No.1063274

スマブラ Stern des Lichts 86 ~天秤は傾かない~

Nobuさん

魔物との戦い、その2。
全員参戦を、ここで表現したかったんです。

2021-06-01 11:37:58 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:568   閲覧ユーザー数:568

「みんな、がんばってましゅね……」

 プリンは後ろを見ながら呟く。

 スマブラメンバーの数も、どんどん減っていった。

 だが、スマブラメンバーは臆しない。

 何故なら、キーラとダーズへ繋がる道を、仲間達が託しているからだ。

「ルカリオしゃん、てきがきたでしゅ!」

「……ああ」

「ウアァァァァァァァァァ」

 プリン達を狙う敵は、多数の屍兵だ。

 戦士や魔道士、ソシアルナイトだけでなく、ペガサスナイトやドラゴンナイトの屍兵もいる。

「いけっ、ブレイズ!」

「リザーッ!」

 ロートはモンスターボールの中からリザードンのブレイズを呼び出す。

 ブレイズは口から火炎を吐き、屍兵の群れを焼き払った。

「それっ!」

「……ぬぅん!」

 ルカリオは空を飛んでいるペガサスナイトの屍兵をはどうだんで撃ち、パックマンがフルーツターゲットで追撃する。

「やあ!」

「健康になりますよ!」

 ソレイユとリュンヌは協力してヨガのポーズにより屍兵を撃退する。

 プリンはマジカルシャインで屍兵を怯ませ、攻撃するブレイズとルカリオを支援した。

 すると、プリンの攻撃を受けていないペガサスナイトの屍兵が、プリン目掛けて襲い掛かった。

「きゃあぁ!」

 プリンは吹っ飛んでしまい、場外に落ちかける。

 空を飛んで復帰するが、ペガサスナイトの屍兵は見逃さず、プリンに槍を突き刺そうとする。

「ブレイズ、そらをとぶ!」

「リザァァァ!」

 その直前、ブレイズは空を飛んでプリンを掴み、屍兵の攻撃範囲から逃れた。

 ブレイズはプリンを安全な場所に休ませた。

「後は私達に」

「任せてください!」

 ソレイユとリュンヌの対空攻撃で、ドラゴンナイトの屍兵の体力は削られる。

「フィオーレ、あいつの翼を掴んで引っ張るんだ!」

「フッシー!」

 ロートはブレイズからフシギソウのフィオーレに交代し、ドラゴンナイトの屍兵が乗るドラゴンの翼をつるのムチで絡み取る。

「大丈夫か、フィオーレ。私も手伝うぞ」

「フシフーシ!」

 引っ張るのは容易ではなかったが、ルカリオがやってきて共に引っ張り、ついにドラゴンナイトの屍兵は墜落する。

 そして、地上に墜落したドラゴンナイトの屍兵は、ルカリオのインファイトによって倒された。

 同時に全ての屍兵が散り散りになって逃げていく。

 どうやら、この屍兵がリーダーだったようだ。

 

「道は作ったぞ」

「みんな、頑張ってくれ……!」

 戦った六人のスマブラメンバーに、疲れがどっと襲い掛かる。

 彼らを見たスマブラメンバーは頷いて、先に進むのだった。

「また魔物が来たか!」

 スマブラメンバーの前に、またもや魔物が現れる。

 戦うのは、デデデ、ランス、パックンフラワー、ジュカイン、オリマー、ベヨネッタの六人だ。

「大王様はボクがお守りいたします!」

「おお、頼りになるゾイ、ランス!」

 ランスはデデデの前に立ち、先陣を切って魔物と戦った。

 槍による刺突攻撃と薙ぎ払いが、襲い掛かるワドルドゥやサーキブルを倒す。

「ガブガブー!」

「シザークロス!」

 パックンフラワーはシューリンガンやポイズンブレスで魔物を牽制する。

 そこに、ジュカインの交差する一閃が入った。

 オリマーは三匹のピクミンに的確な指示を出して攻撃させる。

「はっ! それっ!」

 ベヨネッタの華麗なバレットアーツにより、天使の群れは次々と撃ち落とされた。

 オリマーはピクミンを死なせないように、ピクミンを笛で呼んで魔物から離れさせる。

 ランスはデデデにしっかりついていきながら、デデデと共に皆を守っていく。

「これでも喰らうゾイ!」

「それっ!」

 デデデはゴルドーを投げて、ブロントバートやバードンを撃ち落とす。

 墜落したブロントバートやバードンに、ランスの槍が突き刺さり、瀕死になった。

「ガブ!」

「それ!」

 パックンフラワーが首を伸ばしてヘイホーを打ち上げると、ベヨネッタのバレットアーツが炸裂した。

「エナジーボール! リーフストーム!」

 ジュカインは距離を取り、エナジーボールを放って体力を削る。

 そして、リーフストームによってこの場にいた全ての魔物を一掃した。

 

