No.1016298

Octo Story 第14話「壁を乗り越えて」

Nobuさん

ポリュープが、いよいよ4つのアレを入手しますが……。

2020-01-18 08:00:53 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:602   閲覧ユーザー数:602

 いよいよ、最後のアレまで残すところ試練はあと3つとなった。

 

 ワタシ達がお相手ヨ! ジョシリョ区駅

 →エイトカプセルを 守りきれ!

 チャレンジ料 2000

 ブキ1 スプラッシュボム

 ブキ2 クイックボム

 ブキ3 カーリングボム

 

「フム……敵さんが待ち構えておるのゥ」

 ……チャレンジ料2000、だと!?

 しかも、私はサブウェポンしか使えない!?

 と思ったら、メインウェポンを自分で選ぶのか。

 私はスプラシューターを取って、エイトカプセルの防衛に入った。

 

 ……そこだ。

 私は動き回りながら、魂無きタコゾネスをスプラシューターで撃つ。

 タコゾネス達はエイトカプセルを優先している、だからそのように動けばいいんだな。

 着地の隙を狙って、私はタコゾネスを撃つ。

 よし、タコゾネスが倒れた。

 スプラッシュボムを設置して、タコゾネスを迎撃。

 インクに潜りながら、相手のインクを避けていく。

 もうすぐタコゾネスがリスポーンするぞ。

 ……そこだ! よし、ボムが命中した。

 

 何っ、警告音が鳴った!?

 しまった、エイトカプセルが攻撃されている!

 すぐにそちらに向かわなければ。

 私はインクの弾幕を掻い潜り、エイトカプセルを撃ったタコゾネスを仕留めた。

「まだまだ来るぞ! 踏ん張れー!」

 残り時間はあと僅かだが、エイトカプセルは次第に傷ついていく。

 箱に隠れていたタコゾネスを背後から仕留め、

 すぐにエイトカプセルを狙うタコゾネスにスプラッシュボムを投げる。

 く、あと少しだというのに、また警告音が……!

 私はスペシャルウェポン・ジェットパックを発動、エイトカプセルを守るために攻撃する。

 あと5秒……4秒……3秒……2秒……1秒……。

 よし! 試練を達成した!

 

 まったく、タコゾネスの攻撃は激しかったな。

 多くの試練をこなしてきた今の私の敵ではない。

 ……エイトカプセルが受けたダメージは、かなり多かったが。

 ねらってないのに壊れて、いや~ん エチスケチ・ワンタッ地駅

 →同じ形にせよ!

 チャレンジ料 2000

 ブキ1 ボトルガイザー

 ブキ2 スプラチャージャー

 ブキ3 Rブラスターエリート

 

 私はボトルガイザーを装備してこの試練に挑んだ。

 空には、パチンコというブキ? が浮かんでいる。

 

「見本と同じカタチになるように、木箱をケズリましょ~♪」

「マジかよ……デカすぎんだろ」

 

 壊していい箱には、ちゃんと目印があるらしい。

 一体これは何をモチーフにしたんだ?

 私はインクを塗って潜り、目印となる箱を慎重に壊していった。

 ……おっと、誤射してしまった。

 時間はかかるが、一気に壊すよりは少しずつ壊していった方がいい。

 制限時間はないのだからな。

 

 私は目的の木箱を撃って鍵を落とす。

 集中力を切らしたら、誤射してしまう。

 インクを補充しつつ、目的の木箱のみを撃ち、上から下に落ちていく。

 上からだと色が分かりにくいな……でも、私はしっかりと集中して見極めた。

 よし、上手くいったようだ。

 おっと、頭のブロックが時計回りに回る。

 どうやら、ゴールが開いたようだ。

 私は鍵を開けた後、すぐに見本の像の上まで登る。

 そして、ゴール! 試練を達成するのだった。

 

「いよいよ、チャレンジはあと1つですね!」

「頑張れよ、ハチ!」

 テンタクルズが応援してくれている。

 この、次の試練が終わり、アレを手に入れれば、

 私達はついに、約束の地に行く事ができる――

 私達の胸が高まる。

 そして、私はついに――この駅に行った。

 

 温泉旅行でリフレッシュ アン・チエイジン郡駅

 →ヤツを 倒せ!

