO.K、規制の無いハーレムルート!?(ニヤリ)」

 

   蓮華「……誰か!南海覇王を持て!」

 

        


 
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