「これで、魔物は全滅した……よね?」

「そのようだな……」

 魔物の気配が周囲から消えていく。

 どうやら、後ろにいたスマブラメンバーが、キーラとダーズがよこした魔物を倒したようだ。

 スマブラメンバーの前には、ぶつかり合う光と闇の塊があった。

 よく見ると、光と闇の中にはスマブラメンバーが今まで戦ってきたボスの姿がある。

「あの光は……!」

「お前達よ、我輩に続くのだ!」

「ああ!」

「僕は負けない……!」

 クッパ、ジュニア、マルス、ロイ、アイク、クラウドは光の中に飛び込んだ。

 

 六人が光の中に飛び込むと、恐ろしい容姿をしたクッパの姿がある。

 それは、光の世界で戦ったギガクッパだった。

 あの時、マリオ達が倒したはずだが、キーラの力でこの世界に蘇ったのだ。

 ギガクッパと相見えたクッパは拳を握り締める。

「我輩はキーラにこやつに変えられて、マリオと戦わされていたのか……」

「お父さん……」

 ジュニアが心配そうに父親の顔を見る。

「心配するな、ジュニア。こんな強敵に、我輩は敗れるかもしれない。……我輩、一人だけではな!」

「そうだね。みんながいれば、必ず勝てる」

「スピリッツ達も僕達を信じてくれている。その期待に応えなきゃね」

「この世界を守るために、俺は立ち止まらない」

「だから、俺は、俺の道を進む!」

「みんな……」

 マルス、ロイ、アイク、クラウドが剣を掲げる。

 彼らの姿を見たジュニアは、勇気づけられた。

「よぉーし! ぼくも頑張るぞぉー!!」

 ジュニアは満面の笑みを浮かべて、片手を上げた。

 ギガクッパとの戦いが始まる。

「おっと!」

「はぁっ!」

「せいっ!」

「やぁっ!」

 ジュニアはギガクッパの腕振り攻撃をかわし、クッパクラウンのフォークで攻撃する。

 マルス、ロイ、アイクは飛び道具がないため、ヒット&アウェイで確実にダメージを与えた。

「破晄撃」

 クラウドはバスターソードを振り、衝撃波でギガクッパを切り刻む。

「グゴアァァァァァァァ!」

「ジュニア!」

「お父さん!」

 ギガクッパは口から炎を吐いてジュニアを攻撃しようとするが、クッパが庇った。

 すると、ギガクッパは大声を出してクッパ、ジュニア、ロイを金縛りにした。

「ぐぅぅっ……!」

「か、身体が動かない……!」

「しかも、凄い攻撃をしそうだよ……」

 そうこうしている間に、ギガクッパが強力な攻撃の準備をしている。

 このままでは、六人が全滅してしまう。

「その前に倒せばいいんだ。クラウドとアイクは力を溜めて待ってて」

「「ああ」」

「グオォォォォォォォォォ!」

 ギガクッパがクラウドとアイクに襲い掛かる。

 マルスはファルシオンを構えたまま、微動だにしない。

「……シールドブレイカー!」

「グオォォ!」

 ギガクッパが爪を振りかざす。

 マルスはギガクッパが攻撃してくる寸前、ギガクッパの防御の薄い部分を狙い、ファルシオンでそこを貫く。

 ギガクッパは叫び声を上げて悶える。

「今だよ、アイク、クラウド!」

「ああ、いくぞ!!」

「はあああぁぁぁぁぁっ!!」

 アイクは勢いよくラグネルを叩きつけ、蒼炎でギガクッパを燃やす。

 そして、クラウドが高速で斬り払い、斬り上げ、斬り下ろしの三連撃を行う。

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 ギガクッパは叫び声を上げてのたうち回る。

「これで、とどめだ!」

 クッパが右腕を大きく振り回し、ギガクッパに渾身の一撃を放つ。

 ただのパンチだが、大魔王であるクッパの手にかかればそれすら致命傷となる。

 そして、ギガクッパは白い光となって消滅するのだった。

 