 チャレンジ料 3000

 ブキ ジェットパック

 

 これが、私が実質最後に挑む試練となった。

 音頭と共にインクの中から姿を現したのは、タコツボビバノン・除菌プラスだった。

 

 私はジェットパックで上昇し、攻撃したが……攻撃が全く相手に届かない。

 一旦蛸の姿に戻ってインクに潜り、攻撃が届く範囲に上がる。

 相手の攻撃を食らいながらも、私は吊り下げている蛸を撃ち落としていく。

「弱点のタコ足が出たぞィ! 撃てーィ!」

 やったぞ、チャンスだ!

 私は集中し、タコツボビバノンのタコ足を撃った。

 タコ足が爆発した後、私は蛸の姿に戻り、再び人の姿になってタコツボビバノンを待ち構える。

 しばらくするとタコ足がうねり、吊り下げる蛸が四体になった。

「シャー! どんどんいくゾ!」

「壁のダッシュ板は、センプクで登れば使えます!」

 今度は、四つも落とさなければいけないのか。

 私はダッシュ板を登り、打点を高い位置でキープし、攻撃を避けながら蛸を撃っていく。

 む、シャワー攻撃が来た。避ける。

 ちっ……インクを残してきたか。

 今度はトビタコポッドで目の前にやってきた!?

 危ない危ない、ギリギリセーフ。

 私は攻撃を避けながら全ての蛸を撃ち落とし、タコ足を再び撃ち尽くした。

 

 今度は、ヘリコプターがついた蛸が四体か。

 トビタコポッドも撃ってくるし、壁を突き抜けるハイパープレッサーまで。

 おっと危ない、シャワー攻撃が来たな。

 高く上がりつつ、インクに潜りながら隙を伺い、蛸を正確に撃ち落としていく。

 そして、最後の蛸が地上に落ち、最後のタコ足を撃ったところで、

 タコツボビバノン・除菌プラスが大爆発する。

 こうして、私の駅での試練は――終わった。

 

 封印せしアレ、ここに眠る ヤッテミ荘駅

 

 そして、私はついに、4つ目のアレが眠るこの駅に辿り着いた。

「狭い部屋だなー」

「先輩の部屋が広すぎるんですよ~」

 私はスプラシューターを手に、真っ直ぐアレがある場所に走っていく。

 光の玉に入っていたのは、丸い形の蓋だった。

 スプラシューターで光の玉を膨らませ、限界まで膨らんでパン、と光の玉が割れ、

 中からアレが飛び出してきた。

 私はアレを撮影した後、台車で運ぶのだった。

『おめでとうございマス! 最後のアレを手に入れましタネ!!!!』

 約束通り、私は全てのアレを集めた。

 デンワは大喜びしていた。

『いや~、まいっタ! ホントに揃えちゃうトハ!』

 本当に全てのアレを揃えたのだ。

 これで、私は――約束の地へ行く事ができる。

『それデハ、約束の地へ案内しますので、こちらへ来てくだサイ!』

 私はデンワの案内で、鳴っている彼(?)の前に立ち、受話器に手をかけた。

 さあ、私を約束の地に連れて行ってくれ。

 予想通りなら、念願の地上なのだが……。

『約束の地へ行きまスカ?』

 私は頷いた。

『ホントに行きまスカ?』

 私は頷いた。

『約束の地へ行くという事で、ホントによろしいでスネ?』

 ――おかしい。

 地上に行けるならすぐに行かせるはずなのに、こいつは何度も私に聞いている。

 明らかにデンワは何か隠している。

 不安になりながらも、私は、“約束の地”へ行く事を選んだ。

 

