眠っている男だけを襲う、夢魔。実際には醜い姿なのだが、それがバレないように影の姿で無防備な男性から精力を奪う。夢の中では絶世の美女であり誘惑し、勝手に体の関係を結ぶ。目覚めた男は夢とは思えないほどリアルな体験に夜な夜なこの女悪魔を求め続け、まともな精神状態でないまま魔界をさまよい、骨となるのである。欲求不満などではない。それが彼女らにしてみれば生きる糧なのだから。手に入れた精力からまた新たな夢魔が生まれる。夢の中でも抵抗する者には強力な催眠を促し、更に深い眠りに陥れようとする。「あら、いい男。」この悪魔にとってはよほど老いてなければこの言葉は常套句。夢の中ではブサイクもイケメンも関係ないのである。男としては夢の中でも良ければ、一晩楽しむのもお薦めである。命が惜しくなければ、だが。