「一度蘇った奴など、恐るるに足らず! ガーッハッハッハッハッハ!!」

 クッパはギガクッパが消えた場所を見ながら、大声で笑った。

「流石だね、お父さん!」

「ジュニアよ、ゆく……ぐぅっ!」

 クッパがジュニアを引いてついていこうとすると、疲労から急に動けなくなった。

「お父さん!?」

「わ、我輩はもう限界なのだ。あのまま進めば我輩は死んでしまう。お前達! 決して無理はするな!!」

 それは、クッパなりの気遣いであった。

 マルス、ロイ、アイク、クラウドは、クッパ親子と共に帰りを待つのだった。

「みんなを信じて、僕も待つよ」

「ギガクッパは倒したんだからね」

「ああ……」

「大事なのは、仲間だ」

「ギガクッパが倒れた……」

「よし、次はこいつだ!」

 クッパ達の活躍で、ギガクッパは倒れ、残る光の数は2つ、闇の数は3つとなった。

 こどもリンク、フォックス、ネス、リュカ、ガノンドロフ、ジョーカーは闇の中に飛び込んだ。

 

「グオオオオオオォォォォォォ!」

 闇の中で待ち受けていたのは、シャドウ達が聖地で戦った魔王ガノンだった。

 再び魔王ガノンと戦う事になったガノンドロフは、ごくりと唾を飲む。

 こどもリンクは勇気を振り絞り、コキリの剣を構えた。

 ガノンドロフも大剣をどこかから取り出す。

「……来いっ!!」

 こどもリンクが叫ぶと共に、魔王ガノンとの再戦が始まった。

 フォックス、ネス、リュカ、ジョーカーも、こどもリンクとガノンに続いた。

 

「グガアアアアァァァァァァァァ!!」

 魔王ガノンは両手に持った大剣を高く掲げて雷を宿し、斬撃と同時に雷弾を放った。

 六人はすぐにシールドを張り、雷を防いだ。

「せいやっ!」

 こどもリンクは魔王ガノンの尻尾目掛けて、コキリの剣で刺突攻撃した。

 魔王ガノンはかわそうとするが、こどもリンクはかわした場所に素早く動いて尻尾をコキリの剣で突いた。

 フォックスはブラスターを撃ちつつ、相手の出方を伺っている。

「はぁぁぁっ!」

「PKファイアー!」

 ガノンドロフは魔王ガノンに渾身の一撃を放つが、魔王ガノンには当たらなかった。

 ネスは炎の弾丸を魔王ガノンの尻尾に放ち、尻尾を炎で包み込んで燃やす。

「スクンダ!」

 ジョーカーはペルソナ、アルセーヌの力を借りて魔王ガノンの動きを遅くする。

 これにより、攻撃が当たりやすくなった。

「ありがとう、ジョーカー! えいっ!」

 リュカはぼうっきれを振り、魔王ガノンに会心の一撃を放った。

 こどもリンクは魔王ガノンの尻尾をコキリの剣で斬りつける。

「グオオオオオオオオオオオ!!」

「カウンター!」

 魔王ガノンはガノンドロフに両手の大剣を振り下ろすが、リュカが張ったバリアで逆に跳ね返す。

 すると魔王ガノンはリュカに向かって突進し、二本の大剣で切り裂こうとした。

「うわあぁ!?」

「危ない!」

 大剣がリュカに当たる寸前、フォックスが庇って斬られた。

 浅くない傷を負ったフォックスの顔が苦痛に歪む。

「フォックスさん、大丈夫!?」

「ぐっ……」

「今、治すよ! ライフアップ!」

 リュカはライフアップを唱えて、フォックスの傷を癒す。

 しかし、彼を完全に癒す事はできなかった。

「駄目だ、回復が上手くできない」

「無理はするな、下がってろ」

「ああ」

 ジョーカーは傷ついたフォックスを見て、これ以上の戦闘は危険と判断してフォックスを後ろに下がらせた。

 