『おめでとうございマス、No.10008! コレで約束の地への扉が開放されマス!!!』

 デンワは歓喜の声を上げる。

 すると、デンワの傍にあった「アレ」が、音を立てて光り、動き出した。

 デンワの取っ手もぐるぐると素早く回転している。

 アタリメ司令が張った張り紙も飛んでいき、背中のカバーも外れていく。

 デンワの叫び声と共に、4つのアレが合体し――1つの機械へと変わっていった。

『さあ、お入りくだサイ!! さあ、さあ!!』

 デンワは私とアタリメ司令に、機械の中に入るように促した。

「やっとこれで地上に出られるのゥ!!」

 アタリメ司令は、ようやく地上に出られると喜ぶ。

 しかし、私は嫌な予感がして、首をぶんぶんと横に振り、拒否する。

 だが、アタリメ司令は無理矢理私を連れていった。

 そして、機械の扉が閉まろうとした時に、テンタクルズが私達に警告した。

「あ、ちょっと待ってください!! これ……よく見たら、ミキサーじゃないですか!?」

「ゲッ! マジじゃん!! どーゆーこと!?」

 もう遅いよ……私達はミキサーの中に入れられてしまった。

 私達はゆっくりと上に登っていく。

『材料ノセットガ完了シマシタ……ネリモノヘノ加工ヲスタートシマス……』

 ネリモノ……しまった、このミキサーで私とアタリメ司令をネリモノに変えるつもりだったか!

 私がこいつと初めて出会った時に感じた嫌な予感は、やはり的中していた……!

「な、なんじゃと!? おーい!!! 出してくれーーーィ!!!」

 私とアタリメ司令は必死で助けを呼ぶが、テンタクルズには聞こえない。

 それどころか、この場には私とアタリメ司令以外はいない。

 危機感を感じたテンタクルズは、この状況の打開策を考えていた。

「イイダ!! このままじゃ、二人ともミンチになっちゃうゾ! なんとかなんねーのかよッ!!」

「あわわ……ミキサーへのアクセスがロックされていて、こちらの入力を受け付けません!!

 ポリュープさんのNAMACO端末の非常シグナルを鳴らすくらいしか……」

 イイダのハッキングも通用しなかったか。

 私のNAMACO端末も、使用できる余裕がなく、当然ブキは何も持っていない。

 万事休すか――と思われた、その時。

 

―パリィーン!

 天井を割って一人のインクリングが飛び出し、デンワ目掛けてキックした。

 それは、アタリメ司令が描いたセピアと、瓜二つの姿をしていた。

 

 ……気が付くと、私とアタリメ司令は外に飛び出していた。

 どうやら、私達は助かったようだ。

「ウッヒャー!! 危なかったー!!」

「よかった~~! 非常シグナルが届いたみたいです!」

 どうやら間に合ったみたいだ。よかった。

 そして、セピアが星を出しながら気絶しているのをアタリメ司令が発見した。

「お! よく見たらセピアじゃなイカ!? おヌシ、どこ行っとったんじゃ!!!」

 アタリメ司令は心配そうにセピアに話しかける。

 どうやら、こいつこそがアタリメ司令の探していたセピアというインクリングのようだ。

 近くには、光っている職員用NAMACO端末がある。

 なるほど……これの非常シグナルを鳴らして、セピアが飛んできたというわけか。

 

 イイダが職員用NAMACO端末にアクセスすると、ネル社の実験施設の設計図が見えた。

 つまり、この地下鉄は、ネル社の実験施設だったらしい。

 私達は実験に付き合わされていた、というわけだったのか……。

 何はともあれ、設計図があれば、本当に地上に出る事ができる。

 セピアが開けた穴から抜け出せそうだ。

 私はセピアの看護をアタリメ司令に任せ、蛸の姿になって地上への脱出を図るのだった。


 
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