「エイハ!」

「どりゃあ!」

 ジョーカーは素早く魔王ガノンの背後に回り、エイハを唱えて自身に注意を向けさせる。

 ガノンドロフは魔王ガノンが振り向いたところに大剣を勢いよく振り下ろし、大ダメージを与えた。

「PKフリーズ!」

「せいやぁっ!」

 リュカはPSIで氷を作り出し、魔王ガノンに氷を投げつけた。

 凍り付く事はなかったが隙ができたため、ネスは魔王ガノンの尻尾をバットで殴った。

「ゴガアアアアアアアアアア!!」

「サイコシールド!」

 魔王ガノンは口からレーザーを放ち、フォックス達を一掃しようとする。

 ネスがサイコシールドを張り、レーザーを防ごうとするが、威力は高くサイコシールドは砕け散り、レーザーは貫通してしまう。

「……」

 全員、魔王ガノンの攻撃を食らって瀕死だ。

 このままでは、全滅するのも時間の問題である。

「……俺があいつを倒す」

 すると、瀕死のフォックスがゆっくりと立ち上がり震える手でブラスターを構えた。

「フォックス! 本気!?」

「ああ……お前らは俺のために頑張ったんだ。今度は、俺がやる番だからな……!」

 手がぶれていて、照準は合わさっていない。

 それでも、フォックスの目は、魔王ガノンに向いている。

「フォックス、やめて!」

「ガアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 魔王ガノンの大剣がフォックスに振り下ろされる。

 当たってしまえば、身体は真っ二つだ。

「とどめだ!!」

 フォックスが放ったブラスターの光線が、魔王ガノンの尻尾目掛けて飛んでいく。

「ギャアアアアアアアアアアアア!!」

 それが魔王ガノンに命中すると、魔王ガノンは大声を上げて苦しみ出した。

 そして、魔王ガノンは黒い煙に包まれ、爆発四散して消えるのだった。

 

「や……った……」

 フォックスはそう言って、ぺたりと座った。

 勝利への喜びと疲労が、同時に来たのだろう。

「お疲れ様、みんな」

 ジョーカーは魔王ガノンと戦ったメンバーを労う。

 アルセーヌも表情には出さないが喜んでいた。

「は……はは……ははは、はは……」

 ガノンドロフも疲れてしまい、バタン、という音と共に倒れた。

「みんな、お疲れ様。後は私達に任せてくださいね。……さあ、ピット、いくわよ!」

「はい、パルテナ様!」

 フォックス達の活躍を見たパルテナは、彼らの活躍を無駄にしないためにピットと共に光の中に飛び込んだ。

 ウォッチ、リィン、ヨッシー、バンジョーとカズーイも、二人に続いて光の中に飛び込んだ。

 

「ゴガアアアアアアアアアアア!!」

 光の中にいたのは、火竜リオレウスだった。

 リオレウスの巨体に、ピットはごくりと唾を飲み込んだ。

「ピット、慌てちゃダメよ。まずは準備するわ」

 パルテナは味方全員を強化する奇跡を使った。

「それっ!」

「とおっ!」

 ピットとバンジョーの会心の一撃が、リオレウスの頭部に炸裂する。

 強化された一撃は、リオレウスの体力を大きく減らした。

「ジャッジ……7!」

 ウォッチはリオレウスに近付き、ハンマーで叩いてジャッジする。

 数字は7であり、チョコレートが落ちてきた。

 直後にリオレウスが咆哮してウォッチにダメージを与えるが、チョコレートを食べてすぐに回復した。

「それそれそれ~!」

「オート照準!」

「ロボビーム!」

 ヨッシーがバタ足キックでリオレウスを攻撃している最中に、パルテナは距離を取って杖から弾丸を放ち、リオレウスを撃つ。

 リィンも遠距離からレーザーを放って追撃した。

 すると、リオレウスは空を飛び、口から強力な火炎弾を放った。

 火炎弾は地面に命中すると、大爆発が起こる。

 ピットは飛翔の奇跡を使ってかわし、残りの五人もかすり傷で済むが、炎が残ったため歩きにくくなる。

 六人は炎が消えるまで、ジャンプなどで空中を飛び回った。

「ヤァッ」

「ジャイロ!」

 ウォッチは炎が消えたのを見計らい、空中から鍵を刺してリオレウスを攻撃した。

 リィンはリオレウスが飛ぶ方向にジャイロを設置し、上手くリオレウスにジャイロを当てた。

「せいっ!」

 パルテナの神弓から放たれた光の矢がリオレウスに命中すると、リオレウスは気絶した。

「今です!」

「どりゃあっ!」

 パルテナの掛け声で、五人は一斉にリオレウスを攻撃した。

 ヨッシーは卵とキック、ピットはパルテナの神弓、ウォッチは平面道具、リィンは腕。

 パルテナの奇跡がこもっているため、威力は極めて高く、リオレウスを瀕死に追い込んだ。

 

「カズーイ! 今ならいけるよ!」

「ええ!」

「タマゴばきゅーん!」

 カズーイがリオレウスに卵爆弾を放ち、爆発と同時にバンジョーが飛び上がる。

 そして、バンジョーが勢いよく体当たりすると、リオレウスは大声を上げた。

「グアアアアアアアアアアア!!」

 そのままリオレウスは倒れ、衝撃波が起こる。

 リオレウスは白い光になり、消滅した。

 

「もう大丈夫だよ」

「キーラもダーズも、必ずやっつけるのよ!」

「私達は貴方達の勝利を信じてますよ~」

「だから、僕達を信じてくださいね!」


 
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